Shopify POSで実店舗販売ができる!機能と使い方を徹底解説

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この記事の所要時間:7分

あらゆるサービスがオンライン化する昨今、実店舗販売を行っているマーチャントがネットショップ運営を始めるケースが増えています。

ですが「オフラインとオンラインの両方で商品を販売すると管理が難しそう」と悩んでいる方も多くいると思います。

ですが、Shopifyは「Shopify POS」というPOSシステムを提供しており、ネットショップと実店舗の商品在庫や顧客データを連携して一元管理することができます。

そこで今回は、Shopify POSの機能や設定方法、利用する際の注意点などをわかりやすく丁寧に解説します。

実店舗販売を行っている事業者でネット販売を検討している方は、ぜひ本記事を参考にしてください。

POSとは

POSとはPoint of saleの略で、販売情報を管理するシステムです。

POSを使用することで、商品在庫や顧客データを管理することができ、同時にデータ分析を自動で行うことも可能です。

POSは実店舗のレジと連携して使用するシステムで、元々はレジスタッフの不正防止やミスを防ぐために使用されていました。

ですが現在は、実店舗の在庫管理や商品販売実績のデータ管理のためのシステムとして使用されており、マーケティングツールとして用いられています。

さらに近年ではクラウド技術の発展により、クラウド上でPOSデータを管理できるようになっており、タブレット端末などにもリアルタイムでデータが共有されます。

実店舗販売ができるShopify POSとは

Shopify POSについて

Shopify POSとは、Shopifyが提供するPOSシステムです。スマートフォンやタブレット端末でShopify POSのアプリをインストールし、無料で利用することができます。

実店舗の販売情報や在庫情報、顧客情報などをまとめて管理することができるので、実店舗の売上や在庫データをネットショップとリアルタイムで同期して一元管理することが可能です。

Shopify POSの機能とプラン

Shopify POSには「Liteプラン」と「Proプラン」の2つのプランがあります。各プランの概要は以下のとおりです。

■Shopify POS Lite

月額料金:無料

<機能>
・実店舗決済
・ネットショップと実店舗のデータ連携
・複数ロケーションの在庫・注文・顧客管理
・外部アプリとの連携
・データ分析
・紙やメール、SMSでのレシート発行
・外部のレジ、スキャナーと連携
・スタッフ用のPINナンバー
・スマートグリッド(レイアウトのカスタマイズ)

■Shopify POS Pro

月額料金:89ドル (1ロケーションごと)

<機能>
・Liteプランの全機能
・無制限のストアスタッフ数
・スタッフの役割設定
・スタッフ別の売上管理
・実店舗での商品受け取り
・他のロケーションから商品を発送
・ネットショップの返品受け取り

Shopify POSを利用するには、Shopifyのいずれかのプランを契約する必要があります。

スタータープランでもShopify POSを利用することができるので、ミニマムで月額5ドルからShopify POSを利用することが可能です。

ネットショップを構築せずにShopify POSのみ利用したい場合は、スタータープランを契約することでコストを抑えることができます。

ですがスタータープランは、スタッフアカウント数が1人までなので、複数のスタッフで管理することができないので注意してください。

また、Shopify POS Proを契約すると、ネットショップで販売した商品の店頭受け取りや返品が可能になります。特定の地域をメインに販売しているマーチャントには、特にオススメのプランです。(Shopify Plusを使用するマーチャントは、Shopify POS Proを無料で使用することができます。)

Shopify POSの注意点

Shopify POSは、売上や在庫管理をネットショップと連携するためのシステムです。なので実店舗で現金決済以外に対応する場合は、キャッシュレス決済に対応する端末を別で準備する必要があります。

また、Shopify POSにキャッシュレス決済のデータを反映する場合は、Shopify POSと外部端末の両方で操作を行い、データを同期する必要があります。

日本ではクレジットカード決済以外にも、スマホ決済や交通系ICカードによる決済などが多く利用されています。

そのため、これらの決済手段に対応できるAirペイ や楽天ペイ、Squareなどを併用して利用することをオススメします。

Shopify POSの設定方法

次にShopify POSを導入する手順について、6つのステップで解説します。

1. アプリのインストールとPOSチャネルの追加

Shopifyの管理画面から販売チャネル横のプラスボタンをクリックし、表示されるポップアップ上の「Point of Sale」を選択します。

Shopifyの管理画面から販売チャネル横のプラスボタンをクリックし、表示されるポップアップで「Point of Sale」を選択します。

追加が完了したらPOSの画面を開き、アンケートに答えます。

次にスマートフォン、もしくはタブレット端末でShopify POSアプリ(スマホアプリ)をインストールします。(タブレット端末がオススメです)

インストールが完了すると最初にログイン画面が表示されるので、Shopifyアカウントのメールアドレスとパスワードを入力します。次にストアのドメインを入力します。

画面の指示に従って「ロケーション」「ディスプレイモード」を選択して完了です。

Shopify POSにログインする際は、PINコードを求められます。

Shopifyの管理画面から「POSチャネル > スタッフ > スタッフ名」をクリックし、PINの欄で4桁のPINコードを生成します。

「保存する」をクリックして、Shopify POSアプリのログイン画面で設定したPINコードを入力するとログインができます。

Shopifyの管理画面から「POSチャネル > スタッフ > スタッフ名 > ランダムなピンを生成する」をクリックし、4桁のPINコードを生成します。「保存する」をクリックして、Shopify POSアプリのログイン画面で設定したPINコードを入力するとログインができます。

■Shopify POSを以前に利用したことがある場合の注意点

以前にShopify POSを利用したことがある場合は、以前のストアデータがShopify POSアプリに残っており、PINでログインする際にエラーが発生することがあります。

その場合は、Shopify POSアプリのデータを初期化する必要があるので、以下の操作方法で事前にモバイルアプリのデータを初期化してください。

まずは、Shopify POSを利用するスマートフォンまたはタブレットの設定を開きます。(今回はiPhoneを想定)

画面を下にスクロールして「Shopify POS」を選択します。「Reset Account」をタップし、Reset Accountをオンにして完了です。

ホーム画面に戻りShopify POSアプリを開くと、ログイン画面が表示されます。

2. 商品を追加

次にShopify POSを活用して実店で舗販売する商品を追加します。Shopifyに商品登録がまだできていない方は、以下の記事を参考に、先に商品登録を行ってください。

初心者必見!Shopifyの商品登録をわかりやすく徹底的に解説

Shopifyに商品登録が完了したら、Shopifyの商品管理画面からShopify POSに追加する商品を選択し、「商品を編集する」をクリックします。

Shopifyに商品登録が完了したら、商品管理画面からShopify POSに追加する商品を選択し、「商品を編集する」をクリックします。

「フィールドを追加する」をクリックして「Point of Saleで利用可能」をクリックします。

「フィールドを追加する」をクリックし、「Point of Saleで利用可能」をクリックします。

そうすると、選択した商品の一覧に「Point of Saleで利用可能」の列が表示されます。その列にあるチェックボックスにチェックを入れて完了です。

3. 税金の設定

次に税金の設定を行います。Shopifyの管理画面から「設定 > 税金」をクリックします。販売する国の「管理」をクリックします。

次に税金の設定を行います。Shopifyの管理画面から「設定 > 税金」をクリックします。販売する国の「管理」をクリックします。

国の税率の欄に選択した国の税金を直接入力します。日本国内で販売する場合は10%と入力してください。

日本国内で実店舗販売を行う場合、軽減税率に注意する必要があります。

軽減税率対象商品のコレクションを事前に作成し、税の設定画面下部にある「税の優先適用を追加する」から軽減税率の設定が可能です。

軽減税率対象商品のコレクションを事前に作成し、税の設定画面下部にある「税の優先適用を追加する」から軽減税率の設定が可能です。

消費税や軽減税率の設定については、以下の記事を参考にしてください。

Shopifyの消費税設定について徹底解説【税込表示・軽減税率など】

4. 決済方法の設定

Shopify POSはデフォルトでは、現金決済とギフトカードに対応することができます。クレジットカードや電子決済などに対応するためには、外部のキャッシュレジスターを使用する必要があるので注意してください。

外部のキャッシュレジスターを利用してクレジットカード決済などに対応する手順は、以下のとおりです。

1. Shopify POS上で商品を選択
2. 合計金額を確認して外部のキャッシュレジスターで決済
3. Shopify POSに戻り、該当するカスタム決済で決済処理 

上記の手順のように外部で決済を行なったデータをPOSに入力することで、ネットショップのデータと合わせて一元管理することができます。

ここで事前にカスタム決済の設定が必要になります。Shopify POSアプリから「設定 > 決済設定」をタップし、「カスタム決済タイプを追加する」をタップします。

任意の名前(クレジットカードや電子決済など)を入力して保存します。これで決済手段が追加されます。

5. ハードウェアの設定

Shopify POSではメールやSMSでレシートを送信することができます。ですが、紙のレシートをその場で印刷したい場合は、外部のレシートプリンターを購入して接続する必要があります。

Shopify POSでは、Star Micronics社のレシートプリンターをサポートしており、連携が可能です。

他のハードウェアを使用する場合は、Shopifyがサポートしているものか確認するようにしてください。

ハードウェアが届いたらShopify POSアプリから設定を行います。Shopify POSアプリの「設定 > ハードウェアを設定する」から設定することができます。

6. テスト注文

ここまでの設定が完了したら最後にテスト注文を行います。Shopify POSで問題なく販売が行えるか確認してください。

また現金やクレジットカード決済の確認だけではなく、ギフトカードや複数決済の組み合わせなど、想定されるあらゆるパターンでテスト注文を行ってください。問題がなければこれで設定は完了です。

まとめ

Shopify POSの設定方法

  1. POSアプリのインストールとPOSチャネルの追加
  2. Shopify POSに商品を登録
  3. 販売する地域の税金を設定
  4. 決済方法を設定
  5. ハードウェアとの連携
  6. テスト注文を行う

今回はShopify POSの機能と設定方法について解説しました。

Shopify POSを導入することで、実店舗販売とネットショップでの販売データを一元管理し、顧客のあらゆるニーズに応えることができます。

従来のPOS機能よりも安価で導入することができ、カスタマイズも可能なのでぜひ導入を検討してみてください。

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