成功しているShopifyストアの74%はテーマを自作していた!
この記事の所要時間:5分
Shopifyのテーマストアには多種類のテーマがあります。
そのため、ストア構築を始めるとどのテーマを使用するか迷う方は多くいると思います。
「有料のテーマが良いのか」「商品によって適切なテーマがあるのか」といったことを考えるかもしれません。
また、React.jsやVue.jsといったフロントエンド技術を使ったヘッドレスコマースや、WordPressにBuy Buttonを埋め込むといった手段もあることを知ると、さらに迷うことでしょう。
そこで今回は、これまでにShopifyで構築された多くのネットショップを調査してきたショピナビ編集部が、グローバル規模で成功している100種類のストアデータを基に、多く使用されているテーマをご紹介します。
有料テーマの割合やヘッドレスコマースの割合も紹介しています。是非、テーマ選択の参考にしてください!
調査対象と調査方法
Shopifyストアにとって成功の形は、売り上げが大きい、利益率が高い、注文数が多い、多くの人に知られている、マーチャントが満足しているなど様々です。
成功の形を1つに絞ることは難しいです。
そのため今回は、「most successful shopify store(最も成功しているShopifyストア)」と検索し、ヒットした以下の記事で紹介されているストアの中から、100のストアを対象にテーマを調査しました。
https://blog.hubspot.com/marketing/best-shopify-stores
https://sixads.net/shopify/stores/
https://getshogun.com/learn/successful-shopify-stores
https://trend.io/blog/most-successful-shopify-stores
https://www.shopistores.com/top-500-most-successful-shopify-stores/
商品カテゴリー別の比率
販売される商品によって選ばれるテーマも変わります。
そのため、まずは調査対象のストアがどの商品カテゴリーを販売しているのか見てみましょう。
「衣類・ファッション」が大きな割合を占めており、「食べ物・飲み物」「美容健康」と続きます。
Shopify Plusの割合
Shopifyには、Shopify Plusという月額約20万円のプランがあり、以下の特徴を持っています。
- 決済手数料が安い
- 高速なAPI呼び出しが可能
- 業務自動化ツールが使用可能
- 決済ページのコード編集が可能
Shopify Plusは大規模で複雑なマネジメントを必要とするストア向けのプランとなっています。
今回調査した100のストアのうち、42ストアがShopify Plusを利用していました。
すべてのShopifyストアのうちShopify Plusプランで契約されているストアの割合は約0.59%です。
10,000 / 1,700,000 = 0.59%
参考: https://s27.q4cdn.com/572064924/files/doc_financials/2020/ar/40-F.pdf
対して、今回の調査対象は42%がShopify Plusとなっています。
このことから、今回の調査対象は、成功していると見られているだけでなく、規模の面で実質的にも成功しているストアであることが推定されます。
テーマの割合
では、本題のテーマを見てみましょう。
今回調査した100のストアでは、カスタムの割合が74%、Prestige(有料)が6%、Debut(無料)とNarrative(無料)がそれぞれ3%、Pipeline(有料)が2%という結果になりました。
「その他」には、以下のテーマがそれぞれ1%ずつ含まれています。
■Venue(有料)
■Mr Parker(有料)
■Envy(有料)
■Ira(有料)
■Brooklyn(無料)
■Simple(無料)
■ShowTime(有料)
■Venture(無料)
また、ヘッドレスで運用されている4つのストアも「その他」に含まれています。
今回調査した対象のうち、Shopifyテーマストアからテーマが選択されていたストアが22個ありました。
そのうち、無料テーマが選ばれていたストアが9個ありました。
若干有料テーマが選ばれる比率が高いですが、無料テーマも有料テーマに劣らず選ばれていることがわかりました。
また、ヘッドレスで運用されている4つのストアは、すべてShopify Plusではありませんでした。
Shopify Plusで使用されているテーマ
Shopify Plusプランを契約しているストアは、今回調査したストアの中でも、多くの人が訪れ、多くの注文が発生しているストアであると予想されます。
そのようなストアで使用されているテーマは、魅力的で欠点が少なく、商品とマッチしていると言えるでしょう。
結果としては、Shopify Plusプランを契約しているストアの方が、テーマを自作している割合が約24%も高いことがわかりました。
一方、Shopify Plusと、それ以外で、「その他」に含まれるテーマの内訳に大きな違いは見られませんでした。
Shopify Plusの方がカスタムの割合が高いことから、自社に合ったデザインを作り込むことと、より多くの商品やお客様に対応することの間には、相関関係がありそうです。
カテゴリー別の分析
カテゴリー別の分析では、2つのことが明らかになりました。
1つ目は、「雑貨・ガーデニング」に属する8つのストアのうち、7つのストアでテーマが自作されていました。カスタムの割合が87.5%と、カテゴリー別ではもっとも高い数値となりました。
ですが、サンプル数が8つだけなのでデータが偏っている可能性もあります。
2つ目は、「健康・美容」カテゴリーに属する11のストアは、カスタムの割合が最も低かったことです。
カスタムされたテーマを使用しているストアは4つしかなく、割合としては約36.4%ということになります。
「美容・健康」カテゴリーの商品は、既存のテーマが充実しているため、テーマを自作する必要性が薄いのかもしれません。
Prestigeについて
今回の調査で、Prestigeは有料テーマながら多くのストアに選ばれていたことがわかりました。
Prestigeは、シンプルで贅沢感のあるデザインを実現できるテーマです。
また、データサイズの大きい画像を最適化してくれるという特徴を持っています。
ユーザーに製品の細かい部分まで見てもらいつつ、サイトのスピードも落としたくないというニーズを満たします。
Prestigeで作成されたサイトは、いずれも高画質な画像をメインとしたデザインとなっています。
ハイエンドな商品を販売していて、商品の細かいところまで見てもらいたいというマーチャントに適しているテーマと言えるでしょう。
以下の記事では、その他のおすすめ有料テーマと無料テーマを紹介しています。あわせて参考にしてください。
【2022年最新版】Shopifyの無料テーマ15種類を徹底比較!
まとめ
今回の調査で明らかになったことをまとめます。
- 調査した100のストアのうち、74%はテーマを自作している
- 自作テーマを除くと、もっとも選ばれていたテーマはPrestige
- 有料テーマに劣らず、無料テーマも同じくらい利用されている
- ヘッドレスで運用されている4つのストアは、すべてShopify Plusではなかった
- Shopify Plusを契約しているストアは、Shopify Plusでないストアに比べて、テーマを自作している割合が約24%高い
- 「健康・美容」カテゴリーのストアは、テーマを自作している割合が36.4%と、最も低かった
Shopifyテーマの選定で迷っている方は、ぜひ本記事を参考にして、各テーマを試してみてください。