Shopifyで代引き(代金引換)を設定する際のベストプラクティス
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今回はShopifyの決済方法に代金引換(代引き)を設定する方法を紹介しますが、じつはShopifyは海外のサービスということもあり、代引きに関する機能が不十分です。
とはいえ代引きは、日本国内でまだまだ利用されている決済手段です。
本記事では、Shopifyの代引きの設定方法と問題点を説明した上で、現時点でのベストプラクティスをいくつかご紹介します。
代引きの設定方法
まず最初に代金引換をショップの決済手段に追加します。
Shopifyの管理画面から「設定 > 決済」をクリックします。「手動の決済方法」をクリックし、「Cash on Delivery (COD)」を選択します。
「詳細」と「支払いの手順」を入力し、「有効化する」をクリックして完了です。
ちなみに手動の決済方法にある3つは、それぞれ以下の決済手段を意味します。
Cash on Delivery (COD)(=代金引換)
Bank Deposit(=銀行振込)
Money Order(=郵便為替)
代金引換の設定が完了すると、顧客のチェックアウト画面には以下のように表示されます。
注文管理画面
次に、代引きで商品が購入された時の注文処理の方法を説明します。
注文が入ると、Shopifyの管理画面から「注文管理」を確認します。
「保留中の決済」として表示されるので、商品を配送します。
配送が完了したら、対象の注文をクリックし、「発送済みとしてマークする」をクリックします。
顧客の支払いを確認できたら、「支払いを回収する > 支払い済みとしてマークする」をクリックします。これで完了です。代引きは、国内配送のみ対応しているので注意しましょう。
代引きの問題点
これで代引きの設定は完了ですが、じつは “代引き手数料” が顧客のチェックアウト画面や、注文完了メールに表示されないという問題があります。
つまり、以下のように配送料と税が商品価格にプラスで表示されますが、顧客は支払い時にこの合計金額にプラスで代引き手数料を支払う必要があります。
本来であれば、チェックアウト画面をカスタマイズ(コード編集)するなどの対処法が考えられますが、Shopify Plus以外のプランでは、チェックアウト画面をカスタマイズすることができません。
また、これまではShopifyアプリの「Advanced Cash on Delivery」で対応できていましたが、こちらのアプリも現在インド以外の地域で使用できなくなりました。
このように、代引き手数料をチェックアウト画面と注文完了メールに表示する完璧な方法は現状ありません。その中で現在多くのマーチャントが行っている対応策をいくつかご紹介します。
今現在のベストプラクティス
それでは現状の対策方法について説明します。今回は3つの方法を紹介します。
1. 先にプラスで代引き手数料がかかることを顧客に伝える
最もシンプルな方法ですが、これが一番いいと思います。
代引きを選択する際に「最終決済情報」「注文完了メール」「明細書」には代引き手数料が表示されず、支払い時にプラスで料金がかかることを伝えます。
方法としては、代金引換の決済方法を設定した際の「詳細」と「支払いの手順」に記載するといいでしょう。実際には以下のようになります。
2. 受注後に手動で注文内容を修正する
顧客が決済した後に、受注金額に対して代引き手数料を手動で加える方法です。注文管理画面から修正することができます。
修正を行うと顧客には再度メール通知が届くので、あらかじめ伝えておきましょう。(1)と合わせて行うと良いと思います。
ですが、こちらの作業はすべて手動になります。注文数が多いと大変なので、オペレーションコストも考慮して検討してください。
3. Shopify Plusを契約する
代引き手数料のためだけに、Shopify Plusを契約するのはあまり現実的ではないと思いますが、一つの手段として紹介します。
また、Shopify Plusを契約したからといって、自動で代引き手数料が追加されるわけではありません。チェックアウト画面のカスタマイズが必要になるのでご注意ください。
そしてもう一つ考えられるのは、そもそも決済手段から代金引換を無くすことです。
代引きは受取拒否など、その他のトラブルも発生します。あなたのショップの顧客層にもよると思いますが、代金引換が必要なのか改めてもう一度考えてみてください。
【最後に】ショップでの公開前に確認する
今回ご紹介した代金引換は、かなりテクニカルな対応が必要な機能になっています。さらに代金引換はテストモードで確認することができません。
本番環境で行うことになりますが、決済のことなので必ず事前確認をするようにしましょう。