2023.10.23
Django(ジャンゴ)とは?Pythonフレームワークの完全ガイド
Pythonを学び始めて1週間経ったがDjangoがわからない、Webで検索してもいまいち理解できないとお困りではありませんか?PythonのフレームワークであるDjangoは汎用性があるので、理解しないままでいると、周りのエンジニアに差をつけられてしまいます。
そこで本記事では、Djangoについて解説します。Djangoへの理解を深めて、Pythonを扱うエンジニアとしてステップアップしたい方はぜひ参考にしてください。なお、本記事では以下のことがわかります。
この記事でわかること
- Djangoについて
- Djangoで作成できること
- Djangoを使用するメリットとデメリット
目次
Django(ジャンゴ)とは?
Django(ジャンゴ)とは、Webアプリケーションフレームワークの一種です。フレームワークとは、プログラミングで何かを開発する際、よく使う機能が詰まった便利ツールを指します。つまり、Webアプリケーションフレームワークの場合は、Webアプリケーションの開発でよく使う機能が詰まっています。
Webアプリケーションフレームワークのメリットは、少ないコードでも高品質のWebアプリケーションが開発できる点です。フレームワーク用の言語を覚える必要はありますが、開発の労力を大幅に削減できます。そういった有用なフレームワークの一種にDjangoがあります。
Djangoのダウンロードは、次の手順で行います。はじめにPythonの公式サイトより、Pythonを取得します。取得したら、ターミナルに以下のコマンドを打ち込んでPythonのバージョンを確認します。
python -VP |
ターミナルに以下のコマンドを入力して、Djangoをダウンロードしてください。
$ pip install django |
ターミナルに以下のコマンドを入力してPython shellを起動させます。
$ python |
続いて以下のコマンドを入力して、Djangoのバージョンを確認してください。
>>> import django >>> django.get_version() |
最後に以下のコマンドを入力して、ダウンロード完了です。
>>> exit() |
昨今、Djangoは汎用性の高さや成長が期待できるという点が評価されて、多くのエンジニアから注目を浴びているフレームワークです。その証拠にDjangoは、GoogleやYouTubeのような身の回りのあらゆるツールやサービスに使用されています。
なおDjangoは、プログラミング言語の一種である「Python」を用いて、Webアプリケーションを開発する際に使用されるフレームワークです。そこで次の章では、Pythonについて詳しく解説します。
Pythonとは?
Pythonとはプログラミング言語の一種です。特徴としては、以下の3点が挙げられます。
- 大きなデータを早く処理できる
- 少ない数のコードでプログラムできる
- エンジニアごとに書かれたコードにばらつきがでない
Pythonはコードが簡潔で見やすく、文法がシンプルで学びやすい言語です。そのため、初心者エンジニアが最初に学ぶ言語として多く選ばれています。
しかし、Pythonを選ぶエンジニアは初心者だけではありません。エンジニアとしての経験が多い人からも、高い人気があります。また、Pythonを使って開発されるシステムやサービスには、以下のようなものがあります。
- AI
- ブロックチェーン
- Webアプリケーション
- スマホアプリのユーザーに見えない部分の処理
なお、PythonにはDjango以外にもフレームワークがあり、例を挙げるとbottle、Tornado、Ploneなどがあります。それでもなお、Djangoは高い人気を博しています。理由としては、機能が豊富な点が挙げられます。
では、人気の高いDjangoでは、どんなものが作成できるのでしょうか。次の章で解説します。
こちらの記事では、Pythonについて解説しています。ぜひあわせてご覧ください。
Djangoで作成できること
Djangoの特徴は、多機能で汎用性が高いという点です。そのため、WEBアプリケーションやWEBサイト制作のほかにも、管理システムやユーザ認証といった、さまざまなサービスやシステムが作成できます。この章では代表的なものとして、以下の2つをご紹介します。
なお、Djangoで作成できることを理解するメリットは以下の3点です。
- Djangoに対する理解がさらに深まる
- Djangoについて学ぶときの理解度が高まる
- 自分のやりたいことがDjangoでできるのかがわかる
Djangoを学ぶうえで役立つ知識になるので、ぜひ参考にしてください。
WebAPI
WebAPIとは、すでに世の中に公開されているサービスをほかのアプリやサイト、サービスから利用できるようにするための仕組みです。たとえば、ほかのアプリからTwitterの予約投稿ができたり、自分のサイトにホテル予約サービスのフォームを埋め込んだりすることが挙げられます。
Djangoは、そうしたWebAPIが簡単に作成できます。簡単に作成できる理由は、Djangoに「Django REST framework(ジャンゴ レスト フレームワーク)」が搭載されているからです。なお、Django REST frameworkを用いて作成できるWebAPIは、ただのWebAPIではありません。「RESTの原則」と呼ばれる、多くのWebAPIで用いられているルールに沿ったWebAPIを作成可能です。
わかりやすくまとめると、Djangoに搭載されている「Django REST framework」を用いてWebAPIを作成することで、通常のWebAPIよりも優れたWebAPIが作成できるということです。
Webアプリケーション
Djangoを用いると、さまざまなWebアプリケーションを作成できます。例を挙げると以下の5つです。
- 動画サイト
- 画像検索アプリ
- ニュースサイト
- オンライン学習サービス
- 音楽ストリーミングサービス
Djangoはシンプルなコードが特徴です。そのため、Webアプリケーションによっては数分で開発できることもあります。
また、Djangoには拡張機能が付けられるのもひとつの特徴です。複雑なコードに対応する拡張機能をインストールすれば、難度の高いWebアプリケーションも高品質で開発できるでしょう。
Djangoを使用するメリットは?
Djangoで用いる言語は、数多くのエンジニアが利用しているPythonです。それにくわえて「Django」というフレームワーク自体も人気があります。当然、高い人気を裏付けるメリットが存在します。
そこでこの章では、Djangoを使用するメリットを解説します。結論を述べると、メリットは以下の3つです。
これらのメリットは、ほかのWebアプリケーションフレームワークと比較する際、どれを選ぶかという判断材料になります。初心者でも理解しやすいようにひとつずつ解説します。
セキュリティ性が高い
Djangoは、高いセキュリティ性能を有しているのがメリットです。デフォルトで多くのセキュリティ機能が備わっています。たとえば以下の5つです。
- SQLiteデータベース
- クロスサイトスクリプティング保護
- パスワードのハッシュ化
- HTTPライブラリ
- 自動CSRF保護
これらの機能により、外部からの悪質な攻撃を防ぎつつサイトを保護できます。
また、セキュリティの高さを証明する事例として、InstagramやPinterestなどの世界的に有名なサービスやアプリにも使用されていることが挙げられます。もちろん、言語の扱いやすさや学びやすさも選ばれる理由のひとつになります。
一元管理ができて運用が簡単
Djangoには、一元管理ができて運用が簡単というメリットがあります。運用が簡単な理由は、CMSツールを用いて複数のサイトやアプリを一括管理できるためです。
CMSツールとは、ブログといったWebサイトコンテンツの投稿や更新、修正などの管理全般を行えるツールです。Djangoを用いて開発中のサイトやアプリをひとつのツールで管理できるので、ツール同士で移動したり、アカウントを切り替える必要がありません。補足として、DjangoのCSMツールには以下のような種類があります。
- Mezzanine
- Django CMS
- Wagtail
CMSツールを用いて運用や管理にかかる負担を減らすことで、コストを削減することが可能です。
メンテナンスが容易に可能
Djangoには、メンテナンスが容易にできるというメリットがあります。メンテナンスが容易である理由は、モジュールの独立性が高いからです。
モジュールとは、プログラミングにおいてシステムやソフトウェアなどを構成している部品です。モジュールは単体でも稼働しますが、基本的には複数の機能を同時に動作させます。そのため、ひとつのモジュールに変更を加えると、ほかのモジュールにも変更を加えないといけません。
しかし、Djangoはモジュールの独立性が高いため、モジュールのひとつをメンテナンスしてもほかのモジュールに影響が出ません。ほかのモジュールのことを気にする必要がないため、メンテナンスが容易になります。
Djangoのデメリットは?
Djangoのデメリットは以下の3つです。
- 学習コストが高い
- 日本語の情報が少ない
- 処理速度が少し遅い
1つ目は学習コストが高い点です。Djangoには、Webアプリケーション開発でよく使う機能が多く搭載されています。使いこなせれば便利ですが反面、使いこなせるまでには時間がかかるでしょう。とくに初心者の場合は、根気よく学ぶことが重要です。
2つ目は日本語の情報が少ない点です。Djangoは英語圏で流行っているフレームワークなので、日本語の情報は多くありません。そのため、欲しい情報が英語で存在しても、日本語では存在しないケースもあります。
より高度なプログラムを行う場合など、ケースによっては英語の情報も読まなければいけません。翻訳アプリを使ったりして、海外の情報も積極的に取り入れましょう。
3つ目は、処理速度の遅さです。Djangoには、さまざまな機能が搭載されているため、処理や反映に時間がかかります。そのため、処理スピードを上げる対策が必要になります。
DjangoでWebアプリケーションを開発しよう
Djangoとは、Webアプリケーションを開発する際に必要な機能が詰まったフレームワークです。人気のプログラミング言語である「Python」を使います。
Djangoで作成できるものには、WebAPIやWebアプリケーションなどがあります。WebAPIとは、ほかのWebサービスを別のサービス内で利用できるようにする仕組みです。
また、Djangoにはセキュリティ性が高い、一元管理ができる、メンテナンスが容易というメリットがあります。処理速度が遅いなどのデメリットもありますが、作業に支障をきたすほどではありません。
なお、テクノデジタルではDjangoを用いた開発を行っております。エンジニアサポートも承っておりますので、ご検討中の方はぜひお問い合わせください。
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システム開発、Webサイト制作、ECサイトの構築・運用、デジタルトランスフォーメーション(DX)など、デジタルビジネスに関わる多岐の領域において、最新のトレンド情報や実践的なノウハウを発信してまいります。
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