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システム開発

2024.01.31

Webアプリとは?開発の流れや必要なプログラミング言語について解説

Webアプリとは?開発の流れや必要なプログラミング言語について解説

Webアプリを開発することは、自社の業績にも影響する重要な意味があります。Webアプリを使ったホームページは、ほかよりも高度な機能を持つため、ユーザーが自社の製品やサービスを介して得られる、ユーザーエクスペリエンスの向上に力を入れたい場合にも有効な手段です。


しかし、知識ゼロからでも学べるのか、どんなプログラミング言語が必要なのかなど不安要素を抱く方もいることでしょう。そこで、今回はWebアプリについて詳しく紹介するとともに、開発する際の流れや言語について解説していきます。

この記事でわかること

  • Webアプリとはどんなものか
  • WEBサービス・WEBサイト・WEBシステムの違い
  • 開発する際に必要なプログラミング言語
  • 開発の主な流れと代表的な開発事例

Webアプリとは?

Webアプリとは?

Webアプリとは、日常的にインターネット上で使用しているもので、代表的なものにはGoogleやYahoo!など、誰もが1度は見聞きしたことがあるものが挙げられます。具体的にはWebの仕組みを活用したアプリであり、一般的なホームページなどよりも高度な機能を持っています。

ほかの機能を共有する際はWeb APIを利用することもあります。Webアプリを開発する場合は、さまざまなプログラム言語を使用するほか、フレームワークも利用します。

WEBサービス・WEBサイト・WEBシステムの違い

Webアプリと似ている言葉として、WebサービスやWebサイト、Webシステムなどがありますが、いずれもそれぞれに意味合いや役割が異なります。Webサイトは、インターネット上で特定のドメインを持つページの集合体であり、一つひとつのページはWebページと呼ばれ、Webサイトの顔ともいえる表紙の部分はトップページと呼びます。

インターネット上でサービスを提供するのがWebアプリ、開発におけるプログラムで使用するAPIがWebサービスです。これらのサービスを提供する仕組みをWebシステムといいます。違う角度から見ると、Webサーバーで動作するシステムがブラウザを通して、閲覧したり操作したりするのがWebアプリといえます。

Webアプリの開発に必要なプログラミング言語

Webアプリの開発に必要なプログラミング言語

ひと口にWebアプリの開発で使う言語といっても、ブラウザ・サーバー・データベースごとにそれぞれ異なります。種類がたくさんあるのですべてを挙げることは難しいですが、ブラウザに表示させるもの・サーバー処理に関わるもの・データベース処理に関わるものにわけて、代表的なプログラミング言語を紹介します。

ブラウザ表示に必要なプログラミング言語

ブラウザの表示に関係する開発をフロントエンドといいます。使用する代表的なものにはHTML・CSS・JavaScriptが挙げられます。これらはおおむね、Webアプリのビジュアルや動的な部分を担うことが特徴です。

HTMLとCSSはビジュアルを整えることが得意で、JavaScriptは動きを司る言語でありながらも、サーバー処理においても活用することができます。近年では学びの場がたくさんあることやビギナーにも取り組みやすいことから、世界中で人気を集めています。

サーバー処理に必要なプログラミング言語

サーバー処理に関する開発をバックエンドといいます。使用する代表的な言語には、JavaScript・Ruby・Python・PHPなどが挙げられます。実際の現場ではこれらのほかにも多くの種類が活用されていて、ブラウザの表示に関する言語に比べると、すべてを習得することはなかなか難しいといえます。

それぞれに短所・長所があるので、開発内容に合わせた言語を使用することが多いです。Rubyはシンプルなコードが書けることが特徴で、国内でも学習の場がたくさんあり、比較的ビギナーでも取り組みやすいです。

Pythonもシンプルなコードが可能であり、近年ではAIの学習にも対応するなど幅広い分野で活用されています。PHPはWeb開発に特化しているといっても過言ではなく、JavaScriptと同じように動きをつけることが得意です。

データベース処理に必要なプログラミング言語

データベースに関する開発ではSQLが使用され、主にデータの取得や保存、更新・削除といった管理面に活用されます。また、近年ではインターネット上での情報やデータの管理が重要なので、データベース処理に関する言語は十分な理解が必要です。

Webアプリの開発の流れ

Webアプリの開発の流れ

Webアプリの開発は、主に次のような流れで成り立っています。ビギナーの方はシンプルなものから取り組むのがおすすめです。

企画や設計の段階から十分に熟慮を重ねて、一つひとつ丁寧に進めてみてください。それでは5つの流れを解説するので、これから開発を検討している方や興味のある方は、ぜひ目を通してください。

作りたいアプリの企画・設計を立てる

はじめに作りたい内容を明確にして、企画や設計を行います。このとき、ほかの人が見てもわかるように作ることがポイントです。また、インターネット上には数えきれないほどのWebアプリがあるので、似ているものがないかもチェックしてください。

もしも、似ているものがある場合は、それをサンプルや見本としてピックアップしておき、自身の開発の参考にするのも良い方法です。既存の内容を見ながら開発することで、効率的に作業を進めることにつながります。

また、この段階で作りたい内容があいまいな場合や、ぼやけている場合、開発に使う言語の選択にも影響してしまいます。そのため、この段階でしっかり設計しておくことがとても重要です。

開発言語を決める

開発内容を決めた後は、実際に使用するプログラミング言語を選定します。ブラウザ表示とサーバー処理では、それぞれ異なる言語を使用します。ブラウザ表示よりもサーバー処理に使う言語のほうが難易度は高いですが、自身が開発したい内容に適しているものを選択してください。

必要なフレームワークを決める

Webアプリの開発においてフレームワークは、開発する際の枠組みのことをいいます。具体的には、開発に必要な機能などがパッケージ化されたものです。フレームワークを使わないで開発することはできますが、取り入れることで大幅に時間や労力の削減に貢献します。

また、フレームワークの選び方としては、自身が決めたプログラム言語に対応するものを選ぶのが基本です。チームを組んで開発するときも、作業効率を高めることにつながります。最適な組み合わせのなかでは、たとえばPHPの場合は、Cake PHP、Rubyの場合は、Ruby on Rails、JavaScriptの場合はAngularJSなどが挙げられます。

Webアプリ開発ツールを決める

言語とフレームワークを決めたあとは、実際に開発するためのツールを決めます。開発ツールは、実際に開発する環境のことで、簡単な内容ならパソコンに付帯しているメモ帳などでも代用できます。

ただ、簡易的なエディタだとコードに間違いがあっても指摘してくれないため、効率的に作業を進めるためにも自身に適したツールが必要です。選び方としては言語に合わせるか、ツールの機能で選ぶか、利用料金で選ぶかが挙げられます。

代表的なものでは個人向けならBitbucketやCacoo、チーム向けならSourcetreeなどがあります。

アプリを公開する

開発したWebアプリをインターネット上に公開するときは、レンタルサーバーを使用するケースと、独自のサーバーで公開するケースがあります。レンタルサーバーは契約後にドメインを取得し、公開設定などを経て公開します。なかにはドメインと一緒に契約できるところもあるので、その点は確認が必要です。

独自サーバーの場合は、ドメイン専門会社で取得して、サーバー自体は自分で構築することが基本となります。レンタルサーバーに比べて難易度が高く感じますが、カスタマイズしやすい、既存のシステムと連携しやすいなどのメリットがあります。

もしも、サーバーの構築に自信がないときは、レンタルサーバーで公開して複数回練習してから独自サーバーに移行するという方法もおすすめです。

Webアプリの代表的な開発事例

Webアプリの代表的な開発事例

代表的な事例として、国内で1度は見聞きしたことがあるものを3つ紹介します。Webアプリ開発にこれからチャレンジする方はもちろん、自社で検討している方はぜひ参考にしてください。

Google

今や世界中で活用されている検索エンジンの1つ、GoogleはGoogle マップやGメールをはじめとする豊富なWebアプリが実装されています。これらのアプリはほとんど無料で利用でき、すでに仕事やプライベートで活用している方も多いのではないでしょうか。パソコンのみならず、スマホやタブレットでも利用することができます。

主な開発言語は、C言語、C++、Java、JavaScript、Python、Goなどで、Google社内では標準として扱われています。

Yahoo!

Yahoo!も国内で利用者が多く、Yahoo!ニュースを毎日読んでいる、ブラウザのホーム画面がYahoo!のトップページという方も多いのではないでしょうか。Googleと同じく検索機能をはじめ、鉄道の乗り換え案内やショッピングなど、生活に役立つサービスが揃っています。

主な開発言語には、Swift、Kotlin、JavaScript、Node.js、PHP、Javaなどがあり、提供するサービスによってはこの限りではありません。なかには大人数での開発が進めやすいよう工夫しているものもあります。

Cookpad(クックパッド)

Webアプリのなかには、複数のデバイスに対応するものがあり、ハイブリッドアプリなどと呼ばれています。これらの代表的なものとしてはCookpadが挙げられ、ブラウザでの動作はもちろん、iOSやAndroidなどにも対応していることが特徴です。

レシピの検索サービスが人気を集めており、実際にレシピを参考にして作った人の記録などもできます。主な開発言語は、Ruby、Golang、Python、Java、Rustなどがあり、フレームワークやデータベースの種類も豊富です。

次に、こちらでは、オフショア開発のメリットやデメリット、失敗しないためのポイントを紹介しますので、ソフトウェア開発を検討している方はぜひご覧ください。

まとめ

まとめ

今回はWebアプリ開発について、ほかのサービスとの違いや使用するプログラミング言語の種類、開発の流れ、代表的な事例などを解説しました。Webアプリはユーザーの操作性の向上や、使い方次第ではアプリを実装した自社サイトからの売上アップなども期待できる、有用なものです。

今後、ユーザーが求める機能を実現できれば企業全体の業績アップも期待できます。開発を検討している企業やエンジニアの方は、自社の課題を解決するべく、企画や設計から綿密な計画をたてることが重要です。開発言語について複数使用する場合は、一つひとつの言語への理解を深めることをおすすめします。

投稿者

  • デジタルトレンドナビ編集部

    システム開発、Webサイト制作、ECサイトの構築・運用、デジタルトランスフォーメーション(DX)など、デジタルビジネスに関わる多岐の領域において、最新のトレンド情報や実践的なノウハウを発信してまいります。