2023.10.02
Shopifyと楽天の連携方法は?それぞれの違いや連携のメリットなども解説
本記事では、Shopifyと楽天の連携方法や連携のメリット・デメリット、連携が上手くいくコツなどを紹介します。Shopifyと楽天の連携を検討している方は、ぜひ本記事を参考に行ってみてください。
この記事でわかること
- Shopifyと楽天の連携方法
- 連携するメリット・デメリット
- 連携を上手にするコツ
目次
Shopifyと楽天市場それぞれの特徴
はじめに、Shopifyと楽天市場の特徴について解説します。それぞれの特徴や違いを理解すれば、どのように運営すればいいのかが分かるようになるでしょう。
Shopifyや楽天市場についてまだよく知らないという方は、ぜひ一度チェックしておいてください。ここからは、それぞれの特徴について解説します。
Shopifyの特徴
Shopifyとは、カナダのオタワから誕生した自社ECサイトを作ることができるサービスです。主な特徴は、シンプルでありながら高機能なサイトを制作できることです。集客に関する問題を解消できれば、今後ECモールよりも高い利益率を出すことができます。
Shopifyのメリットは、配送や在庫管理を効率化しやすいことです。操作画面は直感的に利用できるので、売り上げや在庫チェックが簡単です。
その一方で、自社サイトを制作しただけでは集客しづらいことがデメリットとなります。既存のECサイトに出品するのとは異なり、当初はサイト自体の知名度が低いためSNSを活用するなどの工夫が大切です。
楽天市場の特徴
楽天市場は、楽天グループが運営している大型ECモールです。国内でも利用者が多く、
月額出店料とシステム利用料を払えば出店ができます。
大きな特徴は、集客力があることです。そのため、ブランドや商品の認知度が低い初期段階でも、多くの顧客に商品を知ってもらえるでしょう。
楽天市場を利用するメリットは、自社サイトに比べて集客施策が要らないことです。利用者も多く、キャンペーンなどもあるので自社商品を見てもらう機会が増えます。
一方で、楽天市場に出店してもブランディングしにくいというデメリットがあります。楽天市場のページ内ではなかなか競合他社と差をつけにくいため、ページ作成の際は工夫する必要があります。
楽天市場に新規出店する場合のShopifyとの連携方法
楽天市場に新規出店する場合、Shopifyと連携させるには以下のような手順で行います。
- ステップ1:Shopify側で楽天市場の販売チャネルを追加する
- ステップ2:出店申し込みをして審査を受ける
- ステップ3:楽天市場のアカウントをShopifyと連携する
- ステップ4:商品を登録して公開する
ここからは、それぞれの手順について解説します。
ステップ1:Shopify側で楽天市場の販売チャネルを追加する
はじめに、Shopifyの方で楽天市場の販売チャネルを追加する必要があります。
ただし、楽天市場へ出店するには「RMSアカウント」が必要になるので準備しておきましょう。RMSアカウントとは楽天市場で使用する店舗運営システム「RMS」のアカウントのことです。
このときメールアドレスの設定が必要なのですが、Shopifyと同じメールアドレスを登録しましょう。
準備が出来たら、Shopify側で楽天市場の販売チャネルを追加します。具体的な手順は、以下の通りです。
- Shopifyの管理画面から「販売チャネル」横の「+」ボタンを選択する
- 「Rakuten Ichiba (JP)」を選択する
- 「販売チャネルを追加する」を選択する
この手順で進めることで、Shopifyの管理画面にて左下に表示されている販売チャネルの欄に楽天市場が追加されます。
ステップ2:出店申し込みをして審査を受ける
楽天に出店するには、出店申し込みを行う必要があります。出店申し込みを行う手順は、以下の通りです。
- 「出店申し込みをする」を選択する
- 資料請求を行い、出店申し込みを進める
- 「がんばれ!プラン」「スタンダードプラン」「メガショップ」から選ぶ
プランに「がんばれ!プラン」「スタンダードプラン」「メガショップ」の3種類があります。どのプランがいいのかについては、ショップの成長段階に合わせて選ぶことが大切です。
たとえば、事業を立ち上げたばかりで予算が少ない場合は、「がんばれ!プラン」がおすすめです。一方、ある程度事業が成長している場合は「スタンダードプラン」または「メガショップ」から選択するといいでしょう。
ステップ3:楽天市場のアカウントをShopifyと連携する
審査に合格して出店できるようになったら、Shopifyと楽天のアカウントを連携する必要があります。具体的な手順は以下の通りです。
- 出店審査が通過したらShopifyと楽天市場のアカウントを連携する
- 店舗URLやRMS APIライセンスキーなどを入力する
- 情報入力後に「接続」をクリックする
なお、連携の際は以下の情報が必要です。
- 楽天市場の店舗URL
- RMS APIライセンスキー
- SMTP ID
- SMTPパスワード
これらの情報は、出店審査が完了して契約が開始してから取得できます。必ず必要な情報なので、しっかりとメモを取っておきましょう。
すでにショップを持っている場合の連携方法については、「すでに楽天市場にショップを持っている場合のShopifyとの連携方法」の章で解説します。
ステップ4:商品を登録して公開する
最後に商品を登録して公開していきます。登録する手順は、以下の通りです。
- 「販売チャネル」の「管理」を選択する
- 「Rakuten Ichiba」にチェックを入れる
- 「その他の操作」から「Rakuten – Edit Product」を選択する
- 「楽天市場」に公開するために必要な情報を入力する
- 必要な箇所の記入が終わったら「出品」を選択する
上記の方法で、「楽天市場」に公開するために必要な情報を入力できます。出品が完了したら、ほかの商品についても上記の方法で出品していきましょう。
なお、多くのユーザーに興味を持ってもらうには、できる限り詳しく商品について紹介することが大切です。どんな情報を掲載するのか、あらかじめユーザーニーズを調査しておきましょう。
すでに楽天市場にショップを持っている場合のShopifyとの連携方法
もうすでに楽天市場にショップがある場合は、別の方法で行います。その際、はじめに以下の注意点を確認しておきましょう。
アカウント連動について | ・Shopifyアカウント1つにつき連携できるRMSアカウントは1つ ・商品登録以外のページ制作、R-Mail、R-Karteなどは別でRMS上での確認が必要 |
---|---|
商品登録について | ・アプリを通して新規商品を作成しなければならない ・RMSにて登録済みの商品は連動できない |
受注管理について | Shopifyにて作成した商品のみ、Shopifyアプリ上で注文情報を取得できる |
在庫連動について | Shopifyにて作成した商品のみ、RMSと在庫連動できる |
費用について | ・アプリ自体の費用は発生しない ・楽天のオプションサービス「RMS商品一括編集機能の連携が必須 ・オプションサービスは月額10,000円(税抜) |
追加設定については、以下の手順で行います。
- 1. メールアドレスを設定する
- 2. 配送方法を設定する
- 3. 納期情報を設定する
- 4. CSV商品一括編集を申し込む
- 5. 「あんしんメルアド」のSMTP AUTH IDとパスワードを取得する
より詳しい流れについては、公式サイトをご確認ください。
Shopifyと楽天を連携するメリット
Shopifyと楽天を連携することで、以下のようなメリットを得られます。
- 情報の管理を一元化できる
- お互いのデメリットを補え合える
- 商品のリーチを拡大できる
これらのメリットについて知ることで、目的意識を持って取り組めるようになるでしょう。またショップの成長にも繋げられます。ここからは、それぞれのメリットについて解説します。
情報の管理を一元化できる
Shopifyと楽天市場を連携することにより、各種データを一元化できるようになります。連携する前は、在庫管理や注文処理についてはそれぞれで行う必要がありました。一方で、一元管理できるようになれば、必要な作業が少なくなり、管理も簡単になります。
また、一元化することでミスが発生しにくくなるため、顧客満足度も高められるでしょう。さらに顧客の購買傾向や売れ筋商品の違いなどのデータを比較できるため、より効果的な戦略を立てられます。
お互いのデメリットを補え合える
Shopifyと楽天市場を連携することで、お互いのデメリットを補え合えるようになります。
上記でも触れたように、Shopifyには「集客しづらい」、楽天市場には「ブランディングしづらい」といった弱点があります。その一方で、Shopifyには「ブランディングしやすい」楽天市場には「集客力がある」というメリットがあるため、それぞれのメリットが互いのデメリットを補う形になります。
なお、Shopify(自社EC)と楽天(モール型EC)の違いについては、以下の記事で詳しく解説しています。こちらも合わせてお読みください。
商品のリーチを拡大できる
ECモールの楽天市場に出店すれば、モール内検索である「楽天サーチ」から顧客を獲得できるようになります。Shopifyと楽天市場では利用するユーザー層が異なっているからです。
もしこれまでうまく集客できていなかったとしても、プラットフォームを増やすことで見込み顧客にリーチできるようになるかもしれません。加えて、楽天市場のセールやキャンペーンを活用すれば、さらなるリーチの拡大が期待できるでしょう。
Shopifyと楽天を連携するデメリット
ここまでShopifyと楽天を連携するメリットについて紹介しましたが、その一方で以下のようなデメリットも存在します。
- 楽天側の出店審査に合格する必要がある
- Shopify1アカウントにつき楽天1アカウントしか連携できない
- コストがかかる
あらかじめデメリットについて知っておくことで、自社で取り入れるかどうか判断できるようになるでしょう。ここからは、それぞれのデメリットについて解説します。
楽天側の出店審査に合格する必要がある
楽天市場で出店するには、出店審査に合格することが条件となります。楽天市場には販売する商品の品質を保持するために出店審査基準があるため、条件によっては出店できないこともあります。
たとえば、楽天市場では基本的に個人で出店することはできません。そのため、楽天市場に出店するには、法人化して登録する必要があります。また、販売する商品は日本の法規に加えて、楽天内の規定が定める範囲内でなければなりません。
なお、楽天市場の出店料については以下の記事で詳しく解説していますので、合わせてお読みください。
Shopify1アカウントにつき楽天1アカウントしか連携できない
ひとつのShopifyアカウントに対応する楽天市場のアカウントはひとつだけであることも、デメリットです。そのため、すでに複数のショップを開設している場合は、楽天市場と連携するショップをひとつに絞らなければなりません。
また商品登録以外のページを構築する場合や、R-Mail、R-Karteなどのツールについては、別途楽天の管理画面上で行う必要があります。こうした作業は手間がかかるため、作業効率も悪くなるでしょう。
コストがかかる
楽天市場に出店することで、コストがかかることもデメリットのひとつです。「楽天市場販売チャネル」アプリの利用自体は無料なのですが、楽天市場への出店費用やシステム利用料が別途かかってしまうからです。
たとえば、Shopifyと楽天市場を連携させるには、「RMS商品一括編集機能」を使う必要があります。これは楽天市場のオプションサービスで、月額10,000円(税抜)かかるため、手数料を含めて予算を管理しなければなりません。
また、システム利用料については、以下のように発生します。
システム利用料=課金対象額×適用料率
なお、プランによって適用料率が異なるので、プランを選ぶ際はあらかじめチェックしておきましょう。
Shopifyと楽天の連携が上手くいくコツ
Shopifyと楽天の連携を成功させるには、以下のポイントを取り入れると効果的です。
- それぞれ異なる商品説明を記載する
- 楽天セールの波に乗る
- Shopifyと楽天市場の特徴を活かした商品販売をする
これらのポイントを知ることで、より効果的なマーケティングができるようになるでしょう。ここからは、それぞれのポイントについて解説します。
それぞれ異なる商品説明を記載する
Shopifyと楽天市場では、同じ商品でもアプローチ方法を変える必要があります。それは、それぞれのプラットフォームでは商品の見え方が異なっているからです。
そこで出品する際はそれぞれの特徴を理解して記載することが大切です。たとえば、ブランディングに強いShopifyでは、他社のブランドとの違いや、自社ブランドの商品らしさを伝えられるキーワードを重視するといいでしょう。
一方で、集客に強い楽天の場合は、カテゴリー名やお得感を強調するキーワードを商品情報の見出しや、説明文に埋め込むSEO対策が必要です。
楽天セールの波に乗る
楽天市場で出品する際は、楽天セールの波に乗るよう意識しましょう。
楽天市場では、「楽天スーパーSALE」や「お買い物マラソン」などのセールイベントが定期的に開催されます。これらの割引やポイント特典を活かすことによって、新規顧客の獲得につなげられます。
なお、「楽天スーパーSALE」においてスーパーSALEサーチで自社商品が表示されるようにするには、楽天市場専用の店舗運営システムから申請する必要があります。
楽天市場のSEOについては以下の記事で詳しく解説していますので、ぜひ合わせてご確認ください。
Shopifyと楽天市場の特徴を活かした商品販売をする
Shopifyと楽天市場の両方で出品する際は、それぞれの特徴を活かした商品販売をすることがポイントです。
Shopifyでは限定商品やご当地商品などブランディングされた商品が売れやすい傾向にあります。一方で、楽天市場では知名度が高くて検索されやすい商品や、スーパーで目にするような商品が売れやすいです。
こうした特徴を理解することで、単に商品を出品するのではなく、戦略的に販売できるようになるでしょう。
Shopifyと楽天を連携させて商品のリーチを拡大しよう!
Shopifyと楽天市場を連携させることで、より多くのユーザーにアプローチできます。またそれぞれのメリットが加わり、デメリットを補えるようになることも大きなメリットです。これから連携させる際は、この記事でご紹介した方法を参考にしてみてください。
もしShopifyと楽天市場を連携する上でお悩みや疑問がある場合は、テクノデジタルにご相談ください。弊社ではECサイト制作から運営まで行っています。これまでの実績を活かし、お客様企業の事業内容に合わせた提案も可能です。ぜひ一度、お気軽にお問い合わせください。
投稿者
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システム開発、Webサイト制作、ECサイトの構築・運用、デジタルトランスフォーメーション(DX)など、デジタルビジネスに関わる多岐の領域において、最新のトレンド情報や実践的なノウハウを発信してまいります。
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