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2016.06.03

その他

AgileJapan2016 に参加してきました

どうも。スクラムマスター歴1ヶ月のZYです。

5月31日に行われたAgileJapanに参加してきましたので、簡単ですが、レポートを載せたいと思います。

 

1.そもそもAgileJapanとは

詳しくは以下のホームページへ。

http://www.agilejapan.org/

簡単に言うと、アジャイルに関する講演会です。様々な登壇者が、アジャイルに関する体験談や技法などを話します。

 

2.参加した講演

基調講演とクロージングセッション以外は、4つの講演が同時に行われます。ということで、私の参加した講演は基調講演を含めて以下の通り。

請負で企画・開発・運用・拡張まで担当するアジャイルチーム
青木 智英 氏
株式会社コードクオリティ
高柳 謙 氏
ダイアログデザイン

7つの側面でアジャイル要求を切り出すDtoD入門
藤井 拓 氏
株式会社オージス総研

アジャイル初心者とアジャイル熟練者でつくる初めてのリモートアジャイル開発の実態
渡会 健 氏
株式会社 アドヴァンスト・ソフト・エンジニアリング
嶋田 正彰 氏
インフォコム株式会社

文化の壁をぶち壊せ!日本でも出来る本物の DevOps ジャーニー!
牛尾 剛 氏
マイクロソフトコーポレーション
野澤 英歩 氏
株式会社カラダメディカ

効果的な自働化を目指す! Value Stream Mapping 実践ワークショップ
牛尾 剛 氏
マイクロソフトコーポレーション
原田 騎郎 氏
株式会社アトラクタ

 

以下は参加した講演からいくつかピックアップで。

3.基調講演 -アジャイルの新しい活用の場

スクラムがイノベーションを加速する 〜ソフトウェア以外にも適用されはじめたアジャイル〜
Joe Justice 氏

ソフトウェアだけではなく、ハードウェアでもアジャイルを取り入れ始めている、ということを、航空機、自動車、農業、ワイン、宇宙開発など、様々な分野での実例とともに照会。

航空機でのスクラム

自動車会社のボッシュもスクラムを取り入れているとのこと。

パーツごとのチームに分かれ、それぞれが短いイテレーションでパーツの開発を行います。

またボッシュでは、経営陣もバックログを持っており、事業計画に優先順位をつけて柔軟に変えているのだとか。

Nokiaが5ヵ年という長期計画を変更せずに通した結果、携帯端末メーカーのトップから転落したことも一緒に紹介されていましたが、大企業といえど、もはや柔軟性の低い遠大な長期計画は時代遅れ、なのでしょうか。

しかし、1つ$180M(=約1962億円)のPBIなんて始めてみました。これ、画面の通り、ふつうに付箋に書いてるんでしょうか。

PBI(Epic)

 

 

4.リモートアジャイルの実例

アジャイル初心者とアジャイル熟練者でつくる初めてのリモートアジャイル開発の実態
渡会 健 氏
株式会社 アドヴァンスト・ソフト・エンジニアリング
嶋田 正彰 氏
インフォコム株式会社

愛媛と東京でのリモート(ニアショア)アジャイル(スクラム)の事例について。

四国と東京ということで、我がテクノモバイルと近いところがあるので話を聞いてきました。

「遠隔地でのアジャイルはやめた方がいい」というのは、「アジャイルサムライ」にも出てくる話ですが、最近ではコミュニケーションツールの発達によるコストの低下により、可能になっています。

コミュニケーションを助けるツールとしては、ビデオチャットツールであるZOOMが効果を発揮したとのこと。これと文字によるチャットで、コミュニケーションのほとんどは済ませており、メールによるやり取りは、ほとんどなくなったとか。

また、プロジェクトの最初に行った「キックオフ」が、非常に大事だったと嶋田さんは熱弁していました。

このキックオフは、東京メンバーが愛媛に実際に行く形で行ったそうですが、いわゆる「顔見せ」「親睦会」だけのキックオフではなく、「プロジェクトのアーキテクチャ構成」など、プロジェクトを始めるにあたって必要なもの全てについて、みっちり1日半かけて話し合う壮大なものだったとのこと。

終わった後に、全員で道後温泉に繰り出したところも含めて、その後のプロジェクトで大きな効果を発揮したと語っていました。

 

5.アジャイルの発展系-DevOps

文化の壁をぶち壊せ!日本でも出来る本物の DevOps ジャーニー!
牛尾 剛 氏
マイクロソフトコーポレーション
野澤 英歩 氏
株式会社カラダメディカ

効果的な自働化を目指す! Value Stream Mapping 実践ワークショップ
牛尾 剛 氏
マイクロソフトコーポレーション
原田 騎郎 氏
株式会社アトラクタ

 

DevOps! DevOps!(牛尾さんによる講演始まりの挨拶)

のっけから終始関西なノリで喋る(時折叫ぶ)牛尾さんでしたが、話は斬新で興味深いものでした。

簡単に言うと、アジャイルが日本になかなか広まらないのは、アジャイルの生まれた国アメリカと日本の様々な文化的な違いによるところが大きいから、アメリカの文化や考え方を日本もインストールすれば、すんなり出来るはず、という話。

その中で、「日本とアメリカでは、そもそも仕事の物量が違う」とか「Be Lazy」といった話が出るのですが、私が説明するより牛尾さんのブログ読んだ方が早いと思うので、以下を見てください。

「アジャイル屋のブログ」

日本でアジャイル / DevOps 導入が進まないのは「文化」を変えないから

「Be Lazy」を極めるためには残業をしてはいけない

日本でインターナショナルチーム文化を作る方法を考えてみる

DevOps スタータキットの公開

一応スポンサー枠の講演だったらしいのですが、牛尾さんは一切マイクロソフトの製品について説明せず、カラダメディアの野澤さんが製品の説明をしていたのが印象的でした。

「よくある「このツール入れたらDevOps出来ますよ!」なんてのは、嘘なんで騙されちゃダメですよ」とは、牛尾さんの言です。

 

その後のワークショップでは、Value Stream Mappingを使ったリードタイム(アイデアが出てから、働くソフトウェアとして価値を生むまでの時間)削減について。

リリースまでのタスクを洗い出し、それにかかる実行時間、待ち時間、無駄を明確にすることで無駄をなくしリードタイムを短くしようというものです。元々は製造業で作られたものだとか。

これが最も効果を発揮するのは「プロセス変更決定権を持つ人」、つまり社長などを巻き込んだとき。

問題の原因が明確に示せれば、プロセスの改善は劇的に進むとのことでした。

ValueStreamMapping

ただ、このValueStreamMapping。元々製造業用のツールなので、現在検索しても製造業向けのものしか出てきません。ソフトウェア開発向けに改良したものを、近々マイクロソフトから発表するそうです。

 

6.クロージングセッション

最後には、KAN「最後に愛は勝つ」の替え歌「最後にアジャイルは勝つ」で締め。

「あい」という二音のところに「アジャイル」を入れてるので、ごろがすこぶる悪いですが、いい歌です。

 

この替え歌にも語られていましたが、登壇者や会場に来た人のほとんどが、アジャイルの導入に際して何かの壁にぶつかり、苦労している、ということ。

問題の多くはすぐに解決するわけではないし、すぐに劇的な効果が出るわけでもない。

それでも、コミュニティーを通じて知識ややる気を共有しながら、根気強く続けていけば、いつかきっと効果は見えてくるはず。

といったまとめで、私のAgileJapan 2016レポートは終了です。

 

また、面白いイベント等に参加した際には、簡単ですがレポートをあげると思いますので、よろしくお願いいたします。


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