2024.10.01
【勉強】ミドルウェア・アプリケーションのEOL・EOSLについて学んでみた
2024.10.01
インフラ【勉強】ミドルウェア・アプリケーションのEOL・EOSLについて学んでみた
本日もお疲れ様です。テクノデジタルのキリン🦒さんです。
地球温暖化の影響で日本の春と秋が消えつつある今日この頃ですが、
少し前にCent OSのメジャーバージョンである7系のEOLでインフラ界隈がざわつきましたね。
今回は、「重要だけれど全然予算が下りない」で有名なEOL・EOSLについて少し勉強したので、この記事を通じて皆々様にも重要性と大変さをお伝えできたらと思います。
その中でも特に「ミドルウェア・アプリケーションのEOL・EOSL」に焦点を当ててご紹介していきます。
現代の企業運営において、ミドルウェアとアプリケーションは業務の中核を成す重要な要素です。しかし、これらのソフトウェアは永続的にサポートされるわけではなく、多くは一定の期間を経てサポートが終了します。
これを「End of Life(EOL)」及び「End of Service Life(EOSL)」と呼びます。ミドルウェアとアプリケーションのサポート終了は企業にとって重大な問題となり得るため、その移行プロセスを理解し、適切に対処することが重要です。
EOLは、技術やサービスが提供元によってサポートされなくなる日を指します。
この日以降、技術やサービスに対する公式のアップデートやパッチが提供されなくなります。
一方、EOSLは、さらに進んで、技術やサービスに対する全てのサポートが終了する時点を示します。これには、技術サポートや修理サービスも含まれます。
これらのサポート終了は、セキュリティリスクの増加や機能障害の発生リスクを高めるため、企業は事前に対策を講じる必要があります。
ミドルウェア | |サポート期限 |
PHP 8.1 | |2025年12月31日 |
MySQL 8.0(LTS) | |2025年8月30日 |
Maria DB 11.2 | |2024年11月21日 |
PostgreSQL 12 | |2024年11月14日 |
Node.js 20(LTS) | |2024年10月22日 |
Laravel 10 | |2025年2月4日 |
プログラミング言語 | |サポート期限 |
Python 3.8 | |2024年10月31日 |
Ruby 3.1 | |2025年3月31日 |
Perl 5.36 | |2025年5月27日 |
サポートが終了したミドルウェアやアプリケーションを使い続けることには多くのリスクが伴います。
主なリスクとして以下の点が挙げられます。これはサーバOSのEOLともかなり類似する部分があります。
ここで驚いたのが「3.コンプライアンス違反」の部分。
セキュリティリスクやパフォーマンスの低下は安易に想像できますが、深ぼっていくとコンプライアンス違反に抵触する可能性があるというのです。
間接的ではあるのですが、以下にいくつかの例を挙げます。
– セキュリティの脆弱性により、個人情報が漏洩する危険
– プライバシーマークなど、セキュリティ基準を満たせなくなる
– 金融や医療などの業界特有のガイドラインに違反する可能性
この部分はアプリケーションやミドルウェアのEOL特有の問題点な感じがします。
不正アクセスされる攻撃経路やガイドラインで指定される技術は、基本的にサーバ上に乗っているアプリケーションやミドルウェアが該当することが多いからです。
軽く考えていると痛い目を見るということですね👀
EOL・EOSLに伴う移行は、一般的に以下のステップで進められます。
上記のステップを見て何か気づくことがありませんか?
そうなんです、現行システムのリニューアル作業とほぼほぼ同じプロセスなのです。
どのくらい作業が大変なのかを理解できたと思います。単なるパーツの交換ではないのです。
※内容によって工程とスケジュールは大きく変動します。
ソフトウェアの寿命が尽きる(EOL)のは、ミドルウェアやアプリケーションだけでなく、サーバーOSも同様です。サーバーOSのバージョンは、その上で動くアプリケーションやミドルウェアと深く関係しています。そのため、EOL対応をする際は、システム全体をしっかり調べてから進める必要があります。
サーバーOSのEOLについては、別の記事で詳しく解説していますので、そちらもご覧ください。
関連記事:サーバーOSのサポート終了に関する注意喚起
ミドルウェア及びアプリケーションのEOL・EOSLに伴う移行は、企業にとって重要な課題であり簡単に対応できる問題ではありません。この記事をきっかけに、少しでもEOLやEOSLを重く捉えて貰えると幸いです。
この記事が全プログラマーと経営層に届きますように。
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