2023.12.04
pipのInstall方法とコマンド一覧!Installできないときの対処法は?
pipとはPythonのパッケージを管理するためのツールです。Pythonをある程度習得して、パッケージに手を出し始めた人は、pipの使い方につまづくこともあるでしょう。
そこで本記事では、pipの操作をスムーズに進めるため、パッケージインストールに関するコマンドを解説します。現在、pipの操作につまづいている人はぜひ参考にしてください。
この記事でわかること
- pipをインストールする方法
- pipのインストールに関するコマンド
- pipをインストールできないときの対処法
pipのInstall方法
pipは自動的にインストールされていることが多いです。しかし、場合によってはインストールされていないケースもあり、その際はインストールを行わなければいけません。また、Windows、Mac、LinuxといったOSによってもインストール方法が異なります。この章では、それぞれのインストール方法について詳しく解説します。
Windowsのインストール方法
はじめは、Windowsのインストール方法です。Pythonをダウンロードしていない場合は、Python公式ホームページからダウンロードしておきましょう。
続いて、pipをダウンロードできるサイトからpipをダウンロードします。pipのダウンロードが済んだらコマンドプロンプトに「python get-pip.py」というコマンドを入力してください。実行することでpipをインストールできます。
python get-pip.py |
Macでのインストール方法
次にMacでのインストール方法です。MacはPythonがあらかじめ搭載されていることが多いですが、万が一ダウンロードされていない場合は、Windowsと同様、Pythonをダウンロードしましょう。
なお、Pythonがあらかじめ搭載されている場合、同様にeasy_installも搭載されているはずです。easy_installを使うことで、簡単にpipをインストールできます。手順としてはターミナルで「$ sudo easy_install pip」を入力するだけです。
$ sudo easy_install pip |
Linuxでのインストール方法
最後にLinuxでのインストール方法です。ほかの2つと同様に、Pythonをインストールしたあとにターミナルを開きます。
「curl -kL https://bootstrap.pypa.io/get-pip.py | python」のコマンドを入力して実行しましょう。これでpipがインストールされました。
curl -kL https://bootstrap.pypa.io/get-pip.py | python |
pipのInstallに関するコマンド
pipではコマンドを入力して操作することが多いです。そこでこの章では、pipのインストールに関するコマンドとして以下の8つを解説します。
- パッケージのインストール
- パッケージのアップグレード
- バージョンの指定
- バージョンの範囲を指定
- バージョンの確認
- 複数パッケージのインストール
- インストール済パッケージの一覧
- パッケージのアンインストール
パッケージのインストール
パッケージをインストールする際は以下のコマンドを使います。
pip install packagename |
「packagename」には、インストールするパッケージの名前を入力しましょう。たとえば、Flaskやseleniumをインストールしたい場合は以下のようになります。
pip install Flask |
入力したパッケージがすでにインストールされている場合は、以下のコマンドが表示されます。
pip install selenium |
パッケージのアップグレード
パッケージをアップグレードしたい場合は、以下のいずれかのコマンドを入力してください。
Requirement already satisfied: |
「packagename」には、アップグレードするパッケージの名前を入力しましょう。たとえば、Flaskやseleniumをアップグレードしたい場合は以下のように入力してください。
pip install -U packagename |
これ以上アップグレードできない場合は、以下のコマンドが表示されます。
pip install –upgrade packagename |
バージョンの指定
インストールするパッケージのバージョンを指定する場合は以下のコマンドを入力してください。
pip install -U Flask |
たとえば、dashのバージョン0.28.5をインストールしたい場合以下のようなコマンドを入力しましょう。
pip install –upgrade selenium |
別のバージョンの同じパッケージがすでにインストールされている場合は、すでにインストールされているパッケージがアンインストールされて、新しいパッケージがインストールされます。
なお、バージョンは新しいものでも古いものでも指定可能です。
バージョンの範囲を指定
pipでは、バージョンの範囲を指定しつつインストールできます。
たとえば、seleniumをバージョン4.10.0未満でインストールしたい場合、以下のコマンドを入力しましょう。
Requirement already up-to-date: |
この際、パッケージの名前とバージョンを「’」で囲むのを忘れないようにしてください。
バージョンの確認
現在インストールしているすべてのパッケージのバージョンをまとめて確認したい場合は,
以下のコマンドを入力してください。
pip install packagename==version |
表示方法は異なりますが、どちらもパッケージ名とバージョンを一括で確認できます。また、以下のように最新バージョンになっていないパッケージだけを表示させるコマンドもあります。
pip install dash==0.28.5 |
現在のバージョンと最新のバージョンを見比べられるので、アップグレードのし忘れを防ぐことが可能です。なお、pip自体のバージョンを確認したいのであれば、以下のコマンドを入力しましょう。
pip install ‘selenium<4.10.0' |
複数パッケージのインストール
複数パッケージをインストールする際は、以下のコマンドを利用します。
pip list |
たとえば、Flask、selenium、dashの3つを同時にインストールしたい場合は、以下のようなコマンドになります。
pip freeze |
なお、以下のように、それぞれのパッケージのバージョンを指定することも可能です。
pip list –outdated |
いずれにしても、パッケージ同士をスペースで区切ることを忘れないようにしてください。
インストール済パッケージの一覧
インストール済みパッケージの一覧を確認したい場合は、バージョンの確認のときと同じように以下の2つを使うことで確認できます。
pip -V |
また、ひとつのパッケージの詳細を確認したい場合は、以下のコマンドを使いましょう。
pip install packagename packagename |
たとえば、seleniumについて詳しく確認したい場合は以下のコマンドになります。
pip install Flask selenium dash |
バージョンやホームページ、製作者などを確認することが可能です。
パッケージのアンインストール
ひとつのパッケージをアンインストールする場合は、以下のコマンドを使用してください。
pip install packagename==version packagename==version |
また、複数のパッケージをアンインストールする場合は、以下のコマンドを利用しましょう。
pip list |
複数のパッケージをインストールするときと同様に、パッケージ同士はスペースで区切るようにしてください。
pipをInstallできないときの対処法
pipのインストールができない場合は、どのOSでもPythonのバージョンを確認してください。バージョンが最新でなかったり、そもそもPythonがダウンロードされていないとpipをインストールできないケースがあります。
バージョンを確認するには、コマンドプロンプトやターミナルで以下のコマンドを入力しましょう。
pip freeze |
また、環境変数の設定を確認することで原因が解決するケースもあります。Pythonのインストールパスが正しく設定、表示されているかを確かめるようにしてください。次の節では、環境変数を設定する具体的な手段を解説します。
Windowsの場合
Windowsで環境変数を設定する手順は次のとおりです。はじめに、コントロールパネルを開きます。次に「システムとセキュリティ」のなかの「システム」を選びましょう。
続いて「システムの詳細設定」をクリックして「環境変数」を選んでください。次に「パス」を選んで「編集ボタン」をクリックします。
インストールパスが追加されていない場合は、Pythonのパスディレクトリのなかにある「Scripts フォルダ」を追加しましょう。最後に保存をして、コマンドプロンプトを再起動してください。
macOS/Linuxの場合
macOSやLinuxは、次の手順を試してください。はじめに、ターミナルを開きます。
続いて「.bash_profile」あるいは「.bashrcファイル」を開きましょう。いずれかのファイルを開いたら、ファイル内の末尾に
pip show packagename |
上記のコマンドを入力して完了です。
Pythonを別のディレクトリにインストールしているのであれば、そのディレクトリのパスを指定して変更を保存します。その後、ターミナルを再起動して完了です。
上記でも解決しない場合
環境変数を設定しても解決しない場合はpipを手動でインストールしましょう。
Windowsの場合は、インターネット上で「https://bootstrap.pypa.io/get-pip.py」を開き、コードをすべてコピーします。続いて、コピーしたコードをコマンドプロンプト内に貼り付ければ完了です。
macOSやLinuxの場合は、ターミナルを開きます。「python get-pip.py」というコマンドを入力することで手動でインストール可能です。
python get-pip.py |
コマンドを覚えておくと便利
pipでは、コマンドを用いてパッケージのインストールやバージョン情報の確認などを行います。そのため、よく使うコマンドは覚えておくと操作がスムーズに進むでしょう。
もしコマンドが覚えられないのであれば、本記事で紹介したコマンドをコピペするだけでも問題ありません。pipを使いこなしてPythonでの開発を充実させましょう。
なおテクノデジタルでは、pipやPythonに関するお悩みやご相談をお聞きしております。もちろんコマンドに関するお問い合わせも受け付けているので、ぜひお問い合わせください。
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システム開発、Webサイト制作、ECサイトの構築・運用、デジタルトランスフォーメーション(DX)など、デジタルビジネスに関わる多岐の領域において、最新のトレンド情報や実践的なノウハウを発信してまいります。
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