2024.02.21
Amazonに出店する方法は?手順や注意点・料金プランまでわかりやすく解説!
ECモールへの出店を検討する際、利用者の多いAmazonは必ず候補に上がるECサイトのひとつです。
しかし、「具体的な出店方法や手順が分からない」と感じている人も多いでしょう。
そこで今回は、Amazonへの出店方法について解説します。
詳しい手順や注意点などについても取り上げているので、Amazonへの出品を考えている方はぜひ参考にしてみてください。
Amazonに出店する方法と手順
Amazonに出店するステップは以下の流れに分けられます。
- 書類の準備
- アカウントの開設
- 必要情報の入力
- アカウント審査後のセラーセントラルへログイン
- プランの選択と商品準備
ここでは、各手順についてどこよりも詳しく丁寧に解説していきます。まずは手順とやり方を知っておきましょう。
必要書類の準備
Amazonへ出品するためには、日頃使用している購入アカウントとは別に出品用アカウントを作成する必要があります。
準備する必要書類は以下の通りです。
個人 | 法人 |
---|---|
|
|
身分証明書はパスポートもしくは運転免許証で、マイナンバーは使用できないので注意が必要です。
取引明細書は以下の3つのうちのいずれかを準備しましょう。
- クレジットカード
- インターネットバンキング取引明細
- 預金通帳
出品用アカウントの作成
審査が完了したら出品用のアカウントを作成します。
メールアドレスを入力すると確認コードが送られてくるため、コードを入力しましょう。
次に所在地を入力して業種を選択します。業種は国有企業や上場企業、チャリティ、個人事業主などに分かれています。
会社情報・個人情報を入力
アカウントの作成ができたら、準備した書類をもとに会社情報または個人情報を入力します。
出品者情報は個人・法人ともに共通ですが、法人は初めに会社情報を入力する必要があります。登記簿謄本などを見ながら正確な情報を入れていきましょう。
出品者情報では、個人もしくは法人の場合は担当者の情報を入力します。パスポートまたは運転免許証と入力内容が一致しているかも確認しておきましょう。
クレジットカードを設定
次にクレジットカード情報を設定します。
設定したクレジットカードから毎月の登録料を支払いますが、売り上げが登録料を上回ると支払いから相殺される仕組みになっています。
なお、Amazonで出品用アカウントを設定するとアカウントが自動的に関連づけられ、日本以外にオーストラリア、北米、ヨーロッパ、アラブ首長国連邦、サウジアラビア、シンガポールで出品ができるようになります。
店舗名(ストア情報)を登録
クレジットカードの設定が完了したら店舗名の登録に進みます。
ここでは商品にコードがついているか、出品する商品のブランド所有者かどうかを選択します。
ストア名は後で修正できますが、サイトでユーザーに表示されるのを意識しておきましょう。
確認書類のアップロード
最後に、事前に準備しておいた本人確認書類をアップロードして送信すると審査が始まります。
アップロードする写真がぼやけていないかなどにも注意しましょう。
審査には3営業日ほどかかり、結果は登録しているメールアドレスに送信されます。
セラーセントラルへログイン
審査に通過したらセラーセントラルにログインしましょう。
セラーセントラルは、商品を出品する際の管理ページを指します。商品の出品から在庫管理、アイテムの販売情報の確認ができるほか、広告配信や商品情報の更新などもできます。
出品している商品の1日ごとの売り上げが確認できるため、商品の売れ行きを追いながら戦略にも活かせます。
また、何か困ったことやトラブルがあればテクニカルサポートに問い合わせることも可能です。
出品プランの選択
次は出品プランの選択です。Amazonには大口出品と小口出品の2種類の出品タイプがあります。
主な違いは出店費用と使える機能です。小口出品は出品できるカテゴリーが限られており、「基本成約料」として商品が売れる度に100円かかります。
大口出品は出品カテゴリーの制限はなく基本成約料もかかりませんが、月間登録料として4,900円を支払う仕組みになっています。
使える機能の違いは以下の表の通りです。
使える機能 | 小口出品 | 大口出品 |
---|---|---|
レポートの閲覧 | できない | できる |
カートボックス | できない | できる |
配送の設定 | できない | できる |
新規出品 | できない | できる |
在庫ファイルを使った商品登録 | できない | できる |
小口出品では使える機能がかなり限られるので注意しましょう。なお、プランはいつでも変更できます。
大口出品
大口出品は、在庫ファイルを使って商品を一括で登録したり購買率やアクセス数などの細かいデータをチェックできるため、マーケティングや販売戦略にも活かせるのがメリットです。
そのため、販売したい商品数が50点以上ある企業やオリジナル商品を売りたい場合におすすめです。
小口出品
小口出品は、ヘルス・ビューティーやコスメ、ジュエリーなどのカテゴリでは出品の申請ができません。
そのため、該当するカテゴリへの出品予定がない、商品数が少ない方は小口出品がおすすめです。プランはいつでも変えられるため、ビジネスを拡大したいと思ったら大口出品への変更を検討しましょう。
銀行口座を登録
アカウントを開設した後は、銀行口座を登録します。
銀行口座は売り上げ金を受け取るために必要ですが、アカウント開設の手順に含まれていないため、自分で後から登録しなければいけません。
いつでも登録できますが、忘れてしまう可能性もあるため、アカウントを作成したらすぐに行いましょう。
設定から「出品用アカウント情報」をクリックして「支払い情報」から「銀行口座情報」を選んで口座情報を入力します。送信すれば作業は完了です。
商品登録
次に販売する商品を登録します。
出品方法はすでにAmazoにある商品を出品する「相乗り出品」と新しい商品を出す「新規出品」があります。
商品を登録する前に、まずはJANコードの取得と製造元番号を確認しておきましょう。JANコードとは、商品を管理するために各商品に割り当てられる管理コードです。新規出品をする際は、GS1でコードを申請をするかAmazonで免除申請ができます。
製造元番号は、商品を登録する手順で入力が必要になる場合があります。
新規出品をする手順は以下の通りです。
- セラーセントラルの商品登録から「Amazonで販売されていない商品を追加」をクリックする
- カテゴリーを選ぶ
- アイテムの重要情報と出品情報を入力する
- 画像を追加する
- 保存を押して完了
相乗り出品をする場合は、商品登録の画面にある検索欄でJANコードを入れると、情報の入力画面に自動的に切り替わります。以降の手順は、新規出品の2〜4と同等です。
商品の注文受付と発送
あとは注文を受け付けて発送します。
Amazonには、注文の処理や商品の包装から出荷までを行ってくれるFBAサービスがあります。FBAを利用することで業務の負担を減らせるため、利用するのもおすすめです。
Amazonに出店するメリット
Amazonに出店するメリットは以下の7点です。
- 国内外最大級の集客力を活用できる
- 配送をAmazonに任せられる
- 入金サイクルが早い
- 最大550万円の還元が受けられる
- 自社ブランドのAmazonストアが作成できる
- 海外にも販売できる
- 出品アプリが利用できる
ここでは、Amazonを使うメリットや魅力を解説していきます。
国内外最大級の集客力を活用できる
Amazonは世界でもシェア率の高いECサイトであることから、その高い集客力を活用できます。Amazonに出品することで3億人のユーザーにアプローチできるのです。
日本においても、月間ユニーク訪問者数は約1,300万人となっています。
【出典】:Amazon出品サービス初心者ガイド
国内でも最大級の集客力があるため、より多くのユーザーに自分の商品を見てもらうチャンスが広がります。
配送をAmazonに任せられる
Amazonの倉庫に納品しておけば、注文が入ると商品を包装して発送してくれる「FBA(フルフィルメント by Amazon)」が利用できるのもメリットです。
他にも、FBAは商品の管理や返品などのカスタマーサービスへも対応してくれます。
FBAを利用すると発送の手間やコストを削減できるだけでなく、Amazonプライム会員に対してはプライム対象商品として表示されるというメリットがあります。
在庫管理や発送業務にかかる時間や費用を減らし、商品開発や販売促進に集中して取り組めます。
入金サイクルが早い
Amazonは入金サイクルが14日ごとなので、キャッシュフローの改善に役立ちます。
月末締めなどの締日での入金設定はできませんが、振込手数料は全てAmazon側が負担してくれます。また、最小で1日単位でサイクル間隔を設定できるのも大きなメリットです。
他のモールでは楽天市場は月2回、Yahoo!ショッピングは月1回となっており、入金サイクルを早めるためには手数料がかかるため、Amazonは他のECサイトと比べてもお得です。
なお、14日よりも短いサイクルに設定したい場合は、セラーアカウントでのクレジットカート登録が必須になるので注意しましょう。
最大550万円の還元が受けられる
Amazonではブランド売り上げの最初の1億円から5%分が還元されます。
また、以下のような新規出品者向けの特典も多数あります。
- FBAパートナーキャリアサービスを利用するとFBA納品配送料が11,000円割引になる
- FBAで商品100点を120日間無料で保管してくれるだけでなく、返送も180日間無料になる
条件などを確認してぜひ利用してみましょう。
自社ブランドのAmazonストアが作成できる
大口出品のアカウントであれば、自社ブランドのAmazonストアを追加料金なしで作成できます。
Amazonストアとは、オリジナル商品や自社ブランドを紹介するためのカスタムページを公開できる機能です。
ブランド登録をすれば、Storesという無料ツールを使ってストア内に独自のネットショップを開設できるようになります。
海外にも販売できる
Amazonに出品することで海外のAmazonにも商品を販売できるのもメリットです。
海外販売をするにはAmazonグローバルセリングを利用します。Amazonグローバルセリングは、登録するとアジアやヨーロッパ、アメリカなど16カ国で出品できるのが特徴です。
メリットはそれぞれの国のアカウントをまとめて管理できること、そして月間登録料が割引されることです。
海外のAmazonアカウントを登録する際はクレジットカードと電話番号、納税情報が必要になります。また、ヨーロッパではVAT番号も必要です。
出品アプリが利用できる
出品アプリ「Amazon Seller」を無料で使えるのも魅力のひとつです。
Amazon Sellerは、商品登録や注文管理、売り上げの確認など、出品に関する操作ができるアプリです。元々セラーセントラルはパソコンのみで利用可能でしたが、アプリでも利用できるようになりました。
商品を購入したユーザーからのメッセージやアイテムの出品可否が確認できるのもポイントで、外出先でもスマホで管理や確認ができるため非常に便利です。
Amazonに出店する際の注意点
Amazonに出店する際の注意点は以下の4点です。
- 差別化しづらく価格競争になりやすい
- 品制限商品がある
- 出店後もアカウント審査がされている
- 販売手数料が割高になる商品群がある
運営がスムーズに行えるように、注意点についても必ずおさえておきましょう。
差別化しづらく価格競争になりやすい
Amazonは出品のしやすさから競合が多く、サイト内のデザインの差別化もできないため、価格競争になりやすい点に注意が必要です。
同じ商品が複数あるとユーザーは価格の安い方を選ぶ傾向にありますが、価格を下げすぎてしまうと利益率が上がりにくくなってしまいます。
値段の相場や過去の価格変動もチェックしながら、適切な価格設定をすることが重要です。
出品制限商品がある
Amazonには出品制限商品があるため、出品する際に制限リストに入っていないか確認しましょう。
出品制限商品は一部制限がかけられている商品です。ブランド規制がかけられている場合も多く、アパレルではadidasやDior、家電はAppleやSONYなどの商品に制限がかけられています。
制限のある商品を出品したい場合は、書類の提出や電話番号の入力をして出品許可申請を行います。
出店後もアカウント審査がされている
Amazonは出店後もアカウントの審査が継続して行われていることに注意しましょう。
審査されている項目は販売速度、販売数、取引限度額、サービスの質などです。
出荷前のキャンセル率が2.5%以上であったり出荷遅延率が4%以上であったりすると、審査の対象になる可能性が高くなります。
販売を始めた後も審査の対象にならないよう気をつけながら運営を行いましょう。
販売手数料が割高になる商品群がある
Amazonはジャンルごとに手数料が決まっており、商品によっては割高になってしまう場合もあります。
販売手数料は基本的に8%〜15%ですが、Amazonデバイス用アクセサリの手数料は45%と高くなっています。他にも、ひとつの商品の売り上げで手数料が変動するカテゴリーもあるため、事前に確認しておきましょう。
ECサイトについて不安がある方はぜひご相談ください
Amazonは集客力が高く、出店すると海外にも販売チャンスが広がるなどメリットが多いのが特徴です。
出店するには書類の準備やプランの選択、商品登録などが必要になるため、商品を販売する際はぜひ本記事を参考にしてみてください。
テクノデジタルでは、ECサイトの運営サポートを行っています。お悩みの方はぜひお問合せください。
投稿者
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システム開発、Webサイト制作、ECサイトの構築・運用、デジタルトランスフォーメーション(DX)など、デジタルビジネスに関わる多岐の領域において、最新のトレンド情報や実践的なノウハウを発信してまいります。
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