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Amazonのユーザー数は?出品に必要な費用やメリット・デメリットも紹介

ECモールの利用を考えている方の中には、Amazonや楽天市場のユーザー数がわからず、どちらを利用すればいいか悩んでいる方もいるでしょう。両方利用できない場合、ユーザー数が多いECモールを利用し、多くの商品ページへのアクセスや売上を期待したいですよね。

本記事では、Amazonのユーザー数について解説します。また、出品時にかかる費用についても楽天市場と比較して解説します。この記事を読むことで、Amazonと楽天市場のどちらを利用すべきか判断できるでしょう。

この記事の公判では、Amazonを利用するメリットやデメリットについても紹介していきます。これから出品しようと考えているEC担当者の方は、ぜひ参考にしてみてください。

この記事でわかること

  • Amazonの国内と世界のユーザー数や市場規模
  • Amazonと楽天市場の出店時の費用
  • Amazonで商品ページへのアクセス数を増やす方法
  • Amazonを利用する際のメリット・デメリット

Amazonのユーザー数は日本最大級

Amazonのユーザー数は日本最大級

Amazonのユーザー数は日本最大級です。楽天市場と比較すると、以下のように異なります。

Amazon 楽天市場
ユーザー数 4,729万人 5,104万人
男女比率 51.92%:48.08% 48.68%:51.32%
年齢層 20代以下の利用率が高い 30代以上の利用率が高い
国内シェア 41% 38%

Amazonのユーザー数は4,729万人であるのに対し、楽天市場のユーザー数は5,104万人で日本国内では2強となっています。

男女比で見るとAmazonの利用率は男性の方が高いですが、楽天市場の利用率は女性の方が高いです。

年齢層で見るとAmazonは20代以下の若年層の利用が高い一方で、楽天市場は30代以上の利用率が高いです。

このように、ユーザー数は楽天市場の方が多いですが、Amazonの方がシェアを獲得しています。こうした特徴から、商品にあわせて使い分けるという戦略がおすすめです。

なお、Amazonと楽天市場の市場規模の違いについては以下の記事で詳しく解説しています。基本情報やおすすめな人の特徴についても触れているので、ぜひ合わせてお読みください。

Amazonの世界のユーザー数は2億人超

Amazonは日本だけでなく世界でも展開されていて、25ヶ国で利用できるECモールです。世界のプライム会員数は約2億人にのぼると言われており、会員登録せずに利用している方も含めるとユーザー数は2億人以上となります。

Amazonの大きな魅力は、日本だけでなく世界に向けて販売できることです。ユーザー数は楽天市場の方が多いですが、世界のユーザーを含めるターゲットユーザーが2億人以上にまで拡大できます。

自社サイトで海外進出する際は、多言語対応や決済サービスの導入などが必要です。一方で、Amazonなら必要な機能がそろっているため、より手軽に出品できます。戦略的に取り組めば、売上向上に繋げられるでしょう。

Amazonと楽天市場の費用比較

Amazonと楽天市場の費用比較

Amazonと楽天市場の費用を比較すると、以下のようになります。

Amazon 楽天市場
プラン 大口出品 小口出品
がんばれ!プラン スタンダードプラン メガショッププラン
月額料金 4,900円 19,500円/月
年間一括払
50,000円/月
半年ごとの2回分割払
100,000円/月
半年ごとの2回分割払
システム利用料
販売手数料
基本成約料なし
商品ごとに販売手数料あり
基本成約料
販売された商品1点ごとに
100円の手数料
商品ごとに販売手数料あり
月間売上高の
3.5~7.0%
月間売上高の
2.0~4.5%
月間売上高の
2.0~4.5%

Amazonには「大口出品」と「小口出品」があり、大口出品のみ月額料金が発生します。

一方で、楽天市場には「がんばれ!プラン」「スタンダードプラン」「メガショッププラン」の3種類があります。プランのグレードがアップするほど月額料金が上る仕組みで、システム利用料は月間売上高に応じて発生します。

ここからは、Amazonと楽天市場それぞれにかかる費用について、さらに詳しく解説します。

Amazonの利用にかかる費用

Amazonを利用すると、大口出品と小口出品でそれぞれ以下のような費用が発生します。

出品プラン 大口出品 小口出品
月額料金 4,900円
基本成約料 商品ごとに100円

大口出品を利用すると、「カートボックス」が獲得できるので売上アップが期待できます。カートボックスとは、商品ページの「カートに入れる」ボタンが表示される部分のことです。

商品ページに「カートに入れる」や「今すぐ買う」というボタンが出現し、購入に至るまでの手間を省けるため、注文数がアップしやすいです。

Amazonではほかにも、以下のような手数料が発生します。

具体例
販売手数料 本・CD・レコード・DVD・ビデオ 販売手数料:15%
最低販売手数料:なし
電子機器(カメラ・パソコンなど) 販売手数料:8%
最低販売手数料:30円
Amazonデバイス用アクセサリ 販売手数料:45%
最低販売手数料:30円
文房具・オフィス用品
インテリア・キッチン・家具
販売手数料:15%
最低販売手数料:30円
配送料 FBA小型軽量商品プログラム – 小型 商品1点あたりの配送料:

250g以内
208円
FBA小型軽量商品プログラム – 標準1 商品1点あたりの配送料:1kg以内220円

上記のように、販売する商品やサイズによってそれぞれ手数料が発生します。取扱商品のタイプに応じて確認が必要です。詳細については「出品にかかる費用」をご確認ください。

楽天市場の利用にかかる費用

楽天市場に出品すると、以下のような費用が発生します。

がんばれ!プラン スタンダードプラン メガショッププラン
月額出店料 19,500円/月
年間一括払
50,000円/月
半年ごとの2回分割払
100,000円/月
半年ごとの2回分割払
システム利用料 月間売上高の
3.5~7.0%
月間売上高の
2.0~4.5%
月間売上高の
2.0~4.5%
登録可能商品数 5,000商品 20,000商品 無制限
画像容量 500MB まで 5GB まで 無制限

楽天市場では3つの出店プランがあり、どのプランを利用する場合でも6万円の初期費用が発生します。登録可能商品数はプランによって異なるため、ショップの規模に応じて選ぶと良いでしょう。

取扱い商品数が少ない方は、最も安い「がんばれ!プラン」から始め、売上が確保でき商品数が増えたらプラン変更していくことをおすすめします。

より詳しい楽天市場の出店料については、以下の記事で解説しています。こちらもぜひ参考にしてみてください。

Amazonを利用するメリット4選

Amazonを利用するメリット4選

Amazonを利用することで、以下のようなメリットを得られます。

  • 1.初期費用や運用コストを抑えられる
  • 2.配送の手間を省ける
  • 3.短期間で出品できる
  • 4.海外向けにも販売できる

これらのメリットを取り入れることで、目的意識を持って取り組めるようになるでしょう。またメリットを最大限に活かせば、戦略的な運営が可能です。

EC担当者の方は、必ずメリットについて確認しておきましょう。ここからは、それぞれのメリットについて解説します。

1.初期費用や運用コストを抑えられる

Amazonを利用する大きなメリットは、初期費用や運用コストを抑えられることです。Amazonで用意されている2プランともに初期費用は無料であり、小口出品は月額料金がかかりません。

大口出品プランを利用しても、楽天市場に比べれば以下のように運用コストを抑えられます。

Amazon
大口出品プラン
月額4,900円
楽天市場
がんばれ!プラン
月額19,500円

また小口出品プランでは基本成約料と販売手数料のみなので、ECモール初心者でも安心して利用できます。

このように、運用コストを抑えるならAmazonがおすすめです。EC出品するかどうか迷っている場合は、お試しとしてAmazonから始めてみるのもいいでしょう。

2.配送の手間を省ける

Amazonを利用すれば、配送にかかる手間を省けることもメリットの一つです。

Amazonでは、「FBA」と呼ばれる「フルフィルメント by Amazon」というサービスがあります。FBAとは、Amazonの配送ネットワークを利用できるサービスのことです。ユーザーが自社商品を注文した後の対応を、そのままAmazonに委託できます。

出品者の作業は、Amazonの倉庫に商品を納品するだけです。注文後の在庫管理から配送、返品対応まで委託できるので、出品者の手間を大幅に削減できます。

配送の手間を省けば、担当者が本業に時間を費やせるようになります。商品開発や市場分析など、優先度の高い業務に力を入れれば、顧客満足度の向上も見込めるでしょう。

3.短期間で出品できる

Amazonは出店ではなく出品する形のECモールなので、比較的短期間で出品することができます。さらに、楽天市場をはじめとしたほかのECモールに比べても審査が簡単です。

Amazonの出品手順も簡単で、以下の2つの書類を用意し、出品用のアカウントを作成するだけです。

  • 有効期限内の顔写真入りの身分証明書(パスポート、運転免許証)
  • 過去180日以内に発行された各種取引明細書(クレジットカードの利用明細書など)

審査は申し込みから3営業日程度で完了します。ECサイトを構築したりほかのECモールを利用したりするよりもすぐに出品ができるようになります。

このように、Amazonは手順が簡単で審査も通りやすいため、短期間で出品したい方におすすめです。

4.海外向けにも販売できる

Amazonの強みは、楽天市場とは異なり海外向けにも販売できることです。

Amazonでは日本のユーザー数は4,729万人ですが、世界中で利用されており、約2億人のユーザーがいます。そして2023年9月現在、サービス利用可能な国は25ヶ国となっており、どこの国に向けてでも商品を販売できます。

自社でECサイトを構築する場合、多言語対応が必要です。ほかにもターゲット国の決済方法に対応したシステムや配送手段を用意する必要があるので、さまざまな業務が発想します。一方で、Amazonならこのような準備が不要なのでより簡単に出品できます。

また、海外への販売に不安を感じる方向けのサポートも充実しているので、安心して海外展開ができるでしょう。

Amazonを利用するデメリット・注意点3選

Amazonを利用するデメリット・注意点3選

ここまでAmazonを利用するメリットについて解説しましたが、一方で以下のようなデメリット・注意点も存在します。

  • 1.差別化が難しい
  • 2.価格競争が起きやすい
  • 3.規約違反をするとペナルティが課される

これらのデメリット・注意点をあらかじめ把握しておくことで、リスクを抑えながらAmazonを利用できるでしょう。場合によっては、ほかの方法が最適だと判断できるかもしれません。

ここからは、それぞれのデメリット・注意点について解説します。

1.差別化が難しい

Amazonを利用するデメリットは、差別化が難しいことです。それは、Amazonは出品形式のECモールであり、商品ページのデザインをこだわれないからです。他の出品者と似たようなかたちで出品することになるため、差別化が図れません。

一方で、出店形式であれば、ショップのコンセプトにあわせてデザインを選び、ファンを獲得することも可能です。

このように、Amazonではすべての商品ページが同じようなデザインになってしまうことが欠点です。こうした特徴から、販売元を気にせず商品だけで判断して購入するユーザーも多く存在します。

2.価格競争が起きやすい

さらにAmazonでは価格競争が起きやすいことも忘れてはいけないデメリットです。それは、差別化が難しいことから、安く出品しようとするショップが出て来て価格競争が起きやすいからです。

多くのユーザーは、欲しい商品をなるべく安く購入したいと考えています。こうした傾向から、どこで買うかはあまり気にしないことが多いです。

さらにAmazonのアルゴリズムでは、商品ページにてほかの人が出品している同じ商品がおすすめされてしまうことがあります。同じ商品が並んでいると、どうしても安い方の商品が購入されてしまいます。

こうした傾向から、商品ジャンルによっては、価格競争に陥ってなかなか売上に繋がらないこともあるでしょう。

3.規約違反をするとペナルティが課される

Amazonで定められている規約に違反してしまうと、ペナルティが課されるので要注意です。Amazonでは、出品規約が定められており、以下のようなルールを守らなければなりません。

  • 全ての準拠法・Amazonの全利用規約を遵守する
  • アカウント情報には常に最新情報を掲示
  • 出品者情報に虚偽の情報を登録しない
  • 購入者に危害を及ぼすような商品を出品しない
  • 不当に複数アカウントで運営しない

もし規約違反をした場合、ペナルティとして出品停止やアカウント停止などの処分が下される恐れがあります。最悪の場合、Amazonアカウントが削除され二度と販売できなくなります。

なお、紹介している規約は一部なので、Amazonを利用する際に必ず出品規約を確認し、遵守しましょう。

日本最大級のユーザー数を誇るAmazonで出品してみよう

日本最大級のユーザー数を誇るAmazonで出品してみよう

Amazonのユーザー数は日本最大級で、国内には4,729万人のユーザーがいます。さらに海外ユーザー数を加えると2億人以上にも上るため、ターゲットユーザーを大幅日増やせます。

Amazonの魅力は、そのほかのECモールに比べて初期費用や運用コストが低いことです。ECサイトを構築したり決済システムを導入したりする必要がないので、簡単に始められます。

ただし、Amazonは差別化が厳しいことから価格競争が起きやすいという弱点があります。こうした特徴から、あらかじめ商品の傾向を掴んでおくといいでしょう。

もしAmazonの出品で困りごとや不明点がある場合は、テクノデジタルにご連絡ください。弊社ではECマーケティングやECモールへの出店サポートを行っています。お客様企業の事業内容に合わせてソリューション提案いたしますので、ぜひお気軽にご相談ください。

投稿者

  • デジタルトレンドナビ編集部

    システム開発、Webサイト制作、ECサイトの構築・運用、デジタルトランスフォーメーション(DX)など、デジタルビジネスに関わる多岐の領域において、最新のトレンド情報や実践的なノウハウを発信してまいります。