2023.10.02
楽天市場で効果的なCRM施策とは?売上アップにつながる活用術も紹介
本記事では、楽天市場で効果的なCRM施策やCRMの目的、導入のメリットやデメリットを解説します。また、楽天市場以外のCRM事例も紹介しているので、自社の売上アップの参考にできます。ぜひ本記事を読んで、楽天市場でのCRM施策に活かしてみてください。
この記事でわかること
- 楽天市場に効果的なCRM施策5選
- CRM施策で売上を向上させるコツ
- CRMを実行するステップ
目次
楽天市場におけるCRMとは?
CRMとは「Customer Relationship Management」の頭文字を表したものです。日本語訳すると「顧客との関係性を管理するもの」で、簡単にいうと「顧客管理」という意味です。
CRMを活用することで、より顧客一人ひとりに合わせた販売戦略を実践できるようになります。
なお、CRMの具体策や実施手順、企業の事例などについては、以下の記事で詳しく解説しています。CRMについて理解を深められるので、ぜひ参考にしてください。
ここからは、以下の観点からCRMについて解説します。
- CRM導入の目的
- CRM導入のメリット
- CRM導入のデメリット
CRM導入の目的
CRMを導入する主な目的は、ショップの売上(利益)を拡大することです。
そしてCRMを導入する理由として、新規顧客を獲得するよりも、既存顧客の満足度を高めて囲い込むほうが効率的であることが挙げられます。
インターネット上にはさまざまなサービスやブランドが存在しており、新規顧客を獲得することは難しいです。ニーズも多様化しているため、それぞれのニーズを満たすような施策が求められています。
そこで徹底的に既存顧客のことを知ると、一人ひとりに合わせた対応やサービスを提供できるようになります。
さらにCRMによって顧客満足度が向上すれば、LTV(顧客生涯価値)の向上につながるでしょう。LTVの向上により、コスト削減や収益の安定化につながります。
CRM導入のメリット
CRMを導入するメリットは、以下の通り3つあります。
- 顧客管理を一元化し業務を効率化できる
- 業務の属人化も防げる
- 優良顧客の増加に繋がる
CRMによって、顧客管理を一元化できるようになります。必要なときに必要なデータを参照できるため、業務効率化が可能です。
また情報を可視化すれば、業務の属人化も防げます。近年ではデータやAIを活用できるツールも増えているため、人間が行う仕事を削減することも可能です。
そして顧客のニーズに合わせたサービスや商品を提供できるようになり、優良顧客を増やせます。顧客満足度が向上すれば既存顧客の囲い込みにつながります。
CRM導入のデメリット
CRMにはメリットがある一方で、以下のようなデメリットも存在します。
- 導入時にコストがかかる
- 毎月ランニングコストもかかる
- データが蓄積されるまでは成果が得られにくい
CRMの導入時には、導入時にコストがかかることがデメリットです。サービスによって価格は異なりますが、事業を始めたばかりの頃は予算を確保できません。
さらに月額制のCRMを利用した場合、収益の有無に関係なく毎月ランニングコストもかかります。利益を出せなかった場合は、赤字になるリスクもあるでしょう。
そして運用を始めてからも、一定量の顧客データが蓄積されるまでは成果が得られにくいというデメリットもあります。こうした性質から、すぐに効果を得られないため、即効性を求めすぎない姿勢が大切です。
楽天市場に効果的なCRM施策5選
楽天市場にCRM施策を導入する際は、以下のような施策が効果的です。
- 1.メルマガの配信
- 2.LINE公式アカウントの活用
- 3.各種SNSの運用
- 4.クーポンの配布
- 5.アプリによる販売展開
なお、CRMの成功事例については以下の記事で解説しています。実施のポイントなどについても詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてみてください。
ここからは、それぞれの施策について解説します。
1.メルマガの配信
楽天市場では商品を購入したユーザーのメールアドレスを得られるため、メルマガの配信が可能です。メルマガを活用すれば、お得情報やストーリーを定期的に配信できます。コンテンツを通じて、自社商品やブランドに対してユーザーの興味を惹きつけられるでしょう。
メルマガの配信をする際のポイントは、押し売りのような内容にするのではなく、興味をもってもらえるようなコンテンツにすることです。一例としては、商品開発の裏話やスタッフの小話などがあります。コンテンツはストーリー調にしてメルマガに盛り込むことで、親近感を持ってもらう効果を期待できるでしょう。
さらにメルマガを通して商品のファンになってもらえれば、セールやクーポンなどの金銭的メリットがなくても継続購入につながります。
2.LINE公式アカウントの活用
楽天市場においては、LINE公式アカウントを活用する方法も効果的です。
LINE公式アカウントには、不使用アドレスがほぼないという強みがあります。そのため、配信さえすればユーザーの目に入る可能性は高いです。
また人によってはメールは開かないけどLINEはチェックする場合があります。このようなユーザーのために、メルマガとLINEを併用することをおすすめします。
ただし、LINE公式アカウントにはユーザーからブロックされやすいという弱点があります。そこで、ユーザーのブロック対策として通常配信はメルマガのみで行い、大きなキャンペーンの開催前はLINEで配信すると効果的です。ただメルマガとLINEを併用するのではなく、ユーザーニーズを考慮して使い分けるといいでしょう。
3.各種SNSの運用
楽天市場と組み合わせて、各種SNSを運用していく方法も有効です。ショップ専用のSNSアカウントを開設し新商品や人気商品、キャンペーンなどの情報を発信していくと、商品情報をより多くのユーザーに発信できます。
SNSを運用することによって、ユーザーのファン化を期待できます。SNSでは世界観を押し出したブランディングが可能なので、単純接触効果によって自社ブランドに興味を持ってもらえるでしょう。
さらにSNSは拡散性が高いツールなので、フォロワー以外のユーザーにも投稿が届く可能性が高いです。SNSのフォロワーは同じ興味・関心を持っている可能性があるため、好循環のスパイラルを生み出せる効果を期待できます。またコストはかかるものの、SNS広告も活用すればブランドの認知の拡大も可能です。
4.クーポンの配布
楽天市場では商品購入後に、次回以降のお買い物で利用できるクーポンの配布が可能です。
商品を購入してくれたユーザーに対してクーポンを配布すると、リピート率を向上できます。
クーポンはユーザーにとって値引きしてもらえるというわかりやすいかたちでメリットを提示できます。
クーポン配布はメールやLINEが主流ですが、それ以外に商品と一緒に紙のクーポンも同封するといいでしょう。電子クーポンは目に入らない可能性がありますが、商品と一緒にとどけることで、必ずユーザーの目に届くようになります。
もし余力があれば、紙のクーポンとあわせてサンクスレターを同封すると好印象です。ショップの想いや感謝を伝えると、ほかのショップと差別化できます。
5.アプリによる販売展開
楽天市場と並行して、アプリから商品を販売するとさらに売り上げ拡大につながるでしょう。アプリを開発すれば、ユーザー属性や購入データを収集できるようになります。さらに、Webサイト閲覧なども含めれば、顧客の行動データが統合できます。
楽天市場とアプリを並行して運用する場合は、以下のような流れで誘導するとスムーズです。
- 楽天市場のユーザーにアプリ限定のクーポンを配布する
- アプリユーザーを増やす
- アプリ経由での購入を増やす
アプリを運用するメリットは、ファン化につなげやすいことです。LINEやSNSに比べて自由度が高いため、さまざまな見せ方ができるようになります。また、LINEやインスタといったプラットフォームを経由せず、自社専用のアプリなので他の情報に邪魔されにくいため、ブランディングにつながります。
CRMを活用して楽天市場の売上アップにつなげるコツ
CRMを導入して楽天市場の売上を上げるには、以下のようなポイントを取り入れると効果的です。
- メルマガを工夫して活用する
- 既存顧客のデータを分析する
- RFM分析と組み合わせる
CRM施策はただ実践するだけでは効果を得られないことがあります。そこで、これらのコツを取り入れれば、より効率的に楽天市場の運営ができるでしょう。
これからCRMを導入する方は、ぜひ参考にしてみてください。ここからは、それぞれのコツについて解説します。
メルマガを工夫して活用する
メルマガを配信する際は、コンテンツを工夫して配信することが大切です。なかでも、メルマガのタイトルとメッセージの一行目には力を入れましょう。タイトルはメルマガを開くかどうかを決める重要なポイントとなるため、ユーザーの興味を引きつける役割を持ちます。
そこで、以下のようなキーワードを取り入れてみましょう。
- 誕生日限定
- お得意様のみ配布
- 期間限定
- 今日だけ
これらのキーワードによって限定感を出すことで、開封率の向上を期待できます。
ただし、メルマガについてはユーザー層やニーズによって刺さらない場合があります。そのため、まずは実行し顧客の反応を見ることが大切です。PDCAサイクルを作り、どんなキーワードやコンテンツが刺さるのか改善していくことが大切です。
既存顧客のデータを分析する
CRM施策を成功させるには、既存顧客のデータ分析は欠かせません。今ある顧客情報を徹底的に分析し、情報を整理しなおしましょう。データ分析の際は、以下の観点を取り入れると効果的です。
- ユーザー属性
- よく購入される時間帯
- リピートの周期
ユーザー属性については、年齢や購入商品、会員ランクなどをデータ化していきます。こうした情報を元に既存顧客を分析することで、購入されやすい時間帯にメルマガやLINEを送信できるようになります。さらにコンテンツ制作にも反映できるため、効果的な施策につながります。
データ分析については、CRMツールを活用することで効率的に実施できます。ツールによって分析方法も異なるので、事業に合わせて選ぶことが大切です。
RFM分析と組み合わせる
楽天市場のCRM施策においては、RFM分析と組み合わせることで相乗効果を期待できます。RFM分析とは、以下の3つの指標で顧客を分類する分析手法です。
- Recency(最近の購入日)
- Frequency(訪問頻度)
- Monetary(合計購入金額)
これらの分類方法は、商品ジャンルによって異なります。
RFM分析を取り入れることで、購入回数でユーザーを絞り込んで一人ひとりにあったメルマガやLINEを配信できるようになります。その際、回数ごとに以下のように内容を分けると効果的です。
- 購入1回目の顧客…お得さをアピールしたコンテンツ
- 購入2回目以降の顧客…お得意様限定の発信
このように内容を分けることで、リピート率の向上につなげやすくなります。
楽天市場でCRMを実行する3ステップ
楽天市場でCRMを実行する際は、以下3つのステップを取り入れましょう。
- 1.顧客データの収集と分析
- 2.マーケティングの方向性を計画
- 3.PDCAサイクルの実施
これらのステップを取り入れることで、より効果的な施策になります。
なお、CRM戦略の立て方については以下の記事で詳しく解説しているので、合わせてお読みください。
ここからは、それぞれのステップについて解説します。
1.顧客データの収集と分析
はじめに、顧客データの収集と分析を実施します。具体的には、以下のような項目で情報を整理してみてください。
- 顧客タイプ
- 購入までの流れ
- 項目ごとの購入率
- セールやキャンペーン特典の利用歴
- クレームをはじめとした質問内容
これらのデータは、グラフや表を用いて可視化することで分かりやすくなります。なかでも、「顧客からの支持が高い部分」と「満足度が低い部分」を分析し強みと弱みを把握することが大切です。
またデータ分析をする際のポイントは、この段階でCRM導入の目的も明確にしておくことです。なんとなく導入するのではなく、目的と根拠をあらためて言語化しておくと、方向性がブレにくくなります。
2.マーケティングの方向性を計画
続いて、前項で判明した顧客の属性や行動特性を参考に、マーケティングの方向性を計画していきます。
マーケティングの方向性を立てる際のポイントは、当初の目的と照らし合わせることです。新規獲得やリピート率アップなど、もし当初の目的とズレている場合は、基軸修正が必要です。
そしてこれまでの事例も参考にしながら、メルマガに力を入れるのか、SNSやアプリをいつから導入するのかなど、施策を具体的に計画していきましょう。
また自社の事例だけでなく、他社の成功事例や失敗事例を参考にすることも大切です。他社事例を参考にしながら、マーケティング施策を立てていきましょう。
3.PDCAサイクルの実施
マーケティングの方向性が決まって具体的な計画が完成したら、実行し定期的に効果検証しましょう。CRMは導入するだけで効果が発揮されるとは限らないため、PDCAサイクルに落とし込むことでより効果的な施策ができるようになります。
もし、期待通りの効果が得られていればそのまま施策を継続しましょう。さらに範囲を拡大するなどして、次の施策にもつなげることも大切です。
反対に、効果が得られなかった場合はその原因を考え、対策を立てます。このように、時代のニーズや企業やショップの特徴に合った施策を打ち出すことが重要です。
CRMを導入して楽天市場の売上アップにつなげよう!
楽天市場でショップを出店する際は、CRM施策を導入すると効果的です。既存顧客の囲い込みを期待できるため、効率的な売り上げ拡大につながります。CRM施策を行う際は、ぜひこの記事で紹介したポイントを取り入れてみてください。
もし楽天市場のCRM施策に関して疑問や悩みがある場合は、テクノデジタルにご相談ください。弊社ではECサイト制作や運用を行っています。お客様企業の事業に合わせてソリューション提案を行いますので、是非お気軽にご相談ください。
投稿者
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システム開発、Webサイト制作、ECサイトの構築・運用、デジタルトランスフォーメーション(DX)など、デジタルビジネスに関わる多岐の領域において、最新のトレンド情報や実践的なノウハウを発信してまいります。
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