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Amazonで在庫切れを防ぐ方法5選|今すぐやめるべき在庫管理の方法も紹介

Amazonへの出品で注意したい点として「在庫管理」があげられます。万が一在庫が不足すれば機会損失だけではなく、その後の売上にも大きな影響がでます。

しかし「自宅のスペースは限られているので、余裕のある在庫管理は難しい」と悩む方も少なくないでしょう。


そこで今回はAmazonの在庫切れを防ぐ方法や、万が一在庫切れを起こしてしまった際の対処法をご紹介します。

余裕のある在庫管理をしてAmazonの売上を上げたい方は、ぜひご覧ください。

Amazonで自社製品の在庫切れを起こす3つの原因

Amazonで在庫切れを起こす原因は、主に以下の3つです。

  • 適切な在庫補充を行っていない
  • 在庫スペースを確保できない
  • 予想外のタイミングで注文が殺到する

原因を把握して未然に在庫切れを防ぎましょう。

適切な在庫補充を行っていない

在庫切れを起こす最大の原因は、適切な数の商品を補充していないことです。

忙しいと商品の入荷を忘れてしまうこともありますが、在庫の補充を怠れば販売機会の損失につながります。

また、毎回スムーズに商品を取り寄せられるとは限らないので、ギリギリに在庫を補充しようとしても商品が届かないという事態も珍しくありません。

在庫スペースを確保できない

「在庫を補充したいけれど、保管するスペースがない」という方は少なくありません。

自宅の余剰スペースが少ない方や大きな商品を取り扱っている方は、保管できる在庫の数量が限られていまいます。

そのため、十分な量の商品を保管できずに在庫切れになることもあるでしょう。

また、現時点では在庫スペースを確保できていても今後の売上が上がるにつれて、在庫スペースを確保できなくなる可能性もあります。

予想外のタイミングで注文が殺到する

毎月の注文数は必ずしも一定とは限らないので、注文が殺到した際に在庫切れになる可能性があります。

たとえば、SNSなどのメディアで商品を取り上げられたり、Amazonのセールが行われたりすれば通常の倍以上の注文が殺到することも珍しくありません。

「毎月の注文数は20個だから在庫も20個で大丈夫」というように、最低限の補充をしていては注文が殺到した際に在庫切れを起こしてしまいます。

また、季節によって注文数が大幅に変化する衣類などの商品は、なおさら慎重に補充を行う必要があります。

Amazonで自社製品の在庫不足が生じた際のリスク

万が一Amazonで自社商品の在庫が不足した場合、以下のようなリスクが発生します。

  • 販売機会の損失
  • ショッピングカートボックスを奪われる
  • 広告が非表示になる
  • SEOへの悪影響

在庫切れは一時的な販売機会の損失はもちろん、長期的な集客力の低下にもつながります。

それぞれの詳細を確認していきましょう。

販売機会の損失

在庫がなくなれば商品を販売できないため、販売機会を損失してしまいます。

Amazonでは同一の品を販売している出品者が多いので、自社の商品が入荷するまで待ってくれる顧客は少ないでしょう。

また、在庫切れの期間は自社商品のURLを直接入力しない限り、Amazonの検索欄に商品画面は表示されません。

Amazonの在庫切れが招く販売機会の損失は、決して小さなものとはいえないでしょう。

ショッピングカートボックスを奪われる

在庫がなくなると、Amazonのショッピングカートボックスを競合に奪われてしまいます。

ショッピングカートボックスとは「申し込む」ボタンを含むエリア全体のことです。

引用元:Amazon公式サイト

カートボックスを表示できる出品者は、ひとつの商品につき1人だけです。

商品にカートボックスを表示できない出品者は、そのほかの出品者という形で表示されます。

引用元:Amazon公式サイト

カートボックスを与えられるのはAmazonが推奨する出品者であり、わざわざほかの出品者から商品を購入する顧客は少ないでしょう。

したがって、在庫切れを起こしてカートボックスを他社に奪われれば、売上は著しく低下してしまいます。

広告が非表示になる

Amazonのスポンサープロダクト広告やスポンサーディスプレイ広告などは、在庫のある商品のみ掲載できます。

在庫切れが原因で手間をかけて作成した広告が表示されないというのは、非常にもったいないことです。

また、在庫が不足していなくても広告を表示できない商品があるので、商品の宣伝を検討している方は以下のリンクより詳細を確認してみてください。

Amazon advertising

SEOへの悪影響

在庫切れはAmazonSEOにも悪影響を及ぼします。

AmazonSEOとは、Amazonで商品を検索した際に自社の商品を上位に表示させる対策のことです。

たとえば「日焼け止め」と検索すれば、Amazonに出品されている多数の日焼け止めが表示されます。

その際に上位へ自社の商品を掲載させる対策をAmazonSEOといい、在庫切れは上位への表示を妨げる要因のひとつです。

そのため、在庫が不足するほど商品の露出は減少し、売上は低下してしまいます。

Amazonで自社製品の在庫切れを防ぐ方法5選

Amazonで自社商品の在庫切れを防ぐには、以下の5つが有効です。

  • FBAを利用する
  • 過去のデータから売上を予測する
  • 競合のデータから売上を予測する
  • 在庫補充通知の設定をする
  • 一時的に商品の価格を上げる

「在庫切れを防ぐには在庫を大量に確保すればいい」と思われるかもしれませんが、商品が売れなければ赤字のリスクがあります。

そのため、上記の方法で適切な量の在庫を補充するのがよいでしょう。

FBAを利用する

「自宅に在庫を保管するスペースが少ない」という方は、FBAを利用するのがおすすめです。

FBAとは専用倉庫に在庫を預けて、注文が入ったらAmazonが梱包や発送を行ってくれる有料サービスです。

自分で発送するのに比べて手数料はかかりますが、以下のようなメリットがあります。

  • 商品の梱包や発送の作業を省略できる
  • 自宅に在庫を保管しなくていい
  • 顧客からの問い合わせや返品対応を任せられる
  • 商品がプライム対象になるので購入されやすくなる など

在庫切れを防ぐだけではなく販売促進にもつながるため、FBAの導入を検討している方は下記の記事をご覧ください。


過去のデータから売上を予測する

過去の販売データから販売数を予想して、適切な数量の在庫を確保しましょう。

出品用アカウントの「Amazon出品コーチ」という在庫管理レポートから、以下のデータを確認できます。

  • 過去30日間の販売数
  • 過去14日間の販売数
  • 現在の在庫数

上記のデータを分析することで、適切な在庫の目安を把握できます。

Amazon出品コーチでは在庫が不足するまでの日数を自動で算出できるため、日数にあわせて商品を補充すれば在庫切れのリスクを軽減できるでしょう。

競合のデータから売上を予測する

「適切な在庫数をさらに正確に把握したい」という方は、競合のサイトから販売数を予測するのがおすすめです。

以下の3ステップで、同じ商品を取り扱っているサイトから1日にどれだけの商品が購入されているのか把握できます。

  1. 競合の商品をカートに入れる
  2. 購入数を999にする
  3. 通知文に在庫数が表示される

引用元:Amazon公式サイト

上記の競合サイトの在庫数は5つを表しています。

たとえば、翌日の在庫数が3つになっていれば、1日に商品が2つ購入されたことがわかります。

このように競合サイトから商品の需要を把握することで、自社サイトの過去データよりも適切な数の在庫を確認できるでしょう。

在庫補充通知の設定をする

Amazonの在庫補充通知は設定した在庫数を下回った際に通知が届くため、在庫不足のリスクを軽減できます。

在庫補充通知は以下の手順で設定します。

  1. Amazonの出品アカウントにログイン
  2. 「在庫」を選択
  3. 「FBA在庫」を選択
  4. 対象の商品管理番号にチェック
  5. 在庫補充通知を設定する

残りわずかな在庫数で通知が鳴っては補充が間に合わない恐れがあるので、仕入れにかかる日数などを確認して余裕のある数値を設定しましょう。

一時的に商品の価格を上げる

在庫が残りわずかで仕入れが間に合わない場合は、一時的に商品の価格を上げるのもひとつの手です。

価格を上げることで商品を購入される機会は減りますが、在庫切れで集客に悪影響を及ぼすことに比べれば損失は少ないでしょう。

在庫を補充した後に適正な価格に戻せば、以前と同様に商品を販売できます。

ただし、価格設定後に商品を購入されないように、通常の倍以上の価格を設定するのがおすすめです。

Amazonで自社製品の在庫が切れた際の対処法

紹介した対策を施しても在庫が不足してしまった場合は、商品の入荷予定日を設定しましょう。

入荷予定日を設定すれば在庫がなくても商品ページを表示できるため、注文を受け付けられます。

すぐに商品を購入できないため、競合のサイトに顧客が流出する可能性もあります。

しかし、在庫切れをしている状態に比べて集客力の低下を抑えられる傾向にあるので、万が一在庫が不足した場合は入荷予定日を設定するのがおすすめです。

Amazonでの間違った自社製品の在庫管理の仕方

以下のような方法で在庫管理を行うと、かえってリスクが生じるので注意してください。

  • Amazonの在庫データを鵜呑みにする
  • Amazonで自社製品の在庫を過剰に確保する
  • Amazonに表示する自社製品の在庫数を偽る
  • 自宅にAmazonの自社製品の在庫を一切置かない

上記の対策をおすすめしない理由や、適切な対処法について紹介します。

Amazonの在庫データを鵜呑みにする

過去の販売データを鵜呑みにして、在庫を補充するのはおすすめしません。

「過去のデータから売上を予測するのではないの?」と思われるかもしれませんが、過去のデータはあくまで目安です。

商品がSNSなどのメディアに取り上げられたり、カテゴリー上位に表示されたりすれば、過去のデータでは予測できない注文が殺到する可能性もあります。

そのため、過去の販売数は参考程度に考えて、常に余裕のある在庫を揃えておくのがおすすめです。

FBAを利用すれば自宅のスペースに関係なく在庫を保管できるため、活用することで余裕のある在庫管理ができます。

Amazonで自社製品の在庫を過剰に確保する

「在庫に余裕を持ったほうがいいから、通常の100倍の商品を用意しよう」と考える方もいるかもしれませんが、過剰に在庫を補充するのもおすすめしません。

新商品が発売されたり流行が廃れたりすれば赤字のリスクがあるため、多くとも3ヶ月ほどの在庫を用意するのがよいでしょう。

また、賞味期限などのある商品は日数が経過すると処分しなければいけないので、より慎重に在庫を補充する必要があります。

FBAで商品を販売する場合、賞味期限が残り45日以下の商品は廃棄されるため過剰に在庫を補充するのは控えましょう。

参考:Amazon|賞味/消費期限在庫の要件

Amazonに表示する自社製品の在庫数を偽る

在庫が足りなくても、偽りの在庫数を記載するのはやめましょう。

顧客への商品提供が遅延すれば低評価やクレームにつながり、在庫不足以上に深刻な問題へ発展してしまいます。

虚偽の情報を記載した場合、Amazonからアカウント停止などのペナルティが科せられる可能性もあるので、必ず本来の在庫数を入力しましょう。

在庫が不足した際は一時的に価格を増額して購入を制限したり、予約販売に切り替えて集客力の低下を防いだりするのがおすすめです。

自宅にAmazonの自社製品の在庫を一切置かない

FBAを利用しているからといって、自宅に在庫を一切置かないのもおすすめしません。

FBAを利用すれば専用の倉庫に在庫を保管できるため、自宅に在庫を抱えなくて済みます。

しかしFBAの商品が不足した場合、専用の倉庫に商品を納品してから顧客に発送するため、通常よりも配送に時間を要します。

FBAの商品が不足した場合に備えて、一部の在庫を自宅に保管するのがおすすめです。

Amazonでの自社製品の在庫不足を解消して売り上げを伸ばそう

Amazonの在庫切れを防ぐには、FBAを利用するのがおすすめです。

FBAでは専用の倉庫を利用できるので、自宅のスペースに関わらず在庫を保管できます。FBAで販売した商品はプライム対象商品に設定されるなどの特典もあることから、Amazonの売上拡大も期待できます。


しかし「Amazonの売上が少なく、FBAは手数料がかかるので導入を迷っている」という方もいるでしょう。そのような方は、ターゲット設定や戦略を見直してAmazonの売上を安定させるのがおすすめです。


テクノデジタルでは市場調査や競合比較をもとに、ターゲット設定やサービスの強みを分析して、売上を伸ばす提案をいたします。Amazonの売上を安定させて、さらにFBAを利用して販売を簡略化させたいという方は、ぜひお問い合わせください。


投稿者

  • デジタルトレンドナビ編集部

    システム開発、Webサイト制作、ECサイトの構築・運用、デジタルトランスフォーメーション(DX)など、デジタルビジネスに関わる多岐の領域において、最新のトレンド情報や実践的なノウハウを発信してまいります。