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ECとは?eコマースの違いや種類についても解説

ECは自社商品をインターネット上で販売できることから、多くの企業がビジネスに導入しています。しかし、ユーザーとして利用したことがあっても、「ECの意味や種類についてはよく分からない」という担当者もいるかもしれません。

本記事では、ECの基礎知識について解説します。また、eコマースの違いやECの種類についても触れていきます。本記事を読めば、基礎を身に着けられるため、ECビジネスをスムーズにスタートできるでしょう。ぜひ参考にしてみてください。

この記事でわかること

  • ECの基本・eコマースとの違い
  • ECの種類
  • ECのメリット

ECとは

ECとは

ECとは英語の「Electronic Commerce」の略称で、日本語では「電子商取引」と呼ばれています。簡単に言うと、ECには「ネットワークを通じたやり取り」という意味があり、「インターネット通販」や「ネットショップ」などを総称した名称として知られています。

日本では1997年に「楽天市場」というECモールが登場して以来、EC事業へ参入する企業が増えていきました。実店舗を持たずに商品を販売できるため、より多くのユーザーにアプローチできます。

ECの例

より身近なECの例として、「Amazon」や「楽天市場」が挙げられます。これらはECモールのひとつで、大きなサイトに各ブランドが集まって商品を出品していることが特徴です。

ECには、ほかにも以下のような形態があります。

モバイルEC オンライン・実店舗両方で購入できるEC
エンタープライズEC 大企業・組織に向けたEC
ソーシャルEC SNS・ブログによるEC

一般的にECとはネットショップを指すケースが多いですが、厳密には以下のようなものも含まれています。

  • ソフトウェアの販売
  • ネットオークション
  • 金融商品の売買取引
  • コンテンツ・動画配信
  • 旅行代理店での予約

ECとeコマースの違い

ECとeコマースの意味の違いは、規模の違いです。それぞれニュアンスが異なり、ECは一般的にインターネット通販やネットショップという意味で使われます。一方で、eコマースはインターネットを用いた電子取引全般を指して使用されることが多いです。

つまり、ECはeコマースの手段のひとつとして存在します。ECを行うことで、企業とユーザーを繋ぐことができるのです。

とはいえ、eコマースが「Electronic Commerce」とECの元の言葉に由来していることから、ECとeコマースは同義で使われることもしばしばあります。

ECの種類

ECの種類

ECサイトの種類には、以下のようなものがあります。

ビジネスモデル・特徴 特徴
BtoC 企業が個々の消費者に販売する バリエーションが豊富
BtoB 企業が他の企業に販売する 買い手が消費者に物を再販する
CtoC 消費者が他の消費者に販売する 企業が消費者をつなぐオンラインマーケットプレイスを構築する
DtoC メーカーがユーザーに直接販売を行う 仲介業者がいないので低価格で販売できる
CtoB 消費者が企業に販売する 購入者が他社に販売できる
B2G 企業が政府または政府機関に販売する 道路工事などの公共事業など
C2G 消費者が政府または政府機関に販売する 住民税等の税金納付、住民票の写し等の証明書を取得する際の手数料など
G2B 政府または政府機関が企業に販売する 電子入札や電子申請など
G2C 政府または政府機関が消費者に販売する e-Taxによるインターネット上での確定申告など

こうしたビジネスモデルの違いは、プロモーションに反映することがポイントです。本記事では、上記のうち主要なビジネスモデル4つを詳しく紹介していきます。

BtoC(Business to Consumer)

BtoCのECサイトとは、企業が個々の消費者に販売するためのECサイトのことです。BtoCにおいては、以下のような商品が扱われています。

  • 食料品
  • 日用品
  • 旅行チケット
  • 電子書籍
  • ゲーム
  • 音楽

BtoCは、他のビジネスモデルと比較して以下のようなメリットがあります。

  • 顧客の規模が大きい
  • 購入決定までの時間が短い
  • ユーザーの動向を統計化しやすい

BtoCは個人を対象にすることから、顧客の規模が大きくその分ビジネスチャンスがあります。またBtoBとは違い、ターゲット本人が意思決定者となるため、購入決定までの時間が短いです。また、ユーザーの動向を統計化しやすいことから、施策の改善を図れます。

BtoB(Business to Business)

BtoBのECサイトとは、企業が他の企業に販売するためのECサイトのことです。BtoBにおいては、以下のような商品が扱われています。

  • 小売店への卸売
  • 製造部品の販売
  • オフィス用物件の賃貸
  • ソフトウェアの販売
  • コンサルティング

BtoBは、他のビジネスモデルと比較して以下のようなメリットがあります。

  • ビジネス規模が大きい
  • 安定した取引を期待できる

企業に対して販売することから、1回あたりの取引額も大きいです。その結果、BtoCに比べてビジネス規模が大きい傾向にあります。また個人の気分に左右されないことから、安定した取引を期待できます。

CtoC(Consumer to Consumer)

CtoCのECサイトとは、消費者が他の消費者に販売するためのECサイトのことです。有名なサイトとして、「メルカリ」のようなプラットフォームが挙げられます。

CtoCにおいては、以下のような商品が扱われています。

  • 衣類
  • 電化製品
  • 電子書籍
  • ゲーム
  • CD

CtoCは、他のビジネスモデルと比較して以下のようなメリットがあります。

  • 商品の在庫を持つ必要がない
  • 商品の管理業務が不要

CtoCでは消費者間で商品を売買するため、企業は商品の在庫を持つ必要がありません。また在庫管理がないことから、管理業務が不要でECサイトの運営に尽力できます。

DtoC(Direct to Consumer)

DtoCのECサイトとは、メーカーがユーザーに直接販売を行うECサイトのことです。DtoCにおいては、以下のような商品が扱われています。

  • 衣類
  • 食品
  • 化粧品
  • スキンケア商品

DtoCは、他のビジネスモデルと比較して以下のようなメリットがあります。

  • 利益率が上がる
  • 独自の販売経路を構築できる
  • 顧客情報を収集できる

小売店を経由しないことから、企業にとって利益率が上がるというメリットがあります。またECサイトから販売するなど独自の販売経路を構築することにより、顧客情報を収集できることも魅力です。

ECのメリット

ECのメリット

ECのメリットとして、顧客がいつでも気軽に注文できることが挙げられます。また、検索機能や絞り込み機能を活用すれば、最安の商品を探すことも可能です。こうした特徴から、あえて店舗に行かずECを利用する人もいます。

一方で、企業側のメリットとしては、以下のようなものがあります。

  • 実店舗がいらない
  • 24時間365日いつでもどこからの注文でも対応できる
  • 顧客データを収集・活用しやすい
  • 新規顧客を獲得しやすい

ECのメリットについて理解することで、より戦略的に取り組めるようになるでしょう。以下では、それぞれのメリットについて詳しく解説します。

実店舗がいらない

ECサイトを開設すれば、実店舗を持たずに商品を販売できます。それに伴い、実店舗を運営する際にかかる、以下のようなコストを削減できる点がメリットです。

  • テナント料
  • 保険料
  • 実店舗にかかる光熱費
  • 販売スタッフの人件費
  • カタログ・チラシの印刷代

実店舗を構えるには、テナント料が必要です。万が一の場合に備えて保険に入ることもあるでしょう。また、照明や空調のために光熱費もかかります。

そして、販売スタッフを雇うためには人件費が必須です。場合によっては、カタログやチラシを配布するために印刷代がかかることもあるでしょう。

ECサイトなら、上記のコストがかかりません。

24時間365日いつでもどこからの注文でも対応できる

ECサイトには、いつでも商品の受付ができるというメリットがあります。つまり、営業時間に縛られずに商品を購入してもらえます。

たとえば、ターゲットの中には実店舗の営業時間に足を運べない人もいるかもしれません。あるいは、寝る前にネットサーフィンをしていて、欲しい商品を見つけることもあるでしょう。ECサイトがあれば、こうした人たちをそのまま購入ページまで誘導できます。

さらに、離れた地域や国外からでも注文を受け付けられることも大きなメリットです。実際に海外に実店舗を置くよりも、越境ECを始める方がハードルは低いでしょう。そのため、市場規模を拡大したい場合にも向いています。

顧客データを収集・活用しやすい

ECサイトから購入してもらうことで、販売データから顧客の情報を蓄積できることもメリットです。たとえば、ECサイトには会員登録が必要であることから、以下のような情報を蓄積できます。

  • 年齢
  • 性別
  • 住んでいる地域
  • 購入商品
  • メールアドレス

購入商品とユーザー属性をかけ合わせて考えれば、マーケティングや販売促進に活用できます。どんな人が購入してくれるのかその傾向が分かれば、ほかのユーザーにおすすめできるでしょう。

また会員登録の際にメールアドレスを取得することも効果的です。各ユーザーに対してメルマガを配信すれば、キャンペーンをお知らせすることもできます。

新規顧客を獲得しやすい

インターネットの検索エンジンから集客できることから、幅広いユーザーに対してアプローチできるため、新規顧客を獲得しやすいです。

実店舗の場合は、店舗に足を運べる範囲に住んでいるユーザーのみ対象となります。しかしECサイトなら時間や場所を問わず購入できます。そのため、売り上げ拡大や事業の規模拡大につなげられるでしょう。

ただし、ECサイトの形態によっては難しいことが注意点です。ECモールの場合は掲載開始直後から集客につながるものの、自社ECサイトでは立ち上げ時の集客は苦戦する可能性があります。それは、開設したばかりのWebサイトが検索結果の上位に表示されることが難しいからです。

この場合は、どんな戦略で自社ECサイトを表示させるのか戦略を立てることが重要です。

ECのデメリット・課題

ECのデメリット・課題

ECサイトのデメリットや課題としては、以下のように考えられます。

  • 価格競争が起こりやすい
  • 出荷や配送に時間がかかってしまう可能性がある
  • 自社ECサイトの場合は集客や直接のコミュニケーションが難しい
  • 決済手段の準備に手間がかかる

ECサイトは、類似商品が多いため価格競争が起こりやすいというデメリットがあります。それだけでなく、注文が殺到した場合には出荷や配送に時間がかかってしまうケースや、顧客と直接コミュニケーションを取りづらいことから、顧客満足度が下がってしまう可能性もあるでしょう。

自社ECサイトの場合は、キャッシュレス決済やQRコード決済などのキャッシュレス対応をはじめ、顧客が必要としている決済手段の用意も手間がかかることもデメリットです。

ECサイトについて不安がある方はぜひご相談ください

ECサイトについて不安がある方はぜひご相談ください

ECとは電子商取引のことですが、一般的にはインターネット通販やネットショップとして認識されています。なかでもAmazonや楽天市場が有名で、ECサイトによってターゲットユーザーにアプローチできる可能性が広がります。

ECとeコマースは厳密には違い、eコマースはインターネットを用いた電子取引全般を指すのに対し、ECはインターネット通販やネットショップを示す言葉です。

ECを導入することで実店舗が不要になり、いつでも注文を受付けられます。また、顧客データを収集して活用したり、新規顧客を獲得しやすかったりすることもメリットです。

もしECサイトの開設や運営についてお悩みや疑問がある場合は、テクノデジタルにご相談ください。弊社ではECサイトの構築やコンサルティングを行っています。お客様の事業に応じたソリューション提案をいたしますので、ぜひお気軽にご連絡ください。

投稿者

  • デジタルトレンドナビ編集部

    システム開発、Webサイト制作、ECサイトの構築・運用、デジタルトランスフォーメーション(DX)など、デジタルビジネスに関わる多岐の領域において、最新のトレンド情報や実践的なノウハウを発信してまいります。