2023.09.15
ECサイト運営で気を付けたい課題TOP5!解決に効果的な施策も解説
ECサイト運営はスムーズに成功するとは限らず、課題にぶつかることがあります。
直面する課題は多くのECサイトで共通するものも多いため、よくある課題をあらかじめ知っていると、早めに対策することが可能です。
本記事では、ECサイト運営でぶつかりやすい5つの課題と解決につながる施策を詳しく解説します。
この記事でわかること
- ECサイト運営でぶつかりやすい課題
- ECサイト運営課題の解決方法
- ECサイト運営課題についてよくある質問と回答
ECサイト運営でぶつかりやすい5つの課題
クラウド型ECプラットフォーム「メルカート」を提供している株式会社エートゥジェイは、EC事業に携わっている20~60代の男女400名を対象に、EC運営の課題について調査を行いました。
調査によって、EC業務で感じている課題は上位から順に「集客」「リピート購入」「客単価が上がらない」「初回購入」「顧客分析ができていない」という結果が出ています。
引用:PRTIMES|【ECサイト運営に関する課題を調査】EC事業者のCRMマーケティング課題として「集客(56.3%)」が最も高く、次いで「リピート購入(40.0%)」、「客単価の向上(26.3%)」という結果
EC事業がぶつかりやすい課題TOP5として、上位5つの課題を詳しく解説していきます。
【第1位】集客
集客を課題に感じていると回答したEC事業者は、全体の51.8%でした。
ECサイトは実店舗とは異なり、自らアピールしなければ、顧客に見つけてもらえません。
SEOやSNSなどさまざまな集客方法がありますが、どれも地道に取り組む必要があります。
即効性のある広告も効果的ですが、広告の種類によっては費用以上の成果を得られないこともあり、ECサイトにおいて集客はぶつかりやすいハードルです。
また、本調査では、CRM(顧客関係管理)ツールの導入率も調査しています。
CRMツールを導入している195名も、全体の割合と同じく、51.8%が集客を課題に感じていました。
引用:PRTIMES|【ECサイト運営に関する課題を調査】EC事業者のCRMマーケティング課題として「集客(56.3%)」が最も高く、次いで「リピート購入(40.0%)」、「客単価の向上(26.3%)」という結果
集客の課題に対して、CRMツールなどを活用し「自動配信メール」「SNS運用」「広告」といった施策を行っているものの、結果が出ていないことも明らかになっています。
そのため、課題と施策にズレがあると言えるでしょう。
集客が伸び悩んでいる理由を十分に分析し、原因に合った施策を講じることが大切です。
【第2位】リピート購入
リピート購入に課題を感じているEC事業者は、全体の40.0%でした。
CRMツールを利用しながらも、リピート購入に悩んでいるEC事業者は51.8%でした。
51.8%のEC事業者のうち、3人に1人がCRMツールを使いこなせていないとわかっています。
導入しているツールは、MA(マーケティングオートメーション)やBI(ビジネスインテリジェンス)などバラつきがあり、課題に対してツールをうまく活用できていないのが現状です。
引用:PRTIMES|【ECサイト運営に関する課題を調査】EC事業者のCRMマーケティング課題として「集客(56.3%)」が最も高く、次いで「リピート購入(40.0%)」、「客単価の向上(26.3%)」という結果
リピート購入に課題を感じ対策を講じているものの、解決につながっていないEC事業者が多いことがわかります。
集客と同じように、なぜリピート購入が増えないかを明らかにし、顧客に合わせたアプローチが重要です。
【第3位】客単価が上がらない
EC事業者の26.3%が、客単価の伸び悩みに課題を感じています。
客単価は、ECサイトの売上を構成する重要な要素です。
訪問者数やコンバージョン率が目標に達していても、客単価が低いと売上を最大化できません。
客単価が上がらない主な原因は、1人あたりの購入点数が少ない、1人あたりの購入単価が低いことです。
関連商品の購入を促す、商品の価格を見直すなど、購入点数と購入単価へのアプローチが必要になります。
【第4位】初回購入
初回購入で悩んでいるEC事業者は、全体の21.0%です。
ECサイトは実店舗のように偶然見つけてもらうことを期待できないため、初回購入までに時間がかかる傾向があります。
初回購入が発生しなければ、リピーターを獲得することもできず、ECサイトの成長も期待しにくいです。
初回購入を促すためには、集客以外にも初回限定特典や豊富な決済手段の実装、会員登録不要のゲスト購入への対応など、初めての訪問でも購入しやすい環境を整えましょう。
【第5位】顧客分析ができていない
顧客分析に課題を感じているEC事業者は「初回購入」と同じく、全体の21.0%でした。
ECサイトを訪問・利用した顧客の属性や購買履歴などを分析することで、ニーズに合った施策を実施し、効果的にアプローチできます。
しかし基本的なデータ解析にとどまっている、データから重要な傾向に気づけないなど、質の高い顧客分析ができていない事例も多いです。
顧客分析の項目、分析手法などを理解し、自社ECサイトの顧客層や傾向などを分析する必要があります。
ECサイト運営の課題を解決する方法
ECサイトでぶつかる課題の中でも、集客やリピート購入などは多くの事業者が悩んでいます。
自社サイトでも課題となる可能性がありますが、うまく解決できればECサイトを伸ばせるでしょう。
課題TOP5に対する主な解決策を解説しますので、ぜひ自社での施策に役立ててみてください。
集客|SEOや広告などマーケティングを強化する
ECサイトの集客は顧客にショップを見つけてもらうために、露出を増やす施策が効果的です。
検索エンジンで上位表示を狙うSEOに成功すると、商品・サービスに関連するワードで検索したユーザーにアプローチできます。
ユーザーのニーズに合ったキーワードを盛り込んだ記事を継続的に投稿することで、上位表示を目指すことが可能です。
効果が出るまでに時間がかかるものの、コストを抑えて実施できます。
広告はコストがかかりますが、即効性を期待できる方法です。
検索画面上部に表示されるリスティング広告、1度訪問したユーザーに再訪問を促すリターゲティング広告など、広告の特性を理解し活用してみましょう。
リピート購入|メールマガジンで再訪問を促す
リピート購入を増やすためには、メールマガジンでのアプローチがおすすめです。
メールマガジンでは、初回購入時に登録されたメールアドレスを利用し、お役立ち情報やセール情報などを配信できます。
ユーザーが求める情報やクーポンなどを定期的に配信することによって、顧客満足度を高められ、リピート促進が可能です。
一方でメールマガジンは、さまざまなECサイトやメディアで活用されているため、顧客には日々メールが届いています。
多くのメールの中に埋もれないように、タイトルや導入で興味を惹きつけるのがポイントです。
1度開封して有益ではないと判断されても開封率が下がってしまうので、読みたくなるメールマガジンを継続的に配信しましょう。
客単価|クロスセル・アップセルを実施する
客単価を高めるために、クロスセルやアップセルを実施してみましょう。
クロスセルとは、顧客が購入しようとしている商品のほかに別の商品を提案し、同時購入を促す手法です。
レコメンド機能でおすすめ商品や関連商品を表示することで「ついで買い」を促進できます。
アップセルは、購入しようとしている商品より価格の高い上位商品をアピールする方法です。
より良い特徴や機能などを提示し、上位商品を購入してもらうことによって、客単価を上げられます。
ただ、別商品の提案がしつこく表示されると、離脱の原因になる点に注意が必要です。
より関心の高いユーザーにのみ表示する、ニーズを満たす商品を表示するなど、適切なアプローチを心がけましょう。
初回購入|SNSやアプリなどで顧客との接点を増やす
初回購入を促すためには、まず顧客に自社ECサイトを知ってもらう必要があります。
ECサイトと顧客との接点を増やす方法は、SNSやアプリがおすすめです。
SNSでターゲットに向けて投稿を発信したり、アプリでお得な情報を配信したりするなど、ユーザーとのコミュニケーションによってECサイトへの訪問を促せます。
ECサイトを訪問してから購入までのハードルを超えるには、初回限定特典が効果的です。
ポイントやクーポンのプレゼント、送料無料などの特典によって、初めての購入を期待できます。
また、ECサイトのレビューを充実させることも重要です。
好意的なレビューが多ければ、初めて訪問したユーザーから信頼を得やすく、初回購入を期待できます。
日頃から良い商品・サービスを提供し、レビューを蓄積していきましょう。
顧客分析|ユーザーの導線を見直し、戦略に取り入れる
顧客分析では顧客の属性や行動をリサーチし、集客やリピートなどの課題を解決する戦略に役立てることが大切です。
たとえばECサイトを訪問しているユーザーの属性において、女性が多いならSNSやメルマガ、ブログなどは女性向けに訴求すべきでしょう。
分析項目はさまざまで、購入回数や購入金額、会員在籍期間などに注目する手法もあります。
さまざまな手法を用いて、ユーザーの導線を見直し、適切な施策を実施しましょう。
また、顧客分析は施策を実施した後も行います。
施策を実施した結果、顧客の属性や行動がどのように変わったかを測定し、次の戦略に生かすのがポイントです。
内部リンク:「ec 戦略」
ECサイト運営の課題についてよくある質問と回答
ECサイト運営の課題について、よくある質問を2つ解説します。
越境ECを運営している方、より質の高い運営をしたい方などはよくある質問を解消し、ECサイトの運営に取り組みましょう。
越境ECの課題は?
東南アジア・台湾を中心にシェアを獲得しているEコマースプラットフォーム「Shopee」の日本法人「ショッピージャパン株式会社」では、越境EC事業担当者111名を対象に、2022年の総括、2023年の展望調査を実施しました。
2022年の総括の中で、越境ECにおける課題として「サポート対応が難しい」が51.4%、「配送料、手数料が高い」が45.0%、「外国語対応ができるスタッフの確保」が43.2%でした。
引用:PRTIMES|2022年越境ECの課題として、半数以上が「サポート対応が難しい」と回答 一方、91.0%の企業が、2023年も引き続き「越境ECに注力」
越境ECは海外にターゲットを広げられるのがメリットですが、外国語でのサポートに対応しなければいけません。
日本から海外へ発送するコストは、ECサイト運営において見逃せない経費です。
越境ECを運営する際はサポート体制を整え、海外の顧客にも柔軟に対応できるようにしましょう。
発送料や手数料については、予算に合った配送サービスを選ぶことが大切です。
配送を代行しているサービスもあるため、オペレーションの手間を軽減することも検討してみましょう。
ECサイト運営のコツは?
ECサイト運営で重要なコツは、施策の実施と効果測定をセットで行い、改善を繰り返すことです。
集客やリピート購入など課題TOP5に対する解決策を紹介しましたが、どれもいきなり効果が出るわけではありません。
施策を実施して終わりではなく、施策による効果を分析し、成果と課題を明らかにしましょう。
発見した課題を参考に施策を見直すことで、より良い施策を実施できます。
効果測定と改善を繰り返し、課題の解決策をブラッシュアップしていきましょう。
自社ECサイト運営の課題を解決しよう
ECサイト運営では、集客やリピート購入、顧客単価などに課題を感じる場合が多いです。
どの課題もクリアするのは簡単ではありませんが、解決できればECサイトを成長させられます。
集客はSEOやマーケティングの強化、リピート購入はメルマガやSNSでのアプローチなどが効果的です。
当社では、最新技術や長年のシステム資産を活用し、企画から運営までワンストップでコンサルティングサービスを提供しています。
ECサイトの運営でお悩みの方は、まずは気軽にご相談ください。
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システム開発、Webサイト制作、ECサイトの構築・運用、デジタルトランスフォーメーション(DX)など、デジタルビジネスに関わる多岐の領域において、最新のトレンド情報や実践的なノウハウを発信してまいります。
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