2024.01.05
Linuxとは?特徴や開発に用いるメリット・デメリットも解説
アプリ開発において、無料OSのLinuxは、再配布されたものから用途に合うものを選べ、アプリ開発においても効率的かつ費用を抑えることができます。しかし、利用した経験がないと使いこなせるのか、デメリットはないのかが気になる点です。
そこで今回は、Linuxの特徴と開発に利用する際の、メリットとデメリットを紹介します。アプリ開発を外注先に依頼するなら、どこをチェックするべきかのポイントも解説しています。
この記事でわかること
- Linuxにはどんな特徴があるのか
- Linuxのメリットとデメリット
- アプリ開発を外注した場合の外注先を選ぶポイント
Linuxとは?
LinuxとはOSのことで、パソコンのWindowsやmacOS、スマートフォンのAndroidやiOSと同じです。
OSはハードウェアとソフトウェアをつなぐ役割をしています。ハードウェアはデータを記録する保管装置で、ソフトウェアはアプリです。アプリで作成したテキストをパソコンやスマートフォン上で保存して閲覧できるのは、OSが機能しているからです。
LinuxがほかのOSと大きく異なるところに、無料で利用できる点が挙げられます。Linuxは世界中に公開されているオープンソースのため、誰でも自由にLinuxをベースとして、開発や改良できるところが魅力です。さらに、自由にカスタマイズして、新たなLinuxの再配布もできます。
Linuxの特徴
Linux最大の特徴は、誰にでも無料で公開・配布されているところです。それ以外にも新しいOSが作れる、無料でサーバーを構築できる、自由にカスタマイズできるなど、汎用性の高さから使い勝手のいいOSとされています。また、安全性も高いことから、システム開発でも利用されるOSのひとつです。
無料で公開・配布されている
Linuxは無料のため、誰でも手軽に使えます。WindowsやmacOSと同じように無料と思われがちですが、本来はどちらも有料です。費用をかけずにOSを導入したいと考えるなら、Linuxを候補に入れましょう。
新しいOSが作れる
新たなOSを構築する場合、Linuxをベースに活用すれば、一から構築するよりも手軽に設計できます。ちなみに、代表的なOSのひとつであるAndroidは、Linuxから開発されています。LinuxはWindowsやmacOSのようにそのまま使うよりも、新たなOSを作る目的で用いられることの多いOSです。
無料でサーバを構築できる
Linuxはオープンソースのため、無料でサーバを構築できるところが魅力です。システム開発において、速度・安定性・安全性を保つにはいくつものサーバが必要になり、サーバ分のコストがかかります。
しかし、Linuxであれば無料でサーバをいくつも構築できるため、コストを抑えて高機能なシステムを開発できます。
自由なカスタマイズ性
Linuxはソースコードの書き換えが失敗しても無料のため、何度もインストールできます。OSのカスタマイズに慣れていない初心者はもちろん、カスタマイズを極めたい上級者にもおすすめです。自由にカスタマイズできる特徴から、LinuxはOSの基礎を学ぶのに適しています。
安全性が高いサーバとして使える
Linuxは厳重なセキュリティ体制で最新版をリリースしている、安全性の高いOSです。また、Linuxはユーザーが少なくウイルスが開発されにくい結果として、安全性が高いとも言えます。ウイルスに感染するリスクが、ほかのOSよりも低いところが利点です。
Linuxの6つのメリット
Linuxは無料で使えるため、導入コストを抑えられます。また、自由にカスタマイズして新たなLinuxを再配布できるため、ディストリビューションが豊富です。さらに、誰でも使える特徴から、インターネット上に情報が豊富にあります。
そのほか、CUIで操作できる、低スペックでも動作する、周辺機器と自動で連携し利用できるなど、メリットが豊富です。
導入コストを抑えられる
Linuxの大きなメリットのひとつは、導入コストが抑えられるところです。Linuxは無料で誰でも利用できます。速度や安定性を求めるならいくつもサーバーが必要ですが、複数のサーバーを用意する分費用がかかります。しかし、Linuxであれば無料でいくつものサーバが作れるため、サーバー費用がかかりません。
また、Linuxはオープンソースのためソースコードが公開されています。そのため、システム導入のための開発費を抑えられ、バージョンアップコストがかからないのが特徴です。
豊富なディストリビューション
Linuxはディストリビューションが豊富なため、一から開発する必要がほとんどありません。ディストリビューションとはアプリなどをパッケージにして、すぐに使える状態にしたものです。
オープンソースであるLinuxには、開発されて再配布されたディストリビューションが多く存在します。Linuxで開発する際は、まず用途に合ったディストリビューションがないかを確認しましょう。
豊富な情報源
Linuxは無料で誰でも使えるOSです。そのため、インターネット上にはLinuxに関する情報が多く上がっています。Linuxが学べる書籍も多く販売されていますが、購入しなくても情報だけで勉強できるところがメリットです。
しかし、インターネット上に情報を上げることは誰でもできます。情報によっては誤った内容もあるため、正しい情報であるかを見極める必要があります。一方、書籍の情報は確かなため、可能であれば併用して学ぶのがおすすめです。また、情報を見極める自信がない場合は、外部発注するのがおすすめです。
CUI(Character User Interface)で操作できる
Linuxの主な操作方法はCUIです。CUIとはコマンドをキーボードで入力する仕組みのことで、マウスでコマンドを操作する方法をGUIといいます。GUIはWindowsやmacOSで使用されています。
コマンドを把握しており、入力に慣れているならCUIで操作できるLinuxがおすすめです。しかし、LinuxはGUIで操作できないわけではありません。LinuxにもGUIは搭載されており、性能は向上しつつあります。
低スペックでも動作する
Linuxは余計な機能が入っていない軽量なOSなため、低スペックのパソコンでも動作がスムーズです。購入コストのかからない安価なパソコンや古いパソコンでも、問題なく作業できます。アプリ開発のためにパソコン購入が必要な場合も、Linuxであればコストを下げられます。
アプリが重く作業スピードが遅いと感じていた場合は、Linuxに変更してみましょう。
周辺機器と自動で連携し利用できる
Linuxはデバイスやハードウェアを自動で認識してくれるため、作業の手間を省けます。Windowsのようにドライバーをインストールする必要はありません。しかし、対応していないデバイスやハードウェアもあるため、事前に確認しましょう。
Linuxを使う上でのデメリット
自由度の高さやコストのかからない面などメリットの多いLinuxですが、WindowsやmacOSのように利用者が多くないため、デメリットもあります。
ほかのOSに使い慣れている人にとっては、操作方法が難しく感じる場合があります。また、オープンソースのためメーカーのサポートがない点や、再配布されているLinuxが多いゆえに用途に合ったLinuxを探す時間を要する点がデメリットです。
独特な操作
LinuxはWindowsやmacOSと操作方法やルールが異なり、デスクトップ環境によっても違います。ほかのOSで操作していた人は、新たにLinuxの操作を覚えなければいけません。また、デスクトップ環境を変えた場合も、覚え直しが必要です。
反対に、LinuxからWindowsやmacOSに変えた場合も、同じデメリットが感じられます。
メーカーのサポートがない
有料のOSとは異なり、無料で使えるLinuxにはメーカーのサポートがありません。何かトラブルが起きた場合でも、メーカーに問い合わせができない点は注意しましょう。
しかし、ディストリビューションが豊富なLinuxには、ディストリビューションごとにコミュニティやユーザーグループがあります。困った場合に相談できるため、事前にチェックして利用しましょう。
自分に合ったLinuxを探す苦労
Linuxはディストリビューションの多さがメリットですが、多すぎて自分の用途に合ったLinuxを探すのに時間がかかるところはデメリットです。
Linuxはいくつかのディストリービューションに分かれており、そこからさらにいくつものディストリビューションに枝分かれしています。細かな違いまで確認しながら最適なものを見つけるまでには時間が必要です。
アプリ開発の外注先を選ぶポイント
アプリ開発の外注先はいくつもあります。その中から最適なところを選ぶために、事前に確認するポイントを押さえておきましょう。
外注先の得意分野を知る
外注先によって得意分野が異なります。要望や開発するアプリの内容に合わせて、得意とする外注先に依頼しましょう。得意分野は実績を確認して、技術力やクオリティを判断します。実績は会社のホームページなどから閲覧可能です。
また、実際にアプリをダウンロードして使用するのもおすすめです。アプリは見た目の良さだけでなく、中身を確認しないと技術力やクオリティは判断できません。
実績と同じく数も判断材料にしましょう。アプリ開発にトラブルはつきものです。経験数が多いと、それだけさまざまな場面での対処法も経験しています。実績が豊富だとノウハウも蓄積されているため、自社のアプリ開発に活かしてくれます。
サポート体制を確認する
外注先は、アプリ開発後のサポート体制が整っているところに依頼しましょう。アプリは開発した後も、都度作業が必要です。リリース後の保守運用やアップデートは、ユーザー離れを防ぐためには欠かせません。また、不具合が出た場合は修正が必要です。
外注先には事前に、リリースのサポート内容についてしっかり確認しておきます。また、ヒアリングの際はスムーズにコミュニケーションが取れるかもチェックしましょう。コミュニケーションがスムーズなら、トラブル時も迅速に対応してくれます。
まとめ
Linuxは誰でも無料で利用できる、オープンソースなOSです。Linuxから新しいOSを作ったり、いくつものサーバを無料で構築できたりします。また、導入コストを抑えられるところやディストリビューションが豊富なところから、費用や時間のかかるアプリ開発にもおすすめです。
しかし、操作方法が独特でメーカーのサポートがないため、Linuxに慣れていないなら外注する方法もあります。外注先を選ぶポイントを参考に、要望内容を得意とする開発会社を選びましょう。
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システム開発、Webサイト制作、ECサイトの構築・運用、デジタルトランスフォーメーション(DX)など、デジタルビジネスに関わる多岐の領域において、最新のトレンド情報や実践的なノウハウを発信してまいります。
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