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システム開発

2023.10.24

アジャイル開発とは?|効果的な進め方と手法・採用するメリットを完全解説

アジャイル開発とは?手法や採用するメリットを紹介

アジャイル開発は、多くの開発プロジェクトで取り入れられている開発手法です。アジャイル開発の柔軟性と迅速性は、多くの企業に新しい価値と可能性をもたらしています。

本記事では、アジャイル開発の基本的な手法と、それを採用することで得られるメリットについて、わかりやすくご紹介します。

この記事でわかること

  • アジャイル開発の基本情報
  • 主な開発手法
  • アジャイル開発を採用するメリット

アジャイル開発とは

アジャイル開発とは

アジャイル開発は、変化に強く、迅速な開発を可能にする手法です。顧客のニーズに迅速に対応し、継続的な価値提供を実現するための開発スタイルといえるでしょう。本章では、アジャイル開発の特徴と、ほかの開発手法との違いについて解説します。

ウォーターフォール開発との違い

アジャイル開発とウォーターフォール開発は、ソフトウェア開発のプロジェクト管理において、それぞれ異なるアプローチを採用しています。ウォーターフォール開発は、事前に計画を練り、その計画に沿ってひとつずつのフェーズを順序立てて進める手法を特徴としています。

ウォーターフォール開発では、一度次のフェーズへと進むと、前のフェーズへと戻ることなく進行するのが一般的です。一方で、アジャイル開発は変更を積極的に受け入れ、プロジェクトが進行している最中でも、要件の変更を柔軟に取り込むことが可能です。

アジャイル開発では「スプリント」と呼ばれる短い期間を設定し、その期間ごとにフィードバックを得ながら、継続的に改善を行っていきます。

PoC開発との違い

アジャイル開発とPoC(Proof of Concept)開発もまた、異なる目的と特徴を持つ開発手法です。PoC開発は、新しい技術やアイデアが実際のプロジェクトで機能するかを確かめるために試作開発を行うことを指します。

一方、アジャイル開発は顧客の要求に迅速に対応しながら、製品を開発していく手法です。PoC開発では、アイデアや技術の実現可能性を確認することが主な目的であり、最終的な製品やサービスの完成を目指すものではありません。それに対してアジャイル開発では、顧客のニーズを最優先し、そのフィードバックに基づいて製品を進化させていきます。

アジャイル開発の手法

アジャイル開発の手法

アジャイル開発は、変化の激しい市場や顧客の要求に迅速に対応するためのソフトウェア開発手法です。アジャイル開発にもいくつかの主要な手法があり、それぞれ異なる特徴があります。ここでは、その中でも主に知られている手法について、その概要と特徴を解説します。

スクラム

スクラムとは、アジャイル開発手法の一環として広く認知されているフレームワークです。

スクラムのアプローチでは、プロジェクトが通常2週間から1ヶ月とされる「スプリント」と称される短い期間に区切られて進行します。

各スプリントでは、事前に明確にされた機能やタスクを開発チームが達成することを目標とします。スクラムには「プロダクトオーナー」「スクラムマスター」「開発チーム」といった特定の役割と「プロダクトバックログ」や「スプリントバックログ」という要素が存在します。

また、スクラムには「デイリースクラム」と呼ばれる特色あるイベントがあります。これは、チームが毎日実施する短時間のミーティングで、前日に何を行ったのか、今日は何を行うのか、何か障害があるのかを共有し、チーム全体で進捗を把握するというものです。

スクラムが多くの組織で採用されている理由は、その透明性と柔軟性にあります。チームが自己組織化し、問題を迅速に特定し、解決に導くプロセスを実現しています。

XP

エクストリーム・プログラミング(XP)は、アジャイル開発の手法のひとつとして広く知られています。開発プロジェクトの初期段階から終了まで、開発者と顧客が緊密にコミュニケーションをとり、頻繁に製品をリリースすることを特徴としています。これにより、顧客の要求が変更された場合でも、スムーズに対応することが可能です。

XPには「コミュニケーション」「単純性」「フィードバック」といった核となる価値観が存在し、これらの価値観をもとに、開発プロセスが展開されます。具体的には、XPでは「ペアプログラミング」が行われます。

これは、二人の開発者が一緒にコーディングを行うものであり、コードの品質を向上させるとともに、知識の共有を促進します。XPは、高いコード品質と顧客との密接なコミュニケーションを通じて、変化に強い開発をサポートできるのです。

FDD

FDD(Feature Driven Development)は「機能」を中心に開発を進める手法です。FDDは、プロジェクトを多くの機能(フィーチャー)に分割し、それぞれの機能を短いサイクルで開発していきます。

FDDは、大規模なプロジェクトやチームにも適しており、システムを構成する各機能が明確に定義され、それぞれの機能開発には専任のチームが割り当てられます。これにより、各チームは他チームの進捗に影響を受けることなく、並行して開発を進められます。

また、各機能が独立しているため、変更が他の機能に影響が生じにくいというメリットもあります。FDDは、その構造化されたアプローチと明確なロール分担によって、大規模プロジェクトでも各機能の進捗と品質を確実にコントロールできます。

LSD

LSD(リーンソフトウェア開発)は、トヨタ自動車の生産方式に代表されるリーン生産方式をソフトウェア開発に応用した手法です。このアプローチは、ムダを省きながら、品質の高い開発を行うことを重視しています。

LSDのメリットとしては、開発にかかるムダな時間や不要な作業をなくし、フィードバックを重視することで顧客の要望どおりの開発ができる点が挙げられます。しかし、多くのフィードバックを得るために開発・テストの工程を繰り返すため、コストが高くなる可能性もあります。

アジャイル開発のメリット

アジャイル開発のメリット

アジャイル開発は、現代のソフトウェア開発において多くの企業やプロジェクトで採用されている手法です。アジャイル開発には多くのメリットがあり、とくに開発プロセスのスピード感が特徴です。ここでは、具体的にどのようなメリットがあるのかを詳しく解説していきます。

開発スピードが速い

アジャイル開発のひとつの大きな特徴として、開発スピードの迅速さが挙げられます。これは、アジャイル開発が持ついくつかの要素に起因しています。

アジャイル開発は、プロジェクトを小さな単位に分割し、それぞれの単位(イテレーションと呼ばれる)で開発を進めていく手法をとります。これにより、開発チームは一度に取り組むタスクを小さく保ち、フォーカスをより絞り込むことが可能です。

各イテレーションでは、実際に動作する製品の一部を作り上げることを目指します。これにより、プロジェクト初期の段階から具体的な成果物を得られ、それをベースに次のステップへと進められます。

また、アジャイル開発では、開発チームが定期的にミーティングを行い、進捗の共有や課題の共有を行います。顧客やステークホルダーとのコミュニケーションも密であり、フィードバックを即座に取り入れられるため、製品が迅速に改善・進化していきます。

問題が起きても対応しやすい

アジャイル開発では、問題が発生した場合でも、その対応が比較的容易です。開発プロセスがイテレーティブ(反復的)であるため、問題を早期にキャッチし、次のイテレーションで改善点を取り入れられるからです。

アジャイル開発はフレキシブルであり、変更や新しい要求をプロジェクトにスムーズに組み込めます。これにより、問題や変更要求によるプロジェクトの遅延を最小限に抑えることが可能です。

ユーザーの意見を取り入れやすい

アジャイル開発は、ユーザーからのフィードバックを積極的に取り入れることを重視しています。製品がユーザーのニーズにどれだけマッチしているかをリアルタイムで評価し、そのフィードバックを製品の改善に活かします。

ユーザーからの直接的なフィードバックは、製品の方向性を適切に調整し、ユーザー体験を向上させる貴重な情報源となります。

チームワークが向上しやすい

アジャイル開発は、チームメンバー間のコミュニケーションを強化します。チームメンバーが互いに協力し、知識を共有し、問題を共同で解決する環境を促進することで、チームワークが向上し、プロジェクトの成功に寄与するでしょう。

アジャイル開発で採用する手法の選び方

アジャイル開発で採用する手法の選び方

アジャイル開発の手法は多岐にわたり、プロジェクトやチームによって最適なアプローチが異なります。アジャイル手法を選ぶ際には、開発チームの規模やプロジェクトの特性、チームのスキルセットなど、多くの要因を考慮する必要があります。ここでは、アジャイル開発の手法を選ぶ際のポイントについて探っていきましょう。

開発チームの規模

アジャイル開発の手法は、開発チームの規模によって適切なものが変わります。

  • 小規模チーム(5人以下)

小規模チームの場合は、スクラムやリーンスタートアップなどの手法が適しています。これらの手法は、チーム内のコミュニケーションや調整が容易で、短いサイクルで開発を進めることができます。

  • 中規模チーム(5人以上10人以下)

中規模チームの場合は、XPやKanbanなどの手法が適しています。これらの手法は、チーム内の役割分担やコミュニケーションを重視しており、より複雑なシステム開発にも対応できます。

  • 大規模チーム(10人以上)

大規模チームの場合は、ユーザー機能駆動開発やDevOpsなどの手法が適しています。これらの手法は、複数のチームで開発を進める場合や、継続的なリリースを重視する場合に適しています。

重視する要素

アジャイル開発の手法は、開発チームが重視する要素によっても適切なものが変わります。

それぞれの手法は、必ずしも単独で使用するとは限らず、複数の手法を組み合わせることで、各手法の長所を活かし、より効果的な開発を実現できるでしょう。

まとめ

まとめ

デジタルトランスフォーメーション(DX)は、企業がテクノロジーを利用してビジネスプロセスを変革し、新しい価値を生み出す取り組みです。このDXを推進する上で、アジャイル開発はその柔軟性と迅速性から非常に適したアプローチといえるでしょう。

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投稿者

  • デジタルトレンドナビ編集部

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