2024.03.15
アプリ開発におすすめの言語12選【Web・ネイティブアプリ別】
「アプリ開発を始めたいけど、どの言語を選べば良いのかわからない」と悩んでいる人もいるのではないでしょうか。プログラミング言語の種類がわからないと、理想のアプリを開発できないといった事態にもなりかねません。
自分に合った言語を選ぶには、言語の特徴を把握することが大切です。今回は、Webアプリの開発やネイティブアプリの開発におすすめの言語を紹介します。
開発ができるアプリの種類についても解説しますので、アプリ開発を検討している方は、ぜひ最後までご覧ください。
この記事でわかること
- プログラミング言語を活用して開発できるアプリの種類
- Webアプリの開発に利用できる言語の紹介
- ネイティブアプリの開発が可能な言語の紹介
目次
開発可能なアプリの種類
開発可能なアプリには、以下の3種類があります。
- Webアプリ
- ネイティブアプリ
- ハイブリッドアプリ
Webアプリは、Webブラウザ上で操作ができるアプリケーションを指します。インターネットに接続できる環境であれば、パソコンやスマートフォン、タブレットなどのデバイスから利用が可能です。
Webアプリでは、メッセージの投稿や商品の購入など、さまざまな機能が使えます。このような機能を活用することで、ほかのユーザーや企業とのコミュニケーションが実現できます。
ネイティブアプリは、スマートフォンやタブレットなどのデバイスにダウンロードして利用するアプリケーションのことです。ダウンロード後に利用できることから、Webアプリと比較しても読み込み速度が早い点が特徴です。
ダウンロードする必要があるものの、オフラインでも利用できるだけでなく特定のプラットフォームにて開発されるため、デバイスの機能を最大限活用できます。
ハイブリッドアプリは、Webアプリとネイティブアプリのメリットを組み合わせたアプリを指します。インターネットに接続できる環境であれば利用できるほか、デバイスに搭載された機能を活用できる点が特徴です。
Webアプリとネイティブアプリとの違いは、ブラウザ上での動作ではなくOSに搭載されているWebView上で動作する点です。Webアプリの仕組みを活用してコンテンツを読み込みつつ、端末上のネイティブ環境で動くことから、ハイブリッドアプリと名付けられています。
Webアプリ開発におすすめの言語6選
Webアプリを開発する際に利用できる言語は、以下の6種類です。
- HTML/CSS
- Java
- JavaScript
- Python
- Ruby
- Go言語
以下でそれぞれの特徴を解説しますので、アプリの開発を検討している方は、ぜひ参考にしてください。
HTML/CSS
HTML(Hyper Text Markup Language)はマークアップ言語とも呼ばれており、Webサイトを作成する際に用いられるプログラミング言語です。HTMLを活用することで、段落や見出しといった文章の構成や画像の表示など、Web作成に必要な機能や構造を作ることができます。
CSSはスタイルシート言語とも呼ばれており、HTMLと同様にWebサイトのデザインを作成する際に用いられる言語です。CSSの役割は、文字の大きさや色など文章の装飾がメインとなります。
HTMLのみでもWebサイトのデザインやレイアウトの変更は可能です。しかし、コードが複雑になりやすいほか、デザインの変更に手間がかかるといったデメリットがあるため、CSSとセットでWebサイトの作成を進めることが一般的です。
Java
Javaは世界中で多く使用されているプログラミング言語で、OSへの依存度が低く、公開されているライブラリやサンプルも多い点が特徴です。WindowsやiOSなどのOSに関係なく同様のプログラムで動作できるほか、セキュリティ面も強固なため、官公庁や企業の基幹システムにも採用されています。
学習用の書籍も多く出版されているほか、Web上にもJavaに関する情報が多く公開されているため、初心者でも学びやすい環境となっています。また、C#やRubyといったJavaに影響を受けて作られたプログラミング言語もあることから、Javaを習得しておくことでほかプログラミング言語の学習にも活かすことが可能です。
JavaScript
JavaScriptは、Webサイトやアプリに動きをつける際に用いられるプログラミング言語です。ログイン画面でのポップアップ表示や広告の表示など、JavaScriptが活用されている場面はさまざまです。
初心者でも利用しやすい点が特徴で、エディタとブラウザの環境を整えることですぐに使用できます。エディタにコードを記入した後の動作確認を、サーバーを介さずにWebブラウザでできる点も、初心者にとって挑戦しやすい部分と言えるでしょう。
ポップアップ表示だけでなく、文字に動きを加えたい場合やWebページの上部へ自動でスクロールしたい場合もJavaScriptを活用できます。また、Webサイトのトップページで画像がスライド表示される「スライドショー」の実装も可能です。
Python
Pythonは近年注目を集めているプログラミング言語で、AI開発において活用されています。統計処理やデータ分析を得意としており、これらの機能を搭載したアプリ開発に適しています。
コードの数も少ないことから、読み間違えや書き間違いといったミスを起こしにくく、開発効率の向上にも効果的です。また、Pythonを使用すると誰でも同じようなコードになりやすいため、初心者でも扱いやすい言語と言えるでしょう。
ライブラリも豊富で、主に以下のようなものがあります。
- 数値計算・信号処理・統計処理
- 画像処理・音声処理・動画処理
- Web開発・フレームワーク
ライブラリを上手く自分のプログラムに組み込むことで、効率的なプログラム開発が可能となります。
Ruby
Rubyは、日本人技術者が開発したプログラミング言語で、シンプルなコードで初心者から経験豊富なプログラマーなどに幅広く対応しています。無料で使用できるだけでなく、複製や仕様変更なども可能なため、SNSやECサイトなどさまざまな場面で使われています。
SNSやゲーム、業務システムなどに活用できる「Ruby on Rails」と呼ばれるフレームワークを利用できる点もRubyの特徴です。Ruby on Railsを利用することで必要な記述を省略できるため、プログラミング開発の負担軽減につながります。
日本人技術者によって開発された言語であるため、Rubyに関する情報を日本語で手に入れやすいほか、マニュアルも充実しています。
Go言語
Go言語は2009年にGoogleが開発したプログラミング言語で、シンプルなコードと処理速度が速さから、サーバー開発に重宝されています。コードがシンプルなため、誰が記述してもわかりやすいプログラムとなり、複数のエンジニアが並行してコーディングしやすい点も特徴です。
メモリの安全性にも優れており、エラーの発生率が高い「ポインタ演算」を搭載していません。また、並行処理と並列処理の両方を備えており、高速処理を実現しています。並行処理で複数の処理を順不同で行えるほか、並列処理によって処理速度が向上し、処理の同時進行を可能にします。
ネイティブアプリ開発におすすめの言語6選
Webアプリだけでなく。ネイティブアプリの開発に適した言語も存在します。ここでは、以下の6つの言語を紹介します。
- C言語
- C++
- C#
- Swift
- Objective-C
- Kotlin
上記の言語の中には、難易度の高いものもあります。それぞれどのような特徴を持っているのか詳しく見ていきましょう。
C言語
C言語は、1972年に誕生したプログラミング言語で、ハードウェアの制御やシステム開発などさまざまな分野で活用されています。汎用性が高く基礎知識から応用まで幅広く学べるため、初めてプログラミングに触れる方にもおすすめの言語です。
C言語はさまざまなOSやプロセッサに活用できるため、動作環境に悩む心配もありません。また、ソフトウェアの移植も比較的容易にできるなど、利便性にも優れています。
開発を効率的に進めるために必要な機能を備えた枠組みであるフレームワークが豊富な点も、C言語の特徴です。テスティングフレームワークと呼ばれるものを備えており、ソフトウェアテストの自動実行プログラムの作成や、テスト結果の自動判定といった機能が使用できます。
C++
C++は、C言語の機能を拡張したプログラミング言語で、C言語と同じような作業ができます。アプリケーションの作成ができるほか、OSやメモリなどのリソースへのアクセスも可能です。
C言語の上位互換であることから、以下のような機能が拡張されています。
- 多重継承
- オブジェクト指向
- テンプレート
- 例外処理
- 関数・演算子のオーバーロード
上記のような機能を実装しているだけでなく、ほかの言語では不可能な高度な処理も可能です。また、C++はプログラムの実行速度も速いため、大量のデータを扱う際に重宝されます。
C#
C#は、Microsoftが開発したプログラミング言語で、Javaの設計を踏襲しています。ポータルサイトや検索エンジンサイトの開発を得意としており、これまでポータルサイトの「MSN」や検索エンジンサイトの「Bing」の開発でもC#が使われています。
C#と同じくMicrosoftが開発した総合開発環境「Visual Studio」を活用することで、簡単にフォームアプリケーションの作成が可能です。また、Javaと同じような文法を使用しているため、C#の使用経験がある場合は、Javaも同じような感覚で扱えます。
Swift
Swiftは、Appleが開発したプログラミング言語で、近年はiOSやmacOS対応のアプリ開発に利用されています。Swiftは後述するObjective-Cよりもシンプルなコードの作成が可能です。また、コードの記述ミスや不具合が発生しにくいため、初心者にも扱いやすい点が特徴です。
無料のオープンソース・プログラムであるため、Swiftで開発したアプリのソースコードが公開されています。そのため、閲覧や編集が自由にできるほか、App Storeでの配信も可能です。
Swiftには「Playground」と呼ばれる機能を備えており、コーディング中でも動作確認ができます。そのため、コーディングを進めながら修正箇所を確認でき、開発にかかる時間を短縮できます。
Objective-C
Objective-Cは、1983年に誕生したオブジェクト指向言語で、Swiftが誕生する前まではiOSアプリの開発において市場をほぼ独占していました。C言語をベースに作られていることから、C言語やC++について理解している人であれば、習得にかかるコストの削減が可能です。
iOSアプリの開発に活用されていたObjective-Cですが、表記がわかりにくいことから初心者には難易度の高い言語です。また、macOSのアップデートによるバージョンアップのたびに、コードが複雑化されることから、現在はシンプルなコード作成ができるSwiftでのアプリ開発にシフトされています。
Kotlin
Kotlinは、Javaと相互互換性を持つプログラミング言語で、Javaで作成したコードを使用できる点が特徴です。また、Javaよりも読みやすさに優れたソースコードの記述ができ、開発者の負担を抑えつつ短期間でのリリースにも適しています。
Javaで作成したソースコードをそのままKotlinへ変換できるだけでなく、途中までJavaで作成したソースコードの続きをKotlinで作成することも可能です。このような使い方ができるほど共通している部分も多く、どちらかを習得しているともう一方も短期間での習得ができます。
Kotlinはセキュリティ面も優れており、バグや記述ミスといった不具合を最小限に抑えることも可能です。2019年には、GoogleがAndroidアプリの公式言語として採用しています。
次にこちらでは、iOSアプリの開発に焦点を当てて、iOSアプリの開発に必要な言語や具体的な手順を解説します。ぜひご覧ください。
まとめ
開発可能なアプリは、Webアプリやネイティブアプリ、ハイブリッドアプリの3種類です。それぞれのアプリには、Webブラウザ上で操作できるほか、アプリをダウンロードしてオフライン上でも利用できるといった特徴を持っています。
Webアプリを開発する場合と、ネイティブアプリを開発する場合に利用する言語は異なり、各言語によって機能や特徴が異なります。互換性に優れている言語や初心者でもアプリ開発がしやすい言語など多種多様であるため、どのようなアプリを開発したいかで言語を選択するのをおすすめします。
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システム開発、Webサイト制作、ECサイトの構築・運用、デジタルトランスフォーメーション(DX)など、デジタルビジネスに関わる多岐の領域において、最新のトレンド情報や実践的なノウハウを発信してまいります。
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