2024.05.09
フロントエンド商品とバックエンド商品とは?商品例やメリットデメリット
ECサイト運営に携わっている方の中には「フロントエンド商品とバックエンド商品はどう違うの?」と疑問を感じている方もいるのではないでしょうか。ほかにも、フロントエンド商品を設定するメリット・デメリットについて知りたい方もいるかもしれません。
本記事では、フロントエンド商品とバックエンド商品の違いについて解説します。ほかにも、フロントエンド商品の例や設定するメリットについても触れていきます。本記事を読むことで、フロントエンド商品についての理解が深まるでしょう。ぜひ参考にしてみてください。
この記事でわかること
- フロントエンド商品とバックエンド商品の違い
- フロントエンド商品の例
- 設定するメリット・デメリット
目次
フロントエンド商品とは?
ECサイトのフロントエンド商品とは、集客のために用意された商品のことです。一度購入体験してもらうことで、商品やサービスの価値に気付いてもらうきっかけが生まれます。
たとえば、通販サイトであればお試しセット、飲食店であればランチなどがフロントエンド商品の一例です。
このように、フロントエンド商品は本命商品を購入してもらう機会を作るマーケティングとして利用されます。
バックエンド商品とは?
バックエンド商品とは、メインで売り出したい本命商品のことです。フロントエンド商品を購入して価値を実感してもらったあとに、バックエンド商品を購入してもらう戦略です。
バックエンド商品は、一般的に利益幅の大きい商品が該当します。フロントエンド商品からバックエンド商品へとつなげることで、リピーターを獲得するチャンスが生まれるため、重要な商品です。
バックエンド商品は、通販サイトであれば定期購入、飲食店であれば飲み会などが当てはまります。
フロントエンド商品の例
フロントエンド商品とバックエンド商品の代表的な例として、以下のようなものがあります。
例 | フロントエンド商品 | バックエンド商品 |
---|---|---|
通販サイト | お試しセット | 定期購入 |
スクール | 無料体験レッスン | 有料レッスン |
居酒屋 | ランチ | 飲み会 |
ソフトウェア | 無料体験版 | 有料版 |
このように、フロントエンド商品は無料もしくは安価で利用できる商品やサービスが該当します。一度利用してみて気に入った場合は、バックエンド商品を購入してもらうのが目的です。
フロントエンド商品を設定するメリット
フロントエンド商品を設定するメリットは、以下の通りです。
ここからは、それぞれのメリットについて解説します。
顧客接点増加により新規顧客獲得につながりやすい
フロントエンド商品のメリットは、新規顧客の獲得につながりやすいことです。
無料のサービスや安価な商品であるとユーザーにとって手に取りやすいため、顧客との接点が増加します。フロントエンド商品を通じて商品やサービスを気に入ってもらえれば、集客施策として役立つでしょう。
購入率向上につながる
フロントエンド商品は手頃なサイズや価格であることが多いため、購入されやすいこともメリットのひとつです。そのため、フロントエンド商品の購入によって売上拡大に貢献します。
さらに、フロントエンド商品によって商品やサービスの価値に共感してくれれば、本命のバックエンド商品の購入にもつながる可能性があるでしょう。これにより、リピーター獲得を実現し、売上の安定化に貢献します。
データ収集をしてマーケティング施策に活用できる
フロントエンド商品のメリットとして、データ収集によってマーケティング施策に活用できることも挙げられます。
たとえば、ECサイトで商品を購入してもらう場合は、年齢や性別、居住エリアなどの情報を収集できます。こうした情報から顧客の属性を把握することで商品開発やマーケティング施策に活用することが可能です。
広告施策のコスト削減につながる
フロントエンド商品で新規顧客を獲得することにより、バックエンド商品への集客施策がリピーター向け施策となります。こうした特徴から、新規で広告を出稿する必要がなくなり、広告費の削減につながるのです。
リピーター獲得コストは、新規顧客獲得コストよりも圧倒的に低いことも魅力です。あまったリソースによって、メルマガによる集客などに注力できるでしょう。
フロントエンド商品を設定するデメリット
フロントエンド商品を設定するデメリットとして、フロントエンド商品を購入しただけで満足してしまい、バックエンド商品を購入してもらえない可能性があることが挙げられます。
バックエンド商品につなげるためには、買ってもらうための施策や経路を用意する必要があるため、手間やコストがかかるでしょう。
場合によっては、バックエンド商品を買おうとしていたユーザーが、フロントエンド商品の購入に流れてしまうこともあります。この場合、フロントエンド商品は利益率が低いため、そればかり購入されると利益拡大にはつながりません。
フロントエンド商品・バックエンド商品の作り方
フロントエンド商品やバックエンド商品を作る際には、ターゲットユーザーのニーズを把握するために調査することがポイントです。そのためには、ターゲットユーザーのペルソナを設定することで、ニーズや悩みが明確に見えてくるでしょう。
ニーズを調査したら、下記の手順で商品を設計しましょう。
- バックエンド商品の種類を決める
- 対応するフロントエンド商品を設計する
- 価格を設定する
- 販売方法や販売ルートを決める
なお、価格を設定する際には必ずしも無料にする必要はありません。最低限利益が出る価格にしておけば問題ないでしょう。
また、バックエンド商品の成約率を上げるためのオファーを考えておくといいです。
フロントエンド商品・バックエンド商品のコツ
フロントエンド商品・バックエンド商品を作るときのコツは、フロントエンド商品の購入ハードルをできるだけ下げて集客につなげること以外に、以下のようなポイントがあります。
ここからは、それぞれのコツについて解説します。
商品の一貫性を持たせる
フロントエンド商品とバックエンド商品を作るときは、両者に一貫性を持たせることが重要です。その理由は、関連性のない商品だとユーザーはバックエンド商品を購入してくれないからです。
そのために、フロントエンド商品はバックエンド商品の一部を切り取ったような商品であるか、フロントエンド商品を購入した人が購入したいと思えるような商品設計にする必要があります。
フロントエンド商品では短期間の利益を重視しない
フロントエンド商品については、短期間での利益は重視しないように意識しましょう。フロントエンド商品は利益率が低いものの、あくまでバックエンド商品を買ってもらうための集客商品の役割を担うものです。利益を重視してしまうと、施策の効果が出にくくなる恐れがあります。
そこで、フロントエンド商品にかけられるコストの上限をあらかじめ設定したり、バックエンド商品への転換率の目標を決めておくことで、トータルの利益が出やすくなります。
バックエンド商品に誘導できる商品価値を提供する
フロントエンド・バックエンドマーケティングを実施する際には、フロントエンドで顧客に商品価値をしっかり感じてもらえるような商品設計にすることがポイントです。
もちろん商品やブランドに対して信頼してもらうことも重要ですが、購入意欲を高めるような工夫が必要になります。たとえば、問い合わせに丁寧に対応したり、カウンセリングを行ってニーズを汲み取ったりすると、信頼してもらえるようになります。
ECサイトについて不安がある方はぜひご相談ください
フロントエンド商品は、バックエンド商品へつなげるための重要な施策です。バックエンド商品は利益率が高く、リピーター獲得にもつながるため、購入してもらえるよう工夫してみましょう。
もしフロントエンド商品やバックエンド商品について疑問や悩みがある場合は、テクノデジタルにご相談ください。弊社ではECサイトをはじめとした運営サポートを行っています。ぜひお気軽にご連絡ください。
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システム開発、Webサイト制作、ECサイトの構築・運用、デジタルトランスフォーメーション(DX)など、デジタルビジネスに関わる多岐の領域において、最新のトレンド情報や実践的なノウハウを発信してまいります。
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