2024.03.01
ECサイトの送料の決め方は?設定方法や安くする方法も徹底解説!
ECサイトを始める際に、設定に悩むのが送料です。無料にするべきか一律にするべきか、判断に迷ってしまう方も多いでしょう。
そこで今回は、送料の設定方法について解説します。
7つの設定パターンや決め方のポイント、安くする方法からECサイトでよく使う業者の比較もしているので、送料について悩んでいる方はぜひ参考にしてみてください。
目次
ECサイトの送料設定方法のパターン
ECサイトで送料を設定する方法には8つのパターンがあります。
金額を一律にする、無料にする、重さやサイズなどの基準を定めるなど、さまざまなパターンを組み合わせて決めることが必要です。
そのために、まずはどんなパターンがあるのかを知っておきましょう。
一定金額以上で送料無料
「7,000円以上お買い上げで送料無料」のように、店舗側が設定した金額以上で買い物をすると送料無料が適用されるシステムです。
ユーザーが目当ての商品以外もついでに購入することが期待できるため、客単価アップに繋がるのがメリットです。
このシステムで設定する場合は、販売商品の平均単価や利益率、顧客単価などを考慮して決める必要があります。
重量やサイズを基準にする
商品の重さやサイズに応じて送料を変える方法もあります。
この場合、重い商品や大きいアイテムを買ったユーザーにはそれに見合う送料を負担してもらうことになるため、配送費用を公平に負担できます。
ただし、顧客が決済前に送料を確認するのが難しいケースもあるので注意が必要です。アイテムによって送料の差が大きいと購入に繋がらないこともあるため、送料計算ツールなどを取り入れてみましょう。
商品ごとに送料を設定
商品の種類や特徴に応じて送料を設定することもできます。
カテゴリーで分けたりオリジナル商品と仕入れた商品で値段を変えるなど、店舗側で自由に決められるのがメリットです。例えば、冷凍品や生鮮品などの特殊な配送方法が必要な場合は、送料を高めにすると良いでしょう。
しかし、顧客からするとわかりにくくなってしまう可能性があるため、複雑になりすぎないように注意しましょう。
配送先の地域ごとに送料を設定
配送する地域ごとに送料を変えるのも一般的な方法です。
地域ごとに値段が分かれていると、顧客から見ても適切な値段だと納得したうえで購入に繋がりやすくなります。
一方で、距離が遠くなればなるほど送料も高くなるため、商品の受注に差が出る可能性もあります。事前に地域ごとの送料を調べておくこともポイントです。
全国一律料金にする
全国どこでも送料を一律にするのもよくあるパターンです。ユーザーにとってわかりやすく、運営側の設定も簡単なのがメリットです。
ただし、遠方への配送が多くなるとコストが高くなり利益率が下がってしまう場合もあるため、設定金額が重要になります。
配送料の相場や注文の多い地域など、全体のバランスを見て金額を設定しましょう。
全国・全品送料無料
全国一律でどの商品でも送料を無料にするパターンもあります。送料がかからないと購入者の満足度やリピート率を高められるため、カゴ落ちを防いだり決済率が上がったりするのがメリットです。
運営側にとっては、送料にかかるコストが大きくなるのがデメリットです。送料を無料にする場合は商品代金を上乗せするか梱包や配送を効率化するなどの方法で、送料の負担を補う必要があります。
配送手段ごとに設定する
メール便や宅急便など、配送手段ごとに設定もできます。
配送方法を複数提示することで、ユーザーは購入時に配送方法を自由に選べるというメリットがあります。
しかし、配送手段によって設定をそれぞれ変えなければいけないため、管理が大変になる可能性があります。
ECサイトの送料の決め方のポイント
上記で紹介した送料の設定パターンの中から決める際のポイントを紹介します。迷ったときの参考にしてみてください。
- 競合の送料相場や平均を確認する
- 利益率を考える
- 定期的に送料を見直す
- 消費者目線に立って設定する
競合の送料相場や平均を確認する
消費者は、他のECサイトの送料と比較して購入するかを決めるため、競合サイトの送料相場や平均をリサーチするのがおすすめです。
他社の料金や設定パターンを調べることで、自社に適切な金額を決められたり戦略を見直せたりします。
競合の送料の相場を調査することで適切な価格が確認できるため、事前の調査は必ず行いましょう。
利益率を考える
送料の決め方のポイントの2つ目は、利益率を考えることです。
送料は、高めに設定すると利益率は上がるものの、購入者の離脱率も上がる可能性が高いです。逆に料金を低くすると利益率は下がりますが、顧客の獲得率やリピート率も上がります。
そのため、送料にかかるコストと利益率のバランスを見極めることが重要になります。
定期的に送料を見直す
送料を定期的に見直すのもポイントです。
一度決めたらずっと同じではなく、配送会社の料金変更や消費者のニーズの変化などによって、適正な価格は常に変動します。
相場やニーズに合った価格から外れると、顧客離れが起きてしまう可能性もあります。
こういった事態を防ぐためにも、定期的に送料を見直し、最適な価格に設定できるように心がけましょう。料金を変更する際は消費者に告知し、理解を得ることも大切です。
消費者目線に立って設定する
会社の利益ももちろん大切ですが、消費者の目線で送料を決めるのも重要なポイントです。
送料は消費者にとって購入するかどうかを決める大きな要素であるため、送料が高額だと不満を抱き、納得感がなくなってしまいます。
どの程度の価格だと納得できるか、配送方法はと料金は見合っているかなど、消費者の目線から送料を設定することが満足度やリピート率のアップに繋がります。
ECサイトの送料を安くする方法・コツ
ECサイトで送料を安く抑えて消費者に購入してもらうコツをいくつかご紹介します。
- 商品代金に送料を上乗せする
- 梱包を見直しコストを削減
- 商品サイズや重量ごとに配達方法を変える
- 配送会社と法人契約をする
- 物流業務を外注する
- 北海道や沖縄・離島は対象外にする
商品代金に送料を上乗せする
送料を安くする方法のひとつは、商品代金に送料を上乗せすることです。
商品の価格に上乗せをしておくことで送料を無料にすると、ユーザーにとって魅力的に見えるだけでなく、利益率も維持できます。
なお、上乗せする金額は高くなりすぎないように注意しましょう。競合の価格と比較して、適正な料金にすることが重要です。
梱包を見直しコストを削減
梱包は送料のコストに大きく影響する要素のひとつなので、梱包を見直すのもコツのひとつです。
商品に対して梱包が大きくないか、余分な資材を使っていないかなどを改めて見直してみましょう。
不要な資材や空間を減らすことで、重量やサイズを小さくできます。また、商品の保護や見栄えも改善できるメリットもあります。
商品サイズや重量ごとに配達方法を変える
商品のサイズや重さに合わせて配達方法を変えて、送料を安くする方法もあります。
例えば小さくて軽い商品は、メール便やネコポスなどの安い配送方法を利用するのもおすすめです。
ネコポスやメール便は配送料が全国一律で安いこと、受取人がいなくても荷物を配送できることがメリットです。
配送会社と法人契約をする
配送会社と法人契約を結ぶのもコツのひとつです。
配送のコストは法人契約の方が割安になる場合があるため、発送の量が多ければ法人契約も検討してみましょう。
発送にかかる手間を削減できるメリットもあります。
物流業務を外注する
送料を抑えるには、物流業務を外注する方法もあります。
販売数や出荷数が増えてくると物流業務の負担が大きくなってきますが、外注することで商品の梱包から発送、検品、顧客への対応などの業務を任せられます。
物流業務にかけていた時間や人員を削減して、他の業務に当てられるのもメリットです。
北海道や沖縄・離島は対象外にする
北海道や沖縄・離島は、配送コストがどうしても高くなってしまいます。そのため、送料の対象外にすることで、送料のコストを削減できます。
しかし、遠方からの顧客も獲得したい場合は、送料の一部を店舗側で負担するのもひとつの方法です。
送料の全額を消費者が負担するとなると高額に感じてしまいますが、運営側が負担することでユーザーの払う送料も少し安くなります。
ECサイトで利用する宅配業者の比較
ECサイトでよく利用される宅配業者は以下の5つです。
- ヤマト運輸
- ネコポス
- 日本郵便
- 佐川急便
- メール便
ここでは、各業者の料金や特徴を紹介していきます。利用する業者を選ぶ際は、それぞれを比較しながら選んでいきましょう。
ヤマト運輸
ヤマト運輸の強みは拠点とサービスの多さです。
拠点が細分化しているため、配達業界の中でも配達スピードがトップクラスで配送できる範囲も幅広いです。
また、冷凍や冷蔵品を送れる「クール宅急便」や電子機器を配達できる「パソコン宅急便」など、配送のオプションが豊富で、顧客にとって最適な配送方法を選べます。
料金体系はサイズと配送元、配送先によって変わりますが、割引きが細かく設定されているため、条件次第では送料が安くなります。
ネコポス
ネコポスはヤマト運輸が行っているサービスで、厚さが2.5cm以内の小さな荷物に対応しています。
金額は全国一律で1つの荷物に対して385円で追跡が可能、そして配送も比較的早いのが強みです。料金が安く全国一律なので、小さい商品を送る際はこういったサービスをうまく利用すれば送料も抑えられるでしょう。
なお、ネコポスのサイズに収まらない場合は宅配便を利用することになります。
日本郵便
日本郵便は、営業所が全事業者の中で最も多いため、荷物の発送や受け取りが便利なのがメリットです。
主要サービスは「ゆうパック」ですが、他にも重さが25kg以上30kg以下の荷物を送れる「重量ゆうパック」や空港で荷物を受け取れる「空港ゆうパック」など、目的やニーズに合わせたさまざまな配達方法があるのも強みです。
他にも「スマートレター」は180円で「レターパック」は370円と小さい荷物を送るのに向いています。また、支払いと宛名ラベルがスマホで作成できる「クリックサービス」も便利です。
佐川急便
佐川急便はヤマト運輸と同様に配達が早く、60サイズの配達金額が他の業者と比べて安いのが特徴です。
また、ラージサイズ便は50kgまで対応してたり衣類をハンガーにかけて送れる「ハンガー便」があったりするなど、対応できるサービスが豊富なのも強みです。
さらに、冷凍や冷蔵品の配達ができる「クール便」は3辺の合計が140cm以内で30kgまで対象となっており、他社より大きい容量で発送できます。
メール便
メール便のメリットは全国一律で料金が安いこと、そして受取人が不在でも届けられることです。
どこに送っても料金が一律なので、事業者にとっても顧客にとってもわかりやすいです。
例えば佐川急便の場合、60サイズの荷物を宅配便で送ると850円かかりますが、メール便で最も安いのであれば168円で配送できます。
CDやDVD、洋服など軽くて薄いものであれば、メール便を利用すると送料をグッと抑えられます。
ECサイトについて不安がある方はぜひご相談ください
ECサイトの送料には、重さや大きさを基準にしたり商品や地域ごとに料金を設定するなど、計8つのパターンがあります。
相場をチェックしたり競合を調査しながら、自社の運営に合ったパターンを複数組み合わせながら料金を決めると良いでしょう。
宅配業者も特徴や料金が少しずつ異なるため、よく比較して選ぶのがおすすめです。
テクノデジタルではECサイトの運営をサポートしております。
「送料の設定がわからない」「ECサイトの構築方法が知りたい」など、お悩みの方はぜひお気軽にご相談ください。
投稿者
-
システム開発、Webサイト制作、ECサイトの構築・運用、デジタルトランスフォーメーション(DX)など、デジタルビジネスに関わる多岐の領域において、最新のトレンド情報や実践的なノウハウを発信してまいります。
新着情報
同じカテゴリの記事
新着記事
人気の記事