2024.03.01
ECサイトの決済方法の種類と特徴は?選び方やメリット
ECサイトを運営している方の中には、ECサイトにどの決済方法を導入すればいいのかと悩んでいる方もいるのではないでしょうか。ほかにも、どの決済方法がおすすめなのか知りたい方もいるかもしれません。
本記事では、ECサイトにおける決済方法の種類や選び方について解説します。また、複数の決済手段を導入するメリットやポイントについても触れていきます。本記事を読むことで、どの決済方法が自社のECサイトに適しているのかを判断できるでしょう。ぜひ参考にしてみてください。
この記事でわかること
- ECサイトにおける決済方法の種類
- 決済方法の選び方
- 決済手段を導入するメリット・ポイント
目次
ECサイトの代表的な決済方法の種類
ECサイトの代表的な決済方法の種類は以下の通りです。
ECサイトの代表的な決済方法 | 利用率 |
---|---|
クレジットカード決済 | 75.9% |
コンビニ決済 | 36.4% |
代引き決済 | 20.5% |
銀行・郵便局窓口決済 | 23.0% |
ネットバンキングによる振込決済 | 19.0% |
通信料金への上乗せ決済 | 17.5% |
電子マネー決済 | 34.8% |
本記事では、総務省が発表したよく使われている決済方法を中心に紹介していきます。
クレジットカード決済
総務省のデータからも分かる通り、クレジットカード決済はECサイトで最もよく使用されています。そのため、ECサイト運用では、優先して導入すべき決済方法です。
運営者のメリット | 販売機会損失のリスクを低減できる 支払いに関するトラブルが発生しにくい |
---|---|
ユーザーのメリット | 明細で使用履歴を確認できる ポイントを貯められる |
運営者のメリットは、販売機会損失のリスクを低減できることです。利用ユーザーが多いため、決済方法が理由で競合サイトに流れることがなくなります。また、即時決済であることから、支払いに関するトラブルが発生しにくいこともメリットです。
ユーザーのメリットは、明細で使用履歴を確認できることです。人によっては明細を家計簿代わりにしていることもあり、安心して利用できるでしょう。また、クレジットカードのポイントを貯められるため、お得感があります。
キャリア決済
携帯電話料金と一緒に支払う方法であるキャリア決済も、ECサイトの決済サービスでは利用されています。
運営者のメリット | 若年層を取り込みやすい 購入ハードルが低い |
---|---|
ユーザーのメリット | 個人情報の入力を省略できる |
キャリア決済を導入するメリットは、若年層を取り込みやすいことです。クレジットカードを持っていない学生などにも利用してもらえます。
また、ユーザーにとって個人情報の入力を省略できるといったメリットがあることから、購入ハードルを下げられることも魅力です。
コンビニ決済
コンビニ決済はコンビニで代金を支払えるサービスで、クレジットカード決済に続いてよく利用されている決済方法です。
運営者のメリット | 若年層を取り込みやすい |
---|---|
ユーザーのメリット | 個人情報が不要 商品を受け取ってから支払えるので安心 |
コンビニ決済を導入すれば、クレジットカードを持っていないような若年層を取り込めるでしょう。ただし、コンビニ決済は商品が届いてから支払うこととなるため、代金を回収できないリスクがある点が運営者にとってデメリットとなります。
ユーザーにとっては面倒な個人情報の入力が不要となるため、購入ハードルが下がります。また、商品を受け取ってから支払うこととなるため、安心感がある点もメリットです。
代金引換(代引き)
代金引換は「代引き」とも呼ばれ、商品を受け取る際に配達員に代金を支払うサービスです。
運営者のメリット | 販売機会損失のリスクを低減できる |
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ユーザーのメリット | 自宅で現金支払いができる |
代金引換は一定のニーズがある決済方法なので、導入することによって販売機会損失のリスクを低減できます。ただし、コンビニ決済と同様に、代金を回収できないリスクがある点は運営者にとってデメリットです。
ユーザーにとっては、自宅で現金支払いができるというメリットがあります。
自動引き落とし
自動引き落としは、銀行口座やクレジットカードから、定期的に決まった金額を自動的に引き落とす方法です。定期購入と相性がいい支払方法で、一度登録すればその後はなにもする必要がありません。
運営者のメリット | リピーター獲得に繋がる |
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ユーザーのメリット | 支払いの手間が省ける |
運営者のメリットとして、リピーター獲得に繋がる点が挙げられます。定期的に購入してもらえるため、売上向上につなげられるでしょう。ただし、口座の預金が請求額に達していない場合、回収できないリスクがあります。
一方で、ユーザーにとっては支払いの手間が省けるというメリットがあります。
後払い決済
後払い決済とは、ECサイトで購入した商品の代金を、商品の受け取り後に現金や口座振替などで支払う方法です。
運営者のメリット | 販売機会損失のリスクを低減できる |
---|---|
ユーザーのメリット | 商品を受け取ってから支払えるので安心 |
運営者のメリットは、販売機会損失のリスクを低減できることです。ただし、ユーザーが商品を受け取ってから代金を支払うため、回収できないリスクがあるのがデメリットです。
ユーザーにとっては、商品を受け取ってから支払えるので安心してECサイトを利用できるというメリットがあります。
ID決済
ID決済とは、外部のサービスに登録している会員情報と連携する決済方法です。近年ではID決済の利用が増えてきていて、代表的なID決済サービスに以下のものがあります。
- Amazon Pay
- 楽天ペイ
- d払い
- PayPayオンライン決済
運営者のメリット | 販売機会損失のリスクを低減できる |
---|---|
ユーザーのメリット | ポイントを貯められる |
こうした特徴から、ID決済を導入することで販売機会損失のリスクを低減でき、売り上げ拡大を期待できるというメリットがあります。一方で、入金するタイミングが各社で異なるため、入金管理が複雑になるというデメリットがあります。
ユーザーにとっては、購入金額に応じてポイントを貯められるというメリットがあります。
電子マネー・ウォレット決済
楽天EdyやモバイルSuicaや電子マネー・ウォレット決済などの決済手段もECサイトでよく利用されています。
運営者のメリット | 販売機会損失のリスクを低減できる |
---|---|
ユーザーのメリット | 資金管理しやすい |
運営者のメリットは、販売機会損失のリスクを低減できることです。クレジットカードを持っていないユーザーや、電子マネーが定着しているユーザーを取り込めます。
ユーザーにとっては、クレジットカードのように後払いするのではなく、その都度チャージして利用できるため、管理しやすいというメリットがあります。
銀行振込
銀行振込は、ECサイトで購入した商品の代金を金融機関の口座に振り込む決済方法です。銀行振込もECサイトの決済で利用されています。
運営者のメリット | 代金未回収のリスクがない |
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ユーザーのメリット | お金の動きが分かりやすい |
銀行振込のメリットは、代金未回収になるリスクがないことです。入金されてから商品を発送するため、金銭面のトラブルを防げます。ただし、入金の消込作業が必要になる点は手間になるでしょう。
ユーザーにとっては、代金が口座から口座へ移動するため、お金の動きが分かりやすいというメリットがあります。
ECサイトで導入する決済方法の選び方
ECサイトに導入する決済方法を選ぶ際は、以下の2つの観点を取り入れましょう。
- 商材やサービスとの相性
- ターゲットユーザーの相性や年齢層
ここからは、それぞれのポイントについて解説します。
商材やサービスとの相性
どの決済方法を導入するかについては、商材やサービスとの相性に合わせましょう。ECサイトで販売する商材やサービスの種類や価格帯によって、適した決済方法が異なります。
たとえば、商品の価格帯や性質によって以下のように合わせるといいでしょう。
ECサイトの性質 | 適した決済方法 |
---|---|
高額な商品を扱うECサイト | クレジットカード決済 |
安価な商品を扱うECサイト | クレジットカード決済 コンビニ決済 |
デジタルコンテンツ | クレジットカード決済 キャリア決済 |
サブスクリプションサービス | クレジットカード決済 自動引き落とし |
ターゲットユーザーの相性や年齢層
商材との相性に加えて、ターゲットユーザーの相性や年齢層も決済方法を選ぶ際のポイントです。その理由は、どの年齢層をターゲットにしているかによって、使用している決済方法が異なる場合があるからです。
たとえば、ターゲット層のメインが学生になる場合、クレジットカードを持っていないことがあります。この場合、現金で支払えるコンビニ決済や代金引換があるといいでしょう。
このように、ターゲットユーザーのニーズやライフスタイルを調査して決めることが重要です。
複数の決済手段を導入するメリット
複数の決済手段を導入するメリットは、より多くのユーザーにECサイトを利用してもらえるチャンスを得られることです。
ユーザーによって利用したい決済方法は異なり、ターゲットユーザーが利用したい決済方法を取り入れることで、競合サイトに流れにくくなります。こうした理由から、ECサイトにおいてはできるだけ多くの決済方法を取り入れるようにしましょう。
複数の決済方法を導入する際のポイント
複数の決済方法を導入する際のポイントは、決済代行会社を利用することです。
決済代行会社とは、ECサイト運営者とクレジットカード会社などの決済期間を仲介し、決済システムを提供してくれる業者のことです。
決済代行会社を利用すると、クレジットカードや電子マネーなど各社と契約する必要がなく、一括で導入できます。また、決済システムの保守管理・アップデートなども行っているため、管理の運用を省けます。
決済代行会社を選ぶ際には、以下のポイントに注目して選びましょう。
- 自社で利用したい決済手段に対応しているのか
- セキュリティやサポート
- 手数料や導入コスト
さらに、自社のシステムやサイトに対応しているかどうかも確認が必要です。
ECサイトについて不安がある方はぜひご相談ください
ECサイトでは、クレジットカード決済やID決済などの決済方法がよく利用されています。ユーザーの年齢層によって利用する決済方法が異なるため、ユーザーニーズを反映することがポイントです。そして複数の決済方法を取り入れることで、ユーザーが競合サイトに流れるリスクが軽減します。
もし決済方法の導入をはじめ、ECサイトに関して疑問や悩みがある場合は、テクノデジタルにご相談ください。弊社ではECサイトの構築から運用サポートまで行っています。ぜひ参考にしてみてください。
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システム開発、Webサイト制作、ECサイトの構築・運用、デジタルトランスフォーメーション(DX)など、デジタルビジネスに関わる多岐の領域において、最新のトレンド情報や実践的なノウハウを発信してまいります。
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