2024.05.01
ECサイトにチャットボットを導入する目的やメリットは？最適なチャットボット
最近目にする機会が増えてきたチャットボットですが、ECサイトの運営者の中には導入を検討している方もいるでしょう。
しかし、そもそもチャットボットを使う目的やメリットがいまいちわからないと感じている人もいるかもしれません。
そこで今回はチャットボットのメリットや成功事例を取り上げてご紹介します。
目次
チャットボットとは？
チャットボットとは「チャット（chat）」とロボットを略した「ボット（bot）」の2つの言葉が組み合わさった造語で、質問に自動で回答するプログラムを指します。
チャットボットには大きく分けてシナリオ型とAI型の2種類があります。
シナリオ型は前もって用意していた選択肢を提示して、ユーザーが自身に当てはまる回答を選んでいくタイプです。選択肢とそれぞれに対する回答は、事前に人間が設定する必要があります。
AI型はAIが搭載されており、蓄積されたデータから状況に応じて答えられるのが特徴です。学習を重ねるたびに解答の精度が上がっていくため、ユーザーの要望に対して適切な回答ができるようになります。
ECサイトとチャットボットの相性がいい理由
ECサイトとチャットボットの相性がいい理由は以下の2点です。
- ECサイトの顧客の質問はある程度内容が決まっている
- ユーザーを待たせないため、販売機会のロスにならない
送料や返品、キャンセル、クレジットカードは利用できるかなど、ECサイトの利用者からの質問はある程度決まっています。
そのため、シナリオ型のチャットボットでよくある質問に対しての回答を用意しておけば、ユーザーは選択肢から選ぶだけで疑問が解消できます。
また、すぐに答えられるチャットボットを活用することで顧客は質問への回答を何時間も待つ必要がなく、販売機会を逃さずに済むのも相性がいい理由です。
ECサイトにチャットボットを導入する目的やメリット
ECサイトにチャットボットを導入する目的やメリットは以下の通りです。
さまざまなメリットがあるのがチャットボットの魅力なので、メリットをうまく運営に活かしましょう。
CVR向上
チャットボットを導入する最大のメリットはCVRが向上することです。
サイトを利用するユーザーの疑問に人間が対応すると時間がかかってしまうこともありますが、チャットボットだとすぐにレスポンスができます。そのため、サイトからの離脱を防いでCVR向上に繋げられるのです。
チャットボットは商品の詳細ページや決済ページへの設置がおすすめです。
万が一チャットボットが答えられない場合に備えて、有人オペレーターに切り替えられる機能があると良いでしょう。
業務効率化
業務の効率化もチャットボットを導入するメリットや目的のひとつです。
多くの問い合わせに有人で対応するには時間も人手も必要ですが、チャットボットを導入すれば問い合わせ対応への工数が減って業務効率の改善に繋がります。
そのため、空いた時間は緊急度の高い対応案件やマーケティング業務に使えるようになります。
ユーザーデータやフィードバック収集
ユーザーからのフィードバックを収集できる点もメリットとして挙げられます。
ユーザーの声を収集して商品やサイトの改善を図ることはとても重要です。チャットボットにはデータが蓄積されていくため、データを分析することでユーザーのニーズや不満を発見でき、改善に繋げられるのです。
また、よく問い合わせがある内容をチャットボットに登録して、問い合わせへの対応を効率よくさせることもできます。
24時間365日対応できる
チャットボットを活用することで、24時間365日の対応も可能になります。
ECサイトを訪れるユーザーのゴールデンタイムは主に年末年始や土日祝日、深夜帯といった休暇期間や営業時間外です。人が対応できる時間は限られてしまいますが、チャットボットであればいつでも対応できます。
さらに、複数人同時に対応できること、海外からの問い合わせにも多言語で対応できるのもメリットです。
ECサイトにおけるチャットボットの成功事例
ECサイトにおけるチャットボットの成功事例は、アパレルや雑貨通販など多岐に渡ります。近年は業界を問わず多くのシーンで利用されており、大手ECモールのAmazonでも導入されています。
ここでは、成功事例を5つ紹介していくので、チャットボットの設置場所や出現タイミングの参考にしてみてください。
H&M
ファストファッションとして人気のH&Mでは、チャットボットを活用してユーザーに質問をして、その回答を元におすすめの商品やコーディネートを提案してくれます。
提示されたファッションからどちらが好きかを選んだり簡単な質問に答えたりすることで、チャットボットは顧客の好みやニーズを学習し続けることができます。
顧客は提案されたアイテムをタップしてそのまま購入に進むこともできますが、気に入らなければもう一度選び直すことも可能です。
UNIQLO（ユニクロ）
ユニクロはチャットボットで商品や欲しい服のサイズを探せるだけでなく、配送や返品、注文のキャンセルもできるのが特徴です。
購入時だけでなく購入後の対応も素早くできることから、ユーザーは自分の求めている対応をしてもらうことで顧客満足度の向上にも繋がります。
商品を探す場合も、着用シーンを細かく選べるようにしたりコーディネートを提案することもできます。
LOHACO
ASKULが運営する通販サイトLOHACOは、お客様サポートのページにチャットボットが設置されています。
問い合わせ専用のページを作っており、「マナミさん」というキャラクターを作ることでユーザーが覚えやすいのもポイントです。
AIチャットで文章を入力するかカテゴリを選択することができるほか、問い合わせ内容のカテゴリをクリックすると詳しい解説を見ることもできるので、顧客は好きな方法で問い合わせができます。
アダストリア
「ニコアンド」や「ローリーズファーム」などのファッションブランドを展開するアダストリアは、FAQのページの右下をクリックするとチャットボットが開くようになっています。
チャットをクリックすると「会員サービスについて知りたい」「支払い方法を確認したい」などが選択できるようになっており、問題が解決できない場合の有人受付の時間帯も記載されているのが特徴です。
チャットの最後にはユーザーが意見を入力できる欄を設けて、サービス向上にも役立てる工夫をしています。
Amazon
大手ECモールのAmazonもチャットボットを導入しています。
Webページからでもアプリからでもチャットが使えるのが特徴で、文章を入力したりリストの中から選ぶことも可能です。
お問い合わせ方法も電話とチャットを選べる画面があるため、電話が苦手な人でもチャットを使えるのが魅力です。
また、内容を後で見返すことができるのもチャットボットのメリットです。
ECサイト向けのおすすめチャットボット
では、実際に導入したいときにおすすめのチャットボットを4つご紹介します。
価格や特徴はそれぞれ異なるため、予算やサイトに合わせたものを選びましょう。
ECチャットボット
株式会社ディールのECチャットボットは、D2Cに特化した決済チャットボットツールです。
ECサイトでの買い物で、入力する情報が多く途中で離脱してしまうユーザーは少なくありません。
しかし、チャット形式の注文フォームを設置することで、入力のストレスを減らしてコンバージョン率アップに繋げられるのがECチャットボットの強みです。
購入までのプロセスを簡単にすることで、顧客も途中でカゴ落ちせずに簡単に買い物ができます。
| 初期費用 | 要問い合わせ |
|---|---|
| 月額費用 | 0円（成果報酬型） |
FirstContact
株式会社バイタリフィが開発したFirstContactは、最短で即日から利用可能と、スピーディーに導入できるのがメリットで、初期費用もかかりません。
Excelのテンプレートに入力するだけでシナリオが作成できるほか、ボタンをワンクリックするだけで有人対応に切り替えられるため、ユーザーに合わせて柔軟に対応できます。
プランによって有人対応のみやAI対応ができるものもあるため、プランを選ぶ際はよく比較しましょう。
| 初期費用 | 無料 |
|---|---|
| 月額費用 | 2,980円〜 |
AIデジタルスタッフ
株式会社ecbeingのチャットボットであるAIデジタルスタッフは、ChatGPTを活用しているため、他と比べてより自然な会話ができるのが強みです。
より人間に近い会話ができることで、ユーザーのさまざまな質問に状況に応じて対応できるようになります。
また、サービスを導入する前の事前学習も不要で、タグを設置すれば導入できる手軽さもメリットです。
| 初期費用 | 要問い合わせ |
|---|---|
| 月額費用 | 要問い合わせ |
sinclo
株式会社エフ・コードが提供するツールsincloの強みは、操作が簡単でわかりやすいことです。そのため、初めてチャットボットを使う方や操作に自信のない方でも始めやすいです。
また、ノーコードで操作できるので、管理画面も操作しやすく運用の手間を省けるのがポイントです。
ユーザーから質問されたときに回答するだけでなく、サイト側からメッセージを送れる機能も付いているため、サイト離脱を防ぐことも期待できます。
| 初期費用 | 要問い合わせ |
|---|---|
| 月額費用 | 10,000円〜 |
ECサイトについて不安がある方はぜひご相談ください
チャットボットは自動で会話ができるプログラムのことで、業務効率化やコンバージョン率向上を目的に多くの企業やサイトで導入されています。
人間だけで対応するのは難しい時間帯や問い合わせの数に対して、チャットボットを利用することでユーザーに対応できる幅が広がるのがメリットです。
導入する際は、顧客にどんなサービスを提供したいかを軸に考えながらツールを選んでいきましょう。
テクノデジタルではECサイトの構築や運営、SNS運用などのサポートを行っております。チャットボットの導入で悩んでいる方やECサイトの運営について不安がある方はお気軽にご相談ください。
