2023.09.14
ECサイト改善のポイント7選|売上改善施策や課題を解説
そこでこの記事では、ECサイトを改善するポイントについて解説します。また、後半では売上改善施策についても触れていきます。
この記事を読むことでECサイトを改善する際、どのページを見ればいいのかがわかるようになるでしょう。また、改善ポイントも理解できるので、戦略的な運営ができるようになります。売上を改善したいと考えている方は、参考にしてください。
この記事でわかること
- ECサイト改善のためのポイント
- ECサイト改善の流れ
- ECサイト改善の具体的な施策
目次
ECサイトの売上を改善するために見るべきページ3選
ECサイトの売上を改善するには、以下のようなページを優先的に確認しましょう。
- PVが多いページ
- CVRは高いけどPVが少ないページ
- CVRは低いけどPVが多いページ
これらのページを見ることにより、各ページの課題を見つけられるようになるため、効率的に改善施策を立てられます。ここからは、それぞれのページの特徴について解説しましょう。
PVが多いページ
はじめに、PVが多いページを確認していきましょう。PVが多いページを改善することで、大きな改善効果を期待できます。
そのためには、どのページで多くのPVを集めているのか分析が必要です。具体的には、以下の方法があります。
- ユーザーの流入経路を調べる
- どの媒体から流入が多いのか調べる
- PCかスマホのどちらの流入が多いか調べる
ここからは、それぞれの方法について解説します。
ユーザーの流入経路を調べる
PV数が多いページについては、ユーザーがどこから流入しているのか、その経路を調べる必要があります。
そこでまずは、「トップページに流入があるのか」「記事単位で流入があるのか」といったポイントから調べていきましょう。通常ならトップページから各ページへ流れていきますが、もしトップページ以外からのアクセスが多い場合は、その理由を探る必要があります。
それは、流入経路を知ることで、ユーザーのニーズや販売方法がわかるようになるからです。ニーズや販売方法が分かったら、それに合わせて施策を打つと効果的です。
どの媒体から流入が多いのか調べる
ECサイトにおいては、どの媒体からの流入が多いのか把握する必要があります。それは、最も流入が多い媒体を優先的に対策することで、大きな効果を期待できるからです。媒体としては、以下のようなものが挙げられます。
- 検索エンジン(検索結果)
- SNS広告
- メールマガジン
- アフィリエイト広告
- リスティング広告
たとえば、検索結果からの流入が多い場合は、ECサイトにおいてSEO対策に力を入れることで、更なる流入を期待できるでしょう。一方、SNSからの流入が多い場合は、SNS運用を優先的に行なうことで、ユーザーニーズを満たし、新規顧客の獲得につながります。
PCかスマホのどちらの流入が多いか調べる
PCとスマホでは、どちらの流入が多いのか調べることも大切です。その理由は、流入が多いデバイスを優先してECサイトの改善を行なうことで、より大きな効果を期待できるからです。
もしスマホからの流入が多い場合は、記事やLPをスマホ用に最適化しましょう。反対にPCからの流入が多い場合は、PCで閲覧しやすくなるよう改善すると効果的です。
このように、ECサイトは使用デバイスに合わせて対策することがポイントとなります。
CVRは高いけどPVが少ないページ
ECサイトの売上を伸ばすには、CVRは高いもののPVが少ないページを改善する必要があります。たとえば、以下のようなケースを考えてみましょう。
- Aページ:100人のアクセスに対し、1人が商品を購入している
- Bページ:10人のアクセスに対し、1人が商品を購入している
この場合、BページはCVRは高いけどPVが少ないページだと言えます。
このようにBのようなページは、ECサイトとしては伸びしろがあるページだと考えられます。それは、Aページに比べてBページの方がPV数が少ないにもかかわらず、同じくらいコンバージョンを達成しているからです。つまり、CVRは高いけどPVが少ないページは今よりも多くのPV数を集めれば、さらに売り上げを伸ばせると考えられます。
そのためには、そのページに来るユーザー数を増やすことが必要です。具体的には、以下のような施策ができるでしょう。
- SEO対策
- リスティング広告
- SNSプロモーション
ほかにも、ページのデザインやUI/UX、キャッチコピーなどの見直しも有効です。
CVRは低いけどPVが多いページ
上記とは反対に、CVRは低いけどPVが多いページについても改善が必要です。たとえば以下のケースを考えてみましょう。
- Aページ:100人のアクセスに対し、10人が商品を購入している
- Bページ:1000人のアクセスに対し、10人が商品を購入している
上記の場合、BページはCVRは低いけどPVが多いと言えます。
このような場合は、ページ内に何か問題があると考えられるでしょう。アクセスが多く、ビジネスチャンスが多いにもかかわらず商品を購入してもらえていない状況です。商品がユーザーニーズとマッチしていなかったり、ユーザーにとってページが使いにくいといった問題があるかもしれません。
このページを改善するには、CVRの向上に努めることが優先です。まずはそのページに来るユーザー層を分析し、どんなニーズがあるのか知りましょう。また、データ分析ツールを使って、ユーザーの行動を把握し、改善点を見つけ出すことも効果的です。こうした分析によって、ターゲットに合ったコンテンツやアプローチができるはずです。
ECサイトを改善する流れ
ECサイトを改善する際は、以下のステップで進めていきましょう。
- Step1:課題を発見する
- Step2:目標を設定する
- Step3:改善策を考える
- Step4:改善策の効果を測定する
上記の流れで進めることで、後戻りが少なく効率的に改善できるようになります。ここからは、それぞれのステップについて解説します。
Step1:課題を発見する
はじめに、ECサイトにおける課題を見つけましょう。問題や課題がわかるようになると、具体的な対策が立てられるようになります。
課題を発見するには、データ分析が効果的です。具体的には、以下のようなデータを分析してみましょう。
- アクセス数
- 離脱率
- コンバージョン率
- 平均滞在時間
- ページビュー数
これらのデータを確認することで、アクセス数が少ない、離脱率が高い、コンバージョン率が低い、滞在時間が短いといった課題が見つかるはずです。
なお、データ分析においてはGoogle Analyticsが一般的ですが、ほかにもヒートマップなどのツールもあります。
Step2:目標を設定する
課題が見つかったら、改善目標を立てていきます。このステップでのポイントは、具体的な数値を盛り込んで目標を設定することです。
ECサイトの場合は、「コンバージョン率を10%から15%に向上させる」や「離脱率を10%以下に抑える」といった目標を立てられるでしょう。
なお、目標設定の際はサイト自体の目的から外れないよう注意が必要です。ECサイトにはそれぞれ販売促進や新規顧客の獲得、リピート率の向上などがありますが、こうした目的に繋がるような目標を立てると効果的です。
Step3:改善策を考える
設定した目標に対して、具体的な改善策を考えていきます。特に、ECサイトにおいては以下のポイントを意識してみてください。
- ユーザーにとって商品は見つけやすいか
- 商品購入の流れは複雑ではないか
- ECサイトに安心感はあるか
上記のうち満たしていないポイントがある場合は、それに対する改善策を立てましょう。もし改善策が分からない場合は、データ分析や顧客アンケートの活用が役に立ちます。
Step4:改善策の効果を測定する
改善策に取り組んだら、効果測定も行いましょう。効果測定によって、改善策がどれくらい効果をもたらしたのか、具体的に把握できるようになります。すると組織のノウハウとして蓄積していき、今後より効率的な運営ができるようになるはずです。
たとえば、ボタンのデザインを変更した場合は、クリック率がどれくらい上がったのか比較する必要があります。
なお、改善施策によって異なる場合がありますが、多くの場合、以下の指標を抑えておきましょう。
- PV数
- コンバージョン数(CV)
- コンバージョン率(CVR)
これらの指標はECサイト分析において、基本的な指標となります。
ECサイトを改善するための課題・見るべきポイント7選
ECサイトを改善するには、以下7つのポイントを押さえて課題を見つけてみましょう。
- ECサイトの信頼性を高める
- 訪問から購入までの導線を見直す
- 商品を見つけやすい設計になっているか
- サイトのスピードは速いか
- 購入までに入力する項目が多すぎないか
- 決済機能は豊富か
- よくある質問(FAQ)が揃っているか
データ分析を行っても課題が分からなかったという方は、上記のポイントをチェックしてみてください。ここからは、それぞれのポイントについて解説します。
ECサイトの信頼性を高める
ECサイトの信頼性を高めるよう努めましょう。それは、信頼性の低いサイトだとユーザーが離れてしまうからです。具体的には、以下のようなサイトは信頼性に欠けてしまいます。
- SSL(Secure Sockets Layer)が未対応
- 安全性に問題のある決済方法を利用している
- 商品の情報が不十分なサイト
- 返品・交換に関する情報が不明瞭
SSLとは、Webサイトとユーザー間の通信を暗号化するための技術のことです。SSLが未対応だと、クレジットカードなどの個人情報が盗まれる可能性があります。同様に、安全性に問題のある決済方法を利用していると、個人情報漏洩に繋がるため、信頼されません。
また商品の情報が不十分だったり、返品・交換に関する情報が不明瞭だと、ユーザーが商品を購入するリスクが高まります。
1つでもこうした特徴がある場合は、早急に改善策を立てましょう。
訪問から購入までの導線を見直す
ECサイトによっては、訪問から購入までの導線を見直す必要があるでしょう。導線設計が上手くできていないと、購入までの間にユーザーが離脱する場合があるからです。
そこで導線設計においては、以下のポイントから再確認してみてください。
- 購入ボタンが分かりにくい
- 購入するまでのクリック数が多い
- ユーザー登録に必要な項目が多い
- エラー項目がどこなのか分からない
こうした特徴がある場合は、シンプルで分かりやすいサイトになるよう改善してみましょう。たとえば、エラー項目がどこなのか分からない場合は、エラー項目だけ色が変わるなどの設計にすると効果的です。
商品を見つけやすい設計になっているか
ECサイト全体が商品を見つけやすい設計になっているかどうかも大切なポイントです。もし欲しい商品がどこにあるのか分からないと、ユーザーが諦めてほかのECサイトに流れてしまうでしょう。
そこで商品を見つけやすい設計にするには、サイトの回遊性を高める必要があります。この場合、以下のような工夫ができるでしょう。
- カテゴリーとタグを設定する
- ナビゲーションを改善する
- 検索機能を改善する
- おすすめ商品を表示する
- レイアウトを改善する
たとえば、商品をカテゴリー別に分類し、各商品にタグを付けることで、ユーザーが商品を見つけやすくなります。またナビゲーションの改善も効果的です。ナビゲーションがあればユーザーが表示したいページをすぐに開けるようになります。ナビゲーションとは、目的のページにジャンプできる、リンク付きの表示のことですことです。ナビゲーションによりユーザーが巡回しやすいECサイトになります。
またキーワードで検索したいユーザーに向けて、検索機能を改善するといいでしょう。キーワード検索以外にも絞り込み機能や除外キーワード設定ができると探しやすくなります。
ECサイトでは、おすすめ商品を表示することにより商品が見つかりやすくなる場合があります。過去の購入履歴や閲覧履歴をもとにおすすめ商品を表示することで、ユーザーの好みにマッチした商品を提示できるからです。
そしてECサイトのレイアウトは、商品の探しやすさに影響を与えます。商品ページでは、商品画像を大きく表示し、商品の詳細な説明を掲載することで、ユーザーが商品を見つけやすくなるでしょう。
サイトのスピードは速いか
ページスピードが遅いと、ユーザーが離脱する原因になります。ページを読み込んでいる間にユーザーの興味が薄れてしまい、ページを閉じてしまうからです。
そこで、サイトのスピードを改善するには、実際にページスピードを測定しましょう。もし遅い場合は、すぐに改善するべきです。
具体的には、以下のような取り組みを行ないましょう。
- 画像の最適化
- キャッシュの設定
- 不要なプラグインの削除
- JavaScriptやCSSの最適化
これらの方法を実践することで、ユーザーがストレスなくECサイトを閲覧できるようになります。
またページスピードの改善についてはGoogleが提供している「PageSpeed Insights 」がおすすめです。ツールの詳細については「PageSpeed Insights について」をご確認ください。
購入までに入力する項目が多すぎないか
ユーザーが商品を購入するまでに入力する項目について、多すぎてはいないか確認しましょう。入力項目が多いと面倒に感じられてしまい、離脱される原因になるからです。そのため、ほか社のECサイトと比較して自社サイトはどうか確認する必要があります。
もし入力項目が多い場合は、以下のような改善策を立ててみましょう。
- 必要最低限の情報だけを求める
- 入力内容を自動入力する
- ゲスト購入を許可する
- クレジットカード情報の保存を許可する
たとえば、郵便番号から入力内容を自動入力できるようになると、ユーザーが実際に入力する手間を省略できます。また、ゲスト購入を許可することにより、アカウントの登録や入力の手間を削減できるでしょう。
ほかにも、クレジットカード情報の保存を許可することで次回以降の入力の手間が省けます。ただし、クレジットカード情報の保存に関する情報セキュリティ上のリスクには注意が必要です。
決済機能は豊富か
ユーザーのさまざまなニーズに応えるため、多種多様な決済方法に対応するべきです。ユーザーが使いたい決済機能がないと、購入の段階で離脱されてしまうでしょう。
そこで、以下のような決済方法があると理想的です。
- クレジットカード決済
- 電子マネー決済
- 銀行振り込み決済
- 代引き決済
なかでも、ECサイトと相性のいいクレジットカード決済や電子マネー決済は必須です。なお、対象年齢やターゲットのニーズによっては、銀行振り込み決済や代引き決済が求められる場合もあります。
よくある質問(FAQ)が揃っているか
ユーザーにとって使いやすいサイトにするためにも、FAQを充実させることも大切です。FAQにてユーザーが疑問に思いそうなことを先回りして解消することにより、ユーザーが安心して利用してくれるようになります。
そこでFAQを充実させるには、顧客からの問い合わせ内容を分析するといいでしょう。問い合わせが多い質問を掲載することで、問い合わせ件数の削減にもつながります。
ECサイトは「ユーザーの声」をもとに改善することが大切
ECサイトを改選する際は、ユーザーの声を反映するよう意識してみてください。ユーザーの声を反映することにより、ユーザーにとって使いやすいサイトになるからです。
そこで、実際にユーザーの声を聞くには以下のような工夫が必要です。
- アンケートやフィードバックフォームを設置する
- お問い合わせ窓口を設置する
- SNSやレビューサイトのモニタリングする
- ユーザーの行動分析ツールを活用する
このような方法でユーザーの声を反映させて改善することで、ユーザーの満足度が向上し、ECサイトの成功につながります。
「ユーザーの声」を聞いたらPDCAを高速で回す
ユーザーの声を聞いたら、PDCAサイクルに落とし込んで回していきましょう。PDCAサイクルを回すことで、スピード感をもってECサイトを改善できるようになります。
ECサイトにおけるPDCAのサイクルは以下の通りです。
- ユーザーの声を確認し課題を明確にする
- 改善策を実行する
- 効果測定を行う
- 改善策を立てる
これらのサイクルにより、ユーザーの声が反映されたECサイトになるでしょう。
ECサイトの改善でお困りの方はぜひご相談ください
この記事では、ECサイトを改善するポイントについて解説しました。ECサイトを改善するには、課題を見つけることが大切です。そこで課題を見つけるには、分析ツールを活用します。ツールによって具体的な数値がわかるようになると、問題を見つけられるようになります。
もし分からない場合は、この記事で解説した改善ポイントを参考にしてみましょう。各ポイントを押さえて見つめ直すことで、課題や問題が見えるようになるはずです。
とはいえ、ECサイトを運営していると、この記事の通りには上手くいかないこともあるでしょう。もしECサイト運営で困っている場合は、テクノデジタルにご相談ください。弊社ならECマーケティングのプロによるアドバイスが可能です。ぜひお気軽にお問い合わせください。
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投稿者
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システム開発、Webサイト制作、ECサイトの構築・運用、デジタルトランスフォーメーション(DX)など、デジタルビジネスに関わる多岐の領域において、最新のトレンド情報や実践的なノウハウを発信してまいります。
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