2024.07.11
au PAY マーケットとは?出店方法やメリットについて解説
国内の大手ECモールに続いて成長を続けているau PAY マーケットは、参入することでauユーザーだけでなくPonta会員にもリーチできるのです。
また、他のECモールよりもまだ新しいため、競合が少なく、出店することでより多くの顧客を獲得できるチャンスもあります。
今回は、au PAY マーケットを利用するメリットやデメリット、出店方法について詳しく解説します。
出店を考えている担当者の方は、ぜひ参考にしてみてください。
目次
au PAY マーケットとは?
2017年に誕生したau PAY マーケットは、auコマース&ライフ株式会社とKDDI株式会社が共同で運営しているECモールです。
au PAYの前身は「au Wowma!」であり、マーケットブランド力の強化とau経済圏の利用者をターゲットにすることを目的に誕生しました。
2020年からは、独自で運用していたau WALLETポイントをPontaに統合したことで、約1億人の会員にもアプローチできるようになりました。
より多くのユーザーにリーチできるようになっただけでなく、Ponta会員にとってはポイントを溜める機会がより増えたこともメリットです。
現在は約1万店舗の出店があり、Amazonや楽天市場、Yahoo!ショッピングの国内3大ECモールに続いて成長を見せているショッピングサイトです。
au PAY マーケットの具体的な出店の流れ6STEP
au PAY マーケットの出店の流れは以下の通りです。
手順通りに行えば、初めてECモールを利用する人でも出店できるため、まずは流れや必要な書類を知っておきましょう。
ここでは、それぞれの手順について詳しく解説していきます。
1.書類を送付する
まずは必要な書類を用意します。
用意する書類は、以下の通りです。
個人の場合 | 法人の場合 |
---|---|
住民票 印鑑証明書 |
履歴事項全部証明書 印鑑証明書 |
- 住民票
- 印鑑証明書
- 履歴事項全部証明書
- 印鑑証明書
個人事業主は住民票、法人は履歴事項全部証明書が必要です。個人か法人かで準備する書類が違うため、気を付けましょう。
各書類は、取得から3ヶ月以内のものを準備します。申込の際にアップロードをするため、あらかじめPDFで用意しておきましょう。
2.WEBサイトから申し込みをする
書類が揃ったら、出店ページから申し込みを行います。
会社形態や会社名、担当者の名前を入力して仮申し込みを行うと、登録したメールアドレスに申し込みフォームが届きます。
申し込みフォームの入力欄に必要事項を入れて、申し込みは完了です。
ただし、フリーメールアドレスは使えず、登録の際にドメインを取得しなければいけないので注意が必要です。
3.審査を開始する
申し込みが完了したら、審査が行われます。審査にかかる時間は明確には公表されていませんが、結果が届くまでは5営業日ほどかかります。
審査の難易度はそれほど難しくありませんが、申請の過程で対応が雑になるとネガティブな印象を与えてしまうので気を付けましょう。
また、審査は1回ですが、au PAY マーケットの決済サービスを利用したいのであれば、別途での審査も必要になります。
4.審査通過の連絡をもらう
審査に通るとメールアドレス宛てに連絡が入るので、出店準備に移ります。
au PAY マーケットの審査はそこまで厳しくないため、手順通りに申請すれば審査は通ることが多いです。
万が一通らなかった場合は、書類に不備がある可能性も考えられるので、申請の前に必ず確認することが大切です。
また、au PAY マーケットからメールや電話が来たら、必ず応じるようにしておきましょう。
5.必要な書類を送る
審査に通ったら、以下の書類がメールに送られてきます。
- 入会申込書
- 口座振替依頼書
- その他必要書類
内容を確認して、電子署名を行います。
この際に記入漏れがあると出店までの期間がさらに伸びてしまうため、不備がないように気を付けましょう。
6.店舗出店をする
書類への署名が完了したら、商品を登録したり店舗ページを作成したりするなど、出店の準備をスタートします。
早ければ1週間ほどで店舗の作成ができますが、出店希望の人数が多いと時間がかかる可能性が高いです。
また、au PAY マーケットの決済サービスを導入する場合は、利用できるまでに4〜8週間ほどかかるので、スケジュールに余裕を持った計画を立てることが大切です。
au PAY マーケットに出店するメリット
au PAY マーケットに出店するメリットは、以下の5点です。
メリットをうまく活かした運営ができれば、利益を上げることにも繋がるでしょう。
集客がしやすい
最大のメリットは、集客がしやすいことです。
現在、auの契約数は6,700万人を超えており、アプローチできる顧客の数は非常に多いです。
さらに、1億人を超えるPonta会員やau PAYを利用している層へもリーチできることから、潜在顧客は日本全国にいると言えます。
また、携帯キャリアならではの決済システムやポイント支払いができるのも魅力です。
例えばPonta会員は、au PAYを使って買い物をすることでPontaのポイントが溜まり、そのポイントをさまざまな提携店で使えます。
このように、提携している会社同士の送客効果もかなり期待できるのが大きなポイントです。
ライバルが少ない
楽天市場やAmazonなどに比べると、au PAY マーケットは2017年からサービスが始まった比較的新しいECモールです。
国内を代表するECモールは、人気の店舗やブランドがすでに確立していることも多く、参入のハードルが高いのがデメリットです。
そのため、出店できたとしても競合が多すぎて埋もれてしまう可能性もあります。
au PAY マーケットは大手ECモールに比べるとまだ競合が少ないため、扱う商材次第では多くのユーザーにアピールできるチャンスが多いでしょう。
また、2021年上半期の流通額は前年比の114%増で、高い成長力も見せています。
(参考:機は熟してきた? au PAY マーケット ショッピング の場 として定着した先に)
ライバルが少なく成長率も高いことは、出店するにあたって大きなメリットになります。
支払方法が多い
支払い方法の選択肢の多さは、ユーザーの獲得にも繋がります。
au PAY マーケットで利用できる支払い方法は、以下の通りです。
- クレジットカード
- 代金引換
- 郵便振替(前払い)
- 銀行振込(前払い)
- 後払い(銀行・コンビニ・郵便局)
- au PAY/auかんたん決済
- ドコモ払い
- ソフトバンクまとめて支払い
- ワイモバイルまとめて支払い
中でも特徴的なのが、auだけでなくドコモやソフトバンクの利用者でも、買い物で使った金額を毎月の携帯料金と合算できることです。
クレジットカードを持っていない人でもau PAY マーケットで買い物がしやすくなるため、さらに顧客を獲得することにも繋がるでしょう。
出店までのハードルが低い
出店するまでのハードルが低く、始めやすいのもメリットのひとつです。
他のECモールは審査のハードルが高いところも多く、出店までに2回審査を受けなければいけないモールもあります。
au PAY マーケットは、健全な経営をしている会社や個人事業主であれば、審査を通過できる可能性が高いです。
もちろん書類に不備があったりするべき対応がされてなかったりすると、落ちることもありますが、申請のステップをきちんと踏んで行えば通るチャンスは十分にあります。
海外をターゲットにできる
au PAY マーケットでは、中国と台湾向けに商品を販売できる「越境サイト販売プログラム」が提供されています。
これを利用することで、台湾のECモール「Ruten」とInagora(インアゴーラ)株式会社の日本商品特化型ショッピングアプリ「豌豆公主 (ワンドウ)」へ参画できるようになるのです。
越境サイト販売プログラムは無料で利用でき、特別な申し込みも必要ないため、気軽に海外市場に進出できるのがメリットです。
親日国として知られる台湾とEC化率が世界でもトップクラスの中国に進出すれば、新しい顧客も獲得できるため、ぜひ一度検討してみるのをおすすめします。
au PAY マーケットに出店するデメリット
au PAY マーケットを利用する際は、以下の点にも注意しましょう。
ビジネスを始めてから後悔しないためにも、デメリットを把握したうえで対応できるかを見極めることが大切です。
規模がまだ小さい
au PAY マーケットはサービスが始まってからまだ年数が浅いため、規模が小さいというデメリットがあります。
以下は、国内のECモールの2022年の流通総額です。(出典:eccla)
- 楽天市場:5兆6,301億円
- Amazon(国内):3兆1,251億円
- Yahoo!ショッピング:1兆7,547億円
- au PAY マーケット:3,115億円(推測)
ユーザーの数がまだ少ないので、大手のECモールと比較すると、流通額は少ないです。
しかし、成長率は高いため、これから市場が拡大する可能性を十分に秘めています。
また、競合が少ないうちに出店することでブランドやショップの地位を確立することも目指せるため、チャンスは大いにあるでしょう。
固定電話の番号が必要
au PAY マーケットは、事前に固定電話を契約していないと加入できません。固定電話を持っていない場合は、必ず契約する必要があるので注意しましょう。
固定電話の初期費用の目安は4万円ほどで、配線工事やオプションを追加するほどコストは高くなります。
また、毎月1,500〜3,000円の月額料金がかかります。月額料金は利用の有無に関わらず発生するため、毎月のランニングコストに入れて計算しておくことも大切です。
法人・個人に関わらず必須になるため、忘れずに契約しましょう。
出店から1年間退会できない
出店する前の注意事項として、一度出店したら1年間は退会できないのもデメリットです。
予想よりも売り上げが伸びなかったりランニングコストが高くて赤字になったりしても、1年は続けないといけません。
「撤退したくてもできない」という状況にならないためにも、売り上げ予想や毎月の経費を事前に細かくシミュレーションすることが重要です。
また、店舗のコンセプトやターゲット層などを明確にしておくことで、マーケティング施策も具体的に考えやすくなります。
出店後は、売り上げやユーザーからの反応を見ながら改善と効果の測定、施策の実行を繰り返し行っていきましょう。
au PAY マーケットに出店する際のポイント
au PAY マーケットに出店するにあたって、以下の2点をおさえておきましょう。
特に料金プランや費用は、運営を続けていくために非常に重要になるので、しっかりと理解しておくことが大切です。
au PAY マーケットの料金プランを把握しておく
au PAY マーケットの料金プランを表にまとめました。
入会金 | 0円 |
---|---|
月額費用 | 5,280円 |
決済導入費 | 0円 |
成約手数料・決済手数料 | 4.5〜9% |
ポイント原資 | 1% |
その他にかかる手数料 | アフィリエイト手数料 auスマートパスプレミアム手数料 |
決済手数料が成約手数料に含まれており、一括で請求されるシンプルなプランになっています。
また、売り上げが上がるほど成約手数料が安くなるのも特徴で、例えばレディースファッションのカテゴリの場合、売り上げが5000万円を超えると成約手数料は6.5%まで下がります。
アフィリエイト利用料は、アフィリエイト手数料とアフィリエイトシステム利用料を合わせた金額です。
auスマートパスプレミアム手数料は、対象となる売り上げに0.5%を乗じた料金がかかります。
プランの詳細はこちらからご確認できます。
au PAY マーケットと他のECモールの費用感を確かめておく
他のECモールとの費用の違いを知っておくことも大切です。
以下は、au PAY マーケットとその他のECモールの費用をまとめた表です。
au PAY マーケット | Amazon | 楽天市場 | Yahoo!ショッピング | |
---|---|---|---|---|
初期費用 | 無料 | 無料 | 60,000円 | 無料 |
月額費用 | 5,280円 | 4,900円 | 25,000〜130,000円(プランによる) | 無料 |
手数料 | 4.5〜9% | 販売手数料:5〜45% | プランによって異なる | 売上ロイヤリティは無料。ストアポイント原資負担などがかかる |
au PAY マーケットは費用が比較的安いですが、Yahoo!ショッピングのように月額費用が無料のECモールもあります。
また、Amazonや楽天市場は手数料が高くなることもありますが、集客力は非常に高いのがメリットです。
まとめ
au PAY マーケットのメリットは、アプローチできる層が幅広く、競合が少ないことです。
また、出店へのハードルが低く初期費用が無料なので、初めてECモールを使う方でも始めやすくなっています。
出店する際は、固定電話が必須なことと1年間は退会できないことを必ず頭に入れておきましょう。
本記事を参考に、ぜひau PAY マーケットへの出店を始めてみてください。
テクノデジタルでは、ECモールへの出店から運営までサポートしております。au PAY マーケットへ出店したい方は、ぜひお気軽にご相談ください。
投稿者
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システム開発、Webサイト制作、ECサイトの構築・運用、デジタルトランスフォーメーション(DX)など、デジタルビジネスに関わる多岐の領域において、最新のトレンド情報や実践的なノウハウを発信してまいります。
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