2023.10.02
Amazon Payとは?導入するメリットや注意点、導入方法を紹介
Amazon Payは、Amazonが提供する決済サービスであり、その利用者はAmazonアカウントを使用してスムーズに決済を行えます。
Amazon Payを導入することで、顧客の購買体験が向上し、簡便な決済手段を提供できるため、売上向上の可能性が高まります。
しかし、導入を検討する際には、メリットだけでなく注意点も確認することが大切です。
本記事では、Amazon Payの概要から導入に際してのメリットや注意点、そして具体的な導入方法まで、詳細に解説します。
この記事でわかること
- Amazon Payに関する基礎知識
- Amazon Payのメリットと注意点
- Amazon Payの導入方法
目次
Amazon PayとはECサイトで使える決済サービス
Amazon Payは、ECサイトでの決済をスムーズに行えるサービスです。
顧客はAmazonアカウントに登録されている「お届け先情報」や「支払い情報」を利用して、情報の入力を省略できます。
通常、ECサイトでのショッピングでは住所やクレジットカード情報の入力が必要ですが、Amazon Payによって顧客はこれらの情報を再度入力する手間を省くことが可能です。
これにより、購買プロセスが迅速化し、離脱率の低減が期待できます。
Amazon Payの利便性はECサイト運営者にとっても、安全な決済プロセスを提供でき、新たな顧客を引き寄せる可能性も高まるといったメリットがあります。
Amazon Payで使える決済方法
Amazon Payを利用する際、多くの便利な決済方法が利用可能です。以下は、Amazon Payで使える主要な決済方法の一部です。
- クレジットカード
- デビットカード
- プリペイドカード
- Amazonカード
- Amazonギフト券
Amazon Payは、これらの決済方法を選択し、自身のアカウントにリンクさせることで、お好きな支払い方法で簡単かつ安全にショッピングを楽しむことができます。
ユーザーの好みや利便性に合わせて、最適な支払い方法を選択しましょう。
Amazon Payを導入する際のコスト
Amazon Payの導入自体には初期費用はかかりませんが、月額料金や決済手数料が発生します。
手数料は、下記のように取引の種類によって異なります。
- デジタルコンテンツ:売上額の4.5%
- その他の商品やサービス:売上額の3.9%
これらの手数料は、売上が発生した際に引かれるため、実際の取引に応じてコストが発生します。
月額費用は一般的に2,200円となっており、基本的なサポートや機能を提供するための費用として、ECサイトの規模に関係なく発生します。
Amazon Payを利用する際には、これらの手数料と月額費用を考慮し、ECサイトの収益モデルや売上状況に合わせた計画を立てることが重要です。
Amazon Payを導入する際の流れ
必要情報を揃えれば、Amazon Payは比較的簡単に導入することが可能です。
Amazon Payを導入する際に必要なものは以下の4点です。
- Amazon Pay 用メールアドレス
- 登記簿に記載のある会社情報(法人名、住所、代表者名)
- 売上金の入金先銀行口座情報
- 導入予定ECサイトのURL
これらの必要情報をもとに、下記ステップで導入します。
- Amazon Payの公式サイトから申し込みをする
- Amazon Payアカウントを作成する
- 必要情報を入力し審査へ移る
以降、詳細な流れについて説明します。
1.Amazon Payの公式サイトから申し込みをする
Amazon Payを導入する手順の第一歩は、Amazon Payの公式サイトにアクセスすることです。以下に、具体的な申し込み手順を説明します。
- ウェブブラウザでAmazon Payの公式サイトにアクセスします。
- 公式サイト画面右上「導入お申し込み」を選択します。
- 導入に関する基本情報を入力するフォームが表示されるので、以下の質問に回答します
- a.導入検討サイトのプラットフォーム
- b.日本で法人登記しているか
- c.サービス利用規約の禁止商品に当てはまらないか
- 必要な情報を入力したら、「次へ」ボタンをクリックします。
2.Amazon Payアカウントを作成する
Amazon Payを導入するために、次のステップはAmazon Payのアカウントを作成することです。以下は具体的な手順です。
- ひとつ前のステップで必要情報の入力後に遷移される、Amazon Payアカウント作成画面で「次へ」を選択します。
- アカウント作成に必要な以下の情報を入力します。
- a.氏名
- b.Emailアドレス
- c.パスワード
- d.文字列の入力(セキュリティのための確認用)
- 既にAmazonアカウントを持っている場合は、ページ下部にある「サインイン」からログインすることで、Amazon Payアカウントを簡単に作成できます。
- 入力した情報の確認後、「アカウントを作成」または「登録」を選択してAmazon Payアカウントを作成します。
3.必要情報を入力し審査へ移る
Amazon Payの導入には、審査が必要な場合があります。
このステップでは、審査に必要な情報を入力し、審査プロセスを開始します。
- アカウントの作成後、Amazon Payの導入申し込みに必要な情報を提供します。下記は必要情報の一例です。
- a.会社情報(法人名、住所、代表者名など)
- b.売上金の入金先銀行口座情報
- c.導入予定ECサイトのURL
- 提供された情報をもとに、Amazon Payの審査プロセスが開始されます。審査には通常数営業日から数週間程度かかることがあります。
- 審査の途中で、Amazon Payから追加情報の提供や確認が求められた際には対応が必要です。
- 審査に合格すると、Amazon Payを正式に導入できる通知が届きます。これでECサイトでAmazon Payを活用できるようになります。
セキュリティと信頼性の確保に向けた審査のため、提供される情報の正確性と適切な対応が、スムーズな審査合格のカギといえます。
Amazon Payを導入するメリット
Amazon Payの導入によって下記のようなメリットが期待できます。
- 顧客の離脱率を下げられる
- ショップの信頼度が高まる
- セキュリティを強化できる
以降、各メリットについて詳細に説明します。
顧客の離脱率を下げられる
Amazon Payを利用することで、購入時に必要情報を入力する手間が削減できるため、顧客の離脱率を下げる効果が期待できます。
多くのEC利用者は、商品をカートに追加する段階までは進むものの、住所やクレジットカード情報などを入力するプロセスを煩わしく感じ、購入を断念することがあります。
この手間を省くことは、顧客のストレスを軽減し、購買体験を向上させる重要なポイントといえるでしょう。
Amazon Payを導入すると、顧客はすでにAmazonアカウントに登録されている情報を利用して支払いを完了できます。 つまり、一度情報を入力していれば、これ以降の購入で再び入力する必要がありません。
結果、ECサイトの顧客は購買をやめずに最終的に購入を完了しやすくなり、離脱率の低下が期待できます。
低い離脱率は、ECサイトの収益向上に直結し、売上を増加させる要因となります。
ショップの信頼度が高まる
特に新規に設立されたECサイトやショップにとって、ショップ自体の信頼度向上は重要です。
新規ショップにおいて、顧客はショップの信頼性に疑念を抱くことがあります。 住所や支払い情報を提供することは、プライバシーやセキュリティに対する懸念に繋がる場合もあるでしょう。 そのため、信頼を得ていないショップでの購入をためらうことがあります。
その点、Amazon Payを導入したショップは、Amazonという信頼性の高いプラットフォームを介して決済を行うことができるため、顧客の信頼を高めることができます。 Amazon Payを利用する顧客は、自分のAmazonアカウント情報を使用して支払いを完了するため、個人情報を再度提供する必要がありません。 この利便性は顧客にとって魅力的であり、購買意欲を高める要因となります。
このように、Amazon Payの導入は新規顧客の流入を促進し、既存顧客の信頼向上に貢献するといえます。
セキュリティを強化できる
Amazon PayはAmazonのサービスであり、高度なセキュリティ対策が施されているため、下記のような点でのセキュリティ向上が期待できます。
高いセキュリティにより、顧客情報の安全性が保たれ、顧客からの信頼性向上が期待できるでしょう。
セキュリティ対策の要点 | 説明 |
---|---|
プライバシーとデータセキュリティ基準 | Amazonは高いセキュリティ基準を設け、Amazon Payもその一部として提供されている。 |
不正取引の検出と防止機能 | 不正な取引を検出して未然に防ぐ機能を備えており、詐欺的な注文をブロックする。 |
コスト削減 | セキュリティ機能を活用することで、不正注文やセキュリティインシデントに対する対応コストを削減できる。 |
Amazon Payの導入で、ショップは高いセキュリティ水準を維持し、顧客のデータとプライバシーを守りながら、信頼性の高い決済プロセス提供が可能になります。
Amazon Payを導入する際の注意点
Amazon Payを導入する際の注意点としては下記が挙げられます。
- 実店舗では導入できない
- 運用コストが発生する
- BASE利用者は導入方法が異なる
- 個人事業主は利用できない
以降、それぞれの注意点の詳細です。
実店舗では導入できない
Amazon Payはネットショップでのみ利用できるサービスであり、実店舗には導入できません。
以前は実店舗でもAmazon Payを受け入れることができましたが、2023年8月現在、実店舗でのAmazon Payの導入は制限されています。
したがって、実店舗での支払いにAmazon Payを利用したい場合は、他の決済サービスを検討する必要があります。
代替として、楽天PayやPayPayなどの他の決済サービスが実店舗で広く受け入れられています。
これらのサービスを利用することで、顧客に多様な支払いオプションを提供でき、実店舗での取引をスムーズにすることができます。
Amazon Payはネットショップにおける便益を提供する優れたサービスですが、実店舗での利用には制約があることを認識し、適切な決済オプションを選択することが大切です。
運用コストが発生する
Amazon PayはECサイトに導入する際、無料で提供されますが、導入後に下記運用コストが発生します。
コスト | 詳細 |
---|---|
決済手数料 | 物理的商品やサービス:売上の3.9% デジタルコンテンツ:売上の4.5% |
月額料金 | 月額料金(2,200円)が売上金額に関係なく課金される |
- 物理的商品やサービス:売上の3.9%
- デジタルコンテンツ:売上の4.5%
注意点 | 概要 |
---|---|
利用資格 | Amazon Payは日本で法人登記をしている企業に提供されており、個人事業主は利用できない。 |
申し込み制約 | 個人事業主がAmazon Payを利用しようとすると、公式サイトの「導入お申し込み」の段階で進行が停止する。 |
法人化が必要 | 個人事業主がAmazon Payを利用するためには、法人化する必要があり、法人企業として登記される必要がある。 |
Amazon Payを導入する際には、これらの運用コストを計算し、ビジネスモデルに適した支払いオプションかどうかを検討することが重要です。
BASE利用者は導入方法が異なる
Amazon Payを導入する際に、BASEを利用してネットショップを運営している場合は、導入方法が一般的な方法と異なります。
具体的には以下のステップに従う必要があります。
- BASEの管理画面にログインし、メニューから「ショップ設定」を選択します。
- 「ショップ設定」内で、「決済方法」を探し、選択します。
- 「決済方法」の画面で、「BASEかんたん決済」の申請を行います。
- 申請完了後、「ショップ設定」から「決済方法」を開き、「Amazon Pay」にチェックを入れて設定を保存し、Amazon PayをBASEのショップで有効化します。
BASEを利用する場合、Amazon Payの導入は特有の手続きが必要ですが、それに従えばスムーズに導入することができます。
個人事業主は利用できない
Amazon Payは日本で法人登記をしている企業に提供されており、個人事業主は利用できません。
以下は詳細な注意点のまとめになります。
注意点 | 概要 |
---|---|
利用資格 | Amazon Payは日本で法人登記をしている企業に提供されており、個人事業主は利用できない。 |
申し込み制約 | 個人事業主がAmazon Payを利用しようとすると、公式サイトの「導入お申し込み」の段階で進行が停止する。 |
法人化が必要 | 個人事業主がAmazon Payを利用するためには、法人化する必要があり、法人企業として登記される必要がある。 |
個人事業主の方々は、Amazon Payの導入を希望する場合、法人登記が必要です。
法人登記が難しい場合、楽天PayやPayPayといった他の決済オプションの利用も視野に入れる必要があるでしょう。
Amazon Payを導入してショップの売上を最大化しよう
この記事では、Amazon Payの導入メリットや注意点、手順を詳しく解説しました。
Amazon Payは便利な決済オプションで、ECサイトの運営者に多くの利点をもたらします。Amazon Payを導入することで、顧客の離脱率を下げ、ショップの信頼性を高め、セキュリティを強化することができます。
一方、決済手数料や月額料金などの運用コストには注意が必要になるでしょう。
Amazon Payを導入することで、顧客に便益を提供し、ショップの売上を最大化する機会を得られます。 ECサイトの競争が激化する中で、Amazon Payは顧客体験を向上させ、ビジネスの成果を向上させるツールとして活用できることでしょう。
弊社ではお客様の事業内容にあわせたソリューション提案が可能ですので、ぜひお気軽にご連絡ください。
投稿者
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システム開発、Webサイト制作、ECサイトの構築・運用、デジタルトランスフォーメーション(DX)など、デジタルビジネスに関わる多岐の領域において、最新のトレンド情報や実践的なノウハウを発信してまいります。
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