2023.10.02
BASE手数料を理解してコスト削減!他社比較・確定申告での扱い方を紹介
この記事でわかること
- BASEの手数料とそれ以外の費用
- 他社との手数料の違い
- 手数料を抑える方法
- 確定申告における扱い方
目次
BASEで発生する4種類の手数料
BASEでは、以下の4種類の手数料があります。
- 決済手数料
- サービス利用料
- 振込手数料
- 事務手数料
上記は「商品が購入された際に差し引かれる費用」と「売上金が口座に振り込まれる際に差し引かれる費用」の2パターンに分けられます。
差し引かれる手数料は以下のとおりです。
種類 | 差し引かれるタイミング | スタンダードプラン | グロースプラン |
---|---|---|---|
決済手数料 | 商品が購入された | 3.6%+40円(4.6%+40円*) | 2.9%(3.9%*) |
サービス利用料 | 商品が購入された | 3% | 0円 |
振込手数料 | 売上金を口座に振り込んだ | 250円 | 250円 |
事務手数料 | 売上金が口座に振り込んだ | 2万円以上:0円 2万円未満:500円 |
2万円以上:0円 2万円未満:500円 |
*()内はBASEかんたん決済で「Amazon Pay」と「PayPal」を利用する場合
BASEでは、2つのプランがあり、それぞれ手数料が異なります。
以下で詳しく解説しますので、BASEでショップを開設したい人はぜひ参考にしてください。
1.決済手数料
決済手数料は商品が購入された際に差し引かれる手数料で、以下のようにプランや決済方法によって異なります。
決済方法 | スタンダードプラン | グロースプラン |
---|---|---|
クレジットカード決済 銀行振込 キャリア決済 コンビニ決済 Pay-easy 後払い決済 あと払い(Pat ID) |
3.6%+40円 | 2.9% | Amazon Pay PayPal |
4.6%+40円 | 3.9% |
決済手数料は、商品が売れるごとに代金から上記の金額が引かれます。グロースプランのほうが、スタンダードプランに比べて手数料率が低いです。
2.サービス利用料
サービス利用料も商品が購入された際に発生します。
スタンダードプランだと売上の3%の手数料が差し引かれますが、グロースプランでは0円です。
商品を販売するたびに差し引かれるため、注文される数が多い店舗はグロースプランに加入することで利益率を改善できる可能性があります。
3.振込手数料
振込手数料は、売上金が口座に振り込まれる際に差し引かれます。
差し引かれる額はプランに関わらず250円です。
なお、売上金は購入された際に、毎回口座に振り込まれるわけではありません。一度BASE上に蓄積され、申請することで振り込まれる仕組みとなっています。
4.事務手数料
事務手数料も、売上金が口座に振り込まれるときに差し引かれます。金額については以下のとおりです。
- 2万円以上:0円
- 2万円未満:500円
売上金2万円以上の振り込みで0円になるので、まとめて引き出すほうがお得です。
BASEの手数料の計算方法
実際に手数料を求めてみましょう。
以下の2つのパターンでシミュレーションを行います。
- 商品が購入されたときにかかる手数料
- 売上金が口座に振り込まれるときにかかる手数料
計算方法や具体的な費用感を把握できますので、ぜひお読みください。
商品が購入されたときにかかる手数料
商品が購入されると、売上金から決済手数料とサービス利用料が差し引かれます。
例として、5,000円の商品が購入された際の手数料を算出します。プラン別で手元に残る額を見てみましょう。
【スタンダードプラン】
- 決済手数料:5,000円×3.6%+40円=220円
- サービス利用料:5,000円×3%=150円
- 合計金額:220円+150円=370円
370円差し引かれるので、手元に残るのは4,630円となります。
【グロースプラン】
- 決済手数料:5,000円×2.9%=145円
- サービス利用料:0円
上記で算出された金額より、手元に残るのは4,855円です。
グロースプランのほうが差し引かれる金額が少なく、手元に残る金額が多くなります。
売上金が口座に振り込まれるときにかかる手数料
口座に振り込まれる際に差し引かれるのは「振込手数料」と「事務手数料」です。
例として、1万5,000円を振り込んだ際の手数料を求めてみましょう。
- 振込手数料:250円
- 事務手数料:500円
- 合計金額:250円+500円=750円
750円分差し引かれるため、振り込まれる金額は1万4,250円になります。
3万円の場合は、事務手数料が0円になるため、手元に残る金額は以下のとおりです。
3万円ー250円=2万9,750円
差し引かれる金額が小さくなる分、利益を確保しやすくなります。
手数料以外にBASEで発生する費用
BASEでショップを開設すると、以下のような費用も支払わなければなりません。
費用項目 | 価格 |
---|---|
月額費用 | ・スタンダードプラン:0円 ・グロースプラン:5,980円 |
有料デザインテンプレート | 5,000円~(買い切り) |
有料拡張機能 | ・BASEロゴ非表示:500円 ・不正決済保証:980円~ |
スタンダードプランを選ぶと、月額0円でショップを開設・運用できます。
しかし、手数料が高いので、販売数が増えてきたタイミングでグロースプランに変更することを検討しましょう。
BASEでは、月商17万円以上の事業者にグロースプランへの変更を推奨しています。
ほかにも、有料のデザインテンプレートや拡張機能を使うことで、追加費用が必要です。
できるだけ安く運用するなら最初は無料のテンプレートを使い、ショップの規模が拡大したり、デザインにこだわったりしたくなったら、有料の機能を追加しましょう。
ECサイトの作り方を詳しく知りたい方は、以下の記事もご参照ください。
関連記事:ECサイトの作り方・構築方法を一覧表で比較|個人から法人まで選び方を紹介
【他社比較】BASE以外のサービスの手数料
BASEの手数料や費用について、以下4つのECサイト構築サービスと比較します。
- STORES
- easy my shop
- カラーミーショップ
- Shopify
それぞれの料金は以下のとおりです。
サービス名 | BASE | STORES | easy my shop | カラーミーショップ | Shopify |
---|---|---|---|---|---|
初期費用 | 0円 | 0円 | ・無料版:0円 ・スタンダード:3,300円 ・プロフェッショナル:3,300円 ・カートプラン:3,300円 |
・フリープラン:0円 ・レギュラー:3,300円 ・ラージ:3,300円 ・プレミアム:22,000円 |
0円 |
月額費用 | ・スタンダードプラン:0円 ・グロースプラン:5,980円 |
・フリープラン:0円 ・スタンダードプラン:3,480円 |
・無料版:0円 ・スタンダード:2,970円 ・プロフェッショナル:5,940円 ・カートプラン:1,980円 |
・フリープラン:0円 ・レギュラー:4,950円 ・ラージ:9,595円 ・プレミアム:39,600円 |
・ベーシック:33ドル(4,828円) ・スタンダード:92ドル(3,454円) ・プレミアム:399ドル(58,350円) ※2023年8月時点での為替レート |
決済手数料 | ・スタンダードプラン:3.6%+40円 ・グロースプラン:2.9% |
・フリープラン:5% ・スタンダードプラン:3.6% |
・クレジットカードとコンビニ決済:3.57%+40円~ ・銀行振込:1.57%+20円~ |
・フリープラン:6.6%+30円 ・レギュラー:4%~ ・ラージ:4%~ ・プレミアム:3.14%~ ※クレジットカード決済の場合 |
・ベーシック:3.4% ・スタンダード:3.3% ・プレミアム:3.25% ※クレジットカードオンライン決済の場合 |
この章では機能や費用について比較しながら紹介しますので、ぜひお読みください。
また、ECサイトの費用比較については、以下の記事でも詳しくまとめています。モール型ECサイトの手数料も把握できますので、ASP型と比較検討したい人はぜひ参考にしてください。
関連記事:ECサイトの手数料の比較一覧|初期費用・月額無料のサービスも紹介!
STORES
STORESでは、初期費用0円でネットショップの開設が可能です。
主に2つの料金プランがあり、手数料は以下のようになります。
手数料 | 料金 |
---|---|
初期費用 | 0円 |
月額費用 | ・フリープラン:0円 ・スタンダードプラン:3,480円 |
決済手数料 | ・フリープラン:5% ・スタンダードプラン:3.6% |
振込手数料 | 275円 |
事務手数料 | ・1万円以上:0円 ・1万円未満:275円 |
参照元:STORES公式サイト
STORESにはさまざまなオプション機能が用意されているのが特徴です。
たとえば、フリープラン3.5%・スタンダードプラン1.5%の手数料を支払うと売上金の翌日振り込みができる「スピードキャッシュ」という機能があります。
BASEと同じく初期費用がかからずショップを開設できますが、決済手数料がやや高めに設定されています。多くの商品が売れると、その分手数料の負担が大きくなってしまうので気を付けましょう。
easy my shop
easy my shopは、無料版を含めて4つのプランがあります。
手数料は以下のとおりです。
手数料 | 料金 |
---|---|
初期費用 | ・無料版:0円 ・スタンダード:3,300円 ・プロフェッショナル:3,300円 ・カートプラン:3,300円 |
月額費用 | ・無料版:0円 ・スタンダード:2,970円~ ・プロフェッショナル:5,940円~ ・カートプラン:1,980円~ |
販売手数料 | ・クレジットカードとコンビニ決済:3.57%+40円~ ・銀行振込:1.57%+20円~ |
入金手数料 | 275円 |
easy my shopでは60日間の無料トライアルを実施しているため、有料プランの機能や使い勝手などを試してから決められます。
初期費用がかかるため、BASEよりも手数料の負担が懸念されます。4つのプランが用意されており、自分のショップに合わせて選択できるのは便利です。
カラーミーショップ
カラーミーショップには、フリープランを含めて4つの料金プランがあります。
手数料は以下のとおりです。
手数料 | 料金 |
---|---|
初期費用 | ・フリープラン:0円 ・レギュラー:3,300円 ・ラージ:3,300円 ・プレミアム:22,000円 |
月額費用 | ・フリープラン:0円 ・レギュラー:4,950円 ・ラージ:9,595円 ・プレミアム:39,600円 |
決済手数料 | ・フリープラン:6.6%+30円 ・レギュラー:4%~ ・ラージ:4%~ ・プレミアム:3.14%~ ※クレジットカード決済の場合 決済方法によって異なる |
振込手数料 | 決済方法によって異なる |
参照元:カラーミーショップ公式サイト
カラーミーショップでは、決済方法によって「決済手数料」や「振込手数料」が細かく決められています。
自分がどの決済方法を選択するかによって、手数料の負担も変わります。
ラージやプレミアムのプランになると、BASEに比べて手数料の負担もかなり大きくなるため、自分のショップの規模とプラン内容や機能を考慮したうえで選択することが大切です。
Shopify
Shopifyには3つの料金プランがあり、3日間無料体験可能です。
手数料を以下の表にまとめました。
手数料 | 料金 |
---|---|
初期費用 | 0円 |
月額費用 | ・ベーシック:33ドル(4,828円) ・スタンダード:92ドル(3,454円) ・プレミアム:399ドル(58,350円) ※2023年8月時点での為替レート |
決済手数料 | ・ベーシック:3.4% ・スタンダード:3.3% ・プレミアム:3.25% ※クレジットカードオンライン決済の場合 |
振込手数料 | 0円~ ※決済サービスによって異なります |
参照元:Shopify公式サイト
Shopify ペイメントを利用すると、ストアの取引手数料はかかりません。しかし、外部決済サービスを利用する場合は、以下の手数料がかかります。
- ベーシック:2%
- スタンダード:1%
- プレミアム:0.5%
振込手数料は決済サービスによって異なりますが、「Shopify ペイメント」をはじめ、手数料がかからないものもあるため、費用負担を気にしなくてよいのが特徴のひとつです。
Shopifyについて詳しく知りたい方は、以下の記事もご参照ください。
関連記事:【最新版】Shopify(ショッピファイ)とは?機能や料金プラン、メリットを解説
BASEの手数料を減らす2つのコツ
「手数料の負担が心配」とお悩みの方もいるかもしれません。
手数料の負担は、ちょっとした工夫で抑えられます。
BASEの手数料を減らす方法として、以下の2つをご紹介します。
- グロースプランに加入する
- 売上金の振込はまとめて申請する
ECサイトの運営に慣れていない人でもできる内容になっていますので、ぜひ試してみてください。
グロースプランに加入する
グロースプランを選択することで、手数料の負担を軽減できます。
BASEには2つのプランがあり、スタンダードプランは無料でショップを開設できますが、手数料がその都度かかります。
対してグロースプランは、月額費用がかかる代わりに、手数料が安くなったり免除されたりするため、規模が大きいショップにおすすめです。
取引件数が多くなるほど手数料の負担も大きくなります。
ショップの規模が大きい場合には、月額費用を支払ってでもグロースプランに加入する方が、結果的にお得になります。
売上金の振込はまとめて申請する
BASEでの売上金の振り込み時には「振込手数料」と「事務手数料」の両方がかかります。
振込手数料は一律同じですが、事務手数料は振り込む金額によって異なります。
2万円以上で事務手数料が無料になるため、売上金を口座に振り込む際は、まとめて申請することで、手数料の負担軽減が可能です。
ただし、売上が計上された日付から180日で売上金が失効するため注意が必要です。
確定申告におけるBASEの手数料の扱い方
ネットショップを運用するためにかかる利用料金や手数料は、経費として認められるため、確定申告が可能です。
確定申告は、年間の合計所得金額が各種控除額を上回る場合に必要です。
人によって適用される所得控除は異なりますが、どの納税者にも適用されるもののひとつに「基礎控除」があります。
基礎控除では、年間の合計所得金額が2,400万円以下であれば、48万円控除される仕組みです。
そのため、所得が48万円以内であれば確定申告は不要になります。
確定申告をスムーズに済ませるには、毎日の収支を記録しまとめておくことがポイントです。
取引数が多い場合は、会計ソフトを使いましょう。
BASEの手数料は工夫次第で減らせる
BASEでは、以下の4つの手数料がかかります。
- 決済手数料
- サービス利用料
- 振込手数料
- 事務手数料
手数料は商品が売れるごとや売上金の振り込みを申請するたびに発生します。
ショップの規模によって、グロースプランへの変更を検討したり、売上金はまとめて振り込んだりすることで、手数料の負担の軽減が可能です。
「ネットショップのコスト管理がうまくいかない」とお悩みの方は、ぜひテクノデジタルにご相談ください。
お客様の事業内容やショップ状況に合わせて、ネットショップ構築や売り上げアップのサポートを行っております。
ネットショップの構築でお困りのことがありましたら、お気軽にお問い合わせください。
投稿者
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システム開発、Webサイト制作、ECサイトの構築・運用、デジタルトランスフォーメーション(DX)など、デジタルビジネスに関わる多岐の領域において、最新のトレンド情報や実践的なノウハウを発信してまいります。
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