2023.09.28
Amazonの小口出品は本当にリスクが少ないのか?大口出品との違い11選
Amazonで商品を販売する際は「大口出品」と「小口出品」の2種類から選択できます。
大口出品は月額固定料金を支払うのに対して、小口出品は販売した商品ひとつにつき手数料を支払うプランです。
出品数が少なければ小口出品の方がお得に見えますが「小口出品を利用するリスクはないのだろうか?」と考える方も少なくありません。
そこで今回は小口出品と大口出品の違いを比較したうえで、どちらがおすすめなのか紹介します。
「小さなリスクでAmazon出品をはじめたい」
「小口出品ではじめるデメリットがあれば把握したい」
という方は、ぜひ参考にしてみてください。
この記事でわかること
- 小口出品と大口出品の違い
- 上記を比較したうえで、おすすめの紹介
目次
Amazonの小口出品とは
小口出品とは、Amazonで出品をする際のプランのひとつです。
Amazonの出品は月額固定の料金で利用する大口出品と、販売した商品ひとつにつき手数料を支払う小口出品の2つからプランを選択できます。
「自分は出品数が少ないから小口出品が適している」と思う方もいるかもしれませんが、小口出品では制限されている機能がいくつかあります。
それぞれの特徴を把握して自分に適したプランを選択しましょう。
Amazonの小口出品と大口出品の違い11選
大口出品と小口出品の違いは以下の11個です。
プラン | 小口出品 | 大口出品 |
---|---|---|
利用金額(税込) | ひとつの商品につき110円 | 月額5,390円 |
出品できる商品 | 制限あり | 制限なし |
カートボックス | 獲得できない | 獲得できる |
配送日時 | 指定できない | 指定できる |
決済方法の種類 | 5種類 | 8種類 |
配送料 | 選択できない | 選択できる |
一括出品ツールの利用 | 利用できない | 利用できる |
注文管理レポートの利用 | 利用できない | 利用できる |
広告の利用 | 利用できない | 利用できる |
Amazonからの入金日 | 申請してから入金される | 2週間サイクルで入金される |
Amazonへの相談方法 | Eメールのみ | ・Eメール ・電話 ・チャット |
小口出品と大口出品は料金体系以外にも、利用できる機能に違いがあります。
売上に大きく影響する機能も含まれているため、それぞれの詳細を見ていきましょう。
Amazon出品の利用金額
小口出品と大口出品の料金体系は以下のとおりです。
プラン | 小口出品 | 大口出品 |
---|---|---|
料金(税込) | ひとつの商品につき110円 +販売手数料 |
月額5,390円 +販売手数料 |
大口出品は月額5,390円(税込)に対して、小口出品はひとつの商品につき110円(税込)の手数料を支払います。
1ヶ月の出品数が49点以下の場合は(※)小口出品の方がお得に利用できます。
※110円×49=5,390円
1ヶ月で50点以上の商品を販売する場合は、出品数にかかわらず月額固定の料金で利用できる大口出品がおすすめです。
また、小口出品と大口出品はどちらも商品毎に設定された販売手数料を支払います。
販売手数料の詳細については下記の記事をご覧ください。
Amazonに出品できる商品の種類
小口出品では以下に該当する商品を販売できません。
- 時計
- コスメ
- ジュエリー
- ヘルス&ビューティー
- アパレル・シューズ・バッグ
- 食品&飲料
- ペット用品
上記の商品を販売したい方は大口出品を利用しましょう。
また小口出品で販売可能な商品は、すでにAmazonへ掲載されている商品のみです。
Amazonに掲載されていない商品を販売したい方は、大口出品を利用しましょう。
カートボックスの獲得
Amazonのカートボックスを獲得できるのは大口出品のみで、小口出品は表示できません。
カートボックスとは、以下の画像のように「申し込む」のボタンを含むエリアのことを言います。
引用元:Amazon公式サイト
カートボックスを表示できるのはひとつの商品につきひとりまでで、そのほかの出品者は詳細を開かれなければ表示されません。
引用元:Amazon公式サイト
Amazonの公式サイトから公表されているカートボックスを獲得するのに必要な条件は、以下のとおりです。
- 大口出品を利用している
- 注文不良率やキャンセル率、出荷遅延率が良好
- 一定の注文数を満たしている(カテゴリーにより異なる)
上記の項目からわかるように、カートボックスを獲得できるのはAmazonから推奨されている証であり、その他の出品者から購入する顧客は多くありません。
カートボックスを獲得できる大口出品は、小口出品よりも売上を拡大しやすいでしょう。
Amazon出品者が指定できる配送日時
大口出品は配送日時を指定できますが、小口出品はAmazonが指定した配送日時にしたがって商品を配送します。
小口出品はAmazonが指定する配送日時に出荷できなければ販売できないため、スケジュールの調整を慎重に行う必要があります。
仕事などの予定が忙しく、Amazonの指定する配送日時にあわせるのが難しい方は、大口出品を利用しましょう。
「さらに簡単に商品を配送したい」という方は、AmazonFBAを利用するのもおすすめです。
FBAとは専用の倉庫に商品を納品するだけで、注文が入ればAmazonが梱包や配送、問い合わせ対応などを代理してくれる有料サービスです。
自分の都合に合わせて商品を納品できるため、出品者の配送の負担を軽減できます。
FBAの詳細については下記の記事をご覧ください。
Amazon顧客の利用できる決済方法
小口出品と大口出品では、顧客の利用できる決済方法が以下のように異なります。
小口出品 | 大口出品 |
---|---|
・クレジットカード ・Amazonギフト券 ・Amazonショッピングカード(コンビニで購入可能) ・請求書払い ・携帯決済 |
・クレジットカード ・Amazonギフト券 ・Amazonショッピングカード(コンビニで購入可能) ・コンビニ払い ・代金引換 ・Edy払い ・請求書払い ・携帯決済 |
小口出品はコンビニ払いと電子マネー、代金引換の決済を利用できません。
決済方法の選択肢が多いほど購入時の顧客の負担を軽減できるため、販売機会の損失を防ぎたい方には大口出品の利用がおすすめです。
Amazon顧客の支払う配送料
小口出品はAmazonが指定する以下の配送料を顧客に請求しますが、大口出品は自分で配送料を選択できます。
大口出品の配送料は、以下3つの条件から配送料を設定できます。
重量課金性 | 商品個数性 | 購入金額性 |
---|---|---|
配送物の重量によって金額を異なる | 配送物の個数によって金額が異なる | 購入金額によって配送料が異なる |
設定方法によっては大口出品の方が配送料の負担を抑えられるため、小口出品よりも優先して商品を購入される可能性が高いでしょう。
配送料の設定を行いたい方には大口出品がおすすめです。
一括出品ツールの利用
複数の商品をスムーズに登録できる一括出品ツールを利用できるのは、大口出品だけです。
一括出品ツールを利用することで、以下の項目を一括で登録できます。
- 出品者SKU
- コンデション
- コンデション説明
- 販売価格
- ポイント
- 在庫
- リードタイム
小口出品では上記の項目をひとつずつ入力しなければいけないので、出品数の多い方は大口出品の方がストレスなく販売できるでしょう。
注文管理レポートの利用
購入者の動向を分析できる注文管理レポートは大口出品のみ利用可能です。
注文管理レポートとは顧客の購入した商品や注文数、ページのアクセス数などのデータを分析できるツールのことをいいます。
データをもとに在庫管理や配送方法などの改善ができるため、注文管理レポートを利用したい方には大口出品の利用がおすすめです。
Amazon出品の広告の利用
小口出品では、ほとんどの広告を利用できません。
たとえば大口出品で利用できるスポンサープロダクト広告は、商品検索結果ページなどに自社の商品を宣伝できるため、新規顧客の獲得に期待できます。
Amazonサイトを利用中のユーザーへアプローチをすれば高い費用対効果が得られるため、広告を利用したい方は大口出品を利用しましょう。
Amazonからの入金日
Amazonの売上が入金されるタイミングは、小口出品と大口出品によって以下のように異なります。
小口出品 | 大口出品 |
---|---|
申請ごとに入金 | 2週間サイクルで入金 |
どちらのプランでも高頻度で入金されるため、資金繰りしやすいのがAmazon出品の魅力です。
ただし、小口出品では最短1週間ほどで売上が振り込まれるため、なるべく早く入金を希望する方におすすめです。
Amazonへの相談方法
出品に関するAmazonへの相談方法は、小口出品と大口出品によって以下のように異なります。
小口出品 | 大口出品 |
---|---|
Eメールのみ | ・Eメール ・電話 ・チャット |
大口出品は電話とチャットでの問い合わせができるため、小口出品よりも早く相談できます。
顧客を待たせているシーンでは、迅速に回答をもらえる大口出品の方が安心して利用できるでしょう。
Amazonの小口出品と大口出品はどちらがおすすめ?
小口出品と大口出品が向いている人の特徴は以下のとおりです。
小口出品が向いている人 | 大口出品が向いている人 |
---|---|
・試しにAmazonで出品したい人 ・毎月の販売数が少ない人 |
・本格的にAmazonで出品したい人 ・毎月の販売数が多い人 |
基本的には、さまざまな機能を使える大口出品がおすすめです。
大口出品では販売できる商品の種類が多くカートボックスも獲得できるため、小口出品よりも大きな売上を期待できます。
また、1ヶ月に50個以上の商品を販売する方は、出品数にかかわらず月額固定の料金で利用できる大口出品の方がお得に利用できます。
毎月の出品数が少ない方や、試しにAmazonを利用してみたい方は低リスクではじめられる小口出品を利用するのもよいでしょう。
Amazonの小口出品に関するよくある質問
Amazon出品における以下のよくある質問と回答について紹介します。
- Amazonの小口出品は売れない?
- Amazonの小口出品と大口出品は途中で切り替えられる?
- Amazonの小口出品でもFBAを利用できる?
- Amazonの小口出品は無料で登録できる?
- Amazonの小口出品に登録する方法は?
小口出品の利用を検討している人はぜひ参考にしてみてください。
Amazonの小口出品は売れない?
小口出品は大口出品よりも売上に役立つ機能が制限されているため、商品が売れにくい傾向にあります。
たとえば、大口出品でのみ獲得できるカートボックスは、先頭に自身の商品ページを表示できるため優先的に商品が購入されます。
また、小口出品では配送日時や送料の指定もできないため、大口出品よりも条件が不利です。
本格的にAmazon出品を利用したい方には、さまざまな機能を使える大口出品がおすすめです。
Amazonの小口出品と大口出品は途中で切り替えられる?
大口出品と小口出品のプランを変更する際は、以下の手順で切り替えられます。
- Amazonの出品用アカウントにログイン
- 「設定」を選択
- 「サービスの管理」を選択
- 「大口出品(小口出品)に変更する」を選択
小口出品ではじめてみたけど売上を伸ばしたいという方は、上記の手順で大口出品に切り替えましょう。
Amazonの出品を一時休止したい場合などは、月額手数料のかからない小口出品に切り替えるのもおすすめです。
Amazonの小口出品でもFBAを利用できる?
小口出品と大口出品はどちらでもFBAを利用できます。
FBAとは商品を専用の倉庫に納品することで、出荷や問い合わせ業務をAmazonに依頼できる有料サービスです。
FBAは業務の効率化だけでなく、集客力を拡大するさまざまなサービスを利用できるため、Amazonの売上を上げたい方におすすめです。
FBAの詳細については下記の記事をご覧ください。
Amazonの小口出品は無料で登録できる?
小口出品は販売した商品に対して手数料が発生する仕組みなので、出品をするまでは無料で利用できます。
Amazon出品を試してみたい方は、初期費用や固定費用のかからない小口出品を利用するのがよいでしょう。
Amazonの小口出品に登録する方法は?
出品用のAmazonアカウントを作成して、小口出品を選択すれば利用できます。
出品用のAmazonアカウントを持っていない方は、以下の記事を参考に作成してみてください。
Amazonにまず出品してみたい方には小口出品もおすすめ
「Amazon出品がどのようなものか体験したい」「毎月販売する商品が少ない」という方は小口出品を利用するのがおすすめです。
小口出品は固定費用がかからないので、出品数が少なければ低リスクではじめられます。
小口出品ではじめてみて、さらに売上を伸ばしたい方は大口出品に切り替えるのがよいでしょう。
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