2023.09.27
ECカートシステム比較5選|ECサイト構築必須ポイントとそれぞれの特徴
ECサイト構築において欠かせない要素の1つが、注文内容の管理や支払い手続き機能を提供してくれるECカートです。
今回の記事では、ECカートを選ぶ上での比較ポイントや厳選5社のおすすめECカートを紹介します。
これからオンラインショップを立ち上げようと考えている方は、本記事を最後までご覧ください。最適なECカートを選んで、ビジネスをさらに成功へと導きましょう。
目次
ECカートとは?
ECカートとは、ECサイト運営に必要な機能を備えたソフトウェアを指します。
具体的には、注文内容の管理や支払い手続き、配送先の設定、在庫管理、顧客情報の管理などの機能が搭載されており、ECサイトを構築する際には必須です。
ECカートの中には、フロントページ(商品一覧ページ)を作らずに決済機能や受注管理機能のみが付いているものもあれば、カートシステムの導入とECサイト全体の構築(例:フロントページや下層ページなど)を同時に行えるサービスも多数存在しています。
また、ECカートにはASP型やオープンソース型など、合計3つの種類があります。
▼ECカートの3つの種類
- ASP型
- オープンソース型
- パッケージ型
ASP型 | オープンソース型 | パッケージ型 | |
---|---|---|---|
概要 | ECサイトの構築に必要な機能やデザインなどがクラウド上で提供されているもの。 | ソースコードが公開されているもの。 | 商用製品として提供されるECサイト構築用のソフトウェアパッケージのこと。 |
メリット | ・手軽にECの構築ができる ・安価で利用できる ・セキュリティ管理の必要がない |
・カスタマイズ性が高い ・安価で利用できる ・有名なものであればコミュニティが存在する |
・独自の機能を追加できる ・開発作業を自分で行う必要がない ・サポートが受けられる |
デメリット | ・カスタマイズ性が低い ・サービス停止のリスクがある |
・専門知識が必要 ・サポートがない |
・高額な料金がかかる ・部分改修もシステム開発者でないとできないことが多い |
ECカートの基本機能
ECカートには基本機能として「決済機能」「商品管理機能」「受注管理機能」などが搭載されていることが多いです。
▼ECカートに標準搭載されている機能の例
- 決済機能:クレジットカードやコンビニ支払いなどの決済方法を設置できる機能
- 商品管理機能:商品を追加・削除したり、在庫状況を変更できたりする機能
- 受注管理機能:注文日時や顧客名、住所などをデータベースに取得して保管できる機能
など
ECカートによってはクーポンが発行できたり、商品購入前に離脱しようとしたユーザーに対してポップアップが表示される機能が付いていたりします。
ECカートを選ぶ上での比較ポイント3選
自分に合ったECカートを選ぶ上での比較ポイントは以下3点です。
▼ECカートを選ぶ上での比較ポイント3選
- 導入の手軽さ
- 搭載されている機能
- カスタマイズ性の高さ
1. 導入の手軽さ
ECカートを選ぶ際、最初に確認するべき点は導入の手軽さです。
ECカートには、さまざまなデザインテンプレートが用意されており、プログラミングの知識がなくても簡単にオシャレなサイトを作成できるものがあります。
また価格面についても、無料ではじめられるものから数十万円かかるものまでさまざまです。以上の点から、導入の手軽さを考慮しましょう。
2. 搭載されている機能
ECカートに搭載されている機能は、使用するカートや加入プランによって異なります。そのため越境ECを作りたい場合は、海外販売に対応しているかどうかなど、自社のニーズに合った機能の有無を確認する必要があります。
また、決済機能については、どのような決済手段が選択できるのかを確認するのも重要です。
理由としてはユーザーの年齢層や性別によって好まれる決済手段が異なるためです。ターゲットユーザーに合わせたものを提供するとECサイトの利便性を上げられます。
参考記事:【調査結果】通販サイトで最も利用される決済手段とは?決済手段導入のポイントを解説|決済代行のSBペイメントサービス
3. カスタマイズ性の高さ
デザインテンプレートが使えると手軽にECサイトが構築できて便利な反面、他社とデザインが被ってしまう可能性があります。
そのため、カスタマイズ性が高いかどうかも比較するのがおすすめです。独自デザインのECサイトであればユーザーの印象に残りやすく、ブランドの認知度を高められます。
無料で使えるおすすめECカート2選
ここでは、無料で使えるおすすめのECカートを2つ紹介します。
▼無料で使えるおすすめECカート
- BASE
- STORES
1. BASE
引用元:BASE公式サイト
プラン名 | 初期費用 | 月額料金 |
---|---|---|
スタンダードプラン | 0円 | 0円 |
グロースプラン | 0円 | 5,980(税込) |
BASEは、東京都にオフィスを構えるBASE株式会社が運営するASP型のECカートです。ネットショップ開設実績では5年連続No.1を記録しており、これまでのショップ開設数は190万を超えています。
BASEの特徴は、初期費用・月額費用0円からはじめられるため、ノーリスクでECサイトを開設できる点です。また、サポートが充実しており、全国の商業施設でポップアップストアの出店ができる特典も受けられます。
料金プランには無料で使える「スタンダードプラン」に加え、月額5,980円(税込)がかかる「グロースプラン」も存在し、月商17万円以上を超える場合は有料プランがお得になります。
とりあえず気軽にはじめてみたい方や、自分のポップストアを出店してみたい方にはBASEがおすすめです。
2. STORES
引用元:STORES公式サイト
プラン名 | 初期費用 | 月額料金 |
---|---|---|
フリープラン | 0円 | 0円 |
スタンダードプラン | 0円 | 2,980(税込)〜 |
STORESは、東京都にオフィスを構えるSTORES株式会社が運営するASP型ECカートです。難しい知識や技術が必要なく簡単にECサイトのデザインができることから、毎月1万店以上のストアが誕生しています。
STORESの特徴は、フリープランでも機能面が充実している点です。また「物販」や「電子チケット」「定期販売」「ダウンロード販売」などさまざまな販売アイテムに対応しています。
料金プランには無料で使える「フリープラン」に加えて、月額2.980円(税込)*で利用できる「スタンダードプラン」があります。有料版では、決済手数料が1.4%安くなり、追加機能も利用できるため、ある程度売上が見込める方におすすめです。
*クレジットカードでプラン料金を年払いした場合
手軽にはじめられ、機能面も充実しているECカートを探している方はSTORESを検討しましょう。
高機能なおすすめECカート2選
料金がかかっても高機能なECカートを探している方には以下の2つがおすすめです。
▼高機能なおすすめECカートは2つ
1. ecforce
2. shopify
1. ecforce
引用元:ecforce公式サイト
プラン名 | 初期費用 | 月額料金 |
---|---|---|
スタンダードプラン | 148,000円 | 49,800円 / 月 |
エキスパートプラン | 248,000円 | 99,800円 |
移行プラン | 要お問い合わせ | 99,800円 |
ecforceは、東京都にオフィスを構える株式会社SUPER STUDIOが運営するASP型のECカートです。売上の最大化に強みを持っており、ecforceを導入したクライアントに対して行われた調査では、売上が230%向上した先行事例が報告されています。
ecforceの特徴は、ECの立ち上げから運用、売上の最大化まで、必要な機能がすべて備わっている点です。また、ノーコードでECサイトが制作でき、外部サービスと連携することで機能を拡張できます。
料金プランには「スタンダードプラン」「エキスパートプラン」「移行プラン」の3つがあり、初期費用・月額料金がともにかかる一方、 導入サポートがついています。導入後もメールや電話によるサポートが受けられるので、安心して利用可能です。
ECサイトのCVRを改善することで売上の最大化をはかりたい方は、ecforceがよいでしょう。
2. Shopify
引用元:Shopify公式サイト
プラン名 | 料金 |
---|---|
ベーシック | 33ドル / 月 |
スタンダード | 92ドル / 月 |
プレミアム | 399ドル / 月 |
スターター | 5ドル / 月 |
Shopify Plus | 2,000ドル / 月 |
Shopifyは、カナダのオタワに本拠を置く「Shopify Inc.」が運営するASP型のECカートです。世界175カ国で170万以上のネットショップの開設に利用されており、日本でも徐々に知名度が上昇しています。
Shopifyの特徴は、FacebookやInstagram、YouTubeなどWeb上のあらゆるオンラインマーケットプレイスと連携できる点です。そのため、すでに見込み顧客やフォロワーがいるチャネルと連携させることで、新規リードを開拓できます。
料金プランには合計5つのプランがあり、中にはECサイトを構築せず、既存サイトやSNSに販売機能のみを追加できるものも存在します。
ECサイトに拘らず、オンライン上のあらゆるチャネルを使って商品を販売したい方にはShopifyの利用がおすすめです。
カスタマイズ性が高いおすすめECカート
カスタマイズ性の高さで選びたい方には以下のECカートがおすすめです。
▼カスタマイズ性が高いおすすめECカートは1つ
1. EC-CUBE
1. EC-CUBE
引用元:EC-CUBE公式サイト
EC-CUBEは、大阪に拠点を構える株式会社イーシーキューブが提供しているオープンソース型のECカートです。あるマーケティング会社が行ったネットショップ動向調査において「月商1000万円以上で利用されているカートシステム」の利用数No.1に選ばれています。
EC-CUBEの特徴は、カスタマイズ性が非常に高く、拡張機能も豊富な点です。オーナーズストアから手軽に機能を拡張できるプラグインが1,500以上揃えられているため、一人ひとりのニーズに合ったECサイトが構築できます。
また、セキュリティ面にも配慮しており、定期的かつ多層的に脆弱性検査が実施されています。
ベンダーに依存せず、カスタマイズ性・安全性の高いECサイトを構築したい方にはEC-CUBEの利用がおすすめです。
ECカートに関するよくある質問と回答
以下ではECカートに関するよくある質問を3つまとめました。気になるところがあれば参考にしてください。
▼ECカートに関するよくある質問
- ECサイトにどのECカートが使われているか判別する方法がありますか?
- 既存のWebサイトに販売機能のみを導入できるECカートはありますか?
- 国内でシェアが高いECカートは何ですか?
1. ECサイトにどのECカートが使われているかを見分ける方法はありますか?
どのECカートが使われているかを判別できる方法は2つあります。
1つ目は、Google Chromeの拡張機能を使う方法です。海外のECカートであれば「Wappalyze」を利用することで見分けられます。
2つ目は、ドメインを確認する方法です。ASP型ECサイトでも初期ドメインではECカート名が入っていることが多いです。(BASEの場合:https://○○○.thebase.in/)そのため、初期ドメインでECサイトが運用されている場合は、ドメイン名からECカートを見分けられます。
2. 既存のWebサイトに販売機能のみを導入できるECカートはありますか?
ECカートによってはフロントページ(商品一覧ページ)を作成せずに販売機能のみを提供しているものがあります。たとえばShopifyのスタータープランでは、既存のWebページやSNSページに商品リンクを追加し、販売機能のみを追加できます。
3. 国内でシェアが高いECカートは何ですか?
2021年にECマーケティング株式会社が行なった調査では「EC-CUBE」のシェアがもっとも多く全体の約2割を占めています。
参考記事:人気のECカートランキング1位はEC-CUBE!|ECマーケティング株式会社のプレスリリース
まとめ|ECビジネスをはじめるなら適切なECカートを選択しよう!
昨今、さまざまなECカートがリリースされています。各社には異なるメリット・デメリットがあるため、ECビジネスを成功させるには適切なECカート選びをしなければなりません。
本記事では、ECカートを選ぶ際の比較ポイントやおすすめのECカートをいくつか紹介したので、ぜひこれらを参考にしてみてください。
なお、テクノデジタルでは、ShopifyやEC Cubeを使ったEコマースサイトの構築から運用、コンサルティングまで一気通貫で実施しています。PR会社もグループにいるため、集客から購入までのサポートも可能です。
自分でECサイトを作りたい方は以下の記事もぜひご覧ください。
投稿者
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システム開発、Webサイト制作、ECサイトの構築・運用、デジタルトランスフォーメーション(DX)など、デジタルビジネスに関わる多岐の領域において、最新のトレンド情報や実践的なノウハウを発信してまいります。
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