2023.09.22
【初心者向け】EC cubeとは?サイトの使い方や料金について紹介
EC cubeは、手頃な価格でサイトを構築できる日本発のECサイト構築システムです。
日本語対応で操作しやすくカスタマイズできる機能も豊富なので、多くのユーザーに利用されています。
今回は、EC cubeを導入するメリットや注意点、サイトを構築する手順について紹介します。
この記事でわかること
- 「EC cubeの導入を検討しているが、料金プランなどの詳細がわからない」という方は、ぜひ参考にしてください。
目次
EC cubeとは
引用:EC cube公式サイト
EC cubeは、株式会社イーシーキューブが提供するECサイト構築システムです。
株式会社ECマーケティング株式会社が行った調査では、月商1,000万円以上のネットショップが利用しているカートシステムで利用数No.1を獲得しています。
丸善&ジュンク堂ネットストアやわかさ生活をはじめ、国内では35,000店舗以上がEC cubeでサイトを構築しています。
EC cubeの基本機能一覧
EC cubeの基本機能は以下のとおりです。
機能 | できること(一部抜粋) |
---|---|
構築・デザイン | ・オリジナルのデザインテンプレートを使用できる ・ブロック単位でコンテンツを作成できる ・各ページのコード編集ができる ・専用サイトにて拡張機能を追加できる ・スマホに特化したサイトも作成できる |
カート・会員登録 | ・配送時間を設定できる ・支払いの方法を指定できる ・ポイントを付与・消費して購入できる ・ログインや注文履歴の確認など、会員に必要な機能を利用できる ・お問い合わせフォームを設置できる |
商品管理 | ・商品の検索・一覧表示を行える ・サイズや重量など、商品の規格を追加できる ・商品別に在庫数を登録できる ・一回の注文で購入可能な商品数を制限できる ・商品データのCSV出力/登録を行える |
店舗管理 | ・管理画面から現在の受注・売上の状態を確認できる ・顧客情報の新規登録や編集を行える ・商品発送済みのメールを任意のタイミングで送信できる ・納品書のPDF出力ができる ・サイト運営に必要な会社情報の設定/編集ができる |
上記のように、ECに必要な機能や構築・運営に関する機能が充実しています。
基本機能以外に必要なものは、オーナーズストアと呼ばれるEC cubeの専用サイトでカスタマイズが可能です。
機能が充実したEC cubeを利用することで、自社の理想に近いサイトを再現できます。
EC cubeの利用方法は2種類
EC cubeでサイトを構築する方法は、クラウド版とダウンロード版の2種類あり、それぞれの特徴は以下のとおりです。
種類 | クラウド版 | ダウンロード版 |
---|---|---|
特徴 | ・有料(プランは2種類) ・インストール不要 ・サーバーが不要 ・セキュリティ対策が施されている |
・無料 ・インストール必要 ・サーバーが必要 ・自社でセキュリティ対策を行う |
おすすめな人 | ・すぐにお店を出店したい ・サイト構築の知識に自信がない |
・コストを抑えて利用したい ・サイト構築の知識に自信がある |
クラウド版とダウンロード版に搭載されている機能は同じですが、料金や導入方法が異なるため、それぞれの詳細を紹介します。
また、ダウンロード版からクラウド版に移行できるため、どちらからはじめるか迷っている方はダウンロード版からはじめるのもよいでしょう。
クラウド版
手軽にサイトを構築したい方は、有料のクラウド版がおすすめです。
ドメインやサーバーが用意されており、インストールも不要なのですぐに利用を始められます。
自動でアップデートが行われるため、サイト構築後はそのまま使い続けられます。
セキュリティ対策もサービスに含まれているので、サーバーの管理が不安な方にもおすすめです。
ダウンロード版
初期費用と月額費用がかからないダウンロード版は、コストを抑えてECサイトを構築したい方におすすめです。
ダウンロード後のセキュリティ対策やアップデートは自社で行いますが、外注をしなければクラウド版よりも手頃な価格で利用できます。
ただし、サーバー代やドメイン代が必要で、完全に無料で利用できるわけではないので注意してください。
セキュリティ対策やアップデートを外注する場合は、クラウド版以上に費用がかかる可能性もあるので、次章の料金プランと比較して検討しましょう。
EC cubeの料金プラン|無料体験あり
有料のクラウド版には、手頃な価格の「Liteプラン」と機能が充実している「Standardプラン」の2種類があります。
EC cubeで利用できるサービスの料金プランと特徴は、以下のとおりです。
プラン | クラウド版(Liteプラン) | クラウド版(Standardプラン) | ダウンロード版 |
---|---|---|---|
月額料金(税込) | 月額7,480円〜 ※1 |
月額54,780円〜93,280円 ※2 ※3 |
無料 |
初期費用(税込) | 無料 | 77,000円 | 無料 |
主な機能 | ・EC cubeの基本機能 ・無制限の商品登録 ・独自ドメイン対応 ・SSL標準提供 ・セキュリティ対策 など |
・Liteプランの機能すべて ・Git管理・編集履歴機能 ・カスタマイズ機構解放 ・ステージング環境 ・エラーログの取得 など |
・EC cubeの基本機能 |
※1:販売額が50万円超過:7,480円+超過分×1.3%
※2:販売額が300万円超過:54,780円+超過分×0.5%
※3:販売額が1,000万円超過:93,280円
EC cubeの基本機能で十分な方は、手頃な価格ではじめられるLiteプランがおすすめです。
ただし、現在Liteプランは新規受付を停止しているため、契約を検討している方は公式サイトにお問い合わせください。
基本機能以外にも、独自でカスタマイズを行いたい方はStandardプランがおすすめです。
公式サイトにて2週間無料で基本機能を利用できるため、興味がある方はぜひ試してみてはいかがでしょうか。
EC cubeでサイトを構築するメリット
EC cubeでサイトを構築するメリットとして、主に以下の4つがあります。
- 手頃な価格で利用できる
- 機能をカスタマイズしやすい
- 日本語対応で操作しやすい
- コミュニティに相談できる
EC cubeが他のECサイト構築システムよりも優れている点を把握できますので、ぜひ参考にしてみてください。
手頃な価格で利用できる
一からECサイトを構築すれば一般的に数千万円以上かかりますが、EC cubeは10万円からで構築可能です。
自動メンテナンスやセキュリティ対策、サーバー代が含まれていることも考慮すると、良心的な価格と言えます。
サーバーやドメイン、セキュリティの管理を行えば、ダウンロード版はさらにコストを抑えられます。
機能をカスタマイズしやすい
EC cubeは基本機能も充実していますが、機能をさらにカスタマイズできます。
イチから機能を開発するわけではなく「EC cubeストア」で販売されている機能をそのまま利用できます。
ダウンロード数が多い順番で閲覧できるため、求めている機能を見つけやすいのも魅力のひとつです。
2023年3月時点では、有料・無料を合わせて1,000種類以上の機能が販売されています。
日本語対応で操作しやすい
EC cubeは日本で開発されたため、機能の詳細や設定の手順に至るまですべて日本語で記載されています。
海外産のECサイト構築システムでも日本語で説明されているものはありますが、翻訳が不自然なため操作につまずく方も少なくありません。
自然な日本語で表記されたEC cubeはスムーズに内容を理解できるため、ストレスなく操作できるのが魅力です。
コミュニティに相談できる
操作などでつまずいた際、EC cubeでは専用のコミュニティに相談できます。
質問用のテンプレートに当てはめて質問するだけで、エンジニアやショップ運営者、デザイナーなど、EC cubeの関係者から回答をもらえます。
EC cubeに登録していない方でもコミュニティの様子を閲覧できるため、興味のある方は以下のリンクから確認してください。
EC cubeでサイトを構築するデメリット
操作しやすく手頃な価格で利用できるEC cubeですが、以下のデメリットもあります。
- ダウンロード版は専門知識が必要
- クラウド版の利用料金は有料
デメリットも踏まえたうえで導入を検討しましょう。
ダウンロード版は専門知識が必要
無料で利用できるダウンロード版ですが、セキュリティ対策やメンテナンスは自社で管理するため、サイト構築に関する専門的な知識を要します。
クオリティの高いサイトを構築するには、プログラミングやデザインなどの専門知識も必要です。
上記の内容をすべて外注すると、クラウド版よりもコストがかかる可能性があるので注意してください。
また、外注する際は依頼先のスキルによってデザインや機能が左右されるため、慎重に検討しましょう。
テクノデジタルは単純な見た目だけではなく、機能面でもユーザーが感動できるサイトデザインを提案します。
「ダウンロード版を利用したいけれど、外注先に迷っている」という方は、ぜひ下記のリンクからご相談ください。
クラウド版の利用料金は有料
ダウンロード版は無料で利用できますが、クラウド版は有料です。
ECサイトの売上が一定額を超えると利用料金が増えるため、なるべくコストを抑えたい方はダウンロード版がおすすめです。
ただし、クラウド版はサーバー代やセキュリティ代がサービスに含まれるため、場合によってはダウンロード版よりもお得に利用できる可能性もあります。
総合的なコストを算出して、クラウド版とダウンロード版の料金を比較しましょう。
EC cubeでサイトを構築する5つの手順
EC cubeでは以下の5ステップでサイトを構築できます。
- 利用方法を選択する
- 決済方法を設定する
- 機能やデザインをカスタマイズする
- セキュリティを対策する
- 商品を登録する
クラウド版とダウンロード版で詳細な設定は異なりますが、大まかな流れは同じです。
1.利用方法を選択する
まずは、クラウド版かダウンロード版の、どちらを利用するか選択しましょう。
メンテナンスやセキュリティ対策を任せたい方は、有料のクラウド版がおすすめです。
サーバー選定やインストールも不要なので、すぐに店舗を出店できます。
無料で利用できるダウンロード版ではじめる方は、こちらからダウンロードを行い、用意したサーバーにEC cubeをインストールしましょう。
2.決済方法を設定する
利用方法を選択したら、ECサイトの決済方法を設定しましょう。
EC cubeでは「GMOペイメントゲートウェイ」や「SMBCファイナンスサービス」など、下記のリンクに記載されている決済サービスを利用できます。
通常、カード決済の導入は審査が完了するまでに1ヶ月以上かかりますが「EC cube公式決済」を利用すれば短期審査も可能です。
開店直後に決済サービスを利用する方は1ヶ月以上前に申請するか、EC cube公式決済を利用するのがおすすめです。
3.機能やデザインをカスタマイズする
EC cubeのオーナーズストアから機能やデザインをカスタマイズして、魅力的なサイトを構築しましょう。
オーナーズストアでは、メルマガ管理や配送方法設定の拡張機能などのカスタマイズが可能です。
サイトの構築でつまずいた場合は「EC cube運用・管理マニュアル」を確認するか、開発コミュニティで質問するのがおすすめです。
4.セキュリティを対策する
クラウド版は料金にセキュリティ対策も含まれています。
しかし、万が一情報漏えいが発生すれば企業そのものの信用に直結するため、どのようなセキュリティ対策が行われているのか下記のリンクから確認しましょう。
ダウンロード版はセキュリティ対策が含まれていないので、自社で対策をするのがおすすめです。
5.商品を登録する
最後に自社の販売する商品やサービスを登録して完了です。
顧客の購買意欲を高められるような商品の名前や価格設定、画像を選定しましょう。
クラウド版は公開後に自動でメンテナンスされますが、ダウンロード版は自社で管理するため注意してください。
EC cubeの導入事例3選
EC cubeを導入した成功事例を3つ紹介します。
- ドトールオンラインショップ
- 小田原ワーケーション〜小田急電鉄〜
- 崎陽軒オンラインショップ
どのような機能がカスタマイズされているか参考にしてください。
1.ドトールオンラインショップ
ドトールオンラインショップはコーヒー豆や焙煎器具、菓子などを販売しています。
定期購入をしている顧客に対して、継続回数に応じてプレゼントを同封する機能は、リピーター獲得に有効です。
また、物流のキャパシティに応じて1日の出荷数や、お届け日を制限する機能をカスタマイズしているので、スムーズに商品を提供できます。
2.小田原ワーケーション〜小田急電鉄〜
小田原の自然や歴史、飲食店などの魅力を発信するサイトです。
ワークショップや交流会などの予約日時や時間を自由に設定できるため、利用者はスムーズに参加できます。
サービスごとに大人と子どもの料金が異なるため、別々に対応できるよう機能をカスタマイズしています。
3.崎陽軒オンラインショップ
シウマイを販売する崎陽軒のオンラインショップは、会員の購入金額に応じてマイレージを付与する機能をカスタマイズしています。
赤と白を基調としたシンプルなデザインや、直感的にイメージできるアイコンを用いることでユーザーは迷うことなく商品を購入できるでしょう。
マイページから領収書をPDFでダウンロードできるなど、消費者の支払いをスムーズに行う配慮が施されているのも特徴的です。
参考:崎陽軒オンラインショップ
EC cubeの機能を活かすには専門的な知識が必要
EC cubeでは手頃な価格で本格的なECサイトを構築できます。
しかし、デザインや機能を自由にカスタマイズできるため、利用者の知識や経験によってサイトの完成度が大きく左右されます。
競合に勝る魅力的なECサイトを構築したい方は、テクノデジタルのサービスを検討してみてはいかがでしょうか。
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投稿者
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システム開発、Webサイト制作、ECサイトの構築・運用、デジタルトランスフォーメーション(DX)など、デジタルビジネスに関わる多岐の領域において、最新のトレンド情報や実践的なノウハウを発信してまいります。
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