2024.08.27
発送代行サービスどうやって依頼すべき?メリット・デメリットを踏まえ解説
ECサイト運営を行っている方のなかには「荷物の発送量が増えてきたので発送代行を依頼したい」と考えている方もいるのではないでしょうか。ほかにも「どこに依頼すべきかわからない」と悩んでいる方もいるかもしれません。
本記事では、発送代行について解説します。後半では、使い方や料金相場についても触れていきます。本記事を読むことで、発送代行サービスの概要を理解できるでしょう。ぜひ参考にしてみてください。
この記事でわかること
- 発送代行業者とは
- 発送代行サービスの使い方
- 業務委託の料金相場
目次
発送代行業者とは?
発送代行業者とは、ECサイトに必要な発送業務を代行してくれるサービスです。発送代行を委託することで、商品発送に必要な以下の業務を行ってくれます。
- 資材調達
- 保管場所での商品移動
- 宛名の入力
- 梱包
- 配送会社への引き渡し
近年ではスマートフォンからネットショップを閲覧し、そのまま購入するユーザーが多いです。そのため、従来は主にBtoB向けに展開されていましたが、今ではBtoCやCtoCの個人向けのビジネスでも多く利用されています。
どの業者を選ぶかによって、サービス内容や料金が異なります。利用する際は、どんなサービスが必要なのか優先順を付けておくといいでしょう。
発送代行を利用するメリット・デメリット
発送代行には、以下のようなメリットとデメリットがあります。
メリット | ・業務効率化につながる ・コア業務に集中できる ・無在庫で運営できる ・物流の質を上げられる |
---|---|
デメリット |
・顧客との接点が少なくなる ・ノウハウが蓄積されにくい ・柔軟に対応ができない |
ここからは、それぞれのメリット・デメリットについて解説します。
発送代行のメリット
発送代行のメリットは、以下の通りです。
- 業務効率化につながる
- コア業務に集中できる
- 無在庫で運営できる
- 物流の質を上げられる
発送業務を委託することで、業務効率化につながります。商品を入荷してから発送するまでに、さまざまな工程が発生します。ネットショップによってはリソース不足や人手不足などの問題を抱えているケースもありますが、こうした問題を解決することも可能です。
外部委託することでリソースに余裕が生まれ、コア業務に集中できることもメリットのひとつです。企画や戦略立案などに専念できるため、事業拡大やサービスの質向上に繋げられるでしょう。
また、無在庫で運営できることも魅力的です。自社で在庫を管理するにはスペースを確保しなくてはなりません。商品を保管するスペースがなくてもネットショップを運営できます。
そして、発送業務をプロに委託することで、物流の質を上げられます。自社にノウハウがなくても、満足度の高い発送ができるでしょう。
発送代行のデメリット
発送代行のデメリットは、以下の通りです。
- 顧客との接点が少なくなる
- 柔軟に対応ができない
- ノウハウが蓄積されにくい
発送業務をまるごと依頼するため、顧客との接点が少なくなる点はデメリットです。問い合わせやクレームなどの対応も依頼すると、顧客の生の声を受け取れません。こうした声を反映できないと、顧客満足度が下がり、ユーザーが離れていく原因となるでしょう。
顧客の生の声を取り入れるには、レポートをもらうといいでしょう。どんな問い合わせがあったのかを知ることで、今後のサービスに反映できます。
利用するサービスによっては、柔軟な対応ができません。ネットショップではギフトラッピングやシーズンごとのラッピングが求められることがあります。ほかにも、複数の商品を1つにまとめたり、発送を一時停止したりと顧客ごとにニーズが異なるケースもあるでしょう。自社で発送していれば個別のニーズにも対応できますが、委託している場合はできません。
柔軟に対応したい場合は、あらかじめ委託先のサービスを確認し、柔軟に対応してくれるプランを選ぶといいでしょう。
発送業務を自社で行わないため、ノウハウが蓄積しにくいこともデメリットのひとつです。代行業者には個数間違いや誤配送を防止するためのノウハウがあり、サービスの品質を保つことができています。こうしたノウハウがないと、業務委託を停止した場合、これまでの品質を担保できません。
発送業務を委託する場合は、継続的に依頼できるサービスを選ぶといいでしょう。
発送代行サービスを利用すべきタイミング4選
発送代行サービスを利用するタイミングとしては、以下が最適です。
- 倉庫スペースが手狭になり、在庫管理が効率的に行えない場合
- 配送コストを削減したい場合
- EC事業の拡大に伴い、発送業務の外部委託を検討するとき
- 顧客サービスの向上のため、配送スピードの改善を図りたいとき
サービスの利用を検討しているけどいつ利用すればいいかわからないという方は、ぜひ参考にしてみてください。
ここからは、それぞれのタイミングについて解説します。
倉庫スペースが手狭になり、在庫管理が効率的に行えない場合
商品の販売が好調で在庫が増え、自社の倉庫スペースが手狭になってきた場合、発送代行サービスを利用するのがよいでしょう。
代行業者は広大な倉庫を持っているため、在庫管理が効率的に行えます。倉庫を管理する必要がないため、業務効率も向上するでしょう。
また、ピッキング・パッキング作業も代行してくれるので、自社の負担が大幅に軽減されます。
配送コストを削減したい場合
配送コストがかさんでいる場合も、発送代行サービスの利用をおすすめします。
配送する商品が増えると、倉庫のレンタル料や人件費などのコストが発生します。そのため、自社で行うことによって、コストパフォーマンスが悪化することも珍しくありません。無理に社内で発送業務を続けるよりも、外部委託した方が効率的です。
EC事業の拡大に伴い、発送業務の外部委託を検討するとき
EC事業を拡大するなら、発送業務を外部委託した方がいいでしょう。ECサイトの運営には、集客から売上管理までさまざまな業務が発生します。場合によっては、発送業務の時間を確保するのが難しいです。
ECサイトの事業を拡大する際は、どの業務を委託するのか検討する必要があります。その選択肢のひとつとして考えてみるのもいいでしょう。
顧客サービスの向上のため、配送スピードの改善を図りたいとき
今よりも顧客サービスを向上したり、配送スピードを改善したりする場合にも、発送業務の外部委託はおすすめです。
配送業者にはノウハウやシステムが揃っているため、初心者が行うよりも品質は高いです。また自社でほかの業務を行いながらやるよりも、委託した方が速く届けられるでしょう。その結果、顧客満足度の向上につながります。
【プラットフォーム別】発送代行サービスの使い方
発送代行サービスは、以下のようにプラットフォームによって使い方が異なります。
ここからは、それぞれの使い方について解説します。
通販の発送代行
通販ビジネスにおいては、事業規模や取扱商品によって物流オペレーションが複雑になるケースがあります。この場合、コア業務であるマーケティングや製品開発に注力できないこともあるでしょう。
物流業務を専門業者に依頼することで、商品の管理や配送に関する課題を解決できます。本来のコア業務にも注力できるため、業務効率化につながります。
ECサイトの発送代行
ECサイトによって取り扱う商品が異なるため、業種やジャンルに合わせてサービスを利用することが大切です。
たとえば、アパレル商品やコスメは、季節やトレンドによって売れ行きが変動します。一定の在庫を持ち続けられないため、必要に応じて発送代行サービスを利用することで、スピーディーに配送できるようになります。
また、鮮度が命となる食品を扱っているなら、少しでも早く商品を届けるために配送代行サービスを使うことがポイントです。
DM(ダイレクトメール)の発送代行
ダイレクトメールの発送を委託することで、効率的に配送できるようになります。ダイレクトメールの配送には、デザイン制作や印刷、封入などさまざまな作業が発生します。こうした作業を依頼することで、コア業務に専念できるでしょう。
また、最適な発送方法や郵便法、郵便料金に関するノウハウがあるため、自社で行うよりも効率的です。
発送代行サービスは3種類
発送代行サービスには、以下のように3種類あります。
ここからは、それぞれの特徴について解説します。
個別倉庫
個別倉庫とは、商品の入出荷や保管業務などを代行業者に委託できるサービスです。商品の受注管理はECサイト運営者が行います。
一カ所の拠点で商品を管理できるため、比較的細かい作業も指定できる場合が多いです。
物流倉庫
物流倉庫とは、複数の拠点を利用できる発送代行サービスです。全国に複数の倉庫を持っているので、配送先のエリアに近い倉庫を利用できます。商品の受注管理は、物流倉庫と同様にECサイト運営者が行います。
物流倉庫ならスピーディーに配送できるため、業務効率化したい場合におすすめです。
フルフィルメントタイプ
フルフィルメントタイプとは、発送業務に関する全ての業務を一括で委託できるサービスです。商品の入荷管理から出荷管理、受注管理、保管業務などの業務を任せられます。
フルフィルメントタイプはあらゆる業務を任せられるため、複数のECサイトを運営していたり、事業規模が拡大していたりする場合に向いています。
業務委託で発送代行サービスを利用する際の料金相場
発送代行サービスの料金相場は「固定費」と「変動費」によって構成されます。
発送代行サービスの内訳 | 内容 |
---|---|
固定費 | 基本費用 |
変動費 | ・倉庫費用 ・入庫費用 ・梱包費用 ・配送費用 |
変動費は単価や物量によって変わるため、料金相場は一概にいくらとは言えません。
そこで以下では、項目ごとの料金相場を紹介していきます。料金について知りたい方は、ぜひ参考にしてみてください。
基本費用
基本費用とは、発送代行サービスを利用するためのシステム料や事務手数料です。1件あたり、30,000円ほどで利用できます。サービスによっては、在庫管理や梱包作業に関する料金が含まれることもあります。
倉庫費用
倉庫費用とは、商品の保管に必要な倉庫を利用するための料金です。サービスによって「1坪」「1パレット」「1ラック」など単位は異なりますが、料金相場は4,000円〜7,000円ほどです。倉庫は都心に近いほど割高になり、都心から遠くなると安くなる傾向があります。
入庫費用
入庫費用とは、商品が到着したときに検品したり倉庫に運んだりする料金です。サービスによって「単品」「ケース単位」「ロット単位」と異なります。単品では1件あたり10~30円、箱では1箱あたり30~150円が目安です。
梱包費用
梱包費用とは、発送前に商品を梱包するための費用です。1件につき100〜500円ほどかかります。ただし、取扱商品や梱包方法によっては500円以上になることもあります。
配送費用
配送費用とは、配送先に商品を届けるための費用です。商品サイズによって料金は変動し、60サイズなら1件400円ほど、120サイズ以上なら1件600円ほどかかります。
ECサイトについて不安がある方はぜひご相談ください
発送代行業者は、ECサイトに必要な発送業務を代行してくれるサービスです。発送業務をプロに委託することで、業務効率化につながります。また、外部委託することでリソースに余裕が生まれ、コア業務に集中できるようになります。
発送代行サービスの種類は「個別倉庫」「物流倉庫」「フルフィルメントタイプ」の3つです。事業規模やニーズに合わせて選ぶことがポイントです。
もしECサイトに関して疑問や悩みがある場合は、テクノデジタルにご相談ください。弊社ではECサイトの運営サポートを行っています。事業や取扱商品に応じたソリューション提案をいたします。ぜひお気軽にお問い合わせください。
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システム開発、Webサイト制作、ECサイトの構築・運用、デジタルトランスフォーメーション(DX)など、デジタルビジネスに関わる多岐の領域において、最新のトレンド情報や実践的なノウハウを発信してまいります。
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