2024.05.07
Google広告の無料リスティングとは?
ECサイト運営に携わっている方の中には「無料でGoogleのリスティング広告を利用したい」と考えている方もいるのではないでしょうか。ほかにも「設定方法はどうするの?」と疑問を感じている方もいるかもしれません。
本記事では、Google広告の無料リスティングについて解説します。ほかにも、掲載場所や設定方法についても触れていきます。本記事を読むことで、Google広告の無料リスティングの基礎知識が身に付き、掲載の準備が整うでしょう。ぜひ参考にしてみてください。
この記事でわかること
- Google広告の無料リスティングとは何か
- 掲載場所
- 設定手順
目次
Google広告の無料リスティングとは?
Google広告の無料リスティングとは、Googleの各種サービスにおいて無料で販売商品を掲載できるサービスです。
ショッピング広告とは別に、無料でGoogleの各種サービスに販売商品を掲載できる点がメリットです。
2020年まではショッピング広告しか掲載されていませんでしたが、現在では掲載商品が検索結果に表示されるようになりました。つまり、商品の掲載枠は無料のものと有料のものがあります。
無料リスティングが登場した背景は、新型コロナウイルスによるEC利用者の増大です。これによりEC事業者も増えたことから導入されました。
無料リスティングの仕組み
無料リスティングの仕組みは、いわゆる「検索連動型広告」に当てはまります。データフィードを作成してGoogle Merchant Centerにアップすると、商品に関連する検索語句によって商品が表示されます。
どの検索語句で表示されるかを決めるのは、データフィードの情報やランディングページの情報です。有料のリスティング広告と異なり、キーワードは指定できません。
表示回数を増やす方法は公開されていませんが、表示される可能性を高めるには仕組みを理解することが大切です。
ショッピング広告との違い
Googleの無料リスティングとショッピング広告との違いは、費用面と掲載面の2点です。
費用面については、名前の通り無料で掲載できるのに対し、ショッピング広告ではクリック数に応じて費用が発生します。
掲載面については、以下のような違いがあります。
掲載面 | 無料リスティング | ショッピング広告 |
---|---|---|
ショッピングタブ | 〇 | 〇 |
Google検索 | 〇 | 〇 |
Google画像検索 | 〇 | 〇 |
Google検索パートナー サイト | × | 〇 |
マップ | × | 〇 |
YouTube | 〇 | × |
あるデータによると、無料リスティングとショッピング広告を併用することで、クリック数や表示回数が増加すると報告されています。ひとつに絞るのではなく、両者を効果的に活用しましょう。
無料リスティングの利用要件
Googleの無料リスティングを利用するには、以下の要件を満たす必要があります。
引用:Google に商品を無料で表示する|Google Merchant Centerヘルプ
- Google で商品を無料で掲載するためのポリシーを遵守する。
- 貴社のウェブサイトに返品に関するポリシーの情報を追加して、無料リスティングの返品に関する情報を表示する。返品に関するポリシーにより、ユーザーは商品を購入するかどうかを決めやすくなります。
- 返品に関するポリシーを Merchant Center にも追加することをおすすめします。
- 送料を設定するか、送料 [shipping] 属性を使用して商品データに送料を追加する。これにより、ユーザーは購入を検討している商品の配送に関する重要な情報を得ることができます。
利用要件以外にも、利用資格に影響する推奨要件も存在します。推奨要件では、SEOガイドラインの遵守やビジネスプロフィールへのリンクが必要になることが書かれています。詳細については、「Google に商品を無料で表示する」をご確認ください。
無料リスティングの掲載場所
Googleの無料リスティングの掲載場所は、以下の通りです。
ここからは、それぞれの掲載場所について解説します。
ショッピングタブ
出典:Google で無料リスティングが掲載される場所|Google Merchant Centerヘルプ
ショッピングタブとは、有料ショッピング広告の下部に表示される枠のことです。「無料ローカル リスティング」の有効化によって、店舗付近にいるユーザーに在庫があることをアピールできます。
なお、「無料ローカル リスティング」を有効にすると、以下の情報が表示されます。
- 店舗の営業時間
- ルート
- 電話番号
- 商品の価格
- 在庫状況
- ユーザーの現在地からのおおよその距離など
Google画像検索
出典:Google で無料リスティングが掲載される場所|Google Merchant Centerヘルプ
Google画像検索とは、検索結果を画像で表示する検索方法のことです。無料リスティングにおいては、ショッピングタグと同様、商品ラベルの付いた商品リストがページ上に表示されます。
さらに、スマホのカメラから行う画像検索「Google レンズ」でも表示される可能性があります。ユーザーは視覚的に検索できるようになるため、購買意欲を高められるでしょう。
Google検索結果
Google検索結果にも、以下の場所に掲載されます。
ここからは、それぞれの掲載箇所について解説します。
なお、Google検索結果の「人気商品」は2024年4月時点で米国内のモバイルでのみ掲載されているため、割愛します。
リッチリザルト
出典:Google で無料リスティングが掲載される場所|Google Merchant Centerヘルプ
リッチリザルトとは、通常の検索結果よりも多くの情報を提示する検索結果のことです。リッチリザルトは、検索結果画面の上部などに掲載されます。
無料リスティングにおいては、価格や在庫状況、口コミなどの情報が掲載されます。
ショッピングナレッジパネル
出典:Google 検索のナレッジグラフとナレッジパネルとは| Google Japan Blog
ショッピングナレッジパネルとは、人や場所など実在のものを検索した際に表示される情報ボックスのことです。デスクトップの場合は、検索結果の右側に表示されます。
ナレッジパネルに商品が正しく追加されるためには、以下のような商品IDが必要です。
- GTIN(国際標準の商品識別コード)
- MPN(商品固有の製造番号)
- ブランド
YouTube
出典:Google で無料リスティングが掲載される場所|Google Merchant Centerヘルプ
YouTubeでは、検索語句に一致する商品などが、関連動画の下部に表示されます。YouTubeで商品情報を収集するユーザーも多いため、購買意欲の促進につながるでしょう。
Google無料リスティングの登録に必要な商品データ
Google無料リスティングに掲載するためには、商品名や価格などの商品データを登録する必要があります。商品データには主に「標準リスティング」と「拡張リスティング」の2種類があり、登録する商品データ量によって分類されます。
なお、商品データの登録は必須項目が入力されていなかったり、入力の規定以外の数値を入力したりすると表示されないため、必ず適切に記載されているか確認しましょう。
ここからは、使用できない属性も含めて必要なデータについて解説します。
標準リスティング
標準リスティングへ表示するために必要な商品データの項目は、以下の通りです。
商品データの項目 | 内容 |
---|---|
id | ID |
title | 商品名 |
link | 商品リンク |
image_link | 商品画像リンク |
price | 価格 |
標準リスティングの表示条件は、必要最低限の情報を登録していることです。拡張リスティングに比べると登録情報が少ないため、表示機会は少なくなります。
標準リスティングにおいては、各項目において注意点があります。たとえば、画像については、行動を促すフレーズやロゴなど、宣伝コンテンツを含まないようにしましょう。
拡張リスティング
拡張リスティングへ表示するために必要な商品データの項目は、以下の通りです。
商品データの項目 | 内容 |
---|---|
description | 商品説明 |
availability | 在庫状況 |
condition | 状態 |
brand | ブランド |
gtin | 国際標準の商品識別コード |
mpn | 商品固有の製造番号 |
multipack | マルチパック |
is_bundle | 一括販売商品 |
color | 色 |
size | サイズ |
age_group | 年齢層 |
gender | 性別 |
item_group_id | 商品グループID |
shipping | 送料 |
tax | 税金 |
拡張リスティングは標準リスティングに比べて登録情報が多く、表示回数が多くなります。ただし、表示条件として送料や商品説明、在庫状況に関する情報の登録が必須です。
使用できない属性
無料リスティングでは、以下の属性は使用できません。
商品データの項目 | 内容 |
---|---|
ads_redirect | 広告用自動転送リンク |
custom_label_0-4 | カスタムラエベル_0-4 |
無料リスティングの設定手順
設定手順については、Google Merchant Centerへ登録している場合とそうでない場合によって異なります。ここからは、それぞれの手順について解説します。
Google Merchant Centerへ登録している場合
Google Merchant Centerへ登録している場合、設定方法は以下の通りです。
- Google Merchant Centerへログインする
- 右側のタスクバー「商品>フィード」を選択する
- 無料リスティングを配信したい商品フィードを選択する
- 「設定」から「無料リスティング」にチェックをつける
- 保存を選択する
Google Merchant Centerへ登録していない場合
Google Merchant Centerへ登録していない場合は、アカウントの開設が必要です。アカウントの開設手順は、以下の通りです。
- 公式サイトにて「登録する」をクリックする
- 「ショップのウェブサイト」を入力する
- 実店舗の有無を選択して「続行」を選択する
- ショップのビジネス情報を入力する
Google Merchant Centerを開設した後、商品フィードの作成・アップロードを行います。具体的な手順は、以下の通りです。
- 「ツールと設定」から「無料リスティングの設定」を選択する
- 右側のタスクバー「商品をGoogeに表示する」から「続行」を選択する
- ビジネス拠点と電話番号を入力する
- 送料やお届け日数を入力する
- 「商品を追加」から掲載したい商品情報を登録する
- 「Google のポリシーを確認する」からポリシーを確認する
- 「最終確認」を確認して完了
無料リスティングにはパフォーマンスレポートがある
Googleの無料リスティングには、広告のパフォーマンスを確認できるレポート「パフォーマンス レポート」が用意されています。パフォーマンスレポートでは、商品別やブランド別などで出し分けながら、表示回数・クリック数・クリック率を確認できます。
Merchant Centerのマイレポートから確認できるため、実際に掲載が始まったら確認してみるようにしましょう。トラフィックが少ないとデータの表示が制限される可能性もあります。
Googleアナリティクスで計測する方法も
Googleアナリティクスを使用すれば、Google 広告と無料リスティングのトラフィックを区別して表示できます。正確にトラフィックを追えるようになるため、おすすめです。
さらに「自動タグ設定」を行うことで、無料リスティングを経由したセッションを自動で判別できます。これにより、どのページでコンバージョンが発生したのかをより分析しやすくなります。
注意点やパラメーターの設定方法については、公式サイトをご確認ください。
ECサイトについて不安がある方はぜひご相談ください
Google広告の無料リスティングは、Googleの各種サービスにおいて販売商品を掲載できます。表示される機会が増えれば、集客対策になり売り上げ拡大に繋げられるでしょう。これからGoogle広告の無料リスティングを利用する方は、ぜひ本記事で紹介したポイントを参考にしてみてください。
無料リスティングの設定や運用について不明点や疑問がありましたら、テクノデジタルにご連絡ください。弊社では広告出稿に関するサポートを行っています。ぜひお気軽にご連絡ください。
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システム開発、Webサイト制作、ECサイトの構築・運用、デジタルトランスフォーメーション(DX)など、デジタルビジネスに関わる多岐の領域において、最新のトレンド情報や実践的なノウハウを発信してまいります。
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