2024.05.07
ECサイトで動画を活用する4つの方法!メリットデメリット・事例
ECサイトに携わっている方のなかには「動画を掲載してわかりやすいECサイトにしたい」と考えている方もいるのではないでしょうか。ほかにも「どうすれば動画を効果的に活用できる?」と疑問を感じている方もいるかもしれません。
本記事では、ECサイトで動画を活用する方法を紹介します。ほかにも、メリットやデメリット、活用事例についても触れていきます。本記事を読むことで、自社のECサイトでどのように動画を利用すればいいのかがわかるでしょう。ぜひ参考にしてみてください。
この記事でわかること
- ECサイトで動画を活用する方法
- ECサイトで動画を活用するメリット・デメリット
- ECサイトにおける動画の活用事例
目次
ECサイトで動画を活用する4つの方法
ECサイトで動画を活用する方法としては、動画を商品ページやブランドのトップページに埋め込むだけでなく、以下のような活用方法もあります。
ここからは、それぞれの方法について解説します。
動画コマースに利用する
ECサイトで動画を活用する方法として、動画コマースが挙げられます。動画コマースとは、動画を使ってECサイトのマーケティングやプロモーションを行う施策のことです。商品リンクをはめ込み、動画から直接買い物できます。
類似する用語として「動画EC」や「ライブコマース」がありますが、それぞれ以下のように異なります。
用語 | 特徴 |
---|---|
動画コマース | 商品リンクにより動画から直接買い物できる |
動画EC | 動画リンクをECサイトに埋め込んで掲載する |
ライブコマース | ライブ配信から直接買い物できる |
動画コマースの詳しい内容については、以下の記事で解説しています。こちらもあわせてお読みください。
メルマガに使う
メルマガに動画を添付し、会員に向けて送付するのもECサイトにおける動画の活用方法のひとつです。
メルマガに登録しているユーザーは、自社製品への興味関心が高い状態です。そこで動画を送付することにより、購買意欲を高める効果を期待できます。メルマガはテキストや画像が基本ですが、伝えきれない内容を動画で補えるでしょう。
なお、メルマガの場合は動画を直接埋め込むだけでなく、動画のURLや短いGIFにして添付する手段も有効です。
動画広告を出稿する
動画広告を出稿してECサイトへの流入を狙うのも、集客施策として活用できます。
動画広告にはテキストや画像のみの広告よりも情報量が多いという強みがあります。音声によって捕捉もできるため、注意を引きやすいです。
動画広告を出稿できる媒体の例としては、以下の通りです。
- YouTube
- LINE
- X
- TikTok
視聴中の動画やコンテンツに関連した動画広告が出ることで、ユーザーの購買意欲が高まり、自社ECサイトへの流入が期待できるでしょう。
リアル店舗での集客に利用する
リアル店舗で動画を活用し、集客に利用するのも効果的な方法です。店頭にデジタルサイネージやタブレットを設置して動画を流すことで、商品への理解や興味を喚起できるでしょう。
こうした動画を活用した施策は、店頭やイベント、ポップアップストアなどで有効です。
なお、ECサイトとリアル店舗の連携方法については、以下の記事で詳しく解説しています。こちらもあわせてお読みください。
関連記事:ECサイトとリアル店舗の連携方法は?実店舗との違いやメリット
ECサイトで活用できる動画の種類の例
ECサイトで活用できる動画の種類の例としては、以下のものがあります。
- 使い方のレクチャー・ハウツー動画
- 機能・特徴を比較する動画
- コーディネートの紹介動画
- 商品の生産工程を紹介する動画
- ユーザー生成コンテンツ(UGC)の動画
- 顧客へのインタビューを載せる
- インタラクティブ動画
ここからは、それぞれの動画の特徴について解説します。
使い方のレクチャー・ハウツー動画
ECサイトに掲載する動画は、使い方をレクチャーするハウツー動画が一般的です。
ECサイトにおいて、商品の紹介や説明はテキストや画像を用いることが主流ですが、商品を手に取って確かめられない以上、イメージを掴みにくいです。
そこで動画を用いて紹介することで、実際に利用しているシーンを想像できるため、商品購入に対する心理的ハードルが下がります。たとえば、家電や雑貨であれば使い方、家具であれば組み立て方などを紹介するといいでしょう。
また、動画内で取扱説明書に記載している注意点を説明したり、イチオシの機能を説明したりすることで、その商品に関する具体的な使用イメージを伝えられます。
機能・特徴を比較する動画
ECサイトに掲載する動画として、機能・特徴を比較する動画も有効です。機能や特徴について触れることで、商品の魅力が具体的に伝わってきます。
比較対象として挙げられるのは、他社の類似製品や自社の旧モデルです。特に、自社の旧モデルとの比較をするとどれくらい性能が向上したかが伝わりやすいというメリットを得られます。すでに旧モデルの製品を購入済みのユーザーには、買い替えの促進ができるでしょう。
コーディネートの紹介動画
アパレルやファッション系のECサイトであれば、コーディネートの紹介動画もおすすめです。
たとえば、他のアイテムとの組み合わせて紹介することで、商品の魅力をわかりやすく伝えられます。さらに着用感をイメージできるため、「思っていた感じと違った」というユーザーのギャップを減らせるでしょう。
動画内でわかりやすく伝えるコツは、着こなし方やコーディネートを伝えるだけでなく、その人がどのような体型なのかなどの身体的特徴もあわせて伝えることです。
商品の生産工程を紹介する動画
自社商品の生産工程を紹介する動画は、ユーザーにとってもメリットをもたらします。
なかでも、健康食品や加工食品などの食品ECで特に有効な手段です。生産工程が見えることで安心感や信頼感が生まれ、購入につながりやすくなるでしょう。
商品の生産工程を紹介する動画では、以下のような内容を盛り込みましょう。
- 原材料
- 産地
- 完成までの行程
- 完成までにかかる時間
- 商品に対する生産者の想い
- 商品開発秘話
これらの内容を盛り込むことで、ユーザーの商品理解が深まるきっかけになります。
ユーザー生成コンテンツ(UGC)の動画
近年では、ユーザー生成コンテンツを活用するECサイトも増えています。ユーザー生成コンテンツとは、ユーザーがSNSやYouTubeに投稿した自社製品に関する動画のことで、これらを紹介するのも重要な活用方法です。
自社で制作する動画とは違い、客観的な立場で商品に対してコメントしています。こうした特徴から、ユーザーが比較検討する際に役立つため、ぜひ活用したいコンテンツだと言えるでしょう。
顧客へのインタビューを載せる
読者の信頼や安心を獲得するのに、顧客へのインタビュー動画を掲載することも効果的です。顧客の客観的な評価がわかり、商品へ興味を持ってもらうきっかけになるでしょう。
動画内では、実際に使ってみてわかった使用感やお気に入りのポイント、改善点などについて語ってもらいましょう。購入者目線で聞けることにより、商品の満足度や信頼性が伝わりやすくなります。
インタラクティブ動画
インタラクティブ動画も、ECサイトと相性の良い動画です。インタラクティブ動画とは、動画にボタンなどを設置して仕掛けをほどこし、ユーザーにアクションを求める動画のことです。
ユーザー自身が興味のあるコンテンツを選択することにより、最後まで見てもらえる可能性が高まります。さらにパーソナライズされた動画体験によって、体験により購入につながる可能性も高まるでしょう。
ECサイトで動画を活用するメリット
ECサイトで動画を活用するメリットとして、以下が挙げられます。
ここからは、それぞれのメリットについて解説します。
情報量が多く商品の魅力や特徴を伝えやすい
動画コンテンツを用いる最大のメリットは、テキストや画像よりも情報量が多いことから、商品の魅力や特徴を伝えやすいことです。
たとえば、アパレルECでは商品サイズをテキストで掲載したり、商品の色味を画像で示したりします。しかし、サイズ表記だけではサイズ感が伝わりにくく、商品単体ではコーディネートのイメージが湧きません。
そこで、動画内にて商品の使用シーンをあらゆる角度から映し出すことで、商品を使っている様子やサイズ感、素材の質感をイメージしやすくなります。こうした工夫により、商品に対する疑問や不安を払拭でき、売上向上につながる可能性があります。
適宜テロップやナレーションなどを用いることで商品の情報や魅力が伝わりやすくなるでしょう。
サイトでの滞在時間向上
ECサイトで動画を掲載するとユーザーの目に留まりやすくなり、滞在時間が向上することもメリットの一つです。それは、動画を視聴してもらうことで商品への理解が深まり、サイト内を回遊してくれる可能性が高まるからです。
こうしたメリットを踏まえ、動画制作の際は視聴して終わるのではなく、ECサイトを閲覧したくなるような内容を意識するといいでしょう。
集客力の向上
動画を活用するメリットとして、SNSやYouTubeにアップすれば流入するチャネルが増えて集客力が向上することも挙げられます。
SNSのなかでも、Instagramは購買行動と相性がよく、ブランディングにも適しています。ただ、購買層によっては、X(旧Twitter)やFacebookなどにも掲載することで、リーチ数やインプレッション数を伸ばせるでしょう。
このように、SNSなどを用いながら認知拡大を地道に続けていくことが重要です。
競合他社との差別化やブランディング
ECサイトに動画を掲載することで、他社にはない強みとなって競合との差別化ができる点も大きなメリットです。
動画で自社製品に関する情報やブランドメッセージを伝えることにより、ブランディングにつながるでしょう。また、ブランドや商品への愛着が湧き、ユーザーロイヤリティが高まります。
安心感や信頼感を得たユーザーは、その後自社製品や自社ECサイトを選ぶ可能性が高まり、囲い込みにも繋げられます。
ECサイトで動画を活用するデメリット・注意点
ECサイトで動画を活用するデメリット・注意点として、以下が挙げられます。
ここからは、それぞれのメリット・注意点について解説します。
動画制作スキルやノウハウが必要
ECサイトで動画を活用するには、動画制作のためのスキルやノウハウが必要になることがデメリットです。
特にECサイトで使用する動画の場合、購買につなげるために商品の魅力を伝えることが必須です。そのためには、ユーザーの注意を引くための編集テクニックが重要になるでしょう。
近年では無料で編集できるスマホアプリやソフトが増えていますが、動画のクオリティが低いとブランドイメージの低下につながるため注意が必要です。
社内で動画編集を行う際は、有料ソフトの利用をおすすめします。社内に編集をできる人がいない場合は外注を検討しましょう。
動画制作のコストや時間
ECサイト向けに動画を用意するデメリットとして、テキストや画像よりも制作コストや時間がかかってしまうことが挙げられます。
動画の尺にもよりますが、一般的には1本制作するのに数時間から数日以上かかります。さらに、高品質なものを作成するには専門的なスキルや機材が必要です。
社内で制作するにしても編集ソフトの利用料と人的コストがかかり、外注する場合は製作費用が高くなってしまう可能性があるでしょう。
手間とコストを最小限に抑えて作成するなら、チラシや画像など既存の素材を流用し、社内で作成するのが効率的です。
サイトの読み込みが重い・遅い原因になる
ECサイトに動画を掲載することによって、サイトの読み込み速度に影響する可能性があることもデメリットです。
動画を複数埋め込むとサイト自体が重くなってしまい、読み込みが遅くなる可能性があるからです。すぐにサイトを開けないと、ユーザーの離脱につながるおそれがあるでしょう。
こうした事態を防ぐためにも、なぜその動画を入れるのか、本当に動画を入れる必要があるのかをしっかり考えて埋めることが重要です。
ECサイトで動画を活用している事例
ECサイトで動画を活用している事例として、以下の企業の取り組みがあります。
ここからは、それぞれの事例について解説します。
SHEL’TTER WEBSTORE
SHEL’TTER WEBSTOREは、20~30代女性をメインターゲットにしているアパレルECサイトです。
サイト内ではコーディネートや商品の着用をイメージできる動画を掲載しています。これにより、商品の魅力を引き出し、購買意欲を高めることに成功しています。
また、EC施策としてインスタライブを取り入れているのも特徴です。ECサイト内にアーカイブを掲載することで、ライブ配信の存在を知り、過去の配信を視聴してもらえるようになります。
サントリーウェルネス
サントリーウェルネスは、飲料メーカーのサントリーが運営するECサイトです。
「サントリーウエルネスチャンネル」というYouTubeチャンネルを展開し、商品紹介のほかに、健康食品に関する情報を発信しています。
さらに商品を利用したユーザーの体験をストーリー形式で紹介しているのも特徴的です。生の声を反映することで、第三者視点から商品を紹介できます。
ジョンマスターオーガニックグループ
ジョンマスターオーガニックは、スキンケア商品などを販売しているECサイトです。
ECサイトでは「BEAUTIPS」として、エイジングケアやクレンジングなどをはじめとしたノウハウコンテンツを掲載しています。動画で視聴することにより、テキストで読むよりも直感的でわかりやすいです。
メーカーズシャツ鎌倉
メーカーズシャツ鎌倉は、「鎌倉シャツ」で知られるアパレルブランドのECサイトです。主にメンズ向けのビジネスシャツやポロシャツなどを扱っています。
ECサイトにおける工夫は、YouTubeのリンクを設置していることです。動画では商品紹介のほかに、サイズ選びやものづくりに関するコンテンツを掲載しています。
ECサイトについて不安がある方はぜひご相談ください
ECサイトに動画を掲載することで、テキストや画像ではわからない商品の魅力を伝えられます。ECサイトだけでなく、SNSも活用することで流入経路が増え、集客施策として活用できるでしょう。
もしECサイトや動画制作についてお悩みがある場合は、テクノデジタルにご相談ください。弊社ではECサイトの構築をはじめ、運用サポートも行っています。ぜひお気軽にご連絡ください。
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システム開発、Webサイト制作、ECサイトの構築・運用、デジタルトランスフォーメーション(DX)など、デジタルビジネスに関わる多岐の領域において、最新のトレンド情報や実践的なノウハウを発信してまいります。
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