2024.05.07
ポップアップストアとは?メリット・出店目的や出店方法を解説
マーケティング担当者の中には「ポップアップストアを出店してみたいけど、方法が分からない」と悩んでいる方もいるのではないでしょうか。ほかにも、「そもそもポップアップストアの定義がイマイチよく分からない」と疑問に感じている方もいるかもしれません。
本記事では、ポップアップストアの意味やメリット・デメリットなど、基礎知識について解説します。後半では、ポップアップストアの出店方法についても触れていきます。本記事を読むことで、自社でどのようにポップアップストアを出店すればいいのかがわかるでしょう。ぜひ参考にしてみてください。
この記事でわかること
- ポップアップストアの意味
- ポップアップストアのメリット・デメリット
- ポップアップストアの出店方法
目次
ポップアップストアとは?
ポップアップストアとは、期間限定で開設されるショップのことです。イベントスペースや駅の構内で見られる出店形態で、小さい面積で販売するケースが多く、数日~数週間だけ開設されます。
ポップアップは英語の「pop up」に由来し、「突然現れる」と言う意味があります。つまり、ポップアップストアは突然現れては短い期間で閉店してしまうようなイメージです。
ポップアップストアの目的はプロモーションが主流でしたが、近年ではポップアップストアの役割も多様化していて、なかには、ECサイトの受け取り店舗として活用されることも増えてきています。
ポップアップストアのメリット
ポップアップストアのメリットとして、以下が挙げられます。
ここからは、それぞれのメリットについて解説します。
顧客と直接コミュニケーションが取れる
ポップアップストアのメリットは、顧客と直接コミュニケーションが取れることです。
このメリットは、普段ネットショップのみを運営している企業には、大きな恩恵となるでしょう。ポップアップストアを開催することで、普段は分からない顧客のリアルな反応を肌で感じることができます。
ポップアップストアでの販売を通じて、商品に対する意見を直接聞けるでしょう。また、直接アプローチすることでファンの獲得にもつながります。
常設店舗よりもコストや手間がかからない
ポップアップストアのメリットとして、常設店舗よりもコストや運営の手間がかからない点も挙げられます。その理由は、ポップアップストアは期間限定で開催するため、常設店舗とは違って固定費がかからないからです。
また、長期で実店舗を持つ際にかかる敷金・礼金・家賃や水道光熱費などを負担する必要もありません。
こうした特徴から、ポップアップストアはリスクを抑えて出店できる点が魅力です。
話題性アップやプロモーションの販売促進につながる
通常店舗と異なり、ポップアップストアはイベント要素が多く希少性も高いためメディアやSNSに取り上げられやすいです。そのため、プロモーションの販売促進につながって話題性がアップするというメリットがあります。
さらに、ポップアップストアなら接客や店舗設計を通じてブランドの世界観を具現化できるでしょう。ブランドイメージを店舗に反映すればSNSで拡散されるチャンスとなり、自社ブランドを効果的にアピールできます。
販売チャネルを増やせる
ポップアップストアを利用することで、期間限定で販売チャネルを拡大できます。たとえば、以下のような場合にポップアップストアが役に立つでしょう。
- 新商品のプロモーション
- 新商品のテスト販売
- 季節商品の集中的な販売
- 在庫処分
実際に、飲食やアパレルをはじめ、ゲームやアニメなどの宣伝的な役割で開催されている事例も多くあります。
従来の出店方法に比べて出店・撤退が容易に行えることを活用し、短期間の出店計画を立てて一時的に販売網を拡大できるのはポップアップショップの強みだと言えるでしょう。
効果測定がしやすい
ポップアップストアのメリットとして、効果測定がしやすいことも挙げられます。それは、ポップアップストアが数日〜数週間といった一時的な出店形態であるため、出店前後のデータ比較や反響の把握が容易だからです。
特に効果測定を行う場合、以下のような指標は確認すべきです。
- 来客数
- 販売数
- SNSでの言及数
- 検索数
- 来店者アンケートデータ
新商品のテストマーケティングに使用する場合は、顧客の反応を見て販売継続するかどうか判断したり、実際に利用したユーザーの声をもとに商品を改善したりできるでしょう。
ポップアップストアのデメリット
ポップアップストアのデメリットは、安易に出店しても必要経費の多さによって大きな利益にはつながらないことです。具体的には、以下のようなコストが発生します。
- 会場のレンタル費
- 出店料
- 機材のレンタル費
- 装飾費
- 什器・機材費
- 商品の輸送費・保管費
- 人件費
こうしたコストを考慮すると、売上創出のためだけに利用するのは向いていません。ポップアップストアを効果的に活用するには、ブランドの認知向上やプロモーションなどを出店目的にしましょう。
そのためには、あらかじめ効果測定の方法や計画などをしっかり立てておくことが重要です。
ポップアップストアの出店方法
ポップアップストアの出店方法は、以下の通りです。
ここからは、それぞれの手順について解説します。
出店目的を決める
ポップアップストアを出店する際には、まずは出店する目的を決めることが重要です。なぜなら、出店目的によって、どのような店舗設計にするのかが変わってくるからです。
ポップアップストアを出店する主な目的として、以下が挙げられます。
- 商品やブランドの認知拡大
- 新商品のプロモーション
- テストマーケティング
- 在庫処分
目的が決まればターゲットや目標にすべき数値も定まっていきます。こうした理由から、必ず最初に出店のゴール設定を行いましょう。
ポップアップストアの出店場所を決める
ポップアップストアの出店場所には、以下のように3種類あります。
- 商業施設の一部スペース
- ショップの一部スペース
- レンタルスペース・貸店舗
どこに出店するかは、目的に応じて決めることが重要です。場所の目星がついたら、出店可否や費用がどのくらいかかるのかを確認しておきましょう。
ここからは、それぞれのメリットや特徴を解説します。
商業施設の一部スペース
百貨店やショッピングモールなどの大型商業施設内には、ポップアップストアが出店できる特設会場を用意していることが多いです。たとえば、以下のような場所でポップアップストアが開設されることがあります。
- イベントスペース
- ギャラリー
- 屋外スペース
- オープンスペース
商業施設でポップアップストアを開設するメリットは、購買意欲が高いことです。そのため、集客をしなくても一定の人通りがあると考えられます。
ただし、出店規約が厳しかったり販売手数料がかかったりする点がデメリットです。また、同時期に他店も開設したり、商業施設内に競合があったりする場合は、差別化のために別の軸での戦略も考える必要があるでしょう。
ショップの一部スペース
ポップアップストアを出店できる場所としてカフェや喫茶店などの既存店舗の一部を借りる方法もあります。特に、自社商品とお店の雰囲気が合っている場合に有効な手段です。
ショップの一部スペースを活用するメリットは、出店コストを抑えられることです。また、商品販売時のレジ対応を行ってくれることもあります。
一方で、自由に内装を変更できなかったり、スペースが狭かったりする点はデメリットとなるでしょう。
レンタルスペース・貸店舗
ポップアップストアの出店方法として、時間単位や日数単位で場所を借りられるレンタルスペースや、短期間で貸し出している貸店舗を活用する方法もあります。
レンタルスペースの特徴は、比較的簡単に出店できる上に、あらかじめ内装やキッチンなどが用意されている場合もあるため、出店コストを抑えられることが多いことです。
一方で、貸店舗の場合は内装費を負担する必要はあるものの、比較的自由度の高いポップアップストアを開設できます。そのため、レンタルスペースに比べてブランドの世界観を伝えやすい点がメリットです。
そして両者に共通しているのが、人通りが多い場所やアクセスしやすい場所にあることが多いことです。集客をしなくても地元の人が来客してくれる可能性もある点が魅力的だと言えます。
店舗作りを行う
出店場所が決定したら、目的やブランドイメージに沿ったデザインや内装を施しましょう。ブランドイメージを反映することで、ブランドや商品の魅力を直感的に伝えられ、興味を持ってもらいやすくなります。
内装のイメージ以外にも、以下のような計画を立てることも大切です。
- 人員の確保
- オペレーションの構築
- 在庫管理
- 商品仕入れ
マーケティングや告知活動を行う
ポップアップストアをオープンする前に、必ずマーケティングやSNSでの告知活動を実施しましょう。集客を行わないと想定よりも来店者が集まらず、効果を最大化できないリスクがあります。
具体的な集客方法として、以下の方法があります。
- チラシ配り
- ポスターの掲出
- SNSでの拡散
- インフルエンサーによる宣伝
ポップアップストアを成功させるコツ
ポップアップストアを成功させるコツは、以下の通りです。
ここからは、それぞれのコツについて解説します。
ブランドイメージを伝えられるポップアップストアにする
ポップアップを成功させるためのコツは、ブランドイメージや世界観が伝わるような装飾や出店場所、接客体験を顧客へ届けることです。なぜなら、顧客はポップアップストアでの体験に基づいて商品を買うかどうかを判断するからです。
こうした顧客の行動から、ブランドの想いやコンセプトなどの理解を深められるようなストアになるよう設計しましょう。また、接客にも力を入れることで、ファンの獲得にも繋がります。
SNSでの拡散を積極的に狙う
ポップアップを成功させるためのコツとして、SNSでの拡散を積極的に狙うことも挙げられます。
特にポップアップストアは短期間で開催するため、SNSと相性がよいです。そこで拡散してもらうためには、以下のような施策を取り入れましょう。
- フォトスポット・フォトプロップスの設置
- ハッシュタグの利用
- SNSキャンペーンの実施
このように、見かけた人がSNSで発信したくなるような工夫が必要です。
購入されるための仕組みを作る
ポップアップストアの効果を最大化するためには、購入されるための仕組みを作ることがポイントです。ポップアップストアは短期間で終了してしまうため、仕組みがなければブランドのアピールやPRのみで終わってしまいます。
そこで、あくまで顧客接点を増やす場として考え、興味を持ったユーザーが今後自社商品の購入をしてくれるような仕組みを取り入れるが重要です。
購入につなげるためにできる施策として、以下の方法があります。
- SNSフォローによる特典の付与
- 来店者限定クーポンの配布
- アメニティの配布
出店場所はペルソナの客層と合った地域にする
ポップアップストアを出店する場所も、成功するかどうかを左右する重要なポイントです。出店する地域によって客層や雰囲気が異なるため、ブランドイメージに合った出店場所を選びましょう。
そのためには、あらかじめ出店候補地の下見や調査が必要です。また、客層だけでなく周辺施設との相性が良さそうか、チラシやポスターの掲示が可能な店があるかなども調査しておくといいでしょう。
ECサイトについて不安がある方はぜひご相談ください
ポップアップストアは期間限定で開設する出店形態です。常設店舗よりもコストや手間がかからず、話題性アップや販売促進を期待できることから、マーケティング戦略として効果的な手法です。オムニチャネル展開をおこなう担当者の方は、ぜひ検討してみてください。
もしポップアップストアの出店について悩みや疑問がある場合は、テクノデジタルにご相談ください。弊社ではポップアップストアを対象としたコンサルサービスを行っています。ぜひお気軽にお問い合わせください。
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システム開発、Webサイト制作、ECサイトの構築・運用、デジタルトランスフォーメーション(DX)など、デジタルビジネスに関わる多岐の領域において、最新のトレンド情報や実践的なノウハウを発信してまいります。
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