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ECサイト向けの在庫管理システムおすすめ比較!導入メリットや在庫管理のポイント

ECサイト向けの在庫管理システム

ECサイト担当者には「効率的に在庫管理を行いたい」と悩んでいる方もいるのではないでしょうか。ほかにも、ECサイトの在庫管理に最適なサービスを探している方もいるかもしれません。


本記事では、ECサイトにおける在庫管理のポイントについて解説します。また、おすすめのECサイト向けの在庫管理システムも紹介しています。本記事を読むことで、自社に最適なシステムを見つけられるでしょう。ぜひ参考にしてみてください。

この記事でわかること

  • ECサイトにおける在庫管理のポイント
  • 在庫管理システムを導入するメリット・デメリット
  • おすすめのECサイト向けの在庫管理システム

ECサイトにおける在庫管理のポイント

ECサイトにおける在庫管理のポイント

ECサイトにおける在庫管理のポイントは、以下の通りです。

在庫管理を効率的に行うには、機会ロスや廃棄ロスをなくすことが重要です。
ここからは、それぞれのポイントについて解説します。

余剰在庫を持たない

ECサイトにおける在庫管理のポイントで最も重要なのが、余剰在庫を持たないことです。

「在庫が十分にあれば、販売機会を逃す心配はない」と考える方もいるかもしれません。しかし、場合によってはさばききれず、余剰在庫によって保管コストがかかってしまいます。

効率的に在庫管理を行うには、在庫を抱えすぎないようにニーズに応じて仕入れる数を調整する必要があります。

不要在庫・不良在庫は早めに処分

不要在庫・不良在庫は早めに処分し、保管コストがかからないよう工夫することもポイントです。売れる見込みがない商品は値下げ・セット売りなどを実施して処分することで、在庫管理費や管理の手間を削減できます。

なお、不良品や販売できなかった商品は、処分することも検討しましょう。廃棄コストは発生しますが、保管コストの軽減を期待できます。

在庫数を正確に把握する

ECサイトの在庫管理では、定期的に棚卸を行って正確に在庫数を把握することもポイントです。

在庫数を把握できていないと、在庫不足によって販売機会を逃す可能性があります。また、在庫過多でも、余計な保管コストが発生して利益が削られてしまいます。

そこで正確な在庫数を把握するには、リアルタイムで確認できるような仕組みが必要です。

適切なタイミングで仕入れる

必要な在庫を適切なタイミングで仕入れることで、機会損失のリスクを回避できます。

そこで仕入れのタイミングを見極めるには、過去の販売実績を分析したり、季節やトレンドを意識したりして仕入れることが大切です。傾向を掴むことで、どの商品をどれくらい仕入れるべきかの判断ができます。

また、在庫が減少するペースを把握することも、ECサイトの在庫管理のポイントです。売れ筋商品の場合、不足する前に仕入れておくことで、欠品のリスクを回避できます。

在庫回転率を上げる

在庫管理のポイントとして、在庫回転率を上げて在庫管理費を節約することも忘れてはなりません。在庫回転率とは、ある期間においてどれくらい在庫が入れ替わったのかを示す指標のことです。

商材にもよりますが、在庫回転率の平均は5〜25%の間です。もし現時点で在庫回転率が低い場合は、仕入れや売り方を見直してみましょう。

ECサイトに在庫管理システムを導入するメリット

ECサイトに在庫管理システムを導入するメリット

ECサイトに在庫管理システムを導入するメリットは、以下の通りです。

在庫管理システムでは前述のポイントや業務効率化につながるだけでなく、上記のメリットも得られます。

ここからは、それぞれのメリットについて解説します。

実店舗とECサイトの在庫を一元管理できる

在庫管理システムを導入するメリットは、実店舗とECサイトの在庫情報が連動して一元管理できることです。

たとえば、在庫を適切に管理できるようになれば、「店舗受け取り」や「お取り寄せ」といったサービスを展開できます。顧客にとって選択肢が増えることで機会損失を防ぎ、実店舗との連携も実現できるでしょう。

なお、ECサイトとリアル店舗の連携方法については、以下の記事で詳しく解説しています。こちらもあわせてお読みください。

関連記事:ECサイトとリアル店舗の連携方法は?実店舗との違いやメリット

余剰在庫や欠品を防げる

ECサイトに在庫管理システムを導入することで、余剰在庫や欠品を防げることもメリットのひとつです。

在庫管理システムには、適切な在庫を維持するための機能が搭載されています。サービスによっては時期ごとに販売状況を確認できるシステムもあり、仕入れ数量を予測しやすくなります。こうした機能を活用することで、在庫管理のミスを減らせるでしょう。

その結果、コスト削減や機会損失の防止につながります。

販売データを分析できる

在庫管理システムなら、在庫数から販売データを分析できます。こうしたデータ分析により、在庫の仕入れだけでなく、事業計画や事業の振り返りに役立てられます。

在庫管理システムで分析できる数値の例は、以下の通りです。

  • 商品の原価
  • 販売価格
  • ポイントの利用分

販売データを分析できることで、SKU数増加にも対応できるでしょう。SKUとは「ストックキーピングユニット(Stock keeping Unit)」の略称で、在庫管理における最小の品目数を数える単位を意味します。

顧客満足度の向上

在庫管理システムの導入によって、顧客満足度の向上を期待できます。それは、適切な在庫数を維持できることで、欠品や機会ロスを減らせるからです。

商品の売れ行きがよくなると、ほかの商品よりも在庫がなくなるペースが早くなります。もしどれくらい在庫を補充すればいいのか分からないと、顧客のニーズに応えられず、せっかくの販売のチャンスを逃してしまうのです。

そこで在庫管理システムによって適切な在庫量を維持できていると、注文からすぐに発送できるようになるため、顧客満足度が向上します。

ECサイトに在庫管理システムを導入するデメリット

ECサイトに在庫管理システムを導入するデメリット

ECサイトに在庫管理システムを導入するデメリットとして、導入コストや運用コストがかかることが挙げられます。

在庫管理システムには大きく分けて「クラウド型」と「パッケージ型」の2種類があり、以下のような費用が必要です。

クラウド型 パッケージ型
初期費用の目安 0〜10万円 300万〜1000万円
ランニングコストの目安 3,000〜7万円/月 0〜10万円

なかには無料で利用できるものもありますが、機能に制限がかかっているものもあります。そのため、導入コストとランニングコストを見極めて導入することが大切です。

ECサイト向けの在庫管理システムの機能

ECサイト向けの在庫管理システムの機能

ECサイト向けの在庫管理システムの機能は、以下の通りです。

  • 拠点ごとの在庫数の管理
  • セット商品の在庫管理
  • 在庫数が下回った際のアラート通知
  • 複数ページでの在庫数連携
  • 実店舗との在庫数の連動
  • 実際の在庫と表示上の在庫数を別で設定
  • 書類作成
  • 商品登録管理
  • 発注・仕入管理
  • 売上・決済管理
  • 出荷管理
  • 顧客情報管理
  • メール送信
  • ECモール連携

一般的な在庫管理システムに搭載されている入出荷の管理に加え、ECモールや複数ECサイトでの在庫数表示の連動や、商品コードの紐付けなども行えます。

ECサイト向けの在庫管理システムの選び方

ECサイト向けの在庫管理システムの選び方

ECサイト向けの在庫管理システムの選び方は、以下の通りです。

ECサイトやネットショップで在庫管理システムを導入する際は、費用・料金プランだけでなく上記の内容も確認しておきましょう。

導入目的を明確にする

ECサイトに在庫管理システムを導入するにあたり、導入目的を明確にすることが重要です。たとえば、以下のように導入目的を決めておきましょう。

  • フリーロケーション対応したい
  • 受注・発注の両方に対応したい
  • バーコード検品で誤出荷防ぎたい
  • 導入が初めてなのでサポートを受けたい
  • 自社に合うようにカスタマイズがしたい

なぜ在庫管理システムを導入するのか決めておくことで、必要な機能やサービスが明確になり、選びやすくなります。

利用中のシステムと連携できるか確認する

ECサイトに在庫管理システムを導入する際は、利用中のシステムと連携できるかを確認しておきましょう。連携について確認が必要なのは、以下のシステムです。

  • 配送ソフト
  • 仕入れソフト
  • 受注管理システム
  • 自社倉庫や委託倉庫の管理システム

連携方法としては、アプリやプラグイン、CSVなどの方法があります。スムーズに導入できるように、対応しているECカートやECモールも確認しておくことが重要です。

ECサイト向け在庫管理システムのおすすめ比較10選

ECサイト向け在庫管理システムのおすすめ比較10選

最後に、おすすめのECサイト向け在庫管理システムを紹介します。

在庫管理システム 在庫管理の主な機能 強み・メリット
ネクストエンジン 在庫自動連携
セット商品の管理
指定在庫数の設定
上限在庫数の設定
割合在庫数の設定
無限売り
予約商品の在庫管理など
キャンセル・返品・交換・不良品の
在庫変動も対応

拠点ごとに在庫振り分けが可能
助ネコ 在庫の自動連動
在庫増減表の確認
発注お知らせ機能
在庫数の一括設定など
商品コードがバラバラでも紐づけできる
セット商品在庫の連動が可能
ロジクラ フリーロケーション管理
リアルタイムの在庫管理
拠点毎の在庫を把握
社員間での在庫の共有
在庫変動ログ
ロット管理など
ユーザーに対して権限を設定できる
バーコードの自動付与が可能
アシスト店長 各モールへ自動反映 API対応店舗ではCSVの入出力作業は不要
メルカリShopsとのAPI連携に対応
TEMPOSTAR 在庫自動連携
セット商品の管理
割合在庫数の設定
実在庫と想定在庫
予約商品の在庫管理
複数ページでの商品販売など
複数店舗の在庫数を自動で一元管理
セット商品にも自動で対応できる
mylogi 在庫照会
在庫追跡
各倉庫の在庫を瞬時に把握できる
連携可能な外部サービスが充実
LOGILESS 商品マスタ登録
セット商品マスタ
在庫管理
賞味期限管理
ロット管理
入荷予定管理
在庫の賞味期限を管理できる
入荷予定情報を倉庫事業者と連携できる
GoQSystem 処理履歴
商品登録
セット商品
モール毎の設定
さまざまな形での在庫連携に対応
在庫切れやエラーはメールで通知
CROSS MALL 在庫の自動更新・振り分けでコストを削減
在庫自動更新
在庫数振分け
在庫割れ・発注点割れ確認
確保在庫
確保在庫数に対応
BASEとの受注・在庫・商品連携に対応
CAM MACS 在庫照会
在庫移動
在庫調整
セット商品
入出荷
棚卸
外部WMS連携
スマートフォンとバーコードリーダーを利用したモバイルピッキングに対応

外部WMS連携が可能

ネクストエンジン

ネクストエンジン

出典:ネクストエンジン

在庫管理の主な機能 強み・メリット
在庫自動連携
セット商品の管理
指定在庫数の設定
上限在庫数の設定
割合在庫数の設定
無限売り
予約商品の在庫管理など
キャンセル・返品・交換・不良品の
在庫変動も対応

拠点ごとに在庫振り分けが可能

ネクストエンジンは、Hamee株式会社が展開している在庫管理システムです。ネクストエンジンでは、商品の購入や入荷だけでなく、キャンセル・返品・イベント出展などのイレギュラーな変動にも対応しています。

また、拠点ごとに在庫振り分けが可能なので、効率的に在庫管理ができます。

助ネコ

助ネコ

出典:助ネコ

在庫管理の主な機能 強み・メリット
在庫の自動連動
在庫増減表の確認
発注お知らせ機能
在庫数の一括設定など
商品コードがバラバラでも紐づけできる
セット商品在庫の連動が可能

助ネコは株式会社アクアリーフが提供している、複数のネットショップと実店舗をまとめて管理できるEC一元管理システムです。

助ネコの特徴は、商品コードがバラバラでも紐づけできることです。楽天市場、Amazonなど、複数のモールで出店していても、助ネコで対応できます。

さらに、助ネコならセット商品在庫の連動が可能です。たとえば、通常販売価格とセール特別価格で在庫数を連携できます。

ロジクラ

ロジクラ

出典:ロジクラ

在庫管理の主な機能 強み・メリット
フリーロケーション管理
リアルタイムの在庫管理
拠点毎の在庫を把握
社員間での在庫の共有
在庫変動ログ
ロット管理など
ユーザーに対して権限を設定できる
バーコードの自動付与が可能

ロジクラは、株式会社ロジクラが展開している在庫管理システムです。

ロジクラの特徴として、ユーザーに対して権限を設定できることが挙げられます。削除や編集など、管理者レベルでの制限をかけることにより、在庫操作に関するルール化が可能になるでしょう。その結果、ミスやトラブルを防止できます。

また、バーコードがない商品には自動的に付与できるため、スピーディにラベル印刷ができます。

アシスト店長

アシスト店長

出典:アシスト店長

在庫管理の主な機能 強み・メリット
各モールへ自動反映 API対応店舗ではCSVの入出力作業は不要
メルカリShopsとのAPI連携に対応

アシスト店長は、株式会社ネットショップ支援室が運営しているEC総合プラットホームです。

アシスト店長の強みは、API対応店舗ではCSVの入出力作業が要らないことです。楽天市場やAmazonを始め、Yahoo!ショッピングやPayPayモールなどさまざまなECサイトに対応しています。

また、メルカリShopsとのAPI連携に対応しているため、メルカリShopsでECショップを開いている方にもおすすめです。

TEMPOSTAR

TEMPOSTAR

出典:TEMPOSTAR

在庫管理の主な機能 強み・メリット
在庫自動連携
セット商品の管理
割合在庫数の設定
実在庫と想定在庫
予約商品の在庫管理
複数ページでの商品販売など
複数店舗の在庫数を自動で一元管理
セット商品にも自動で対応できる

TEMPOSTARは、SAVAWAY株式会社が展開しているネットショップ一元管理システムです。

TEMPOSTARでは、複数店舗の在庫数を自動で一元管理することができます。そのため、在庫管理数を複数のショップに反映でき、機会損失のリスクを回避できます。

また、セット商品にも自動で対応できることも魅力です。単品商品とセット商品を同時に管理できるため、手間を削減できます。

mylogi

mylogi

出典:mylogi

在庫管理の主な機能 強み・メリット
在庫照会
在庫追跡
各倉庫の在庫を瞬時に把握できる
連携可能な外部サービスが充実

mylogiは、アートトレーディング株式会社によるD2Cビジネスを支えるプラットフォームです。mylogiでは、各倉庫の在庫を瞬時に把握できます。

連携可能な外部サービスが充実しているのが特徴で、以下のようなサービスに対応しています。

カートシステム Shopify
MakeShop
futureshop
モールシステム 楽天市場
Amazon
Yahoo!ショッピング
一元管理システム
通販する蔵
NEXT ENGINE
在庫連携 zaiko Robot

LOGILESS

LOGILESS

出典:LOGILESS

在庫管理の主な機能 強み・メリット
商品マスタ登録
セット商品マスタ
在庫管理
賞味期限管理
ロット管理
入荷予定管理
在庫の賞味期限を管理できる
入荷予定情報を倉庫事業者と連携できる

LOGILESSは、株式会社ロジレスが提供しているEC自動出荷システムです。

在庫管理の主な機能として、賞味期限管理があります。これにより、賞味期限が近いものから順に出荷できるようになり、効率的に管理できます。

さらに、入荷予定情報を倉庫事業者と連携できることも強みです。この機能により、納品予定商品の漏れや遅れを発見できます。

GoQSystem

GoQSystem

出典:GoQSystem

在庫管理の主な機能 強み・メリット
処理履歴
商品登録
セット商品
モール毎の設定
さまざまな形での在庫連携に対応
在庫切れやエラーはメールで通知

GoQSystemは、株式会社アイティーキューブが提供しているクラウド型一元管理システムです。

GoQSystemでは、さまざまな形での在庫連携に対応しています。そのため、上下セットの販売や福袋、セール品などさまざまなシチュエーションに対応可能です。

もし在庫切れやエラーが発生した際は、メールで通知してくれます。そのため、万が一のトラブルにも、すぐに対応できるでしょう。

CROSS MALL

CROSS MALL

出典:CROSS MALL

在庫管理の主な機能 強み・メリット
在庫の自動更新・振り分けでコストを削減
在庫自動更新
在庫数振分け
在庫割れ・発注点割れ確認
確保在庫
確保在庫数に対応
BASEとの受注・在庫・商品連携に対応

CROSS MALLは、株式会社アイルが提供している在庫・商品・受注・発注仕入管理ASPです。上記は在庫管理に関する機能ですが、受注管理や商品登録に関する機能も充実しています。

CROSS MALLでは、確保在庫数に対応しています。確保在庫数を差し引いた分が表示されるため、全ての在庫が表示されることはありません。

また、BASEとの受注・在庫・商品連携に対応しています。そのため、BASEを利用してネットショップを開設した人におすすめです。

CAM MACS

CAM MACS

出典:CAM MACS

在庫管理の主な機能 強み・メリット
在庫照会
在庫移動
在庫調整
セット商品
入出荷
棚卸
外部WMS連携
スマートフォンとバーコードリーダーを利用したモバイルピッキングに対応

外部WMS連携が可能

CAM MACSは、株式会社キャム企業が運営している一元管理システムです。

CAM MACSではハンディターミナルにも対応しているのですが、スマートフォンとバーコードリーダーを利用したモバイルピッキングにも対応しています。そのため、お試し感覚で手軽に導入することも可能です。

また外部WMS連携ができて、外部倉庫と自社倉庫を シームレスに一元管理できます。

ECサイトについて不安がある方はぜひご相談ください

ECサイトについて不安がある方はぜひご相談ください

適切に在庫管理できるようになると、実店舗とECサイトの在庫を一元管理できるようになったり、余剰在庫や欠品を防げたりできます。さらにシステムを導入することで、販売データを分析でき、事業計画や事業の振り返りに役立てられます。

もしECサイトの在庫管理について悩みや疑問がある場合は、テクノデジタルにご相談ください。弊社ではECサイト運用のサポートを行っています。事業内容にあわせてソリューション提案いたしますので、お気軽にお問い合わせください。


投稿者

  • デジタルトレンドナビ編集部

    システム開発、Webサイト制作、ECサイトの構築・運用、デジタルトランスフォーメーション(DX)など、デジタルビジネスに関わる多岐の領域において、最新のトレンド情報や実践的なノウハウを発信してまいります。