2024.05.01
単品通販とは?メリット・デメリットや成功事例を紹介
単品通販を始めたいけど「特徴やメリットがイマイチわからない」と感じている方は多いのではないでしょうか?
なんとなくわかったつもりでいても、メリットやデメリットを把握しておかないと、運営がうまくいかない可能性もあります。
そこで今回は、単品通販の特徴やメリットについてご紹介します。
成功事例も合わせて取り上げているので、単品通販について詳しく知りたい方はぜひ参考にしてください。
単品通販とは?
単品通販とは、販売する商品の種類やカテゴリーを絞ったビジネスモデルのことです。
ひとつの商品のみを販売することに限らず、ひとつのブランド内で複数の商品やアイテムを販売する場合も単品通販に含まれ「単品リピート通販」とも呼ばれます。
単品通販はサブスクリプション形式や定期購入などがメインになるため、リピート率を高めることによって収益性がアップするのが特徴です。
また、オリジナル商品を提供したり店舗や販売会社を通さずにビジネスを行ったりするD2Cのビジネスモデルに該当するケースが多いです。
単品通販に向いている商品
単品通販にはある程度の期間が経ったら無くなってしまうものや買い足す必要がある消耗品が向いています。
例としては、以下のような商品です。
- 化粧品
- サプリメント
- 食品
- 健康食品
- ヘアケア商品
- 美容ドリンク
使い続けるうえでメリットがあるアイテムや他にはない独自性の高い商品を取り扱うことが重要で、自社のこだわりやアピールポイントをユーザーに訴求する必要があります。
単品通販と総合通販の違い
単品通販と総合通販の違いは、扱う商品数です。
単品通販は販売するアイテムやジャンルを絞ることで定期購入に重点を置いています。一方で総合通販は日用品からアパレル、家電など取り扱う商品が幅広く、ユーザーが自分の欲しい商品を見つけて購入できる作りになっています。
他にも、リピート通販はリピート客を増やすのが重要ですが、総合通販は年代や性別を問わず多くの顧客にサイトに訪れてもらうことが大切なので、集客方法も異なります。
単品通販のメリット
単品通販のメリットは、低予算で始められることやショップの価値を向上しやすい点などが挙げられます。
ここでは、4つのメリットについて詳しく解説していきます。
商品の品質や価値を向上させやすい
商品数を限定することで、ひとつ一つのアイテムに関する情報を詳しく伝えられることがメリットです。
商品の特徴やメリット、使用した材料や素材、製造方法など、こだわりや商品への思いをアピールしてユーザーに商品の価値を伝えやすくなります。
また、アイテムの数やジャンルを絞るということは、商品の開発や改良に注力できるため、高品質な商品を提供できることに繋がります。
顧客との直接的な関係の構築がしやすい
顧客と直接的に関係を構築しやすいのもメリットのひとつです。
単品通販は仲介業者や店舗を介さないD2C型のビジネスモデルが多いため、顧客のニーズや購入したユーザーからのフィードバックを直接受け取りやすいのが特徴です。
購入者の属性や購入履歴などのデータを活用して、ひとり一人に合わせたサービスやコミュニケーションも提供できます。
リピート購入や定期購入を促すので、長期的な関係性も築きやすいです。
収益を予想しやすい
収益が予想しやすくなるのもメリットです。
商品数を絞っているので、定期購入やリピート購入が増えると売上の予測が立てやすくなります。
また、限られたアイテム数だと、商品の需要や生産量の予測、在庫の管理などがしやすくなるのも魅力です。
初期費用が低コストで立ち上げられる
総合通販をスタートさせる際は多くの商品を揃えるため、初期費用が高くなってしまいますが、単品通販は仕入れや人件費といった初期費用が安く抑えられます。
そのため、参入障壁が低く、スモールスタートがしやすいのがメリットです。
また、取り扱う商品数が少ないため、商品の管理や配送作業といったバックヤード業務のコストも削減できます。
単品通販のデメリット
単品通販のデメリットは以下の2点が挙げられます。
デメリットを把握したうえで対策ができるように、運営プランを考えていきましょう。
新規顧客の獲得が難しい
単品通販はターゲットが限られてしまうため、顧客の数に限りがあり、新規顧客の獲得が難しいことがデメリットです。
また、単品通販市場は競合も多く、広告での集客が難しい状況にあります。
ターゲット層を見極めて適切なアプローチをして認知度を高めることが大切ですが、既存顧客に対してはいかにリピート購入してくれるかがポイントになってきます。
取り扱える商品数に限りがある
単品通販は扱うアイテムの数が限定的なのが特徴ですが、それがデメリットになる可能性もあります。
商品の売れ行きが悪くても他の商品で売り上げをカバーできないため、売れなかった場合は売上が立ちません。また、定期購入がメインなので、定期購入をする人が少し減っただけでも売上に影響が出ます。
そのため、ハイリスクなビジネスモデルであることは理解しておきましょう。
単品通販を成功させるためのポイント
単品通販を成功させるためのポイントは、常にユーザーの目線になって考えることです。
ここでは、意識すべきポイントを5つ紹介するので、運営を始める際の参考にしてみてください。
ターゲットを見極める
市場を調査・分析してターゲットを見極めることは、ビジネスを成功させるための重要なポイントです。
特に単品通販は販売する商品を絞っているため、ペルソナが定まっていないと適切なターゲットにうまく訴求できず、売上が鈍化してしまいます。
そのため、ペルソナの設定は明確にしておきましょう。
年代や性別はもちろんのこと、生活リズムや趣味嗜好、家族構成、悩みなどを細かく設定することでターゲット層を決めやすく、マーケティング施策にも繋がります。
使いやすく購入しやすいLPを制作する
LPの使いやすさ・見やすさも成功のポイントのひとつです。
サイトの使いやすさも購入率に影響する要因のひとつであり、ページの遷移数が多ければ多いほど離脱するユーザーが増えてしまいます。購入率を高めるためにも、LP上でフォームを入力して商品を買える「フォーム一体型LP」を制作するのがおすすめです。
また、商品説明の文章や画像の配置によっても印象が変わるので、それぞれの工夫も必要です。
初回購入時のハードルを下げる
初めての購入時には初回無料お試しやクーポンのプレゼントなど、購入のハードルを下げることも有効です。
単品通販は新規顧客の獲得が難しく、商品によっては自分の肌や体質に合うか不安に感じる人もいます。初回購入がしやすいように心理的なハードルを下げることで、ユーザーの購買意欲を高められます。
その他にも、以下のような「2ステップマーケティング」がおすすめです。
- お試しサイズを安く買えるようにする
- サンプルを付ける
- 初回割引を適用する
アップセル・クロスセル施策を実施する
アップセル・クロスセル施策を実施して顧客単価を上げるのも成功のポイントです。
クロスセルは既存顧客に対して関連する別の商品をすすめることで、アップセルはグレードの高い商品をすすめるビジネスモデルです。
- クロスセル:化粧水を購入したユーザーに対して乳液をすすめる
- アップセル:ビタミンCを含んだサプリメントを購入したユーザーにビタミンCとDを含んでいるサプリメントを紹介する(アップセル)
ただし、アップセルとクロスセルはやりすぎるとマイナスに働くこともあるので気を付けましょう。
リピーター増加施策を実施する
リピーターを増やすための施策も必要不可欠です。
単品通販は顧客の定期購入やリピート購入が収益の安定に繋がるため、リピート率を高めることが重要になります。
例えば以下のような施策を取り入れてみましょう。
- サブスクリプションで通常よりもお得に買えるようにする
- ステップメールで会員限定のクーポンを配布する
- ユーザーがマイページで配送期間を設定できるようにする
単品通販の成功事例
単品通販の成功事例を参考に運営に役立てることもできます。
ここでは、以下の3つを取り上げながら実際の事例をご紹介します。
どのような点を工夫しているのか、売上の向上に繋がった要因を参考にしながら自社のマーケティング施策に活かしてみてください。
ファンケル
ファンケルは「マイルドクレンジングオイル」や「カロリッミット」をはじめとする化粧品や健康食品、サプリメントを販売している会社です。
ひとつ一つの商品の機能とターゲットが明確になっており、同じ商品でも年代別の悩みに対応したシリーズ商品を展開しているのが成功の要因のひとつです。
また、定期便の初回割引や口コミキャンペーン、数量限定プレゼントなど、多くのキャンペーンを実施して新規顧客やリピーターの獲得に繋げています。
ドモホルンリンクル
ドモホルンリンクルは再春館製薬所が販売する化粧品です。
基礎化粧品は8点のみに絞ってターゲットも限定したことからリピート率が非常に高く、無料お試しセットのリピート率は94%と非常に高くなっています。
テレビCMで認知度を高めたこと、顧客と真摯に向き合っていることがヒットの要因になりました。まさに顧客満足度は売上に繋がることを体現している事例と言えます。
サントリーウエルネス
サントリーウエルネスはサプリメントやビューティーケア商品を販売する会社で、セサミンが人気商品となっています。
購入の際は90日分か30日分を選択でき、お届けコースであれば他の商品が10%オフで買えたりお届けサイクルを自由に変えられるなど、メリットがわかりやすく記載されているため、初回購入のハードルが低くなっているのも売上アップの要因です。
サプリメントに入っている栄養素の細かい解説もされており、「飲んでみたい」と思わせるような商品ページになっています。
ECサイトについて不安がある方はぜひご相談ください
単品通販は総合通販と異なり、扱う商品を絞ってリピート率を高めることを重要視するビジネス形態です。
ユーザーと深く関わりながら商品の価値を高められるのがメリットですが、そのためにはターゲット設定や使いやすいLPの制作、リピーターを増やす施策などが重要になります。
どうしたらニーズを満たせるのかを顧客の目線で考えながら、成功する運営を目指していきましょう。
テクノデジタルではECサイトに関するさまざまなサポートを行っております。サイト構築や運営、ECモールへの出店などお悩みのある方はぜひ一度お気軽にご相談ください!
投稿者
-
システム開発、Webサイト制作、ECサイトの構築・運用、デジタルトランスフォーメーション(DX)など、デジタルビジネスに関わる多岐の領域において、最新のトレンド情報や実践的なノウハウを発信してまいります。
新着情報
同じカテゴリの記事
新着記事
人気の記事