2023.12.11
ECサイトの売上を伸ばす方法は?施策で売上と集客力アップへ
ECサイトの担当者の中には、「なかなか思うように売上が伸びない」という悩みを抱えている人もいるのではないでしょうか。売上アップの鉄則を知ることで、現状を解決できるかもしれません。
本記事では、ECサイトの売上を伸ばす方法について紹介します。また、ECサイトで売上を伸ばすために知っておきたい3つの要素についても触れていきます。本記事を読むことで、自社の課題が分かり、売上向上のための施策が見つかるでしょう。ぜひ参考にしてみてください。
この記事でわかること
- ECサイトで売上を伸ばすための3つの要素
- 集客向上のための施策
- 客単価の向上の施策
目次
ECサイトで売上を伸ばすための3つの要素
ECサイトの売上は、「集客」「購入率」「客単価」の3つの要素で決まります。
- 集客…ECサイトにより多くのユーザーを集めるための施策
- 購入率…ECサイトに集まったユーザーのうち、どれだけのユーザーが購入したか
- 客単価…1人あたり何円買い物しているか
どれかひとつ優れていても、ほかのどれかができていなければ最高のパフォーマンスを発揮できません。つまり、上記の要素についてそれぞれを伸ばす施策を実施すれば売上がアップできるのです。
要因分析を行う
ECサイトの売上を伸ばすために、どの数値が悪いのか要因分析を行うことが重要です。ECサイトの分析すべき数値や要因としては、以下のものがあります。
- 離脱率の高いページ・低いページ
- 購買率の高い商品・低い商品
- 市場のニーズ
- 顧客の購入ルート
- ユーザー属性
- 競合サイト
数値を比較することで、自社のECサイトにどんな課題があるのかが分かるでしょう。
実際に分析する際は、「Google アナリティクス」や「Google Search Console」のようなツールがおすすめです。これらのツールはGoogleが無料で提供しているもので、使い方についてもインターネットの記事で紹介しています。
自社で分析を行うのが難しい場合は、サイト分析のみ外部の会社に依頼するのもいいでしょう。
ECサイトで売上アップにつながる施策【集客の向上】
ここからは、ECサイトの売上を伸ばすための、集客の向上につながる以下の施策を紹介します。
なお、これらの施策に共通しているのが、「期間限定」や「数量限定」などユーザーに刺さりやすいフレーズを用いて訴求することです。今買うことのメリットや魅力を訴求することで、購入の予定がなかったユーザーにも訴求できます。
ただし、同じフレーズを使いすぎると効果が薄れるので、優先順位を決めて使用するようにしましょう。
広告出稿
インターネット上で広告を出稿することで、ECサイトの集客を改善できます。
広告を出稿する大きなメリットは、ほかの施策に比べて比較的早く成果が出ることです。広告はユーザーの目に留まりやすい場所に表示されるため、アクセス数を伸ばしやすいです。
ただし、広告を打つには出稿費がかかります。費用対効果を考えないと赤字になるリスクがあるので、注意しましょう。
インターネットの広告には、以下のようにいくつか種類があります。
広告の種類 | 特徴 | 出稿できる場所 |
---|---|---|
リスティング広告 | 検索キーワードに基づいて表示 | 検索結果画面 |
リターゲティング広告 (リマーケティング広告) |
訪問済みのユーザーに対し広告を表示 | ポータルサイト 広告枠のあるWebサイト SNS |
ショッピング広告 | 商品の画像や名前・価格を表示 | 検索結果の最上部 |
アフィリエイト広告 | 成果報酬型の広告 | ブログ内 |
SNS広告 | SNSプラットフォームに配信 | SNSのバナー SNSの投稿 |
YouTube広告 | YouTube内で配信 | YouTubeのバナー 動画内 |
SEO対策
SEO(検索エンジン最適化)の施策も、集客改善に効果的な施策のひとつです。SEO対策は検索結果の上位表示を目指す施策のことで、ユーザーが検索するキーワードに対して悩みや疑問を解決するようなコンテンツを作成します。
SEO対策の大きなメリットは、低コストで集客を見込めることです。自社でコンテンツさえ制作できれば、広告費ほどのコストがかかりません。また、コンテンツを通じてファンを獲得することも可能です。
ただし、SEO対策で効果を出すには半年~1年ほどの時間がかかります。即効性がないので、すぐに効果を出したい場合には向いていません。
ECモールはコンテンツの発信が難しいものの、モール内でのSEO対策も必要です。ユーザーが検索しそうなキーワードを商品名や説明欄に盛り込むことで、検索結果に表示されやすくなります。
SNS活用
X(旧Twitter)やInstagramなどのSNSを活用すれば、ECサイトにも集客できます。
SNSはGoogleなどの検索エンジンとは違うアルゴリズムなので、興味のあるユーザーに届きやすいというメリットがあります。ただし、各媒体によってユーザー層が異なるため、どの媒体を使用すべきか事前にチェックしておきましょう。
SNSの延長として、インフルエンサーマーケティングという手法があります。インフルエンサーマーケティングとは、インフルエンサーに商品を紹介してもらう方法です。自社やブランドに知名度がなくても、インフルエンサーのファンであれば注目してもらえる可能性があります。
ほかにも、自社ブログを発信していくことも1つの手段です。自社商品の開発秘話や背景などを発信することで、他社との差別化になりブランディングにつなげられます。
リピーター増加のためのキャンペーン
ECサイトの売上を伸ばすには、リピーターの獲得も重要な施策です。
リピーターを獲得するメリットは、顧客の獲得コストが新規顧客よりも安いことです。新規顧客を獲得するには広告を打ち出したりする必要がありますが、既存顧客ならどんなアプローチをすればいいのかが分かりやすいので、効率的です。
具体的には、以下のような方法があります。
- メルマガ配信
- LINE公式アカウントの開設
- クーポン配布
メルマガ配信では、キャンペーンやセールの情報を配信します。ほかにも、お役立ちコンテンツのような記事を配信しても効果的です。
メールを使わない層には、LINEで友達になってもらうといいでしょう。キャンペーン情報やクーポン配布が可能です。
ターゲット選定
もし上記の施策を試しても効果を感じられなかった場合、ターゲット選定のやり直しが必要かもしれません。ターゲット選定が重要な理由は、どんなユーザーに来て欲しいのかを明確にしておかないと、施策をしてもターゲットに届かない可能性があるからです。
そこでターゲット選定を行う際は、以下2つのポイントを意識してみましょう。
- 誰に向けたサービスか
- 商品のオリジナリティ・強みは何か
誰に向けたサービスなのかを設定することで、どんな悩み・ニーズがあるのか見えてきます。それに対し、商品のオリジナリティや強みを訴求することで、刺さりやすくなります。
ECサイトで売上アップにつながる施策【購入率の向上】
ECサイトの売上を伸ばすためには、購入率の向上(CVR向上)が大切です。具体的には、以下のような施策があります。
ここからは、それぞれの施策について解説します。
商品検索サジェスト機能の導入
商品検索サジェスト機能により、顧客が欲しい商品を見つけやすくなるため購入率アップにつながります。
サジェスト機能とは、検索ボックスに入力したテキストから予測してキーワードを表示する機能です。近年では、画像も同時に表示されるサイトも出てきています。
サジェスト機能によりユーザーが検索する手間が省けるため、導線を最適化できます。また、画像が表示されれば、より一層興味を持ってもらえるきっかけになるでしょう。
LPO・サイトデザイン改善
LPOの実施やサイトデザインの改善も売上アップにつながります。
LPOとは、「ランディングページ・オプティマゼーション」のことで、LP(ランディングページ)を最適化する施策を意味します。LPは単一ページからなるもので、購入ボタンも設置されています。LPで訴求できれば、売上にも直結するでしょう。
LPOでは、以下のような施策が効果的です。
- CVボタンを見直す
- UI/UXを改善する
- ページ速度を速くする
また、Web接客ツールの導入も一つの方法です。チャットやボットにより、ユーザーの不安をその場で解決できるようになります。
カゴ落ち対策
購入率の改善位は、カゴ落ち対策も重要です。カゴ落ち対策とは、カートに入れた商品を購入しない「カゴ落ち」を防ぐことも売上向上のために欠かせない施策のことです。
ある調査によると、カゴ落ち率の平均は70%程度であると言われています。つまり、売上が1,000万円だと700万円ほどの機会損失が発生しているのです。
そこで、かご落ち対策として以下のような施策を取り入れてみましょう。
- 会員登録不要で購入できるようにする
- 送料無料にする
- 購入金額が事前に分かるようにする
カゴ落ち率が高い場合は、カゴ落ち対策ツールの導入も有効です。なお、かご落ち対策については以下の記事で詳しく解説しています。こちらも合わせてお読みください。
決済方法を増やす
決済方法の種類を増やすことでユーザーが使いたい方法で決済できるようになります。顧客満足度が向上し、売上アップにつながるでしょう。
基本的には、以下のような決済方法があるといいでしょう。
- クレジットカード決済
- キャリア決済
- QRコード決済
- 後払い決済
ECサイトとクレジットカード決済の相性は良く、ニーズもあるのでクレジット決済は必要です。また、後払い決済があれば今手元にお金を用意できなくても購入できるため、ハードルが下がります。
EFO(エントリーフォーム最適化)
ECサイトで購入率を向上させるには、EFOによる会員登録フォームや入力フォームの改善も有効です。
EFOとは「エントリーフォーム最適化」とも呼ばれ、ユーザーをフォーム完了まで導くための施策です。EFOにおいては、以下のような改善を取り入れてみましょう。
- 入力項目を減らす
- 入力ページを1ページに収める
- 入力フィールドにラベルを貼って分かりやすくする
- 郵便番号に応じて住所が入力される
- 入力漏れやエラー時は送信できなくする
商品紹介の改善
商品紹介を詳しくし、顧客が使っているイメージを掴みやすくすることも売上アップにつながります。代表的な方法は以下の通りです。
- 商品紹介を詳しくする
- 写真を増やす
- 動画を掲載する
- レビューを集める
商品紹介の基本として、テキストや写真を増やしましょう。説明が長くなる場合は、動画でまとめるのも効果的です。また、クーポン配布と引き換えにレビューを書いてもらうと、より信頼してもらえるでしょう。
手書きメッセージや手紙などの同梱物
商品を届ける際に、手書きメッセージや手紙などを同梱するのも売上を上げる手段です。手書きが理想ですが、難しい場合は手書き風のフォントでも構いません。
こうしたサンクスレターがあると、ほかのショップとは違った温もりを感じられます。競合と差別化できるとともに、デジタル化による味気なさをカバーできます。こうした積み重ねにより、ショップやECサイトの信頼関係を構築でき、ファンを獲得できるでしょう。
ECサイトで売上アップにつながる施策【客単価の向上】
ECサイトの売上を伸ばすための、客単価の向上につながる施策は以下の通りです。
また客単価を向上させるには、「○個または○円以上の購入で割引」というアップセルを狙う方法もあるので、合わせて検討してみてください。以下では、3つの施策について解説します。
レコメンド機能の改善
レコメンド機能を改善することで、ほかの商品もセットで購入するクロスセルを狙うことができます。
レコメンド機能とは、ユーザーに対しておすすめの商品を提示する機能のことです。ある商品に対してよく購入されている商品をおすすめとして表示します。これにより、欲しい商品にたどり着きやすいことから、クロスセルにつなげられるのです。
また、レコメンド機能があれば客単価だけでなく、購入率やリピート率の向上も同時に狙えます。
セット販売
セット販売をすることで客単価が上げられます。
セット販売とは、同じジャンルの商品を複数まとめてセットで販売する手法です。たとえば、防災時に役立つ商品を防災グッズとして1つにまとめるなどがよくあります。
セット販売のメリットは、客単価が上がることです。ユーザーにとっては買い物も簡単になり、満足感につなげられます。
一方で、受注から配送までの工程が複雑化することがデメリットです。業務工数が増えるため、ミスが起こるかもしれません。
一定以上の料金で送料無料
送料無料で配送することにより、客単価のアップにつながります。ユーザーは商品の値段だけでなく、送料と合計金額で購入するかどうかを決めます。送料無料だとお得感があるため、決断を後押しできるのです。
送料無料により、ECサイトへの集客効果を高められるメリットがあります。一方で、利益率や顧客単価が下がることがデメリットです。
ECサイトについて不安がある方はぜひご相談ください
ECサイトの売上は、集客・購入率・客単価の3つの要素で決まります。どれか1つでもできていない場合は、まだまだ売上を伸ばせるチャンスです。その場合は、ぜひこの記事でご紹介した施策に取り組んでみてください。
もしECサイトについてお悩みがありましたら、テクノデジタルにご相談ください。弊社ではECサイトの構築やアクセス解析、コンサルティングなどを行っています。ツールを用いながらお客様のECサイトの課題を見つけ、そのための施策を提案いたしますので、ぜひお気軽にご連絡ください。
EC業界の大きな傾向や市場規模については、こちらの記事でも詳しく解説されています。合わせてご確認ください。
参考:コロナでECにとってはビジネスチャンス!越境ECも近年急上昇中||株式会社パラダイムシフト
投稿者
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システム開発、Webサイト制作、ECサイトの構築・運用、デジタルトランスフォーメーション(DX)など、デジタルビジネスに関わる多岐の領域において、最新のトレンド情報や実践的なノウハウを発信してまいります。
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