2025.12.10
NotePM(ノートピーエム)」とは | 社内ナレッジを「見える化」する知識管理ツール
近年、社員の属人化するノウハウやマニュアルを社内で効率よく共有・継承するための「ナレッジマネジメント」ツールが注目されています。NotePM(ノートPM)は、日本市場向けに設計されたクラウド型のナレッジ管理サービスで、マニュアル作成、社内ポータル、FAQ、日報など“ストック型の情報”を一元管理することに特化しています。
操作性を重視したエディタや強力な検索機能で、社内の「知」を探しやすく・更新しやすくする点が特徴です。
目次
主な特徴と機能
NotePMは業務マニュアルや手順書、FAQ、会議メモといったドキュメントを「ページ」として蓄積でき、ウィキ的に編集・履歴管理が可能です。具体的な機能としては、リッチテキスト編集、タグ付けやカテゴリ管理、キーワードハイライト、差分/履歴管理、添付ファイル管理、アクセス権限設定などが揃っています。これにより、ドキュメントの作成から承認・改訂までの運用フローを整備しやすくなります。
また、検索のしやすさに重点を置いており、全文検索やタグ検索、フィルタリングで必要な情報に素早く到達できる点が評判です。社内で「探す時間」を減らすことは業務効率の改善に直結します。業種としてはコールセンター、医療クリニック、製造現場などドキュメントを多く扱う組織で導入実績があると言われています。
連携と自動化
外部サービスとの連携も強化されており、Zapier経由で多数のアプリと接続できるため、フォームからの投稿を自動でNotePMに格納したり、更新通知をSlackに飛ばすといったワークフロー自動化が可能です。APIやSAML/SSOなどの認証連携も提供され、エンタープライズ用途にも対応できます。
導入のメリット
- 属人化の解消:個人の頭の中にある「やり方」を文書化して共有することで、担当者不在時でも業務が滞らない。
- 教育・オンボーディングの効率化:新入社員や異動者への引き継ぎ資料を整備することで、立ち上がり時間を短縮できる。
- 品質の平準化:対応手順やチェックリストを標準化すれば、サービス品質を安定化できる。
- 監査・コンプライアンス対応:変更履歴やアクセス権を記録しておくことで、監査対応がしやすくなる。 これらは、ドキュメント管理を業務プロセスの一部として組み込むことで得られる現実的な効果です。
典型的な利用シーン
- コールセンターの応対マニュアルやFAQ集の整備
- システム運用手順やオンコール対応フローのドキュメント化
- 品質管理・製造ラインの作業手順の蓄積
- 営業の提案テンプレートや過去事例の蓄積と共有 これらは、業務の“平準化”と“属人化の解消”に直結するため、導入効果が見えやすい領域です。
導入時のポイントと運用のコツ
- 目的を明確にする:単に「ドキュメントを置く」だけでなく、何を改善したいのか(検索時間短縮、エスカレーション削減、研修短縮など)をKPI化して始めると効果が測りやすい。
- フォルダ/カテゴリ設計を簡潔に:過度に細かい分類は更新の障壁になる。まずは大枠のカテゴリで運用を始め、利用状況に応じて改善するのが実務的。
- テンプレートを用意する:書き方テンプレを用意しておくと、品質のばらつきを抑えられる。タイトル、目的、前提条件、手順、担当者、更新履歴といった項目を定める。
- 運用ルールと権限設計:誰がページを作成・承認・更新するのかを明確にし、古い情報の定期レビュースケジュールを設定する(例:半年ごとに見直し)。
- 現場で使われる仕掛け:Slack通知やフォーム連携で投稿を簡単にしたり、アクセスログから未読ページを洗い出して改善につなげる。これにより「書いて終わり」にしない工夫が重要です。
導入後の落とし穴と回避策
- コンテンツの陳腐化:作っただけで放置されると逆に混乱を招く。定期的なレビュー運用を必須にする。
- 使われない検索性の低さ:粒度が合わない分類は検索を困難にする。タグや全文検索の利用を促進する。
- 責任者不在:編集・承認の責任が曖昧だと更新が滞る。RACIを決めておく。 これらは運用ルールと定期フォローがあれば回避できる問題です。
導入検討時のコスト感と評価ポイント
NotePMはサブスクリプション型のクラウドサービスで、規模や必要機能によってプランが異なります。価格やトライアルの有無、サポート体制、SAML/SSOやAPIの有無、外部連携のしやすさ(Zapier等)を比較軸にすると良いでしょう。導入前はPoC(小規模での運用試験)を行い、実際の検索時間短縮や問い合わせ削減などの定量効果を確認するのが確実です。
まとめ
NotePMは日本語環境と日本企業の業務慣習に合わせて設計されたナレッジ管理ツールで、使いやすさ・検索性・連携性を兼ね備えています。導入して終わりにせず、目的設定・テンプレ整備・運用ルール・定期レビューをセットで計画することにより、現場で「使われる」知識基盤を構築できます。導入を検討する際は、まずは現状の課題(探す時間、引き継ぎ工数、品質バラつき)を整理し、PoCで効果を測定してから本格展開することをおすすめします。
投稿者
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システム開発、Webサイト制作、ECサイトの構築・運用、デジタルトランスフォーメーション(DX)など、デジタルビジネスに関わる多岐の領域において、最新のトレンド情報や実践的なノウハウを発信してまいります。
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