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2025.02.21

プライオリティとは?ビジネスでの使用場面や設定するメリット、設定方法も解説

プライオリティとは?ビジネスでの使用場面や設定するメリット、設定方法も解説

「職場でよく使われるけれど、具体的な意味や使い方がイマイチ分からない」「プライオリティ高めと言われたけど、どういうことだろう?」「プライオリティ低めといわれたけど、どう対応すればいいの?」

ビジネスの現場でよく耳にする「プライオリティ(priority)」という用語、皆さんはその意味をご存じでしょうか?

用語の正しい意味と活用法を理解することで、ビジネスシーンでのスキルが向上します。今後の業務に役立つ具体的な知識をお伝えしますので、ぜひ最後までお読みください。

この記事でわかること

  • プライオリティ設定の基本と重要性
  • タスクの優先順位付けと所要時間の算出方法
  • メンバーへのタスク振り分けと進捗確認のポイント
  • 定期的な更新の必要性とその方法

「プライオリティ」の意味

「プライオリティ」の意味

「プライオリティ」とは、物事の優先順位や重要性を示す言葉です。ビジネスにおいては、最も重要なタスクや目標を明確にし、効率的にタスクを処理したいときに使用されます。この言葉は、ラテン語の「prioritas」(優先、重要性)に由来し、「何が先に来るべきか」や「何が最優先なのか」を意味します。

例えば、ディズニーランドの「プライオリティパス」をイメージすると、より感覚的に理解できるかもしれませんね。

プライオリティの使用場面と例文

プライオリティの使用場面と例文

「優先」や「優先順位が高い」と「プライオリティ」の意味はさほど変わりません。「プライオリティ」の意味が分かったところで次は、使用場面についてみていきましょう。 以下、個別の使用例です。

プライオリティを置く

「プライオリティを置く」とは、特定のタスクや目標を優先的に扱うことを意味します。

例:ビジネスシーン(重要な業務に集中する姿勢を示します)
このプロジェクトにプライオリティを置いて、他の業務を後回しにしましょう

プライオリティがある

「プライオリティがある」とは、特定の案件やタスクに対して優先権があることを意味します。

例:交渉シーンなど(優先権がある状態を示します)
われわれにはプライオリティがあるので、他社より先に取引先により有益な交渉条件を提示できます

プライオリティが高い・低い

「プライオリティが高い」とは、タスクや案件の重要度が高いことを意味します。

例:ビジネスシーン(優先度を示します)
・この案件はプライオリティが高いので、他のタスクはいったん止めて対応しましょう
・この案件はプライオリティが低いので、他のタスクの後に回してかまいません

プライオリティを獲得する

「プライオリティを獲得する」とは、特定の案件やタスクに対して優先権を得ることを意味します。

例:ビジネスシーン(優位な交渉力を得た状態を示します)
プロジェクトの進行を有利にするために、われわれはこの案件のプライオリティを獲得しました

トッププライオリティ

「トッププライオリティ」とは、最も重要で優先度が高いタスクや案件を指します。

例:ビジネスシーン(最優先で対処するべき事項を示します)
このプロジェクトはトッププライオリティなので、全リソースを投入して取り組みましょう

プライオリティを設定するメリット

プライオリティを設定するメリット

プライオリティを設定するメリットをご紹介します。

  • 業務の効率化
  • 長時間労働の抑制

業務の順位を明確にすることで、重要なタスクに集中し、スムーズな作業ができるからです。詳しく見てみましょう。

メリット①|業務の効率化ができる

プライオリティを設定することで、案件やタスクの優先順位が明確になり、業務を効率的に進めることが可能です。そして、優先度の高いタスクにリソースを集中させることで、重要な仕事が迅速に処理され、全体の作業効率が向上するでしょう。

また、業務は毎回必ずスムーズにいくとは限りません。例えば業務の遂行中、突発的な事案が発生したとします。

以下2つの例を見てみましょう。

  • 突発的な事案への対応が急がれる場合:既存のタスクを見直し、突発的な事案へ対応します。(事案に対しプライオリティを高く設定)
  • 突発的な事案への対応が既存のタスクに対して重要でない場合:既存のタスクを優先して進め、突発的な事案は後回しにしたり、他の方へ対処してもらったりします。(事案に対しプライオリティを低く設定)

プライオリティを設定しておくことで、突発的な事案が発生した際にも柔軟に優先順位を調整し、効率的に対応できます。

メリット②|長時間労働の抑制ができる

プライオリティを設定することで、タスクや案件の優先順位が明確になります。優先順位がはっきりしていれば、重要な業務に集中できるため、効率的に作業を進めることができ、結果として長時間労働を減らすことができます。

また、無駄な残業が減ることで、社員の満足度や生活の質(Quality of Life)が向上するでしょう。

効率的な仕事の進め方が確立されることで、社員のストレスが軽減され、仕事とプライベートのバランスが取りやすくなります。

社員に精神的余裕が生まれ、働きやすい環境が整うでしょう。

クラウド型の業務管理ツールを使うことで、ミス防止や業務の管理ができます。以下のツールもご参考ください。

作業手順が複雑な業務の管理なら「octpath」がおすすめです。

プライオリティの設定方法

この章ではプライオリティの設定方法を以下の三つのポイントに絞って説明します。

  • 緊急度・重要度のマトリクスを使用
  • タスクの所要時間を算出
  • メンバーと共有する

それでは一つずつ見ていきましょう。

緊急度・重要度のマトリクスを使用

複数のタスクを抱えていると、優先順位の決定が困難な場合があります。この時、緊急度・重要度のマトリクスを使用すると、タスクの優先順位を簡単に決定可能です。

マトリクス図の描き方

縦軸に「緊急度」横軸に「重要度」を下図のように描きます。

マトリクス図の描き方

優先度の分類

優先度1 緊急度が高く、重要度も高いタスク 即座に対応が必要で、放置すると重大な問題を引き起こす可能性があります。
最優先で取り組みましょう。
優先度2 緊急度は低いが、重要度が高いタスク 長期的な成功や重要な成果につながります。計画的に時間を割いて進めることが重要です。
優先度3 緊急度が高いが、重要度は低いタスク 速やかな対応が必要ですが、重要度が低いため、得意な人に任せるなどして効率よく処理しましょう。
優先度4 緊急度も重要度も低いタスク 最も後回しにしても問題ありません。重要なタスクに集中するために、削減するか後回しにしましょう。

優先順位をつける際には、ただ高い優先順位のタスクに集中するだけでなく、「何をしないか」を考えることも大切です。

時間を有効に使うためには、削減できるタスクを見極めることが重要です。

さらに効率的に進めるためには、優先度が決められる、TODOリストの作り方や活用法についての記事を参考にしてください。

タスクの所要時間を算出

タスクを完了させるまでの時間を算出することは、プライオリティ設定の効率化に重要な要素です。

具体的に、タスクにかかる時間を判断することで、以下のメリットがあります。

メリット 説明
計画の実現性向上 ・タスクの所要時間を把握することで、実行可能な計画が立てられ、リソース配分が容易になる タスクAに3時間、タスクBに1時間などの所要時間を見積もり、計画を立てる 
スケジュール調整が容易 ・時間を見積もることで、スケジュール調整がスムーズに行える
・予期せぬ問題にも対応可
見積に若干余裕を持たせることで急な事態に対応する
作業の遅れ予防 ・遅延のリスクを低減し、業務の流れをスムーズに保つ タスクの進行状況を定期的に確認し、スムーズに進行しているかをチェック

※一度作成した所要時間リストは先輩や長年その部署にいる方に見てもらい、所用時間についてのアドバイスを必ずもらいましょう。経験則から得られる知見は非常に貴重かつ有効です。

メンバーと共有する

プライオリティを設定した後は、タスクを優先順位に沿って各メンバーへ適切に振り分けることで全員が自分の役割を理解し、効率的に作業を進めることが可能です。

さらに、最も重要なタスクに最適なリソースが投入され、チーム全体の作業効率が向上します。定期的な進捗確認により、問題が早期に発見され、必要な調整やサポートを迅速に行えます。

メンバー間での作業結果を自動でチェックし、担当者設定もカンタンにできる以下のツールもご活用ください。

作業手順が複雑な業務の管理なら「octpath」がおすすめです。

プライオリティを設定・活用する際のポイント

プライオリティ設定を効果的に活用するためには、以下のポイントを押さえましょう。

ポイント 説明
基本情報を記載 プロジェクトの概要や目的、参加メンバーの役割などを明確に記載
目次や予定時間を記載 プロジェクトやタスクの目次を設定し、予定時間を明記してスケジュール管理を行う
配布資料について記載 共有する資料や関連文書についての情報を記載(リンクを貼るなど)し、各メンバーがアクセスできるようにする

さらに追加のポイントも見てみましょう

ポイント①|プライオリティの低い業務はスキマ時間を活用

プライオリティの低い業務は、緊急度と重要度が両方とも低いタスクです。これらのタスクは、通常の業務の合間に行うことで効率よく処理できます。

例えば、会議の合間や業務の合間に、簡単な整理整頓や軽微な事務作業を進めると良いでしょう。

重要な業務に集中する時間を確保しつつ、プライオリティの低いタスクも無駄にせず、忘れずに処理できます。スキマ時間をうまく活用することで、業務全体の効率を高め、タスク管理の負担を軽減できます。

ポイント②|定期的に更新する

プライオリティの設定と活用には、定期的な更新が欠かせません。以下のポイントに留意して、効果的に更新を行いましょう。

  • 新しいタスクが入ったら都度アップデート 新たなタスクや変更が発生した際には、すぐにプライオリティリストを更新します。 これにより、全体の進捗状況を把握しやすくなり、リソースの再配分がスムーズに行えます。
  • タスクの進捗度合いによってアップデート 各メンバーの作業進捗を定期的に確認し、進捗状況に応じてプライオリティを調整します。 これにより、遅れが生じた場合でも早期に対応でき、プロジェクトの遅延を防ぎます。
  • 客先の要望を取り入れる クライアントからの新たな要望や変更に迅速に対応するために、プライオリティリストをアップデートします。 顧客の期待に応えつつ、プロジェクトを円滑に進めるためには、柔軟な対応が重要です。

定期的な更新を行うことで、プロジェクトの効率的な進行を維持し、問題が発生した際にも迅速に対応できます。

まとめ

まとめ

プライオリティの設定と活用は、業務の効率化に欠かせません。まず、緊急度と重要度を基にタスクを分類し、優先順位を設定します。次に、タスクの所要時間を見積もり、実行可能な計画を立てます。タスクは適切にメンバーに振り分け、進捗を定期的に確認して、問題が早期に解決できるようにします。

また、新しいタスクや変更に応じてプライオリティリストを更新し、クライアントの要望に柔軟に対応することで、プロジェクトをスムーズに進行させましょう。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

投稿者

  • デジタルトレンドナビ編集部

    システム開発、Webサイト制作、ECサイトの構築・運用、デジタルトランスフォーメーション(DX)など、デジタルビジネスに関わる多岐の領域において、最新のトレンド情報や実践的なノウハウを発信してまいります。