2025.01.23
Redmineとは?初心者にわかりやすくインストール方法や使い方を解説

「Redmineを使いたいが、インストールのやり方がわからない」「Redmineにはどんな機能があるの?」このようなお悩みを抱えていませんか。
Redmineは、プロジェクト管理や課題管理に特化したオープンソースのツールです。プロジェクト管理を効率化したいと考えている方や課題の進捗をしっかりと管理したい方にとって、Redmineは役立ちます。
本記事では、初心者の方でもわかりやすくRedmineのインストール方法や基本的な使い方を解説します。この記事を通じて、Redmineの基本的な使い方やメリットを理解し、プロジェクト管理のスキルを一歩進めましょう。
目次
Redmineとは

Redmineとは、プロジェクト管理や課題管理に特化したオープンソースのツールです。シンプルなインターフェースながら、多機能で柔軟性に富んでおり、さまざまな業種や規模のチームで活用されています。 無料で利用できるオープンソースのため、コストを抑えつつ高機能なツールを導入したいと考えている企業やチームにとって、Redmineは非常に有力な選択肢となるでしょう。
【初心者向け】Redmineのインストールとログイン方法

このセクションでは、Redmineを初めて利用する方のために、インストール手順とログイン方法をわかりやすく説明します。
Redmineのインストール方法
Redmineのインストール方法は、初心者でも簡単に実行できます。
①前提条件の確認
Redmineのインストールには、以下の前提条件が必要です。
- Ruby:RedmineはRubyで動作するために必要
- Ruby on Rails:RedmineはRailsフレームワークを使用する
- データベース:MySQL、PostgreSQL、SQLiteなどのデータベースが必要
② Rubyのインストール
RubyInstallerの公式サイトから最新のRubyバージョンをダウンロードし、インストールします。
インストール中に、「Add Ruby executables to your PATH」のオプションにチェックを入れてください。
③必要なパッケージのインストール
コマンドプロンプトを開き、以下のコマンドを実行して、必要なRubyのパッケージ(RailsやBundlerなど)をインストールします。
gem install bundler gem install rails |
④データベースのセットアップ
MySQLやPostgreSQLをインストールし、データベースを設定します。MySQLの場合は、mysql2というgemを使用します。
gem install mysql2 |
⑤Redmineのダウンロード
Redmineの公式サイトから、最新のRedmineをダウンロードします。ダウンロードしたファイルを解凍し、適当なフォルダに配置します。
⑥データベースの設定ファイルを編集
Redmineフォルダ内のconfig/database.ymlを編集し、使用するデータベースの設定を行います。
production: adapter: mysql2 database: redmine host: localhost username: root password: “your_password” encoding: utf8 |
⑦必要なGemのインストール
Redmineフォルダでコマンドプロンプトを開き、以下のコマンドを実行して、必要なGemをインストールします。
bundle install –without development test |
⑧Thinサーバーのインストール
Thinサーバーをインストールするには、以下のコマンドを実行します。
gem install thin |
⑨データベースの初期設定
以下のコマンドを実行して、データベースを初期化します。
bundle exec rake generate_secret_token RAILS_ENV=production bundle exec rake db:migrate RAILS_ENV=production bundle exec rake redmine:load_default_data |
⑩ThinサーバーでRedmineを起動
以下のコマンドを実行して、ThinサーバーでRedmineを起動します。
bundle exec thin start -e production |
デフォルトでは、Thinサーバーはポート3000で動作します。ブラウザでhttp://localhost:3000にアクセスすると、Redmineの画面が表示されます。
⑪Thinサーバーの設定 (オプション)
Thinサーバーをバックグラウンドで動作させたい場合は、以下のようにオプションを付けて起動します。
bundle exec thin start -e production -d |
また、設定ファイルを生成して設定を簡素化することもできます。
bundle exec thin config -C config/thin.yml |
この手順でWindowsにRedmineをインストールし、Thinサーバーを使用してRedmineを起動することができます。
Redmineのログイン方法
Redmineにログインする方法は非常にシンプルです。
- インターネットブラウザを開く
- Redmineのインストール時に設定したURLを入力
- インストール時に作成した管理者アカウントのユーザー名とパスワードを入力 ※
- ログインボタンをクリック
※管理者以外のアカウントを作成している場合、そのアカウント情報を使用してログインすることも可能です。
【初心者向け】Redmineのおすすめの使い方

Redmineは、多機能なプロジェクト管理ツールとして多くのユーザーに利用されています。ここでは、初心者の方でもすぐに活用できる基本的な使い方を4つ紹介します。
- プロジェクトの作成
- チケットの登録
- チケットの進捗管理
- プロジェクトのバージョン管理
基本的な使い方をマスターし、プロジェクト全体の見通しを良くして、効率的に作業を進めましょう。
プロジェクトの作成
Redmineでプロジェクトを作成する手順は以下の通りです。
- Redmineにログイン
- 上部のメニューから「プロジェクト」を選択
- 右上の「新しいプロジェクト」をクリックして、プロジェクト作成画面に進む
- プロジェクト名、識別子、説明を入力 ※
- 「作成」ボタンをクリック
※プロジェクト名はわかりやすく、識別しやすいものを選びましょう。識別子はURLに使われるため、半角英数字で入力します。説明にはプロジェクトの目的や概要を記載すると、他のメンバーにも伝わりやすいです。 これで、チームメンバーと一緒にタスク管理や進捗確認ができるようになります。
チケットの登録
Redmineのチケット機能は、プロジェクト管理において非常に重要な役割を果たします。チケットとは、タスクや問題、バグなどプロジェクト内で追跡すべき事項を記録するためのものです。
チケットを適切に登録することで、プロジェクトの進捗状況を正確に把握し、効率的に管理することができます。
- Redmineのメインメニューから「新しいチケット」を選択
- チケットのタイトルや説明、担当者、優先度、期日などの詳細を入力
これらの情報をしっかりと記入することで、チームメンバー全員がチケットの内容を理解しやすいです。
チケットの進捗管理
Redmineのチケット機能は、プロジェクトの進捗管理において有用です。チケットを利用することで、各タスクの進行状況を詳細に追跡ができます。 チケットには担当者、期限、優先度などの情報を設定できます。これにより、誰が何をいつまでに行うべきかが明確になり、タスクの抜け漏れを防ぐことが可能です。 また、チケットにはステータスを設定することができ、タスクの進捗状況を一目で把握することができます。
プロジェクトのバージョン管理
Redmineのプロジェクトバージョン管理機能は、ソフトウェア開発やその他のプロジェクトで重要な役割を果たします。
バージョン管理とは、プロジェクトの進捗や成果物をバージョンごとに管理することを指します。なので、どの時点でどの機能が追加されたかやどのバグが修正されたかなどを簡単に把握が可能です。
Redmineでは、プロジェクトのバージョンを作成し、そのバージョンに関連するチケットやタスクを割り当てることができます。
Redmineの基本的な機能

Redmineの基本的な機能は、多様なプロジェクト管理ニーズに対応できる点で非常に優れています。
- チケット機能
- ガントチャート機能
- WiKi
- リポジトリ
- ニュース
これらの機能を活用することで、Redmineはプロジェクトの効率的な管理をサポートし、チームの生産性を向上させることができます。
チケット機能
Redmineのチケット機能は、プロジェクト管理の中核を成す重要な機能です。チケットには、タイトルや詳細な説明、担当者、期限、優先度などの情報を設定できます。
他にも、進捗状況やステータスの更新も可能で、タスクの進行状況をリアルタイムで追跡が可能です。
さらに、チケットはカテゴリーやタグで整理できるため、プロジェクトの複雑さが増しても、タスクを簡単に見つけることができます。
ガントチャート機能
Redmineのガントチャート機能を利用することで、プロジェクトの進行状況を視覚的に把握することができます。
ガントチャートは、タスクの開始日と終了日、そして進捗状況を一目で確認できるため、プロジェクト全体のスケジュール管理が簡単になります。
ガントチャート機能を使えば、各タスクの依存関係も明確にできます。
WiKi
RedmineのWiKi機能は、プロジェクトに関する情報を整理し、チーム全体で共有が可能です。WiKiページを作成することで、プロジェクトの計画書や仕様書、会議の議事録などを一元管理できます。そのため必要な情報を簡単に見つけ出すことができ、チームメンバー全員が最新の情報にアクセスできます。
WiKiは、リンクを使って他のWiKiページや外部リソースに簡単に飛ぶことができるため、情報の連携がスムーズです。
リポジトリ
Redmineのリポジトリ機能は、プロジェクト管理において重要な役割を果たします。リポジトリとは、ソースコードやドキュメントなどのファイルを一元管理する場所のことです。
Redmineは、GitやSubversion(SVN)などのバージョン管理システムと連携することで、リポジトリの管理が容易です。
この機能を活用することで、プロジェクトメンバーはコードの変更履歴を追跡したり、特定のバージョンに戻したりすることができます。
また、リポジトリ機能を使えば、コミット履歴をチケットに紐付けることができるため、変更内容がプロジェクトのどの部分に影響するのかを簡単に把握することができます。
ニュース
Redmineには「ニュース」機能があり、プロジェクト内での重要な情報を共有するのに非常に役立ちます。
ニュース機能を使えば、プロジェクトに関する最新情報や重要な発表をチーム全体に一斉に伝えることができます。
ニュースはプロジェクトのトップページに表示されるため、メンバー全員がすぐにアクセスできます。
業務フローとタスク管理を掛け合わせた”プロセスタスク管理”ツールなら「octpath」もおすすめです。
Redmineを使うメリット

Redmineを使うメリットは次の3点が挙げられます。
- 無料で様々な機能を使える
- プラグインが充実していて便利に使える
- 様々なツールと連携ができる
Redmineを活用することで、プロジェクト管理の効率が飛躍的に向上し、成功率を高めることが期待できます。
無料で様々な機能を使える
Redmineは、無料で多くの機能を提供しています。オープンソースソフトウェアであるため、誰でも自由にダウンロードして利用できます。
コストをかけずに高機能なツールを導入できる点は大きなメリットです。Redmineには以下の機能があります。
- チケット機能
- ガントチャート機能
- WIKI
- リポジトリ
- ニュース
プロジェクト管理に必要な機能が標準で搭載されています。これらの機能を活用することで、プロジェクトの進行状況を一元管理し、チーム全体の生産性を向上させることができます。
プラグインが充実していて便利に使える
Redmineの大きな魅力の一つは、その豊富なプラグインにあります。プラグインを利用することで、Redmineの基本機能を大幅に拡張し、さまざまなニーズに対応することができます。主なプラグインは次の通りです。
プラグイン | 内容 |
---|---|
Redmine Issue Template | チケットのテンプレートが作成可能 |
View Customize | 表示名や文字の大きさなど見た目のカスタマイズができる |
redmine issue badge | 担当中のチケットをトップページに表示してくれる |
Redmine Slack | チケットやWikiの更新をリアルタイムでSlackに通知してくれる |
Redmine Chatwork | チケットやWikiの更新をChatworkへ連絡してくれる |
プラグインの導入は比較的簡単で、Redmineの公式サイトやコミュニティサイトからダウンロードし、インストールするだけで特定の業務フローやプロジェクトの要件に合わせたカスタマイズが可能です。
様々なツールと連携ができる
Redmineは、多機能なプロジェクト管理ツールであるだけでなく、他の様々なツールと連携できる点も大きな魅力です。「Git」や「Subversion」などのバージョン管理システムと統合でき、ソースコードの変更履歴をRedmine上で直接確認できます。 これらの連携機能を活用すれば、Redmineを中心に据えた効率的なプロジェクト管理が実現が可能です。
Redmineを使う際の注意点やデメリット

Redmineは非常に便利なプロジェクト管理ツールですが、利用する際には以下の4つの注意点やデメリットもあります。
- コミュニケーション機能がついていない
- 無料版はサポートがほとんどない
- 初心者には使いにくい面がある
- ITリテラシーが必要になる
これらの点を考慮し、Redmineを導入する際には、事前に十分な準備と学習が必要です。
コミュニケーション機能がついていない
Redmineは多機能な管理ツールですが、標準でコミュニケーション機能が搭載されていない点には注意が必要です。
プロジェクト管理において、チーム内の円滑なコミュニケーションは重要です。しかし、Redmineだけではリアルタイムのチャットやビデオ会議、コメント機能などが不足しているため別のコミュニケーションツールを併用する必要があります。
無料版はサポートがほとんどない
Redmineの魅力の一つは、無料で多機能なプロジェクト管理ツールを利用できる点です。しかし、無料版にはサポートがないというデメリットがあります。
無料版を使用する際には、トラブルが発生した場合に自力で解決する必要があります。公式のサポートがないため、設定やカスタマイズに関する疑問や問題が発生した場合には、Redmineの公式ページをよく読み込まないといけません。
初心者には使いにくい面がある
Redmineは多機能で柔軟なプロジェクト管理ツールですが、初心者には使いにくい面もあります。Redmineの初期設定やカスタマイズにはある程度の技術知識が必要です。多くの機能がある分、使いこなすまでに時間がかかることが多く、初心者にとっては学習曲線が急です。
ITリテラシーが必要になる
Redmineは多機能で柔軟なプロジェクト管理ツールですが、ある程度のプログラミング知識が必要です。
導入までの道のりが難しいのもそうですが、構築や保守・運用を行うにもITリテラシーがないといけません。無料で豊富な機能が使えるのは魅力的ですが、その分サポートや手順についての情報が少ないため、自力で行わないといけません。専門知識がなく運用が難しいと思う人はクラウド型の有料版も視野に入れましょう。
業務フローとタスク管理を掛け合わせた”プロセスタスク管理”ツールなら「octpath」もおすすめです。
まとめ

ここまで、Redmineのインストール方法や利用する際のメリット・デメリットについて詳しく解説しました。Redmineは無料版でも多くの機能が使えるツールです。
Redmineを導入することで、さまざまなプラグインを入れて自分たちに使いやすくカスタマイズができたり、外部ツールとも連携させて進捗状況を管理しやすくできたりします。
初心者でも使いやすい進捗管理ツールを選びたいなら「octpath」がおすすめです。
投稿者
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システム開発、Webサイト制作、ECサイトの構築・運用、デジタルトランスフォーメーション(DX)など、デジタルビジネスに関わる多岐の領域において、最新のトレンド情報や実践的なノウハウを発信してまいります。
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