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2024.07.19

フローチャートを並列処理で作成するには?注意点やポイントも解説

フローチャート

「フローチャートを使って、並列にタスク処理したいけど、どうしたらいいのか?」

「フローチャートを並列処理する際に、してはいけないことはあるのか?」

フローチャートとは、業務プロセスやシステムの流れを視覚化するための強力なツールです。並列処理をフローチャートで、複数のタスクが同時に進行するプロセスを明確に示すのに役立ちます。


本記事では、並列処理のフローチャートを作成する流れと、注意点や作成するポイントを解説します。この記事を読むと、並列処理でのフローチャートの書き方を理解して、ビジネスに活用できます。

フローチャートについてはこちらの記事でも詳しく解説しているため、参考にしてください。

並列処理でフローチャートを作成する方法

並列処理でフローチャートを作成する方法

並列処理は、複数のタスクを同時に進行させる方法です。複数のタスクを同時に進行させる必要のある業務は多々あります。

例えば、入社手続きで人事部、配属先、情報システム部が同時に進行させる場合がこれに該当します。フローチャートの場合、一つのタスクから複数の矢印を伸ばし、複数のタスクに繋げて並列処理を表現可能です。


並列処理を作成する際は、以下の2つのステップが必要です。

まず、始めの作業記号に業務内容を明確に表記して、どのタスクから分岐するかを示し、タスクを並列に配置することで各タスクが独立していることを示します。

最後に、並列に配置したタスクをゴールに向かって矢印を繋げます。これにより、複数のタスクが効率的に進行し、最終的な目標に向かうことが可能です。

並列処理でフローチャートを作成する際の注意点

並列処理でフローチャートを作成する際の注意点

複数のタスクを処理するために、並列処理は有効な方法です。しかし、フローチャートで作成する場合、使う必要のない記号を使って表現したり、作業時間が異なるタスクを並べたりすると、並列処理がうまく行えません。

ここでは、フローチャートでの並列処理を作成する際の以下の注意点2点を解説します。

並列処理では条件分岐記号は使わない

フローチャートでの並列処理をする際の注意点1つ目は、フローチャート内で条件分岐記号を使用しないことです。

条件分岐記号は、一連のタスクが互いに依存していることを示すために使われます。しかし、並列処理の世界では、タスクが独立していることが重要なためです。そのため、条件分岐記号を使うと条件分岐記号は処理の流れを一方向に限定し、タスクの自由な実行を妨げるからです。


並列処理では、各タスクが他のタスクの完了を待たずに実行されるべきであり、待たずにタスクが同時に処理されると全体の処理速度が向上します。条件分岐記号を使わずに並列処理を設計すると、システムの効率性と生産性を高められます。並列処理によるアプローチは、特に大規模なデータセットを扱う場合や、リアルタイムでの高速処理が求められる状況において活用可能です。

条件分岐記号の使用を避けることは、並列処理のパフォーマンスを最大化するための鍵となります。

並列処理に作業時間に差がある業務を入れない

フローチャートでの並列処理をする際の注意点2つ目は、フローチャート内に配置するタスクに作業時間に差がある業務を入れないことです。

並列処理に組み込む業務の作業時間に差があると、正しく処理されずに業務プロセスの効率が低下します。並列処理では、各タスクを同時に開始して、できるだけ同時に完了することが重要です。しかし、この原則を無視して、並列処理に組み込む業務の作業時間に差があると、正しく処理されずに業務プロセスの効率が低下します。


例えば、一部のタスクが他のタスクよりも時間がかかる場合、短時間で完了するタスクは待機状態になり、並列処理のメリットが無くなります。

したがって、タスクの優先順位を考慮し、作業時間に大きな差がある業務を避けると、効率的なプロセスが実現可能です。

並列処理でフローチャートを作成するポイント

並列処理でフローチャートを作成するポイント

並列処理フローチャートは複数の業務プロセスを視覚化できます。処理を行う際に、フローチャートの内容を確認することで、わかりやすい並列処理フローチャートが作成可能です。

ここでは、以下の並列処理フローチャート作成のポイントを2つ解説します。ポイントを理解して、正確でわかりやすいフローチャートを作成しましょう。

実際の業務を記載する

並列処理フローチャートを作成するポイント1つ目は、実際の業務を正確に記載する点です。

実際の業務を正確に記載すると、業務プロセスを視覚化でき、チーム全体が各ステップを明確に把握し、迅速な対応が可能になります。

フローチャートは、複数のタスクを並列で処理することが可能で、フローチャートのタスク数に制限はありません。階層を深くして、さらに並列処理を組み込むのも可能です。


例えば、顧客サービスのフローの場合、問い合わせ対応やエスカレーションプロセスを具体的に示すことで、一貫した品質のサービスを提供し、顧客満足度の向上が可能です。

実際の業務を明確に記載すると、並列処理可能な業務プロセスを視覚化できるため、組み込む業務は事前に把握しましょう。

本当に並列処理すべきか確認する

並列処理フローチャートを作成するポイント2つ目は、フローチャートで並列処理すべきか確認する点です。

フローチャートを作成する前に、各タスクを個別に評価し、並列処理が本当に効果的か検討しないと、並列処理をする意味がありません。


例えば、データの入力と処理は並列に行える可能性がありますが、入力したデータを使って結果を出力するタスクは、処理が完了するまで待たないといけません。

また、小さなタスクや短時間で完了するタスクには、並列処理で進行するには適さない場合もあります。リソースの競合や同期の問題も発生し得るため、これらの点を考慮して、最適な処理方法を選択する必要があります。


並列処理は、複数のタスクを同時に進行して全体の処理時間を短縮する手法です。しかし、すべてのタスクが並列化に適しているわけではありません。タスク間の依存関係や、リソースの利用状況など、多くの要因を考慮して、本当に並列処理すべきか判断しましょう。

フローチャートでの並列処理を利用してビジネスに活用しよう!

フローチャートでの並列処理を利用してビジネスに活用しよう!

ここまで、フローチャートを並列処理での作成方法や作成するポイントを解説しました。

複数のタスクをフローチャートを用いて、並列処理を行うことは、プロセスの効率化に大きく寄与します。しかし、問題なく並列処理するには、注意点や作成する際のポイントを抑えるのが成功の鍵です。正しくフローチャートでの並列処理を行うと、会社内の生産性向上に繋がります。並列処理フローチャートを理解して、ビジネスに活用しましょう。


投稿者

  • デジタルトレンドナビ編集部

    システム開発、Webサイト制作、ECサイトの構築・運用、デジタルトランスフォーメーション(DX)など、デジタルビジネスに関わる多岐の領域において、最新のトレンド情報や実践的なノウハウを発信してまいります。