2024.05.23
【完全マスター】見やすい課題管理表を5ステップで作成
「課題管理表を作ってやるべきことを明確にしたい」
「そもそも課題管理表をどうつくればよいのか?」
「課題管理表に使えるテンプレートはある?」
プロジェクトを進める中で、想定しなかった問題や課題が発生し、対応に困ったことはありませんか?
また、都度発生する課題に対して、詳細の記録や共有をしておらず「誰が」「どこまで」「何を着手しているか」を把握できていないということはありませんか?
問題や課題に対応する詳細を把握していなかったり、優先順位を決めずに進めてしまったりして、後に取り返しのつかないミスに発展してしまう可能性があります。
そこで、課題管理表を作成し、「いつどこで、どういった内容の課題が発生したのか」「いつまでに対応できるのか」「優先して対処すべき課題はどれか」などをしっかりと可視化し、プロジェクトに関わるメンバー全員が把握できるとしたらいかがでしょう。
プロジェクトを効率的に業務を進めることが可能だと思いませんか?
この記事でわかること
- 課題管理表とは
- 課題管理表の作り方5ステップ
- 課題管理表作成におすすめのツール
目次
課題管理表について
課題管理表は解決すべき課題を明記した表です。
また、プロジェクトに参画しているメンバーで共有し、課題について共通認識を持たせるのに役立つ重要なツールと言えます。
まずは課題管理表を作る上で有益になる以下2点について解説します。
それぞれを見ていきましょう。
現状の課題を明確化できる
課題管理表に記載する項目には、「課題の内容」「担当者情報」だけでなく、対象の課題が発生した「時期」や「解決するまでの期日」「解決までの進捗状況」などがあります。
課題ひとつひとつについて、詳細事項を課題管理表に記録しておくことで、「対象の課題がいつ起こって、いつまでに解決し、現在はどこまで対応できているか」を明らかにできます。
加えて、いつだれが同じ課題管理表を見ても、理解できるようにすることがとても重要です。
プロジェクト管理の強い味方
プロジェクト遂行に当たっては、課題管理表を作成し関係者やプロジェクトメンバーに共有することで、素早い課題解決への対応が可能です。
プロジェクトがどのような状況で、どういった課題解決が必要なのかが分かるため、プロジェクトを管理する上でも分かりやすい指標となります。
課題管理表を作成するメリット
課題管理表を作成するメリットについてはさまざまありますが、以下の代表的な項目を解説していきます。
課題の共有が可能
課題管理表を作成しておけば、いつでも関係者に共有できます。
利用するツールによってさまざまですが、共有サーバーに課題管理表を保存しておいたり、専用の課題管理表作成ソフトやツールを活用して、クラウド上に保存しておくことが可能です。
課題管理表の項目に必要事項を明記しておけば、課題に直面した本人だけが把握するのではなく、複数名で課題管理が可能です。
また、関係者全員が目を通せるので、重大な抜け漏れがないか事前にチェックできるところは利点と言えるでしょう。
課題解決のために何をすべきかわかる
課題管理表には、具体的な課題について記載するので、どのように行動すべきかがわかります。
記録をすることで課題対応の実績や情報を積み重ねることができ、今後、似たような課題が起きた場合にスムーズな対応ができます。
類似する課題に直面した際に活用できるよう、関連するデータやファイルの所在なども明らかにし、情報の一元化を試みましょう。
関係者に共有できるので課題解決が円滑
関係者全員が課題管理表を閲覧できれば、「誰がどの役割でいつまでにやるのか」が分かるため、課題への着手から解決までがスムーズになると期待できます。
また、関係者は共通の認識ができるので、「どうすべきか」を事前に打ち合わせ、課題に取り組むことができます。
このように、課題管理表は担当者だけでなく、プロジェクトに関わる全員のためにもしっかりと作成しておくべきです。
課題管理表を参考にすれば、あらかじめ関係者が協力すべきところも見えてくるでしょう。
課題管理表の作成方法|5ステップ
実際に課題管理表を作成しましょう。
以下の5項目を順番に着手することで、課題管理表が作成できます。
取り組むプロジェクトに応じてカスタマイズにもチャレンジしてみてください。
それでは、順を追って解説していきます。
必要項目を洗い出す
課題管理表作成に当たり、まずは必要な項目を洗い出してみましょう。
例えば以下のような項目が必要です。
- 課題の概要と詳細
- 優先ランクや重要度(低~高、A~Cなど)
- 担当者名
- 期間
- 進捗度合い(対応中、対応済みなど)
Excelなどの表計算ソフトで作成する場合、それぞれのカラムに必要事項をあてはめていくだけでシンプルです。
また、専用のツールを利用する場合にはさらに直感的に設定できるものが多く用意されています。
ぜひ後述するツールもご活用ください。
課題の優先順位を決める
緊急度や重要度の高いものをチームメンバーで話し合うなどして、どの課題を優先すべきかを決定します。
物事を進める順番こそが「優先順位」であり、ここをおろそかにすると、非効率になって、「解決までにかかる時間が長引く」「予期せぬタイムロス」が発生した場合に、全体のプロジェクトに悪影響を及ぼす可能性があります。
また、優先順位の決定方法として、以下の事が例としてあげられます。
- プロジェクトの影響度
- 課題解決までに必要な期間の長さ
- クライアントに影響が出るタスク
それぞれを意識して、しっかりと優先順位を決めましょう。
課題詳細を明記する
同じプロジェクトにかかわるメンバーがしっかりと課題内容を把握できるように、課題ごとの詳細内容を明記します。
ここでは、具体的な課題の内容と、どうすべきかを記載しておくと分かりやすいです。
また、プロジェクトメンバー同士で話し合った内容やメモなどを、「関連ファイル」などにして、関連する課題に紐づけておくと、後々役に立つでしょう。
期限を設ける
課題の放置を避けるため「いつまでに対応を完了するか」という課題解決までの期限を設定しておくことはとても重要です。
期限を設けずに課題を放置すると、実際にはそこまで時間のかからない課題でも長期的に解決されない状態になるリスクがあります。
また、期間を決めることによって、プロジェクトメンバーも共通認識を持てるので、「より協力しなければならない状況」などがお互い把握しやすくなります。
更新と改善を繰り返す
課題管理表は常に最新の情報を明記しておくことがポイントです。
例えば、既に解決した課題が残っていると、誤った対応をしかねません。
そして、課題を1つ解決しても、似たような事例が発生することが考えられます。
効率的かつ迅速に課題を解決できるように、常に情報の更新と、課題解決方法の改善などを意識しながら進めましょう。
課題管理表作成のコツ
さまざまなテンプレートや例が存在する課題管理表ですが、作成するにあたって押さえておきたいポイントを解説します。
関係者が理解しやすい管理表を意識する
課題を取り組む関係者全員が、しっかりと内容を理解できるような管理表作成を目指しましょう。
記入の仕方や、書き方を統一しておくと書き手も、読み手も内容を理解しやすい管理表が作成できます。
属人的な管理表は作らない
だれか一人の担当者しか分からないような課題管理表ですと、共有する意味がありません。
例えば「課題への対応方法については明確に記入する」「課題解決の指標を明記する」「進捗が一目でわかるようにする」など、関係者全員が共通認識できる項目を作り、皆同じレベルで内容を把握できるような表づくりを目指しましょう。
課題管理表の運用ルール
課題管理表は作成して終了ではありません。
しっかりと使いこなせてこそ意味があります。
そこで、課題管理表の運用について基本的なルールをご紹介します。
課題は優先順位に沿って対応する
設定した優先順位に沿って課題解決に当たることが重要です。
現れた課題をその都度順番にこなしていくのは効率的ではない場合があります。
また、プロジェクトメンバーへの共有も、正しい優先順位を伝えられなければプロジェクト全体の進捗やバランスが崩れる可能性があります。
まずは、課題が積み重なってきたときに、「優先順位」や「重要度」をしっかりと決めて、課題解決に取り組んでみましょう。
課題の終了条件を明確化する
課題解決の期間だけでなく、どうなれば課題は解決されるのかという条件を明記しておきましょう。
細かな更新を心がける
課題が解決するまでに、細かく課題管理表の更新を行う事が重要です。
課題に取り組んでいる人以外の関係者が課題管理表を確認したときに、最新の情報を確認しあう事で協力できたり、次の課題への取り組み時期が確認できたりします。
課題管理表の作成で使えるおすすめツール5選
課題管理表を効率的に作成するため、ここからはおすすめツールを以下の5つ紹介します。
場合によっては、いくつかのツールを併用することも考えてみましょう。
それでは1つずつ解説していきます。
Excel|エクセル
特徴 | 自由度の高い表計算ソフト |
---|---|
コスト | 1,490円/月~(無料プランあり) |
公式サイト | https://www.microsoft.com/ja-jp/microsoft-365/excel |
Excelはデスクトップへダウンロードして活用するだけでなく、Googleアカウントがあれば、Excelスプレッドシートとしてオンライン上で簡単に複数名と共有しながら使用可能です。
コストも基本的には無料で使える範囲が広く、課題管理表の作成と共有であればとても使い勝手の良いツールです。
Excelのシートを利用すれば無料でできますが、「どういった管理表にするか」「カラムの名称はどうするか」など自分で設定しなければいけません。
jooto|ジョートー
特徴 | タスク・プロジェクトをシンプルに管理できる |
---|---|
コスト | 417円/月~(無料プランあり) |
公式サイト | https://www.jooto.com/ |
Jootoはカンバン方式を採用したタスクやプロジェクトの管理ツールです。
直感的に操作できる内容で構成されていて、日々の進捗管理、課題管理など複数のプロジェクトを同時に管理可能です。
使い方は非常にシンプルで、「タスクを追加」のボタンから、タスク名を入力して、後は「タスク詳細」「期間設定」「担当者設定」など必要情報を入力できます。
また、作成したタスク内でチャットができるため、「どのタスクでなんの話をしたか」なども手間をかけずに振り返ることが可能です。
Trello|トレロ
特徴 | 共有メンバーが課題管理状況を一目で把握可能 |
---|---|
コスト | 5ドル(約779円)~(無料プランあり) |
公式サイト | https://trello.com/ja |
TrelloはアメリカのFog Creek Software社の社内プロジェクトがスピンアウトして独立したTrello Incが始まりです。
現在はオーストラリアにあるAtlassian社が買収しています。
Trelloはドラッグ&ドロップで、直感的にタスクの書かれている「Trelloボード」を動かして利用できるのが魅力の管理ツールです。
見た目もスタイリッシュで、自由度が高く、カスタマイズしやすいことが特徴です。
また、「Butler:バトラー」といわれる、ノーコードで利用可能なカスタマイズ機能を有しています。
プロジェクトに応じて、さまざまな課題管理表を作成しメンバー全員に共有できます。
Lychee Redmine|ライチーレッドマイン
特徴 | 入力支援機能があり、効率的に作成可能 |
---|---|
コスト | 900円/月~(無料プランあり) |
公式サイト | https://lychee-redmine.jp/ |
ガントチャートツールとしては非常に有名で信頼性のおけるツールです。
「進捗管理」だけでなく、「工数管理」「予算管理」などのテンプレートが用意されており、公式サイト内でのセミナーなど利用にあたってのサポートが充実しています。
また、「レポート作成機能」が秀逸で、プロジェクトに対するデータが集約されて、必要な情報が可視化されます。
例えば、プロジェクト責任者への報告のたびにレポートの作成をする必要が無くなるでしょう。
Stock|ストック
特徴 | ITの専門知識が無くてもシンプルかつ簡単に利用可能 |
---|---|
コスト | 500円/月~(無料プランあり) |
公式サイト | https://www.stock-app.info/ |
Stockは「最もシンプルな情報ストックツール」をうたっているサービスです。
例えばチャットツールでの会話内容や、ファイルの管理なども整理してストックしておくことが可能です。
また、最大の特徴はITリテラシーが高くなくとも、簡単に使用できることです。
情報共有の仕組みを作りあげるだけでも、企業や組織によってはとても労力のいる作業ですが、Stockを導入すればストレスをかけずに情報共有が実現できます。
課題管理表でStockを活用すれば、同ツールの「ノート機能」を利用し、テキストだけでなく、画像やファイルを簡単に関係者へ共有できます。
JIRA|ジラ
特徴 | プロジェクト進行に関わる独自の自動化エンジンの搭載 |
---|---|
コスト | 939円/月~(無料プランあり) |
公式サイト | https://www.atlassian.com/ja/software/jira |
JIRAはTrelloでも有名なオーストラリアのAtlassian社が提供するプロジェクト管理ツールです。
また、SAML SSOや2段階承認設定など、セキュリティ面の対策が強いことでも知られており、データ共有する場合には安心して使用可能です。
JIRAで用いられる専門的な機能が多いことが特徴の一つですが、その分カスタマイズの幅が広く、プロジェクト管理や課題管理を行う際、柔軟に可視化できます。
有料プランを利用すれば、サポートプランが充実することも特徴です。
課題管理表を活用してプロジェクトを成功させましょう
課題管理表と一言で言っても、どのような項目をあげるかによって、さまざまなタイプの管理表作成が想定されます。
ゼロから自力で作成するなら、Excelなどの無料の表計算ソフトを利用するのが迅速ですが、「使いやすさ」「見やすさ」「便利さ」などUI/UXを重視するのであれば、有料のツールを活用することも検討してみてください。
本記事で紹介したツールをご参考にしていただきながら、プロジェクトに関わるメンバーが利用しやすい課題管理表の選定をしてみてはいかがでしょうか。
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システム開発、Webサイト制作、ECサイトの構築・運用、デジタルトランスフォーメーション(DX)など、デジタルビジネスに関わる多岐の領域において、最新のトレンド情報や実践的なノウハウを発信してまいります。
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