2024.07.11
【すぐ使える】KPIツリーテンプレートをフル活用|KPIツリーの作り方とおすすめツール5選
「KPIを分かりやすく示したい」「KPIツリーの活用方法を知りたい」「良いKPIツリーテンプレートは?」
ビジネスを進めるうえでKPI(Key Performance Indicaor)の設定は、目標達成を助けてくれる良い指標となります。「目標の設定はできたけれど、達成するまでのプロセスをどうしよう」と悩んでいませんか?
そこで重宝するのがKPIツリーです。KPIツリーは目標までに必要な課題を細かく設定し、可視化できます。KPIツリーに関しては無料のテンプレートが豊富にあるので、実際の作図も簡単です。
本記事を読むと、実際にKPIツリーの作成が可能になります。
この記事でわかること
- KPIツリーとは
- KPIツリーテンプレートを使った作図方法
- KPIツリー作成のおすすめツール
KPIツリーの作成方法をマスターして、効率的に目標達成を目指しましょう。
目次
KPIツリーとは
KPIツリーは最終的な目標(KGI)を達成に必要な要素(KPI)とそれぞれの具体的な行動をまとめたロジックツリーのひとつです。
KPIツリーの構成は、KGIとKPI、そして行動すべきことをだんだんと細分化させていきます。
目標達成までにどのような指標と行動が必要か一目で把握できます。
具体的には下の画像を参考にしてください。
KPIツリーの描き方は、上から下に行くにしたがって細かくしていく方法もあります。使いやすいものを選んで作成してみましょう。
KPIについて
KPIは「key Performance Indicator:重要業績評価指標)」の略で、目標をクリアするために必要な重要事項を、定量的に判断できる指標です。
単純な目標達成指標という意味だけではなく、対象のプロジェクトや業務に係るメンバーの評価に用いることも可能です。
一例として、以下の記事でも、具体的なKPI設定について記載があります。
KGIとの違い
KGIは「Ket Goal Indicator:重要目標達成指標」の略で、目指すゴールを指します。
一方、KPIはKGI達成に必要な要素となる指標で、「中間的な目標」を意味します。
つまりKPIの先にはKGIという最終的に達成すべき目標が設定されているのです。
KPIツリーを作成する理由
大きな目標に対して、「どのようにアプローチして達成するか」という過程はとても重要です。
KPIツリーを作成することで、目標までのプロセスが明確化します。
それ以外にも、KPIツリーを作成する理由として大きく以下のようなものがあげられます。
それではひとつずつ見ていきましょう
目的をはっきりさせる
KPIツリーを作成すると、必ずKGIというゴールの設定が必要です。
「なにをどうするための行動なのか」という目的が、一目でわかるようになるので、KPIツリーを作成すると言っても良いでしょう。
具体的には、「売上を20%伸ばす」というKGIに対して、「顧客訪問を1.5倍にする」「単価を5%上げる」などのKPIを設定します。
したがって、KPIツリーを作成すれば、活動する目的がはっきり見え、本当にやるべき行動をとれます。
特に同じプロジェクトを進めるメンバー間で共有する際に、共通の認識が産まれて連携が取りやすくなります。
抜け漏れを無くす
KPIツリーを作成すると、目標達成に必要な要素が一目でわかりますが、「そういえばこういった要素(KPI)が必要かもしれない」というアイディアが産まれる可能性があります。
目標達成するまでに、少し要素が足りなかったり、なにか抜けていたりするときに、KPIツリーがあれば抜け漏れに気が付きやすくなるでしょう。
課題を発見しやすくする
目標であるKGIを「うまく達成できない」「思うように進捗していない」となった場合、KPIツリーを作成しておくことによって、どの行動が課題になって目標達成までのスピードが落ちているのかを予想できます。
例えば、「売上を2倍にする」というKGIに対して、「顧客訪問を2倍にする」というKPIを設定したと仮定しましょう。
一見、目標までスムーズに進捗しそうですが、実際はそうでなく売上は平行線であるという課題を発見できたとします。
そこで、KPIを元にした実際の行動を確認すると「既存顧客へ2倍アプローチしていた」という事実が発覚し、「新規顧客へのアプローチを2倍にする」という課題解決のために、新たなKPIを設定できます。
上手なKPIツリーの作り方
目標達成のために有効なKPIツリー。
実際にどのように作成するのが良いのか、戸惑うことがあるかもしれません。
ここからは、上手なKPIツリーの作り方を以下の項目に分けて解説していきます。
それでは、ひとつずつ説明します。
KPIは定量化する
KGIだけでなくKPIも明確な数値で設定しましょう。
KGIを達成するには、KPIでどのような成果を出せるかが重要です。
KPIを定量化し、いくつかのKPIをこなすことで、確実に目標を達成する必要があります。
KGIとKPIを結びつける
KGIは最終的な目標で、KPIは最終的な目標を達成するための要素です。
したがって、KGIとKPIは必ず結び付けられるものでなければなりません。
KGIという目標を達成するにはどんなKPIという要素が必要なのか、常に逆算しながらKPIの設定をしましょう。
完璧を目指さない
KPIツリーを作成する際に大切なのは「完璧を目指さない」ことです。
目標を達成するための「地図」を一回で描き切ることは難しいと承知しましょう。
KPIツリーに沿って、行動を重ねる中で、「このKPIの設定は無理がある」「現実的ではない」などの問題に当たることがあります。
そこで、常に新たな情報に書き換えながらKPIツリーをリフレッシュしていけば、目標までの道のりを縮めていけます。
最初から完璧を目指してしまうと、道半ばでプロジェクトが進まなくなってしまう可能性があるので、トライ&エラーをしながらKPIツリーを作っていきましょう。
KPIツリーテンプレートを使ってみよう
KPIツリーテンプレートは多く存在します。
実際にKPIテンプレートを使用する方法として、Excelを例に解説していきます。
まずは、Excelを開き、下記1~4の操作をしてみましょう。
- 「挿入」をクリック
- 「SmartArt」をクリック
- 「SmartArtグラフィックの選択」で「階層構造」をクリック
- 「横方向階層」をクリック
実際のExcel画面で見ると以下の通りです。
これで、KPIツリーのテンプレートを表示することができました。
それではKGIの設定から説明していきます。
KGIの設定
本記事では、横方向階層のKPIツリーを作成しますので、KGIは一番左のカードに入力します。
今回は利益を20%UPさせるというKGIを設定しました。
KPIの設定
「売上20%UPさせる」というKPIから、逆算して、「どうすれば利益20%を生み出せるか」を考えながらKPIを設定します。
KPIはKGIの右側に記載していきます。KPIに関しては、KGIを達成するための要素になるので、複数分岐させます。
ここからより具体的に、KPIを定量化していきます。
KPIの目標数値を設定する
KGIの「利益20%」を達成するためには、どのようなことが考えられるかを書き出します。今回は、KGI達成のKPIとして、以下のように設定しました。
KGIを達成するために、クリアすべきKPIが見えてきました。
KPIの単位設定
KPIの単位は、「%」「円」「個」などさまざまあげられます。全てKGIをどのように定量化するかで決定可能です。
今回は、KGIを達成するために、「%」がKPIの単位になっています。加えて、設定したKPIを実現させるための「具体的な行動」をそれぞれのKPIにひもづけて記入します。
最後に、それぞれの項目が分かりやすくなるよう色分けをしても良いでしょう。
これで、KPIツリーの完成です。
KSFについて
今回はKPIツリーの作成例に組み込まれていませんが、KGIやKPIの他に、KSF(Key Success Factor:重要成功要因)という概念が存在します。
KPIがKGIまでの中間目標の数値化したものだとすると、KSFは目標を達成するための手段と言えます。
具体的には、KPIの設定を、適切な方向へ向けるようにサポートしてくれる役割を持っています。
複雑なKPIツリーを作成する場合に用いると便利です。
常に目標値と現状を比較する
KPIツリーを一度完成させても、KGIを達成するには何度もKPIを練り直し、数値を変え、行動を変えることも求められます。
一方で、KPIツリーを作成しなければ、どこがボトルネックになっているのかが分かりづらくなるので、修正箇所を発見し辛くなることも予想されます。
したがって、KPIツリーを作成しておくことは、プロジェクトを円滑に進める上で有効な手段と言えます。
無料のKPIツリーテンプレートおすすめ5選
売上に直結しやすい営業KPIテンプレートを始め、効率的にKPIツリーを作成するにはテンプレートが必須です。
KPIだけでなく、さまざまなロジックツリーも作成できるので、それぞれのおすすめテンプレートを以下5つご紹介します。
それではひとつずつ解説していきます。
Excel|エクセル
特徴 | 表計算だけでなく、SmartArtのテンプレートが優秀 |
---|---|
コスト | 基本無料(有料プランあり) |
公式サイト | https://www.microsoft.com/ja-jp/microsoft-365/excel |
今回のKPIツリーの作成例は全てExcelのテンプレートを使用しています。
シンプルなKPIツリーを作成するには十分な機能を備えています。
横方向だけでなく、縦方向のテンプレートを始めさまざまなテンプレートが「SmartArt」という機能で使用可能です。
PowerPoin|パワーポイント
特徴 | KPIツリーに使えるデザインテンプレートがあり、プレゼンや共有に便利 |
---|---|
コスト | 基本無料(有料プランあり) |
公式サイト | https://www.microsoft.com/ja-jp/microsoft-365/powerpoint |
プレゼン資料作成ではおなじみのPowerPointですが、図形のテンプレートが豊富に用意されています。
これらの図形を組み合わせることで、シンプルなKPIツリーの作成は簡単に行えます。
お手持ちのPCにインストールされている方が多いと思われますので、手軽に使用できるソフトの1つです。
作成したKPIツリーをプレゼンで説明するときには最適なツールです。
Canva|キャンバ
特徴 | 豊富なテンプレートと簡単な操作でデザイン可能 |
---|---|
コスト | 基本無料(有料プランあり) |
公式サイト | https://www.canva.com/ja_jp/ |
直感的に扱える、デザインツールです。
「素材」から「ロジックツリー」などのテンプレートが検索でき、加工して使用可能です。
無料版では使えない素材も、有料版にすることで多くの素材を扱えます。
共有も容易で、複数名で同じデザインを加工できて、扱いやすいことも特徴です。
Figma|フィグマ
特徴 | 共同制作やさまざまなデザインを直感的に作成可能 |
---|---|
コスト | 無料版あり(有料プランは1,800円~) |
公式サイト | https://www.figma.com/ja-jp/ |
ロジックツリーなどの簡単なデザインだけでなく、ウェブサイトや複雑なデザインにも対応しているツールです。
ブラウザ上で扱え、シンプルで操作が良く、リアルタイムでの共有や共同編集も容易です。
X-mind|エックスマインド
特徴 | 直感的にマインドマップの作製が可能 |
---|---|
コスト | 基本無料(有料プランは9,898円~) |
公式サイト | https://jp.xmind.net/ |
マインドマップ作製で有名なマッピングツールです。
マインドマップもツリー状になるので、KPIツリー作成には向いていると言えます。
用意されているテンプレートが豊富で、メモ書きのようにどんどん作成できるのは利点です。
KPIツリーテンプレートをフル活用しよう
KPIツリーを作成する際には、テンプレートを活用することで煩雑なデザインをゼロから作成することは避けられます。
カスタマイズが必要な時には、作成ツールが豊富に存在しますので、いろいろと試してみて、ご自身に合ったものを選択してみてください。
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システム開発、Webサイト制作、ECサイトの構築・運用、デジタルトランスフォーメーション(DX)など、デジタルビジネスに関わる多岐の領域において、最新のトレンド情報や実践的なノウハウを発信してまいります。
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