デジタルトレンドナビ
DX

2024.05.22

ディシジョンツリー(決定木)とは?作り方から作成ツールまで徹底解説

ディシジョンツリー(決定木)とは?

「ディシジョンツリーって何?」

「ディシジョンツリーを使いたいけど、作り方がわからない」

このようなお悩みはあるのではないでしょうか。

ディシジョンツリーはビジネスの場での意思決定に使われるワークフレームです。

ディシジョンツリーを活用することで、ビジネスでの判断する場面で、業務の優先順位がつけられます。さらに、上司などに説明する際に、判断基準をわかりやすく伝えることが可能です。


本記事では、ディシジョンツリーの作り方から作成ツールまで、詳しく解説します。この記事を読むと、意味から作り方まで理解できるので、ぜひ参考にしてください。

ディシジョンツリー(決定木)とは?

ディシジョンツリー(決定木)とは?

ディシジョンツリーとは、目標やゴールに向かう上で取りうる選択肢を洗い出し、選択肢を評価・比較して、実際に取り組む選択を決定するフレームワークです。樹形図の形で作成するため、決定木とも呼ばれます。


ディシジョンツリー作成の目的として、ビジネスの場で論理的に正しい意思決定をするためです。ビジネスを進める上で、どの業務を優先するか、クライアントのクレームにどう対応するか、判断するために常に意思決定が必要です。


しかし、主観や直感的に行う人もおり、論理的ではない判断は適切ではありません。ビジネスに必要なのは根拠のある客観的な判断です。ディシジョンツリーは複数の客観的判断を比較・検討できるので、論理的に意思決定するのに有効です。

用途によって使い分けようディシジョンツリーの種類

用途によって使い分けようディシジョンツリーの種類

ディシジョンツリーには大きく分けて以下の2種類があります。

種類ごとで、求める事柄や用途が変わるので、ディシジョンツリーの種類を理解して、目的に合わせて使い分けましょう。

分類木

分類木とは、区分の予想をする際に用いる分析方法です。

ディシジョンツリー作成の際に、条件ごとのデータを加えて分析することで、客観的に区分結果が明確になります。


具体的には、会社内であるゲームアプリを開発する場合、プレイする見込みがある層を20代と30代に区分します。区分した結果、「20代 プレイする/しない 40%:60%」「30代 プレイする/しない 70%:30%」と判明して、30代の方がプレイする見込みが高いと判断可能です。


例のように、区分の予想ができ、ユーザー層だけでなく、条件を変えて「地域」や「業種」でも分析が可能な方法になります。

回帰木

回帰木とは、数値の予想をする際に用いる分析方法です。

分類木が「あるゲームアプリは~代の男性がプレイする/しない」といった区分の予想ができます。一方で、回帰木は選択肢ごとに要素を加えると、期待値を算出・比較が可能です。


例えば、会社内でアプリ開発を行うとします。開発するアプリをセキュリティソフト・業務アプリ・既存のアプリの変更と3つ選択肢を挙げます。選択肢に売上見込みや売上発生率を入力すると、合計の期待値が算出・比較ができ、どのアプリを開発すべきか判断可能です。


商品・サービスを選択肢ごとに分けて、売上期待値が高いか、判断する場合に用いる分析方法です。

ディシジョンツリーに使われる記号

ディシジョンツリーに使われる記号

ディシジョンツリーには、以下の5つの記号が使われ、それぞれに意味があります。記号のうち、3つ図形の記号があり、「ノード」と呼ばれています。ディシジョンツリーを作成する際には、置く場所ごとに指定のノードを配置、線を引き分岐を表現し、樹形図を作る流れです。

ノードや分岐の意味を知らずにディシジョンツリーを作ると、見づらい樹形図になり、本来の作成する目的からズレてしまいます。それぞれ詳しく解説するので、意味を正しく理解しましょう。

意思決定ノード

意思決定ノード

意思決定ノードとは、行うべき事例を表現した記号です。ディシジョンツリーを作る際には、正方形の図形を用いて、起点に配置します。起点に置いたあとは、「どのアプリを開発するべきか?」など検討するテーマを記入します。注意点として、意思決定ノードはディシジョンツリーごとに1つしか使いません。複数使うと、ノードの意味が変わるため気を付けましょう。

確率ノード・イベントノード

確率ノード・イベントノード

確率ノード・イベントノードとは、複数の不確定な可能性を表す記号です。丸の図形を使い、意思決定ノードから伸びた分岐の先に配置します。ノードを配置後、「売上見込み・売上発生確率」など、予測される具体的なデータを記入します。

代替分岐

代替分岐

代替分岐とは、意思決定ノードや確率ノード・イベントノードから分岐させる際に引く線のことです。線を引いた後に、「開発費」など発生するデータを記入します。

拒否された代替

拒否された代替

拒否された代替とは、代替分岐と違い選択されなかった線です。意思決定に必要ない選択肢だと判断した場合に用います。

終点ノード

終点ノード

終点ノードとは、名前の通り、終わりに配置して最終的な結果を表すノードです。左向き正三角形の図形を使い、終点ノードを置いたあとは、右横に結果を記入します。注意点として、終点ノードを配置後は、別のノードを置かないよう気を付けましょう。

4ステップで作成!ディシジョンツリーの作り方

4ステップで作成!ディシジョンツリーの作り方

ディシジョンツリーの作り方はシンプルで、大まかに4ステップで作成可能です。

今回はどのアプリ開発をすべきか検討する場面を想定したディシジョンツリーを元に、以下の作成ステップを詳しく解説します。

  1. 検討するテーマとゴールを決める
  2. 決めたテーマを最初に配置
  3. 選択肢を配置
  4. 終点まで掘り下げて、期待値を計算・比較する

検討するテーマとゴールを決める

始めのステップとして、ディシジョンツリーを作る前に、検討するテーマとゴール、評価の方法を決めましょう。なぜなら、先に決めてないと、計算した際に、結果ができない場合に修正が難しいからです。使う計算方法はテーマによって変わるため、作成するディシジョンツリーのテーマごとに合わせてください。

例えば、今回作ったディシジョンツリーは以下の条件でまとめています。

  • テーマ:「アプリ開発をする際に、どのアプリを開発すれば自社の売上に貢献するか検討する」
  • ゴール:「各アプリを開発した際の売上の期待値を明確にする」
  • 結果の求め方:
  •   ①各アプリの開発費や売上見込み、売上が上下する確率を洗い出す

      ②売上見込みと売上の発生確率で計算し、期待値を求める

決めたテーマを最初に配置

ディシジョンツリーの枠組みを大まかに作成したら、実際にツリーを作りましょう。

まず、意思決定ノードをツリーの始点に置きます。ノードを配置したら、事前に決めたテーマを記入します。他の人にも見せるため、記入するテーマはわかりやすく短くまとめましょう。

決めたテーマを最初に配置

選択肢を配置

テーマを記入した後は、始点に置いた意思決定ノードから代替分岐の線を引きましょう。ツリーで引く分岐は、事前に洗い出した選択肢の分だけ作成し、1つずつ確率ノードを配置してください。確率ノードを置いたあと、さらに代替分岐を引きましょう。


次に、意思決定ノードと確率ノードから引いた代替分岐にデータを記入します。それぞれにデータを記入することで、各選択肢を客観的に判断可能です。今回は、意思決定ノードから分岐に「開発するアプリ・開発費」、確率ノードから分岐に「売上が発生する確率・売上見込み」を記入します。確率のデータを記入する際は、1つのノードごとに合計で100%になるようにしましょう。

選択肢を配置

終点まで掘り下げて期待値を計算・比較をする

最後のステップとして、確率ノードから引いた代替分岐に終点ノードを置いて、ディシジョンツリーを終了します。ツリーが終了したら、各分岐の期待値を計算・合計しましょう。


今回は、分岐ごとの売上が発生する確率と売上見込みから期待値を計算して合計します。そして、合計した数値に開発費を引いて、最終的な期待値を求めましょう。


求めた結果、セキュリティソフトが他の選択肢より期待値が高く、開発すべきだと判断できます。

開発するアプリのイメージだけだと、検討するのは難しいです。しかし、ディシジョンツリーを作り、期待値を求めると、客観的に売上を比較できます。

終点まで掘り下げて期待値を計算・比較をする

結果が見てすぐわかるディシジョンツリーの活用するメリット

結果が見てすぐわかるディシジョンツリーの活用するメリット

ディシジョンツリーはビジネスを進める際に論理的に正しい意思決定ができる以外にも、以下の2つのメリットがあるので、詳しく解説します。

結果がわかりやすい

メリット1つ目は、結果が誰でもわかりやすく見れる点です。今回作成したディシジョンツリーを見ると、終点の期待値合計を確認するだけで、どの選択肢を選ぶべきか意思決定できます。

ビジネスの現場では、分析結果の説明が必要になる場面もあるため、わかりやすく客観的に説明できるのは大きなメリットです。

汎用性が高い

メリット2つ目は、検討できるデータの種類が幅広い点です。ディシジョンツリー以外にも分析方法があり、方法ごとに対応するデータに向き不向きがあり、データによって分析方法を変える必要があります。

しかし、ディシジョンツリーは必要な仮定や制約が少ないです。そのため、他の分析方法に比べて多くのデータ分析に向いています。

複雑な分析はできない?ディシジョンツリーの注意点

複雑な分析はできない?ディシジョンツリーの注意点

2つのメリットを解説しましたが、ディシジョンツリーには以下の2つの注意点があります。注意点を理解していないと、正しい結果がでないので気を付けましょう。

分岐を増やしすぎない

注意点1つ目は、ディシジョンツリー作成の際、分岐の数を多くしない点です。

分岐の数が多いと、視覚的にわかりづらくなります。他にも、分析するデータが多くなり、データの期待値を出す精度が低くなります。

分岐させる数に決まりはありませんが、目安としてはわかりやすさを重視するなら2〜3回、分析数を重視するなら多くても4回までにしましょう。検討するテーマとゴールによって最適な分岐数を決めてください。

今回のディシジョンツリーでは、分岐が2回でわかりやすさを重視しています。分析数を重視するして分岐を増やす場合は、初めから分岐を多くすると失敗しやすくなるため、少ない分岐から始めましょう。

設定する数値や条件を確認する

注意点2つ目は、ディシジョンツリーを作る前に設定する数値や条件を確認しないといけない点です。

ディシジョンツリーは検討するデータやゴールによって、用いるデータが変わります。テーマやゴールとはズレたデータを使用すると、納得できる結果が出ません。

目的に合った結果を出すために、ディシジョンツリー作成の際は、使うデータがズレてないか確認しましょう。

簡単に作れるディシジョンツリーの作成ツール4つ

簡単に作れるディシジョンツリーの作成ツール4つ

ディシジョンツリーは、自由に図形を扱えるサービスであれば、どれでも作成可能です。今回では、会社内でもすぐに扱えるツールとチーム内でも討論しながら、作成・編集できるツールをそれぞれ以下の4つをおすすめします。

Excel

Excelは業務でパソコンを扱っている会社であれば、基本的に導入されているオフィスソフトです。主に表作成や書類作成に使われますが、ディシジョンツリー作成にも使えます。セルがあるので、ディシジョンツリーが少し見づらいですが、問題なく活用できます。Excelに使い慣れた人であればおすすめです。会社に導入されてなくても、無料のオンライン版もあるので、使ってみましょう。

公式サイト:https://www.microsoft.com/ja-jp/microsoft-365/free-office-online-for-the-web

PowerPoint

PowerPointはExcelと同じように、会社内のパソコンであれば、導入されているオフィスソフトです。主にスライドや図形を使って、プレゼンテーションの資料作成に使われますが、図形を自由に扱えるため、ディシジョンツリー作成が可能です。プレゼン作成やスライド作成で図形を扱いなれた人は問題なく活用できます。Excelと同様で、無料版が配布されています。

公式サイト:https://www.microsoft.com/ja-jp/microsoft-365/free-office-online-for-the-web

Figma

Figmaは今回のディシジョンツリー作成に用いたツールです。Figmaはデザインツールなので、わかりやすく見やすいディシジョンツリーを作れます。操作性がよく、複数名での作業でも問題なく扱えます。登録すれば、無料で使えるので、まずは慣れるまで使ってみるのがおすすめです。

公式サイト:https://www.figma.com/

Lucidchart

Lucidchartはフロー図の作成に特化したサービスです。ディシジョンツリー以外にも作成でき、設定したデータと線を繋げるだけでツリーを作成可能です。何度もツリーを作る必要がある場合や、ツールの操作に不慣れな人が慣れるためにおすすめなサービスです。

公式サイト:https://www.lucidchart.com/pages/

ディシジョンツリーを利用して、自社のマーケティングに活用しよう!

ディシジョンツリーを利用して、自社のマーケティングに活用しよう!

ここまで、ディシジョンツリーの意味や作り方について解説しました。ディシジョンツリーは複雑な選択肢を比較・検討できませんが、結果がわかりやすく、多くのデータでも選択肢に組み込める分析方法です。

ディシジョンツリーを活用すると、あらゆる場面でのビジネスでの意思決定を行えるようになり、自社への貢献に繋がります。ディシジョンツリーを理解して、マーケティングに活用しましょう。


投稿者

  • デジタルトレンドナビ編集部

    システム開発、Webサイト制作、ECサイトの構築・運用、デジタルトランスフォーメーション(DX)など、デジタルビジネスに関わる多岐の領域において、最新のトレンド情報や実践的なノウハウを発信してまいります。